二次元裏@ふたば

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691089 B26/10/17(土)20:52:40No.1478761404そうだねx2 22:07頃消えます
イモゲンチャーの怪文書を書きました。ひと屋です。
サボりすぎたけどこれがクルーズ船イベントの前半になります。この話はデジモンイレイザー関連とは無関係になりますがそんなことは関係無く襲えるようなので船を襲います。
主催さんごめんなさぁい!!
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今回の味方枠の方々
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前回の話
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このスレは古いので、もうすぐ消えます。
…126/10/17(土)20:53:26No.1478761686+
鼻を通る潮の香り、船が波を切り進む音。白い電光と夜闇が照らす広大な海。篤人は五感に注ぎ込まれる充足感に目を緩め、柵に手をかけたまま「来て良かった」と呟くと、足元のジャンクモンも「だろ?」と笑いかけ、篤人もまた、笑って答えた。
「大きな船!ご馳走!お風呂にプール!!
デジタルワールドにいる間に、こんな体験出来るなんて思いませんでした!」
「どうせ休むなら、環境がいいほう。ソフィーの言った通りだったな、アツト」
「……まぁ、まだ色々、疑ってるけどね」
ベンチに腰掛ける三幸とファングモンに篤人は振り向き、疑念は拭わぬまま乗船の経緯を思い返す。
…226/10/17(土)20:54:04No.1478761935+
ダークエリアから逃れて18日目。ソフィー・カンブルランの依頼を受け、霜桐雪奈、神田颯乃と共に灰被りの城をひと屋から奪還した三日後、割り当てられた部屋の机の上に招待状があり、同じ物は三幸達にも届いていた。
レッシェン・セレブリティ・クルーズ社。当然ながら中学生の自分達には聞いたこともない、だが大きな企業であろう所から届いた転移式の招待状。
疑うとキリがないが興味もある。篤人はそこで、自分には何かを楽しもうとする意思がある安堵と、楽しむこと自体への呵責を感じ、怪しいの一点張りで押し切ろうとも考えた。
それでも三幸やジャンクモンの「アヌビモンに言われた通り、楽しめる時は楽しんでいい」という言葉やソフィーの「休むなら環境のいいほうで」との言葉に篤人は感謝しながら従い、雪奈達にも声をかけようとしたが彼女達の姿は城にも船にも無く、恐らく本来のデジタルワールドに戻ってしまったようであった。
よくある、ことではあった。だが篤人はもっとしっかり礼と別れを言うべきだったと悔やみ、ただ彼女達の旅の無事を祈った。
…326/10/17(土)20:54:49No.1478762231+
それからトロピカルゾーンへ移動すると、広がる青い海と緑の島々、綺羅びやかな船に一同は只々、圧倒された。
船内も綺羅びやかさに違わぬ内装、ありとあらゆる設備。眺め歩くだけで時間が消えて行き、篤人はそうやって船内を巡るだけでもやはり来てよかったと、まだ残る呵責の中で思うことが出来た。
そうして時には皆で、時には個々人で羽根を伸ばす最中、他のデジタルワールドやリアルワールドからの招待客も居て、幾らか話をした。中には招待状もなしに乗り込んできた者や怪しい輩、何故か警官までおり……篤人はそれを思い返し、一体警備だのはどうなっていたんだろうと、ため息をついた。
…426/10/17(土)20:55:22No.1478762431+
「船内を確認はしたが怪しい物は無かったぞ。
疑うのは当然良いが、肩の力も抜いておけ」
「そうよアツト。ずっと張り詰めてたら大事な時に力が出せないわよ?」
ミミックモンとソフィーの言葉に、篤人はまた肩が軽くなり表情を緩めると、ジャンクモンに靴を軽く叩かれ、視線を下ろした。
「アツトよォ……こんな時に悪いが俺様、船で東でのことを思い出しちまったぜ」
げんなりした表情のジャンクモンに、篤人は強まり始めた風の音を気にする以上に過去の恥から顔を歪めた。
「え?篤人さん、船で何かあったんですか?」
「そういえばワタシ、貴方がバロッコでどう生きてたか知らないのよね……教えて?」
黙るつもりだったが、三幸達の興味のある表情を見た篤人は、不服な表情を一同の顔ではなく海へと向け、口を開いた。
「……バロッコ東の港町で、デジマグロ漁船に乗るハメになったことがあって」
「色々あって、借金背負わされてな……それで、返済のためによォ……」
思い出しながらジャンクモンと共に苦々しく過去を話す中、強まり続ける風に篤人は目を眇め、嫌々と柵から離れた。
…526/10/17(土)20:56:09No.1478762751+
「……って事で、僕らの網にだけ白金デジマグロが大量だったんだけど、難癖つけて横取りしようとした船員や借金取りを……後先考えないで船ごと沈めた」
「……貴方、やっぱり無茶苦茶やるのね……」
「こいつが紋章を管理者から貰う前の話だ。
あの時は俺様とこいつだけで旅してたが……死にかけた回数なんて数えきれねェよ」
困惑するソフィーの感想に、ジャンクモンがため息をつき、篤人に生暖かい視線を送る。
引き攣った笑みで返した篤人は、圧されそうな程強まった風を眼鏡を抑えて堪えた。
「恥ずかしい話だけど、あの時期は本当に余裕がなくて、荒れてたよ。
皆にも結構嫌な態度取ってたし」
「同じ目に遭えば誰でもそうなろう。
反省しておるなら、それで良いと思うぞ篤人」
篤人はミミックモンの言葉と、強い否定は見えない一同の様子から得た安堵で表情を緩めると、高低音が耳障りに混じり響き合う強風に圧され、顔を顰めて船室の入り口に目を向けた。
…626/10/17(土)20:56:51No.1478763018+
「あんな逃避行でも俺様一人よりマシだったんだぜ、アツト。一人だったら死んでるぜ俺様」
「僕は最初から君がいないと死んでるか売り物だよ」
思ったままを篤人が返すと、ジャンクモンは気恥ずかしそうに背を向ける。
苦笑でその背を見た直後、強まり続ける風と同じ理由で部屋に戻り始めたであろう他の乗客達を理由に「部屋に戻ろう」と言おうとした矢先、前を通りかかった片目を包帯で隠した灰色の髪の女が、何かに気付いた様子で足を止めた。
「ん……君のそれは、勇気の紋章か」
「私のと言われたらちょっと違うのですが……あの、紋章が何か?」
「すまない。私は不死原惠魅……傭兵でね。
私が知っている勇気の紋章と色が違うから、ちょっと気になってね」
「……その言い方だと、貴方も?」
戸惑った三幸と寂しげに話すソフィーに向け不死原と名乗った女は頷くと、ポケットから紋章を取り出して見せた。
…726/10/17(土)20:57:29No.1478763259+
「……誠実、か」
篤人は同じ紋章を持っていたかつての仲間、水嶋誠太郎の顔を思い出し、硬くなった表情を誤魔化すためにまた海を見る。
(……最初は口うるさくてイヤだったけど、思えばあれが、あの人の誠実さだったな)
選ばれる前の荒れていた自分は、彼の口うるささに辟易していた。そして、選ばれてからも仲良くなれたとは、今でも思っていない。
それでも、あの煩さは彼なりの誠実さから来たもの。当時の自分は愚かにも断ったとはいえ、追われていた時、一番最初に自分達と来ないかと誘ったのも彼であり……乗せられた漁船を沈め海に取り残された自分を助けたのも彼だった。
多分彼も、自分のことを良くは思っていなかっただろう。それでも、そんな彼だから、あまり良い仲とは思えずとも、力を尽くすに値した。
そして、そんな、彼、だから、火置さんは、彼を。
…826/10/17(土)20:58:16No.1478763553+
(……いま思うことじゃないだろ!!)
思い返した流れの中で浮かんだ言葉に、篤人は漏れかけた嫌悪感を咳き込んだフリで薄めると、湧いた感情を誤魔化すために何かしようと思い奇跡の紋章を取り出し不死原に見せると、彼女は一瞬、目を丸くした。
「おっ。これ奇跡の紋章ウホ?」
「かなり珍しいの持ってますぜ、姐さん」
不死原のパートナーであろうゴリモンとタンクモンの珍しそうな様子に、不死原も続けて「初めて見たな……」と紋章を凝視する。
「僕は片桐篤人です……あなたも選ばれし子供だったんですか?」
「ああ。それで彼女の紋章が気になってしまってね……どっちも訳ありみたいだが」
不死原が答え、続いて名乗っていく三幸達に返事をしている間に篤人は軽く息を吸い、会話の続きを考えた。
「僕には何も、思うことのない、代物……なんですが、珍しいんですか?」
「だね。他のデジタルワールドでも、それを持ったテイマーの話はあまり聞かなかったよ」
この役立たずの証が。歯切れ悪く話す最中に沸いた紋章への嫌悪感が顔に出かける前に、皮膚にあたった冷たい感触で、嫌々と空を見上げた。
…926/10/17(土)20:58:59No.1478763833+
「……イヤね、せっかくの豪華客船なのに」
「そろそろ船内に戻るとしよう。
どうにも、風も雲行きも怪しいようだしな」
「足を止めさせてしまってすまなかった。
だが随分と急な……む……」
雨を掌で受け、ソフィーが頬を膨らませ不満を口にする。ミミックモンの提案で全員が早足で船内に戻ろうと決めた所、視界一面にはっきりと雨脚が現れ、不死原は不審げに空を見上げた。
「おいおい一気に降……うおおっ!?」
ファングモンが目を眇めた瞬間、雨脚は堰き止められていた滝の流れのように勢いを増し、甲板の一面に鉄棒を叩きつける音を打ち鳴らし、船内へと駆け込む他の乗客達の足音をも掻き消し始めた。
…1026/10/17(土)20:59:40No.1478764098+
「なんだってまた急に!
すぐに戻ってお風呂にしましょう!!」
「全く、なんだって……おい待て!この雨、何か匂うぞ!?」
ファングモンが何かを嗅ぎ分け、未だに雨脚が途切れなく続く黒雲を見上げる。耐えかねて叫んだ三幸も続けて空を睨むと、何かを感じ取ったか苛立った表情を消す。
篤人も濡れた眼鏡を拭き取り周りを見渡すと、白い電灯が照らす甲板の水たまりに、薄い虹色が浮かんでいるのが見え不審げに顔を近づけると、雨風と潮の香りに混ざり、鼻を刺すような不快な甘みのある臭いに顔を顰めた。
「何が混ざって……いえ、この匂い、もしかして……」
篤人より先にソフィーが思い至ったように唾を飲み込むと、不死原が冷静な声音で「現実と同じ成分と限らないが」と前置くと、未だ雨脚が音を打ち鳴らす甲板一面に目をやり、篤人達へと振り向いた。
…1126/10/17(土)21:00:44No.1478764491+
「この雨、ガソリンの類が混ざっている」
…1226/10/17(土)21:02:36No.1478765289そうだねx1
スレに書き込む分はここまで!大体16000字くらい!
おかしい所たくさんあると思うけどここはデジタルワールドだから!!で押し切らせてというか見逃して欲しい!!
…1326/10/17(土)21:18:30No.1478771928+
ハードなバトルやでぇ…
…1426/10/17(土)21:21:11No.1478772954+
こっちは豪華客船炎上の危機かあ……
…1526/10/17(土)21:31:17No.1478777065+
そんな発想はもう言われなきゃ出ないといいつつ思い付いたらガソリンの雨とかマリナスさんも大概怖い……
…1626/10/17(土)21:35:46No.1478778935+
なかなかに複雑な子だなぁ篤人くんも
…1726/10/17(土)21:54:31No.1478786275+
もう学パロイベントやってて今になって言うのも遅いけどスプシイベントに参加したのアレが初めてでした
全部に反応できてないし全員を出せるわけじゃないけどこれを完結させる前にもう少し他の子も出したいぜ
…1826/10/17(土)22:02:35No.1478789437+
赤字だしそろそろ落ちるね見てくれた「」ありがとう
エピローグ?含めてあと2回で終わらせたいけど今年中にできるかなぁ!?


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