二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1786720947796.png-(114684 B)
114684 B26/08/15(土)00:22:27No.1458686244そうだねx3 02:45頃消えます
 雪山初夜爪剥ぎ師匠と小師妹エッチを書いた『』菊だよ。小師妹ママの話を書いたよ。あげていくね。
126/08/15(土)00:22:44No.1458686343+
「ぐっ……おおおおおおお!!!!」
 雪山に、慟哭が鳴り響く。紺碧の衣に身を包んだ男が一人。跪いて、腕を枕にして、ただただ天地鳴動せんとばかりに大泣きしていた。彼の眼前には、一人の美しい女魔頭がいる。天色の衣に身を包み、瑠璃色の羽織を羽織った女。胸の前で手を組み、まるで眠っているかのように横たわっている。

 そう。『ように』であった。瞳を閉じた顔の肌はもはや一切の血の気が無く、鮮やかな赤紅の唇ももはや色はなくただ青い。そして両手で組まれた手の前に一輪、凍った梅の花の咲いた枝を握りしめているのは、彼女自身が自分に手向けの花を送ったからだろうか。恐ろしくも美しい女魔頭。奪魄幽蘭、夏侯蘭、ここに眠る。
 ならば彼女の前で泣きわめいているのは当然、彼女が生涯においてただ一人取った弟子。趙活であった。
226/08/15(土)00:22:55No.1458686387+
「師兄……」
 かつてないほどに慟哭する趙活の後ろに、もう一人の影があった。小柄な影。優しい雰囲気。天女の如き顔で、身に着けた珠の如き数々の鈴は、決してならぬ天地無音。蜀中唐門の誇る唐掌門の愛娘、唐黙鈴であった。そんな彼女の肩書きには、今や『唐門の御令嬢』以外にもう一つある。
 そう、『趙活のお嫁さん』すなわち『趙夫人』であった。
 そんな夫を愛する趙夫人が、いつもの通り。ずっと昔から夫が悲しそうだったら行っていたように慰めようと背中を叩く。
「師兄。ぽんぽん。ぽんぽん」
 かつて、掌門が内弟子にしてくれないと悲しみに暮れていた時も、こうして優しく背中を叩けば、趙活の悲しみは癒えた。あの時は、笑いながらもっとしてくれと言われて、なんどもポンポンと叩いた事を、黙鈴は覚えている。『師兄/夫』の悲しみは自分の悲しみ。その悲しみが癒えればいい。貴方の痛みを共有したい。
 そう思って優しく背中を叩いた黙鈴にしかし、趙活は涙を流しながら首をふった。

「いい。いい。ありがとう小師妹。けれどいいんだ。今はポンポンなんて、しなくていい」
326/08/15(土)00:23:10No.1458686454+
「ッ!!!!」

 まさしく、天地がひっくり返るかのような驚愕。あの趙活が。大好きな『師兄』が、自分の慰めを必要としないなんて……
「わかった……」
 趙活の背中を撫でるために中腰になったまま、黙鈴はわずかに二歩、三歩と後ずさった。それに合わせてチリンチリンと鈴が鳴る。だがしかし趙活はその涼やかな音に気付くこともなく、ただ言葉をつづけた。
「この悲しみは、心の痛みは、小師妹に癒してもらうべきものじゃ、ないんだ」
「……そ、う」
 こくりと小師妹は頷く。


―――そして少女は初めて知った。自分を愛し、自分の望む事全てを与えてくれたこの男に、ただ唯一、自分には決して与えてくれないものがあると、いう事を。
426/08/15(土)00:23:46No.1458686588+
 西武林と武林の争いからしばし経ってから。その時の活躍から、多くの入門生を受けれた事によって発生した、唐門のこまごまとしたことも片付いて、かねてより話していた通り、趙活と黙鈴は旅に出た。特に当てがあるわけでもない。唐門の皆とも今生の別れというわけではない。 
 一つ大きな事を成した趙活が、改めて見聞を広め、侠として自身が何をなすべきかを見定める旅。
 とはいえ、実のところ黙鈴もついて来ている以上、新婚旅行と言っても良かった。南宮家の本拠地に顔を出したり、青城派に参ったり、かと思えば嵩山派に過日の助勢のお礼を伝えたり。もしくは悪さをする悪党を懲らしめたりなど。そんな風来坊のような生活を送っていた。 
 武林同士の頂点に立ち、伝説に語られるような大立ち回りを演じた趙活にとって、多くの侠が端役侠。絶世や掌門が出てきたのなら話が別だが、そんな風に趙活と黙鈴の旅路は、概ね驚きと喜び、そして冒険と少しの危機に満ち溢れた、満たされたものであった。

 そうして江湖をまわる事約半年程。ついに二人は、雪山にやって来たのだった。
526/08/15(土)00:23:59No.1458686637+
雪山。趙活唯一の師匠である奪魄幽蘭の元所属していた雪山派の本拠地。かつて、小師妹の婚姻に対するゴタゴタと、趙活の告白。そういった雑事を片付けているうちに、夏侯蘭は姿を消してしまった。それから彼女は、江湖に姿を現していない。
 ……どこにいるかは、趙活も理解していた。雪山である。もとより彼女が『そこに行く』と言っていたのだ。ならば、そこにいるのが道理だろう。果たして生きているかは別として。ゆえに、唐門を出てからの旅の中でも、この場所はほとんど最後に回される事となった。

 峻厳な雪山は常に雪で覆われており、軽功に優れる趙活と小師妹とて、進むのは容易ではない。もとより常に雪が降るほど寒いのだ。内功を高めて自身の身が凍る事すら防ぐ必要がある。斯様に厳しい環境。なるほど、師匠の強さはこの場所で育まれたのだなと感慨深く思いながら、趙活は黙鈴と共に山を登った。


 そしてつい先ほど、見つけたのだ。

―――まるで眠るように亡くなった、師匠の遺体を。
626/08/15(土)00:24:10No.1458686687+
 一体、何があったのか。それを十全に推し量る事は出来なかった。だがしかし、倒れ伏す師匠の近くに散乱する『残骸』が、きっとここで死戦があった事を思わせた。彼女の近くには、散乱し、引き裂かれた男女の衣服と、男女それぞれの白骨がある。恐らくは当初ここには、師匠だけではなく男女の遺体があったのだろう。
 だがしかし、雪山の獣によって、男女の遺体は食い荒らされてしまった。
 ならばなぜ、夏侯蘭はこのように美しいままで眠るように亡くなったままでいるのか。一つに雪山という環境。凍った肉が長らく腐らないように、彼女の故郷であるこの厳しい環境が、彼女の美しさを留め置いたのだ。もしくはその尋常ならざる内功が、死してなおもその体に影響したのか。そのうえで、ならばなぜ。ならばなぜ、獣が奪魄幽蘭を食い荒らさなかったのか。
 獣は、獣の肉を食う。花は食べない。ならばきっと食い荒らされた者達は獣で、師匠は花だった。そういう事なのだろう。梅の一枝を胸に留め、終生離さなかった傘の隣で息絶えた彼女は、それほどまでに美しかった。
726/08/15(土)00:24:21No.1458686731+
雪山に上ってからしばし。趙活と黙鈴の二人は、そんな風に、永い眠りについた夏侯蘭をついに見つける事が出来た。美しく眠りにつく彼女を前にして趙活はしばしの間慟哭し、泣き終えた後、彼女を墓に埋める事にした。とはいえ、雪山の雪は深いし、木々はまばら。
 どのような場所に埋めればいいか。そこで役に立ったのが小師妹だ。ほとんど空を飛ぶかの如き軽功を駆使し、彼女が丁度適した場所を探し出した。大きな岩のたもと。奇しくもかつての雪山派の名所であったそのたもとに、奪魄幽蘭は傘と共に葬られた。そこが墓であるとわかるように、抱いていた梅の枝が突き立っている。
 こうして、恐るべき女魔頭は、梅に戻る事が出来たのだった。
826/08/15(土)00:24:35No.1458686798+
そうして夏侯蘭を葬ったその日の、夜。二人はまだ寒さの厳しくない雪山の麓で野営する事にした。
「……ありがとう。小師妹」
「ううん。私、全然役に立てなかった」
「ははは、何を言うんだ。君がその軽功で師匠を安らかに眠らせる場所を見つける事が出来たんだぞ」

 パチパチパチ。焚火の火が躍る。炎の暖かに触れながら、黙鈴は静かに夏侯蘭について思いを馳せていた。

(夏侯蘭……お父さんが、喜んでいた)
 きっと、眼前の夫は知る事もあるまい。南宮包囲戦が終わった後、帰って来た趙活の報告を聞いて、どれほど喜んでいた事かを。唐掌門は厳しいが、決して心がないわけではない。報告を終えた趙活が去っていった後に、
「そうか……趙活に師匠が出来たか……」
 と天井を見上げ、万感の思いと共に言葉を吐き出した父親の姿は、黙鈴にとっても印象深かった。だからこそ、彼女が広州唐門襲来の時から、唐門の端に住み着くようになって、小師妹も気になっていたのだ。
926/08/15(土)00:24:57No.1458686881+
(師兄の師匠って、どんな人かな?って。けれど……) 
「どうした? 小師妹」
 小師妹の静かな視線を感じて、趙活が問いかける。ひとしきり泣いて、墓も立てた事で一区切りついたからだろうか。今の彼はいつにもまして静かで、どこか怜悧だ。仮に趙活の如き醜面がそんな表情をしようものなら、余人ならば『ブサイクが調子に乗るな』と怒りを覚えるところだが、残念ながら小師妹は頭がおかしい。
 いつもひょうきんで楽しく、こちらを喜ばせてくれる夫の新たな一面に、トクンと胸が高鳴っていた。
「うん。蘭先輩は、どんな人だったのかな? って」
 小師妹の疑問に、趙活はわずかに目を見開いた。
「小師妹は、師匠とあまり付き合いがなかったのか?」
「そう。というか、避けられているようだった」
「そうだったのか……いや。師匠も礼節を気にされる方だった。横紙やぶりをした自分が、掌門の娘に過度に関わるべきではないと、そう考えたのかもしれないな」
(そんな感じじゃ、なかったけど……)
1026/08/15(土)00:25:43No.1458687071+
避けられているのに、視線は感じた。その視線も決して悪いものではなかった。何かを言いたげで、でも言い出せない。そんなもどかしい雰囲気。それでいて優しくて、たとえるならそう。
(……お母さん、みたいな?)
 早くに亡くなった黙鈴の母、唐鹿のようであったと思う。どうしてそんな視線を向けるのか、黙鈴としても気になっていたから語りたかったのだが、結局彼女の方から避けてきて、まともに話せたことはただ一度だけだった。
 それは、あの日。趙活と想いを確かめ合ったお見合いのすぐ後の事。三師兄がやってきた人々に対してとりなしを行い、趙活にマジギレしながらも『付き合うなら節度を以て付き合え』と滾々と趙活に説教していた時。黙鈴は、夏侯蘭と語らっていた。いや、一方的に話しかけられたというべきか。
1126/08/15(土)00:25:56No.1458687124+
正心堂の屋根に座り込み、激詰めされている、愛しい愛しい趙活を見つめて居た際、ふと。今までにない位に近く夏侯蘭が立っていたのだ。座るこちらと立つあちら。見下ろすされる黙鈴と見下ろす蘭。だがしかしすぐさま女魔頭はしゃがみこんで、黙鈴を視線を合わせた。その瞳の中にあったのは……一言では決して言い表せない何か。
 少なくとも対人経験に乏しい黙鈴は、奪魄幽蘭の瞳の中に浮かぶ感情の色を、完全に推し量る事は出来なかった。
「……そうか。弟子を選んだのだな」
 ぽつりとつぶやかれた言葉に、黙鈴の頬がホッと赤くなった。それは全くの事実だったが、面と向かって言われるとやはり恥ずかしい。そんな彼女を安心させるようにふっと表情を緩めた夏侯蘭が、言葉を続ける。
「唐姑娘」
「……何? 夏侯先輩」
「弟子は、とても醜い」
 その言葉に、むっと黙鈴は頬を膨らませた。
1226/08/15(土)00:26:12No.1458687210+
「わからない」
 女魔頭が、わずかに目を見開く。
「わからない、とは?」
「師兄も言ってた。『俺は醜いから』って。でも、わからない。私は、師兄の顔が、醜いと思った事は、ない」
「ほぅ……」
「むしろ、綺麗だと思う。見ていて落ち着く顔が綺麗なら、師兄は綺麗な顔」

「……」
 女魔頭が口をあんぐりと大きく開いて驚愕の表情を浮かべる。もしこの出来事が余人に知れたのなら、唐門の御令嬢は恐るべき豪傑であると、武林に知れ渡っただろう。だがしかしその日のこの出来事は、黙鈴と蘭の二人しか知らなかった。
「……そう言ったら、師兄が、『なんてこった! 小師妹は頭がおかしいのか!?』って表情をしてた。失礼。だと思う」
 口を大きく開いたまま黙り込んでしまった蘭を前に、間を持たなくなった黙鈴が言葉を続ける。その言葉を聞いて今度こそ、
「フッ……クッ! アハハハハハハハハ!!!!」
 夏侯蘭は腹の底から大笑いした。
「……夏侯先輩、失礼」
 黙鈴が、ジト目で見つめる。彼女は知らない。この大笑いが、夏侯蘭の人生の中で、初めてはしたなく口を開けて大笑いした出来事であったことを。
1326/08/15(土)00:26:35No.1458687286+
そう言われてどうにか口を抑えた夏侯蘭が目元の涙をぬぐって再び口を開く。
「そうだな。失礼した唐姑娘。ただ、そうだな」
 目を細めて、黙鈴の頭を奪魄幽蘭の手が撫でる。多くの命を、自身の気に入らぬもの、理不尽を与えてくる相手の命を奪って来た魔爪を宿した手が、今だけは母のように優しい。
「唐姑娘は、まさしく心眼を持っている。ああ。あの弟子が醜いだと? たしかに醜かろう。だが、その内に秘めたる輝きがどれほどのものか。男女の仲。もしも裏切られたら許すな。とはいえ弟子は醜いから、そんな心配もないだろうが、なんていらぬおせっかいをしようとおもってはいたが……全て不要であったのだな」
「……ん」
 趙活に対して罵倒半分、賞賛半分な事を言われてるような気がして、黙鈴はどう対処すればいいかわからなかった。その代わり、今はこの母のように優しい手のひらに身を任せる事にする。そうやってしばし夏侯蘭の手に身を任せていると、眠気がやってくる。それほどまでに女魔頭の手つきは優しく、慈愛に満ちていたのだ。
1426/08/15(土)00:26:50No.1458687356+
 目をこすり、こくりこくりと黙鈴が船を漕ぎ始めた辺りで、やっと女魔頭は手を離した。そしてぽつりとつぶやく。
「唐姑娘―――」
「―――私は、後輩が羨ましいよ」


 そこではっと黙鈴の意識が覚醒する。
「夏侯先輩、それはどういう」
 黙鈴の言葉に何も答えず、夏侯蘭はスッと立ち上がって背を向ける。
「唐姑娘。弟子の師として、願う。あなた方が、琴瑟のように末永く睦まじくありますように」
 そう言って、彼女は去って行ってしまったのだ。

 そしてそれ以降、彼女からの視線を感じる事もなくなり、そのまま彼女は雪山へと向かっていった―――。
1526/08/15(土)00:27:35No.1458687529+
 その事を思い起こすと、彼女はどちらかというと、
「……お母さんみたいだった?」
 どうしてもあの時頭を撫でてくれた、手の優しさが忘れられない。
「そう! そうなんだよ!」
 そんな黙鈴の呟きに、趙活が大きな声を上げて同意する。
「師兄?」
 黙鈴が見つめる先、焚火を見つめて趙活が語りだす。
1626/08/15(土)00:27:47No.1458687581+
「そう。師匠は師匠であり、母のようであってくれた。俺が崆峒派に留学した時、各門に留学した弟子たちが、比武を行う大会があったんだ。その時はもう師匠は俺の師匠でいてくれて、『師匠に恥をかかせるわけにはいかない』と思って必死に頑張った。そしたら優勝する事が出来たんだ。あの時は本当にうれしかったね」
「そう、なんだ」
 その言葉を聞いて、ぐらぐら。ぐらぐら。小師妹の足元が崩れるような気がした。思えば、こんな話を趙活から聞いたのはこれが初めてだった。何せ趙活と言えばいつもいつも、黙鈴といる時は『小師妹、何をしたい?』と聞いてくるか、黙って寄り添ってくれるかなのだ。夫婦になってからは、そこに静かに櫛で髪を梳いてくれるようになった。後は、黙鈴の物静かな、ぽつりぽつりと語られる言葉に、大袈裟に反応して、楽しませてくれる。
 一緒に折り紙も折ってくれる。
 詰まるところ、
(師兄。師兄はいつも……自分の話をしない)
1726/08/15(土)00:28:13No.1458687681+
黙鈴にとって趙活は愛しい人であり、いつも自分の望むものをくれるやさしい人だった。ならば趙活が自分の話をしないというのは、趙活にとって、『自分の事など取るに足らない塵芥だと思っているのではないか?』という事に気が付いて……

「うお!? 小師妹!?」
 焚火を中心において向かい合って座っていたところから、突然小師妹が近寄ってきて寄り添った。少女の香しい顔を楽しみながら、スッと小師妹の手が座った趙活の太ももに載せられる。切れ長の瞳がきりっと瞬いて、
「師兄、続けて。私。師兄の話が聞きたいから」
 普段は物静かな彼女にしては強い言葉で、師兄に『おねだりした』
「お、おう……」
 愛しい妻が自分についての話を聞いて欲しいなんて、嬉しいやら気恥ずかしいやらと思ったが、趙活はなおも語る。
1826/08/15(土)00:28:28No.1458687732+
「何より、本当にうれしかったのは優勝した後だった。その後師匠は俺の頭を撫でてくれたんだ。まるでそう。母親のように。いや、あの手の優しさは、本当に母親のようだった……」
 そう言って夜空を見上げる趙活を見ながら、黙鈴もあの日、あの時の夏侯蘭の手の優しさを思い出す。遠い記憶の母のような優しさ。その優しさが、趙活にももたらされたのだ。

「俺は、醜い……あっ!」
 最近の黙鈴は、趙活が自分を醜いというと頬をぷくーっと膨らませるようになっていた。
「あー。まぁ俺は『こういう顔』だから、母親にだって疎まれていたんだ。撫でられた事がなかった。だからあの師匠の手が、初めての母のようで、本当に。あの時ばかりは往来で大泣きして。それでも師匠は何も言わずにあやしてくれた。その後は俺の望むもの全部与えてくれたよ。お菓子やご飯。おもちゃ。そうしてふざけ合って優勝を祝って。あの時の師匠は、本当の母親のようだった」
「師兄にとっての……」
「ああ。今だから言う。師匠は、師匠であり母だった」
 寂しげな笑み。
1926/08/15(土)00:28:47No.1458687814+
「外弟子としてはっきりとした師もいなくて、母にだって愛されてなかった。知ってるか? 俺は母親の乳を与えられなかったんだぜ?」
「……私が、師兄のお乳で育ったように?」
「違う! それは嘘というか比喩表現だろ!? あー……」
 頬をかいて、まるで小さい頃の悪戯を懺悔するかのように、趙活はぽつりとつぶやいた。
「母親が、気持ち悪いって言って乳を飲まさなかったらしい。俺は、山羊の乳で育ったんだ……」
「師兄、そうだったんだ」
 ぽつりぽつりと、漏れ聞いた話である。師兄が、自分の故郷で不遇をかこっていたという事は。だがしかし、唐門の誰もわざわざそんな話を黙鈴にしなかったし、当の趙活自身もそんな話を黙鈴にはしなかった。
 一体誰が愛しい相手に、『俺は醜く人生が辛い』などと愚痴るのか。面が醜いなら、せめて生き様はかっこよくありたいのが、男児である。
2026/08/15(土)00:29:00No.1458687884+
その後も、ぽつりぽつり。まるで鍾乳洞の先から漏れる水滴のように、趙活の唐門に来る前の家族と、親との関係についての苦労が漏れた。そしてことごとくに、『けれど師匠が』という結びの言葉をつけて。
 趙活の、まるで懺悔のような独白を聞いても黙鈴の鈴が揺れなかったのは、妻の矜持であった。夫が自分の辛い過去を語っているのに、それを受け入れずに何が妻か。だがしかし、それでも心の裡が千々に乱れるのは避けられない。
 何故なら、趙活の独白を聞く限り、


(私、私―――)

―――師兄に、まだまだ全然、あげられてない。師兄は沢山、私にくれたのに。
2126/08/15(土)00:29:27No.1458687993+
 恐るべき、自覚だった。あの日あの時、頭を撫でてくれた女魔頭は、愛しい男にこれだけのものを。彼が望んでついぞ得られなかった母を、師匠を与えていたのに、翻って自分はどうだろうか。今もただ、彼の隣に寄り添うのみ。その事実が、黙鈴の心胆を寒からしめる。

(もし……もしも……)

 もしも、夏侯蘭のように、黙鈴が与えられなかったものを趙活に与える事の出来る誰かが彼の前に現れたら、その時は―――


(師兄。師兄が、盗られる―――!)

 チリン。

 
 さぁ、っと黙鈴の顔が青ざめる。
2226/08/15(土)00:29:48No.1458688086+
 前提として語るなら、勿論これは彼女の勘違いである。趙活にとって唐黙鈴は世を照らす光そのものであり、彼女が傍らにいて初めて世界は彩を見せるのだ。彼が変心することなどありえない。だがしかし、幼い彼女の心は、それを信じられなかった。趙活をではない。『趙活に愛される自分を』である。

 だからこそ、
―――トン! と黙鈴は、なおも夏侯蘭について語る趙活の肩を押した。

「おわぁ!?」
 何たる業か。たったそれだけなのに、容易く趙活の体は後ろに倒れ、地面に仰向けになった。隙を逃さず、黙鈴は趙活の上に馬乗りになる。
「しょ小師妹!?」
 パチパチと、焚火の音がうるさい。ふかふかの雪の上に、溶けた雪が染み込まないように厚手の布を敷き詰めた簡易の寝床はやわらかく、まるでベッドのように趙活を受け止めた。見上げる小師妹は月に照らされて、あまりに美しい。
2326/08/15(土)00:30:40No.1458688358+
「師兄……」
 濡れた声。その声でピンと来た。この声は、小師妹が『シ』たい時の合図だ。実のところ、初めて情を交わしてからというもの、この合図が止んだことは、一日と止まなかったのだが。趙活も、まさか『覚え』た小師妹がこんなに求めてくるとは思わなかった。清楚、怜悧な妻がアツアツでトロトロの膣内を以って自分を求める優越感、いやらしさは何にも代えがたく、むしろ『常に全力で受け入れよう!』位の心地であるのだが。

 そのうえで、今、である。珍しい。本当に珍しい事に、趙活は小師妹の願いを一旦脇に置こうとした。まさしく母の如き師匠が亡くなったのだ。いくら愛しい小師妹の願いと言えどそんな気分になる事も出来ず……
「小師妹。今日の所は」
「あ……阿活」
 小師妹の小さくて瑞々しい唇から放たれたその言葉に、ぎょっとして続きの言葉をすっかり忘れてしまった。それは、まるで母が愛しい息子に語り掛ける呼びかけ。決して、夫にするものではない。
2426/08/15(土)00:30:51No.1458688410+
「しょ、小師妹!?」
 再び小師妹を見上げると、自分が趙活をそのように呼んだ事そのものが恥ずかしいと言わんばかりに、顔を真っ赤にしていた。ぎゅっと瞳も閉じて、唇もかみしめている。 
 だがしかし、意を決したらしい。閉じた瞳を開いた黙鈴が、趙活を見つめる。

 いつになく、やわらかい微笑み。そして、わずかに身じろぎをして、


―――チリンと鈴の音を鳴らしながら、黙鈴が、自分の服の上半身をはだけた。
2526/08/15(土)00:31:08No.1458688476+
それだけなら見慣れている。いや見慣れない。月明かりに照らされたその姿は、黙鈴のシルエットを露わにしていた。小さいながらも形の整った乳房の丸みがわずかに見えて、そこからしっかり成熟した少女としての、くびれと大きなお尻へと続く、なだらかな曲線を見せる。
 唐門の者としてよく鍛えられたお腹は、鍛えられながらも腹筋が割れているという事はなく柔らかい脂肪が載っている。それでいてしっかり鍛えられているのだから、お臍は綺麗な縦割れをしているのがなんとも艶めかしかった。

 そして何より、乳房である。黙鈴と結ばれてから何度も弄ばれ、ついには快楽を感じるようになった胸と、乳首。けっして弄ったからといって乳房自体は大きくなったわけではない。小さなお椀ほどの大きさなのは変わっていない、が。しかし。乳首は別。それこそ、硬くなったとて爪の先もかくやという程の大きさしかなかった乳首は、今は小指の先程にまで大きくなっている。
 何より牡丹のようであったささやかな乳輪と乳首の色が、今や鮮やかな紅緋に近づいている。無垢な少女が、それだけ趙活に女にされたのだ。
2626/08/15(土)00:31:19No.1458688527+
 そんな趙活の女が、上半身裸を晒し、それでいてまるで、
「阿、阿活♡♡」
 母が息子に呼びかけるように、声をかけてくる。
「しょ、小師妹?」
 もはや何が何だかわからない。だがしかし、背徳的で、とても考えられないようなことが起こっているのは趙活にだって理解が及んだ。何より体は正直である。理解の鈍い脳みそより、体は生殖に舵を切ったらしい。小師妹の桃のような尻の後ろで、趙活の男が、硬さをどんどん増していった。
「んっ♡♡」
 その、自分の尻に感じる力強さに身をよじりつつも、黙鈴は言葉をつづけた。
「阿活。阿活。凄い。頑張った。頑張ってるから……どうぞ」
 いつもの、交尾する時に見せる蕩けるような笑みを浮かべて、迎え入れるかのように黙鈴は両手を広げた。
2726/08/15(土)00:31:58No.1458688713+
「も、黙鈴ママに、いーっぱい。甘えて♡♡お乳はまだ出ないけど♡♡いっぱいいっぱい、甘えていいから♡♡♡♡」
 思考が、沸騰した。
「っ!」
「んっ♡♡♡ふっ♡♡♡」
 チリンチリン。鈴が鳴る。上半身を起き上がらせた趙活が、必死に黙鈴の右の乳首に吸い付いた。もう離さないと言わんばかりに黙鈴をぎゅっと抱きしめて、それこそ赤子のようにチュウ♡♡♡チュウ♡♡♡と吸い付く。
「ッ♡♡♡♡」
 その刺激が甘やかな快楽となって、黙鈴に襲い掛かった。趙活の甘え方は、決して性的なものではない。普段の愛撫は、こんな風に吸い付くようなものではない。もっと優しく、乳首を直接攻める前にコショコショと乳輪を責める。その甘痒さにどうしようもなくなって、黙鈴が硬くなった乳首を胸を逸らして差し出してやって、趙活は乳首を弄るのだ。
2826/08/15(土)00:32:14No.1458688793+
 だがしかし、初めて交わった時に黙鈴が乳房を触られて痛くしたから、決して趙活は酷い事はしなかった。両の乳首を親指の腹で優しく、触るか触らないか程度の強さで撫でる。ただでさえ乳輪をなぞられて焦らされている所にこれはたまらない。ついに辛抱たまらなくなった黙鈴がより強く胸を張ると、趙活の親指の腹でいい感じに乳首が潰され、ついに快楽を得る事が出来るのだ。そうなったら趙活の方もついに本気を出して、おっぱいの内側に沈みこめと言わんばかりに乳首を押し込む。最初に交わった時は芯があって硬かったおっぱいも、度重なる趙活の愛撫で餅のように柔らかくなり、その愛撫というなの蹂躙を受け入れて、存分に黙鈴をよがらせる。
 趙活としては『出来るだけ小師妹が気持ちよくなれるように』という心意気のつもりだったが、これはもはや、優しい調教だ。事実黙鈴の乳首は以前よりも大きく、そして色鮮やかになり、今もまるで児戯のような乳首の吸引で、気持ちよくなってしまっている。
2926/08/15(土)00:32:42No.1458688937+
「ッ♡♡♡ッ♡♡♡♡」
 ちゅうちゅちゅうと乳が吸われて、チリンチリンと鈴が鳴っているのに、必死に黙鈴は喘ぎ声を抑えている。
(駄目っ♡♡♡駄目ッ♡♡♡私は今♡♡師兄のお母さんで♡♡♡お乳を上げてるだけなのに♡♡♡こんなに気持ちよくなったら♡♡お母さんじゃ♡♡ないから♡♡♡)
 その一念で声を我慢する。けれどももう女陰からは雌臭い白濁した汁がトロリと垂れているし、それどころか腰はクイクイ♡♡と波打って、スカート越しに趙活のテントに、尻を押し付けようとしている。これも、趙活のせいだった。最近の交尾の『流行り』がそれなのだ。まずは一発目。金玉の中に溜まっていて古い精子を『捨てる』ための交わり。
3026/08/15(土)00:33:00No.1458689031+
黙鈴の仙桃のような瑞々しくぷっくりと肉厚の尻たぶを掴んで割り開き、可愛らしい菊門を晒す尻の間に怒張を押し込む。そうしたら黙鈴のやわらかい尻肉で怒張を挟み込み、一気に『ズ』るのだ。そうして髪をかき上げて露わになった黙鈴の背中に、思いっきり古い精子をぶちまける。
 趙活曰く、『小師妹の尻を味合わないのももったいない』とのこと。こうやって怒張で尻の間を、菊門を刺激されたせいで、最近は黙鈴の尻も性器の自覚が出て来たのか、犯されている間菊門が疼いて仕方がない。そのせいで趙活に犯されている間、趙活の方から尻が見えない体位になった時は、ひそかに右手を尻に伸ばして、サワサワ♡♡と菊門を親指の腹で刺激する事で、ひそかに歓びを加えているのは黙鈴だけの秘密だ。
3126/08/15(土)00:33:22No.1458689113+
そんな風に趙活の手で『いやらしく』されてしまった少女は、今も敏感な乳首を愛する人に吸われて、ついつい怒張にお尻を擦り付けてしまっていた。もどかしい。ズボンに包まれた怒張はテントを張ってるだけで完全に擦り付ける事は出来ないし、黙鈴のお尻だってスカート越しだ。
 まさに生殺し。

 けれど仕方ない。だって今やっているのは決して交尾ではないのだ。あくまで趙活の母親に、黙鈴がなりたいだけ。夏侯蘭が与えて、埋まってしまった『趙活の場所』を、欲しい。そして、そのためなのだ。
(だめ♡♡♡♡気持ちよくなっちゃダメなのに♡♡♡こんな♡♡♡こんな♡♡♡こんなに気持ちよくなったら、本当の赤ちゃん生れた時♡♡♡どうなるの♡♡♡)
 必死に口を押えても、鈴は鳴る。恥ずかしい。感じている事がバレてしまう。だがしかし、当の趙活は黙鈴の乳首を吸う事に夢中で、全然気づいてなかった。
(もしも、本当の赤ちゃんに乳を上げる時も、こんなに気持ちよくなったら……♡♡)
3226/08/15(土)00:33:33No.1458689156そうだねx1
他のヒロイン殺していちゃつきの出汁にする文章書かないでくれる?
del
3326/08/15(土)00:33:36No.1458689168+
なんと、はしたない母親だろうか。そんな母親になったのは、今もこうして赤子のように乳を吸う、趙活が自分を愛していやらしくしたからだ。
(師兄♡師兄♡師兄♡)
 そしてそれを、黙鈴は歓びと共に受け入れた。むしろ自分が、趙活に与えられることがあった事に歓びすら感じていた。犯されて、趙活の色に染まる。愛されている自覚。
 それでもなお、
「わ、私。黙鈴ママ。阿活の、ママ♡♡♡だから……ね♡♡♡」
 黙鈴は貪欲だった。欲しい。欲しい。『貴方の母親』になりたい。快楽に震えながら、手を趙活の背中に持っていく。
3426/08/15(土)00:34:09No.1458689307+
―――けれどいいんだ。今はポンポンなんて、しなくていい
 
 趙活の言葉が、脳裏に過る。それでもなお、
「阿活♡♡♡阿活♡♡♡黙鈴ママの、可愛い赤ちゃん♡♡♡♡」
 ポンポン。黙鈴は優しく趙活の背中を撫でた。背中を、撫でさせてくれた。
「あっ♡♡♡わっ♡♡♡あふっ♡♡♡♡ふぐっ♡♡♡♡」
 その喜び。解放感。止める事が出来ない。一生懸命、乳を吸う趙活を見下ろす。余人ならば気持ち悪いと顔をしかめるその光景も、黙鈴にとってはキュウゥゥゥゥゥゥゥゥンと母性を爆発させる光景だった。
 欲しい。欲しい。心ではなく、体が、子宮が求める。ギュ♡♡ギュ♡♡♡と子宮が収縮して、可愛らしい少女に、『お前の男の子供を作る準備をしろ』と命令する。
3526/08/15(土)00:34:37No.1458689431+
もう、耐えられなかった。
 ポンポンと優しく撫でていた手で、きゅっと趙活の頭を抱きしめて、おっぱいに体を押し付ける。馬乗りになって、膝立ちになっていた足からくたぁと力が抜けて、そのまま趙活のお腹辺りに体を預けた。すでにぐしょぐしょにほぐれきった黙鈴の女陰が、愛する男に触れて容易く、絶頂しそうになる。


「ふわぁ!? しょうひまい!?」
 顔に胸を押し付けられて、むしろ正気に戻った趙活が、一体どうしたと声を上げる。だがもはやそんな事を気にしている状況に、黙鈴はいなかった。
「ごめっ♡♡♡ごめんなさい♡♡♡ママ♡♡♡♡ママ♡♡♡♡阿活に♡♡♡♡阿活に♡♡♡乳を♡♡♡♡♡乳を上げていただけなのに♡♡♡♡うっ♡♡♡くっ♡♡♡はああああああ♡♡♡♡」
 ぎゅっと体をこわばらせて、それと同時に黙鈴の体の各所に飾られていた鈴が鳴る。
3626/08/15(土)00:34:51No.1458689487+
リィィィィィィィンと清らかな音が辺りに響いて、黙鈴はいやらしい汁を吹き散らかした。
「はぁ♡♡♡はぁ♡♡♡はぁ♡♡♡」
「大丈夫か? 小師妹?」
 突然の黙鈴のママ宣言に我を失った趙活も、この時にはもう完全に正気を取り戻し、力を失いながらも自分に抱き着く黙鈴へと視線を向ける余裕が出来ていた。趙活の言葉を受けて、黙鈴もまた視線をあげる。絶頂して、蕩けた瞳。わずかに開いた口からは鮮やかな猩々緋の舌がチロチロと覗く。まるでそう。口づけを願っているかのように。
「んむっ♡♡」
「むっ♡♡」
 どうしてこのような事をしたのか、理由も聞かずに愛しい女の舌に、趙活は舌を絡めた。チリン。音が鳴る。こういう時の黙鈴はもはや迂闊で、はしたない。
3726/08/15(土)00:35:05No.1458689544+
「はぁっ♡♡♡」
「ふぅ……それで小師妹。どうしていきなりこんな事を?」
 いや、実際の所めちゃくちゃ興奮したので全然良いのだが。正直師匠が亡くなったという事で盛り下がった気分が、一気に盛り上がったところもある。今日も全然イケる。さておき。趙活の言葉に、黙鈴はわずかに視線を逸らした。やがて、ぽつりとつぶやく。
「師兄が、ポンポンいらないって、言った」
「ああ、言ったな。覚えている」
 師匠の前で泣き叫んだときの事だ。思えば、自分を慰めようとしてくれる小師妹の事を拒んだのは、あれが初めてかもしれない。
「それで、師兄が話してくれた。夏侯先輩が、師兄にとって、師匠であり、母であったって。師兄には、母のような人がいなくて、だから。母の場所を夏侯先輩が『もっていった』。もし、もし……わ、わた……」
3826/08/15(土)00:35:16No.1458689585+
想像するだけで、心がきゅっとなって、涙があふれてくる。そんな黙鈴に安心していいよと言わんばかりに、趙活は強く抱きしめた。
「私が、至らなくてッ! 『私の至らない場所』がこんな風に『誰か他の女』が埋まっていくなら、師兄。師兄が、取られちゃうッ! って……」
 言うなり、心の奥底から悲しみがあふれて来た。つくづく江湖に出て思う。自分がどれだけ箱入りで、趙活がどれだけ出来た男か。もはや、彼の醜面という欠点は、武林伝説によってぬぐわれた。そうすれば後に残るは当代きっての大侠だ。つまるところ、黙鈴は気が気でなかった。
 それでも大丈夫と思っていたが事が、今回表面に出てきたのだ。
3926/08/15(土)00:35:27No.1458689634+
「小師妹……」
 そしてそんな黙鈴の事が、趙活はとても愛おしい。憧れの御令嬢が自分と心を交わして、あまつさえこんな心魔を露わにしてくれるだなんて。だがしかし、だからこそ言わなければならなかった。
「小師妹」
 ぎゅっと抱きしめる。
―――小師妹は、師匠にはなれないんだ。
4026/08/15(土)00:35:48No.1458689717+
「いやっ!」
 リィィィィンと鈴が鳴る。
「なる! わ、わたし! 私! 師兄の、師兄のママになる! 乳……ううん。おっぱい、もっと吸って! ね? ね? ママのおっぱい吸お? 可愛い阿活の乳吸いで、気持ちよくなるお母さんになるから♡♡だから、だから師兄。私ッ……! 私ッ……!」
「小師妹」
 こんなにも取り乱す黙鈴を。趙活はついぞ見たことがなかった。一度得たからこそ、得難く、誰にも渡したくないと思う。黙鈴もまた唐門の女らしく、情が深く苛烈なのだ。
「あっ……うっ! そ、そう! だったら私! 私もっと! もっといやらしいママになるから♡♡」
 そう言うなり、手首に付けている鈴を左右それぞれ取って、

―――シュルリ
4126/08/15(土)00:35:59No.1458689767+
「んっ♡♡♡」
 両の乳首にそれぞれ巻き付けた。趙活に散々吸われて硬くなった右乳首だけでなく、刺激されていないのに、興奮だけで左乳首も鈴の紐を結べるほどに、硬くなっていたのだ。
「し、しけ……阿活♡♡ ママが♡♡ママのおっぱい♡♡……ね♡♡」
 シャン♡♡♡シャンと鈴が鳴る。蕩けた笑みを浮かべる、小師妹に対して趙活はただ何も言わずに、
 抱きしめた。
「あっ♡♡」
 ぎゅっと力強く。誰にも渡さないと言わんばかりに強く、強く。
4226/08/15(土)00:36:09No.1458689817+
 時に、行動は言葉よりも雄弁に語る。抱き締める力の強さ。それだけで趙活は黙鈴の中に芽生えた心魔へと罅を入れて、
「ごめんな、小師妹。ここまでさせる程に心配させて。大丈夫。大丈夫だ。天下に価値ある宝は黙鈴のみ。俺はそれだけで満たされているのさ」
 ただの一言で、打ちくだいた。
「うっ♡わああああああ!!」
 まるで赤子のように、黙鈴が泣き叫ぶ。
(まるで、昔みたいだな……)
 と強く抱きしめながらふと思う。師母、唐鹿に黙鈴を託されたあの時も、彼女は母がいなくて寂しいとよく泣いたものだ。その時はこうやって強く強く抱きしめていたと、趙活はかつての頃を思い出していた。
4326/08/15(土)00:36:20No.1458689857+
「……ありがとう。師兄」
「どういたしまして」 
 抱きしめたまま、互いに耳元で囁く。
「本当は、わかってたの。きっと師兄にとっての夏侯先輩は、お母さんなんだ、って」
 趙活は、かつて黙鈴に対してまるで母のように甲斐甲斐しく世話をしてくれた。けれどもだからと言って、母親ではない。もう黙鈴のその場所も、唐鹿が持って行ってしまったから。結局のところ、それと一緒なのだ。分かっている。けれど、でも。
「でも。私は―――夏侯先輩が羨ましい」

 かつての、彼女の最後の言葉が思い出される。果たして彼女は、どういった気持ちで自分にその言葉を伝えたのだろうか。分かるようで、わからない。
4426/08/15(土)00:36:33No.1458689911+
「はは。俺の心のほとんどすべてを手に入れたのに、そこだけ持っていった師匠が羨ましいなんて、小師妹は欲張りだな」
「うん。欲張り。だって、好き。それくらい、師兄の事が、好き」
「……はは。まいったな」
 気恥ずかしさと愛しさが胸に溢れて、思わず頬をかいた。
「じゃあ小師妹。こうしよう。もう、俺にとっての『師匠』は師匠に捧げてしまった。そこは戻らない。でもな、かけたからと言って、埋まらないものじゃないんだ。別のもので埋めればいい。小師妹、君の『母』で」
「?……黙鈴ママのおっぱい、飲む?」
「それはとても飲みたいがそうじゃなくて」
 ぎゅっと抱きしめながら、趙活は器用に下半身の衣を脱いだ。途端に、ぺチンとスカート越しに、限界まで硬くなり、たらたらと我慢汁を垂らした趙活の怒張が、黙鈴の桃尻を叩く。
4526/08/15(土)00:36:46No.1458689958+
「あっ♡♡」
「小師妹、俺の子供を産んで、母になって、俺の『母親』を埋めて欲しい」
「……うん♡♡」
「たとえ俺みたいな顔で生まれてきても、精いっぱい愛してくれよ」
「?……俺みたいな? だったら、いいな」
 ほわぁっと黙鈴は微笑んだ。
「師兄の顔は心が安らぐから、きっと師兄に似た子に囲まれたら、きっと幸せ」
「ああ……そうだな」
「師兄? 泣いてるの? ポンポン、していい?」
「ああ……ポンポンしてくれ。でも言っておくぞ小師妹。これは、悲しいから泣いてるんじゃないんだ。嬉しくて、泣いてるんだ」
「うん」
4626/08/15(土)00:37:02No.1458690017+
「あと、出来れば今日は、黙鈴ママでいて欲しい」
「……うんっ♡♡♡ 阿活♡♡黙鈴ママのおっぱい飲みながら、ママを本当の、お母さんにして♡♡♡」
 実のところこれは黙鈴にとっても恥ずかしかった。だがその恥ずかしい事を愛しい人が求めてくれるのなら、こんなにうれしいことはない。
―――ズッ♡♡♡ジュッ♡♡♡ ヌヌヌヌヌ♡♡♡
 
4726/08/15(土)00:37:20No.1458690079+
 スカートは脱がないまま、わずかに腰を上げて、すでにグジュグジュに蕩けた黙鈴の女陰は、容易く趙活を受け入れた。そのままストンと腰を落せば、なんども交わり、慣れてほぐれた黙鈴の膣内は、容易く趙活を受け入れる。その大きさに、わずかに怒張のシルエットが腹に浮かび上がる程であるにも関わらず、である。

「小師妹」
 自分の怒張を覆い尽くす、ヌトヌトでホカホカな粘膜に気持ちよさを感じつつ。趙活が小師妹の細くてくびれた腰を掴む。だがしかし、
「しけ……阿活♡♡今日の私は、ママ、だよ♡♡♡」
「ママ♡♡♡」
4826/08/15(土)00:37:54No.1458690229+
 ぎゅっと抱きしめあった。心と体を抱きしめられながら、怒張すら愛しき柔らかさで包んでくれる。今まで感じたことのない安心感に、趙活は包まれた。
「大丈夫♡♡阿活は何もしないでいいの♡♡ただ、黙鈴ママのおっぱいを吸っていればいいから♡♡♡ね♡♡♡」
 そう言いながら、再び膝立ちになった黙鈴が、グチッ♡♡♡グチッ♡♡♡ヌチッ♡♡♡と上下にストロークを開始した。

「あっ♡♡♡♡んっ♡♡♡ふっ♡♡♡ひっ♡♡♡」
 シャン、シャン、シャンと、全身の鈴が鳴る。特に乳首に結びつけられた鈴は、非常に激しく鳴り響いた。
「んっ♡♡くっ♡♡♡はぐっ♡♡♡」
 膝立ちのままのストローク。けっして深くはない。ただしその分、黙鈴の子宮口は決して鈴口を逃さず、先程舌を交わらせたように、吸い付いて離れない。また、ストロークの深さがない分、激しく、早く。黙鈴ママは、可愛くて愛しい阿活の精子で孕むために、一生懸命だった。
4926/08/15(土)00:38:09No.1458690297+
 シャン♡♡シャン♡♡♡
「ふっ♡♡♡♡やっ♡♡♡♡♡あっ♡♡♡はっ♡♡♡♡」
(これっ♡♡♡凄い乳首♡♡♡響く♡♡♡♡音が鳴るたび、乳首にクるっ♡♡♡♡)
 いつもの愛撫の、優しく蕩かすような快楽ではない、刺すような鋭い快楽が乳首を襲う。それだけでもう達するような心地だった。すでに怒張でミチミチになった女陰も、先程の絶頂でほぐれきっており、再びの頂が近い状態。思わず休もうと、膝の動きが止まりそうになる。
 だがしかし、
―――ヌチュ♡♡♡♡

「あうっ♡♡♡」
5026/08/15(土)00:38:20No.1458690340+
 趙活が黙鈴の乳首に吸い付いた。今度は左である。先ほど吸い付いた右の乳首も、親指の腹で潰しながら、チュウチュウと乳首を吸っている。いつも口で乳首を愛撫する時のように、甘噛みして、逃げられないようにしてから舌でつつくようなそれではない。先ほどのような、純粋に赤子がするような乳首の吸い方。
 一心不乱に乳を求めるその姿を見て、黙鈴の胸の内に母性と使命感と愛おしさが燃え上がる。
「うっ♡♡♡んっ♡♡♡ 阿活は♡♡♡な、何もしないで♡♡いい♡♡♡黙鈴ママが♡♡♡頑張って孕むから♡♡♡んっ♡♡♡んんっ♡♡♡」
 唇をかみしめて、一心不乱に腰をくねらせる。膝の動きだけではストロークが足りないなら、前後左右の動きも混ぜればいい。グリグリ♡♡♡グチュグチュ♡♡♡♡シャンシャン♡♡♡♡周囲にリズミカルな音が嫌らしく響く。
5126/08/15(土)00:38:31No.1458690386+
 そうして腰をくねらせていると、当然陰核を趙活の体に擦り付ける事にもなり、黙鈴ママは容易く絶頂が近づいてきた。
「ふっ♡♡♡んっ♡♡♡ママっ♡♡♡ママっ♡♡♡頑張る♡♡♡でも♡♡♡阿活♡♡♡ああっ♡♡♡」
 ついに耐えきれなくなって、黙鈴は乳を吸う趙活の頭をかき抱いた。すると趙活の顔がささやかながらもたしかにふくらみを感じさせる黙鈴の胸に押し付けられて、その瞬間、
―――それまで唐門らしい爽やかな香りを漂わせていた黙鈴の匂いに、乳臭い、甘ったるい臭いが混じった。

 まだ、乳は出ない。けれど体は、愛する『息子』に、『大好きなあなたの子を孕む準備をしてるよ♡♡♡♡』と主張しているかのようで……
5226/08/15(土)00:38:58No.1458690499+
「ママッ! 出るッ!」
 それまでフワフワトロトロの黙鈴ママおまんこに包まれていたチンポが限界を迎える。金玉がきゅっとしまって、チンポの根元に漂っていた熱が、急に形を持った。
「うんっ♡♡出して♡♡黙鈴ママの中に出して♡♡♡孕ませて♡♡♡大丈夫♡♡♡射精すの怖くないよ♡♡♡よしよし♡♡♡ぽんぽん♡♡♡♡」
 趙活の射精宣言に、自分も絶頂で身体を震わせながら、黙鈴は優しく優しく、可愛い『息子』の背中を叩いてあげた。そのまま、トンッ♡♡♡と腰を落す。
 シャン! と鈴の音が鳴り響いて、
5326/08/15(土)00:39:09No.1458690546+
―――トプッ♡♡トプッ♡♡♡♡トプッ♡♡♡

 いっとう濃厚な精子が、まるで漏れると言わんばかりの弱い勢いで、長く長く、黙鈴の子宮の中に注ぎこまれていくのだった。
「ママッ! ママッ!」
「ああっ♡♡♡阿活の射精♡♡♡かっこいい♡♡♡さすが師兄♡♡♡濃くてトロトロで♡♡♡お腹の中が、満たされる♡♡♡」
5426/08/15(土)00:39:23No.1458690620+
こうして趙活と黙鈴の夜の生活の彩に『黙鈴ママプレイ♡』が加わる事になる。また、もしも子供が出来た時は必ず二人で師匠の墓にお参りしようと、約束を取り決めたのだった。
 
5526/08/15(土)00:40:05No.1458690792そうだねx5
という訳で『黙鈴ママ』でした。もしも読んでくれてる人がいたらありがとうね……次は魔王書きたいけどお盆終わるからそんな高頻度では書けなくなるはず
5626/08/15(土)00:47:44No.1458692690+
うお…気軽に空いたら大作…
5726/08/15(土)00:54:24No.1458694334+
ありがたい...
5826/08/15(土)00:55:34No.1458694597+
想定の10倍弱の文量でビビった
5926/08/15(土)00:55:38No.1458694610+
>うお…気軽に空いたら大作…
渋で上げてるから良かったら是非ね
6026/08/15(土)00:56:35No.1458694871そうだねx5
師匠のルート行かないと師匠死んでるってのはだいぶ悲しいことだなぁ…
6126/08/15(土)00:56:35No.1458694876そうだねx3
「」俠に叩頭します!
6226/08/15(土)00:57:16No.1458695035+
拝礼をお受けください
6326/08/15(土)00:58:10No.1458695243そうだねx1
小師妹ママにバブみを感じたい一心で書きました。師匠ルートでの健全な師匠と小師妹の話も考えたいなぁとか
6426/08/15(土)01:03:27No.1458696481+
エロシーン入ったら急にハート多めでIQ低くなったな
大変よろしいですね
6526/08/15(土)01:07:09No.1458697349+
エロはIQ下げた方がエロいですからね
6626/08/15(土)01:09:56No.1458698024+
ブサイクな弟子ができて死んでる師匠はそれはそれで納得して死んでるだろうからね
いいものを読んだ・・・ありがとう
6726/08/15(土)01:11:02No.1458698303+
>ブサイクな弟子ができて死んでる師匠はそれはそれで納得して死んでるだろうからね
>いいものを読んだ・・・ありがとう
ありがとう。正直師匠死んでるところの描写は結構筆が乗りました
6826/08/15(土)01:11:06No.1458698318そうだねx3
師匠はプレイのダシにされて泣くよ。
6926/08/15(土)01:12:28No.1458698663そうだねx1
>師匠のルート行かないと師匠死んでるってのはだいぶ悲しいことだなぁ…
師匠はすでに本人のバッドエンド後のロスタイムだから弟子が出来て内功も託せるのは下手に生きるより救いだよ
7026/08/15(土)01:13:38No.1458698940+
>師匠はプレイのダシにされて泣くよ。
草。まぁ確かに。でもちゃんと子供出来たら報告しに来るし葬ってくれたから……
7126/08/15(土)01:15:01No.1458699262+
ちょっと今から読むには心相足りない…
7226/08/15(土)01:16:48No.1458699648+
>ちょっと今から読むには心相足りない…
渋にも上げたから良かったらそっちでね……
7326/08/15(土)01:20:58No.1458700704そうだねx1
>草。
撃て
7426/08/15(土)01:39:30No.1458704673+
>>草。
>撃て
射殺
あなたが何気なく発した言葉は不忠にも主人を追い詰めた
口は災いの元とは言うが「」門の言葉狩りの狭量さを見誤ったのが運の尽きだ
7526/08/15(土)01:41:07No.1458704968+
正直ちょっと日を改めたことにしようかどうかは考えたけどまぁ……これでいいかとなるなどした
7626/08/15(土)02:11:29No.1458709483そうだねx1
やっぱりこうやって感想がもらえるのは良いことだ……
7726/08/15(土)02:12:42No.1458709644+
師匠は草葉の陰で見守るよ
7826/08/15(土)02:14:37No.1458709912+
ちなみに多分ママって呼称ではないんだろうけど、わかりやすさシコ度を考えてママに。魔王とはもっとインスタントにエロい話してぇなぁ
7926/08/15(土)02:15:06No.1458709969+
スレが落ちるまでに読みきれねえ!
8026/08/15(土)02:16:28No.1458710143+
>スレが落ちるまでに読みきれねえ!
渋にも上げてるからそっち読むと良いよ
8126/08/15(土)02:18:18No.1458710432+
あと金デブによる小師妹ケツ穴調教とかもちょっとだけ書きたいんだよなぁ
8226/08/15(土)02:24:21No.1458711154そうだねx2
>あと金デブによる小師妹ケツ穴調教とかもちょっとだけ書きたいんだよなぁ
道士さま!このウンコ妖怪を早く退治してください!
8326/08/15(土)02:28:14No.1458711602+
>>あと金デブによる小師妹ケツ穴調教とかもちょっとだけ書きたいんだよなぁ
>道士さま!このウンコ妖怪を早く退治してください!
書けるけどモチベが続かんから多分依頼としてでも来ないと書かないから大丈夫!!


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