二次元裏@ふたば

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101637 B26/07/11(土)01:42:28No.1448028425そうだねx7 04:21頃消えます
いやに赤い夕暮れだった。街のすべてを同じ色に染め上げるような強い陽光がビルの合間から差し込んで、私は眩しくて目を細めた。
早く夜になればいい。
家に帰って、ご飯を食べて、お風呂に入って、空いた時間はギターを触って、そうして眠る。
今日をやり過ごして、明日も明後日も、そうして毎日の終わりを考える。それだけが私の足をわずかに進ませてくれる。
歩けているのか、留まっているのか、私にはちっとも分からなかった。
「り〜つ、俯いて歩いてたら危ないよ。顔を上げて?」
私のすぐ隣で、ビオラがくすくすと笑った。なにがおかしいのか分からなかった。ずっと。
彼女の声で強張った身体は、だけど彼女の言葉に従って前を向いてくれる。言われた通りのことをすればいいだけだから。
問題には正しい答えがある。ビオラのお願いは、それと同じ響きをしていた。
「あっ、ここだよ」
どうやらこのお店が目的地らしかった。
店内だけではなく、店の入口までところ狭しと植物…花が並んでいる。
花屋に向かっていたのだと、今頃になってようやく知る。知ったところで、私にはなにかを選び取る余地はない。
126/07/11(土)01:42:47No.1448028473そうだねx4
しばらくして買い物を済ませたビオラが、二つの花束を持ってお店から出てきた。
真っ赤な花が覗く小さな花束と、透明なセロファンに包まれた一輪だけの青いお花。
「母の日でしょ? カーネーション、買って帰らないとね」
「…そっか」
母の日だったんだ、今日は。
気付かなかった。どうして忘れてしまっていたんだろう。
私の顔を見つめるビオラがふふ、と微笑む。
「律は? 買わないの?」
「……」
「そうだろうと思った。はい、これ」
ビオラは私にセロファンに包まれた一輪のお花…カーネーションを手渡してきた。
ピンとまっすぐに伸びた緑の枝、その先で開く青い花。
たった一輪。だけど、夕日に照らされた景色の中で、その青い花は殊更に色鮮やかに見えた。
「ここでクイズ! 花が一番綺麗なのはいつでしょ〜か?」
そのまとわりつくような言葉にどきりとして顔を上げる。
226/07/11(土)01:43:28No.1448028571そうだねx4
ビオラの柔らかな笑みが、私へまっすぐに向けられていた。
分からなかった。私は何を聞かれているんだろう。口の中が乾いていることに気付く。
「正解は〜…摘み取られた瞬間、でした」
得意げに披露した答えに、ビオラはまたくすくすと笑った。
鋭い三日月みたいな彼女の笑みの、そのすぐ下のホクロが妙に目についた。
「どんな花も咲き誇って主張しちゃうから、大きく花開くから摘み取られる。
 けど花はね、摘み取ったときから栄養がもらえなくなっちゃうの。
 そうしてどんどん弱って、最後は萎れて枯れちゃう」
私が持つ青いカーネーションを、ビオラが人差し指でそっと触れた。
指先に触れられて、花を包むセロファンがわずかに音を立てた。
「だから、一番綺麗なのは摘み取られた瞬間なの」
「う…」
私の顔をじっと見つめるビオラの瞳は、爛々と輝いている。
粘性を帯びた怖気が、私の身体に絡みついて飲み込もうとする感覚。
一言も発せなくて、ただ呻きだけが漏れた。
326/07/11(土)01:43:51No.1448028609そうだねx5
「律は、クレマチスは私のそばで、ずぅ〜っと咲いててくれるよね?」
頷けなかった。身動きも言葉も、なにもかもが私の手の中にはなかった。
けれど沈黙もまた答えだということを、私は知っている。
夕暮れの中。ビオラの持つ花束の赤みが、私には毒々しく見えた。
426/07/11(土)01:48:15No.1448029217そうだねx4
闇…
526/07/11(土)01:49:43No.1448029409そうだねx4
ビオラクイ〜ズ❤️
626/07/11(土)01:52:27No.1448029754+
バンドリ怪文書久しぶりに見ましたわ
726/07/11(土)01:54:21No.1448029965+
いいですわよねビオクレ…
826/07/11(土)02:01:50No.1448030969そうだねx3
クンニさせられてそう
926/07/11(土)02:04:51No.1448031370+
毎日ねちっこい手マンされてそう
1026/07/11(土)02:15:18No.1448032568+
エンプティパペット
1126/07/11(土)02:39:03No.1448034971+
闇がよく滲み出てていい…


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