二次元裏@ふたば

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656677 B26/01/11(日)20:27:52No.1391593566そうだねx2 21:34頃消えます
「ハンナさん?おーい、ハンナさーん?」
おかしいですねー。娯楽室の方に向かうのは見かけたんですけど。軽く覗いてみても、ハンナさんの姿がありません。
足を踏み入れて、きょろきょろと部屋を見渡すと、置いてある机の影から、細い金髪が揺れているのに気付きました。
「ハンナさん!」
勢いよく回り込むと、体育座りでちょこんと身を縮めているハンナさんを見つけました。
びくっと身体を震わして、気まずそうに私のことを見上げてきます。
「う…ごめんなさい、隠れることはありませんでしたわ」
「そうですよー!ハンナさん、ひどい!裁判の日からおかしいですよ!せっかく生きて会えたんですから、また仲良くしましょうよ!」
なんとなく変だなー、とは思っていました。共有された記憶の中のハンナさんは、感情豊かで、私に遠慮なんてしなくて。
それなのに、最近は素直に感情を見せてくれず、視線を逸らすことが多くて。話そうとしてはくれるんですが、辛そうな顔が増えています。
「うう…そ、それは…」
ハンナさんは目を伏せてしまいました。
なんだか、同級生たちの私へと向ける態度を思い出してしまいます。
126/01/11(日)20:28:22No.1391593803+
「ハンナさん」
いつも通りに、ハンナさんにまで遠巻きにされるんでしょうか。
「私、これまでは人が離れても、なんとなく諦めてました。自分はそういう奴なんだって」
これまでは仕方ないと思っていましたし、とくに辛いということもありませんでした。
そのはずだったんですけどねー。
「でも、そのせいでハンナさんまでいなくなるのは、嫌です。だから、ハンナさんが嫌がることがあるのなら、頑張って直します。
また、お話、しましょうよ」
「ちが……シェリーさんが悪いんじゃない、そうじゃないの…私は…」
ハンナさんは、苦しそうに唇を噛んでいました。
「…わたくし、勝手に人を殺して、その上シェリーさんを二度も巻き込んで、死なせてしまったんですのよ?
あなたにそんな風に思われる資格なんて、無いの…」
そういえば裁判の時もそんなことを言っていました。たとえ魔女化の影響で追い詰められていたとしても、自分の行動が許せないんでしょう。
泣きそうな顔のハンナさんを見ると、何とかしてあげたい、何かしないといけないって、駆り立てられるような気分になります。
ずっとそうでしたし、今だってそうなんです。
226/01/11(日)20:28:52No.1391594072+
「えーと…でも魔女化のせいで人を殺したのは他のみなさんも一緒ですし、ハンナさんが特別悪くは無いですよ。そもそも、もう起きなかったことなんですから別によくないですか?」
「別にいいって…なんで…なんで、そんなに普通にいられますの?あ、あなた、わたくしのために…わたくしを、友達を殺させられて、二度も死んでるんですのよ!?」
「殺させられたというのは正確ではないですけどねー。
確かに、ハンナさんを殺すことでしか助けられなかったことは申し訳ないですし、不甲斐ないとは思っていますけど…」
「そんなことじゃくて!私はあなたに…」
「まあでも、それも私がやりたくてやったことですから、お気になさらず!そんなに気にする感じのとこでもないですよ!
確かにお互い死んじゃいましたけど、今は生きてますから!ドンマイドンマイです!」
「な……うぅああぁぁ…!な、なんなんですのこの女〜〜〜!」
326/01/11(日)20:29:28No.1391594421+
頭を抱えるハンナさんには悪いですが、嫌われているわけでもなさそうなのは良かったです。私の言動に、こうしていちいち向き合ってくれるから、だからハンナさんが好きなんだと思います。
大事にしなければいけないと思うんです。彼女の過去を、禁忌を共有して、苦しみを垣間見て、その気持ちはますます強くなっています。
「ハンナさんはもう、無理に苦しまなくていいと思います。ハンナさんはいい人ですから、幸せになるべきだと思うんです。
ええ、そうですね。前は上手くいきませんでしたが、今度こそ私がハンナさんを幸せにしますね!私だけでは無理でも、エマさんやヒロさん、ここに集められたみなさんも、きっと助けてくれますよ!」
幸せにするなんて、根拠は薄いですけど、適当を言ったつもりはありませんでした。勢いに任せたことは否定しませんが、なんだか今は、全部がうまくいく気がするんです。
「ハンナさんが自分を許せないなら、それもなんとかします!」
「な、なんとかって…」
「具体的にどうとかは全然分かりませんけど、これから分かっていきましょう!もう決めましたから!」
426/01/11(日)20:29:59No.1391594658+
なんの具体性もない私の勢いに呆気に取られたハンナさんは、また頭を抱えて、うーうー唸りだしてしまいました。
「大丈夫ですか?」
「あ、あなたは本当に、ずけずけと…」
ハンナさんはしばらく唸っていましたが、ようやく観念したように顔を上げて私を睨みます。
「分かりました。分かりましたわよ!ああぁ、もう!!シェリーさんと話していると、わたくしだけクヨクヨいじけているのが…バカみたいですわ、まったく」
ハンナさんは、私を見てくれました。久しぶりにちゃんと目が合った気がします。
輝く翠玉のような大きな瞳が私を捉えています。
「勝手に落ち込んで、あなたのこと避けて、ごめんなさい。ヒロさんにだって言われたのに、自責に逃げて…向き合う勇気がありませんでした。
わたくしだって本当は、今度こそ…みんな、なにもかもうまく行けばって、そう願っていたのに」
そう言って、やっと少しだけ微笑みかけてくれたんです。
嬉しい、嬉しいです。
なんだか妙に温かい達成感が、自分の中に満ちていくのが分かりました。救われた気分ってやつでしょうか。
そんな私に、彼女は人差し指を差してきました。
526/01/11(日)20:30:41No.1391595054+
「けれど!前は上手くいかなかったなんて、そんな言い方はやめやがりなさい。その、わたくしはあなたと一緒にいて、幸せでした、から……」
語尾がしょぼしょぼと小さくなっていくハンナさんは、話すほどに顔を赤くします。
照れているハンナさんを見ていると、なんだか、いつも落ち着かない感じになってしまいます。胸が締め付けられて、なのに嫌じゃないといいますか。
ふと、ハンナさんは私の襟元を掴むと、ぐいと自分の顔に引き寄せました。
「あ、あなたがわたくしを幸せにするって言うのなら、シェリーさんにも幸せになってもらいますからね。
貰いっぱなしなんて、そんなこと許せません。
わたくしを見捨てなかったこと、絶対に忘れたりしません。いやになるくらい、シェリーさんのことを幸せにしてみせますわ」
赤い顔で私を睨みながら、毅然と言い放ちます。
本当は臆病な人なのに、こんなプロポーズみたいなこと言うんですね。私のために勇気を振り絞ってくれたんでしょうか。
626/01/11(日)20:31:21No.1391595361+
「いいですね、それ」
そういうの、グッと来ます。
「私たち、幸せになりましょう。ええ、なりますとも!」
衝動的にハンナさんを抱き上げると、彼女はぎょっとした顔で目を丸くします。
「な、何しやがりますの!?下ろしやがりませ!」
「えー?ダメですよー!私、今すごく浮かれてるんです!ずっとずっと、ハンナさんとこうしていたいんですよー!」
「下〜ろ〜し〜て〜!」
くるくるとハンナさんと私で踊っていると、なんだってできる気がします。
ハンナさん。ハンナさん。ハンナさん。
あなたといると、知らない感情が、どんどん湧いてきます。
ありがとうございます。
私、絶対に守りますから。この気持ちだけは。
726/01/11(日)20:32:08No.1391595702そうだねx3
本編後のシェリハンである
長くなってすまない…
826/01/11(日)20:33:05No.1391596157そうだねx3
シェリハンがあるの!ここに!
926/01/11(日)20:35:52No.1391597343+
シェリハンには最高に幸せになってもらいたい
1026/01/11(日)20:38:40No.1391598859+
>「まあでも、それも私がやりたくてやったことですから、お気になさらず!そんなに気にする感じのとこでもないですよ!
>確かにお互い死んじゃいましたけど、今は生きてますから!ドンマイドンマイです!」
このノンデリ感好き
1126/01/11(日)20:50:26No.1391604567+
シェリハンは魔女化に効く
1226/01/11(日)20:52:12No.1391605309+
シェリハン助かりますわ〜!!!!!
1326/01/11(日)21:16:25No.1391615490+
本編後即プロポーズは名探偵の特権
1426/01/11(日)21:18:52No.1391616539そうだねx1
わあ!幸せそうなシェリーちゃんにハンナちゃん!
ボクこれ見たかったんだ!
1526/01/11(日)21:20:01No.1391616964+
ボクらも幸せになろうねヒロちゃん…
1626/01/11(日)21:24:56No.1391618905+
>本編後のシェリハンである
>長くなってすまない…
長ければ長いほどいいよ!


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