※注意 「先人曰く、怪文書を読む時は部屋を明るくして画面から目を離して読む様に!あと、健康のため長時間ぶっ続けで画面とにらめっこしたりせず適度な休憩なんかを挟むのも大切らしいっすよ。みんなも守ってほしいっす。…以上、近一ゲキでしたっ!押忍ッ!!」 ───────── クリスマスシーズン真っ只中なデジタルワールドのとある街なか。 キャス子ちゃんこと木末 聖煌ちゃんの大好きなおやつの時間がやってきました。 今日のおやつはパリパリチョコとミントの爽快感が癖になる、チョコミントのアイスクリームです。 さあ、いただきま… あれれれ?いままさに食べようとしていたアイスがワッフルコーンの上から転がり落ちてしまいました。 大事な大事な、すっきり爽やかチョコミントのアイス… きっと極悪人のデジモンイレイザーの仕業にちがいありません。 食を楽しむという、誰しもが平等に与えられた最高の癒しの時間を奪うイレイザーをキャス子ちゃんは断じて許さない。 こうしてキャス子ちゃんの御礼参りの旅が 幕を開けたのでした。 ───────── 「待って!キャス」 キャス子ちゃんが出発しようとしたその時、一緒に居た大峠 佳織ちゃんに呼び止められました。 また何か妙な事を思い付いたキャス子ちゃんを抑止するために声を掛けたのでしょうか?いいえ、そうではありません。 「キャス、何か踏んでる!」 佳織ちゃんの指摘を受け、足元を見るキャス子ちゃん。 どうやら白くて大きなおまんじゅうの様なデジモン…クルモンを踏んづけていたみたいです。 「痛いクル〜、酷いクル〜…」 クルモンのキンキン声を鬱陶しく思ったキャス子ちゃんは遠くへ蹴飛ばしてやろうかと思いましたが、クルモンにはデジモンの進化を促進するという代わった力があるという話をお母さんから聞いた事があります。 何かに使えるかもしれないと思い、キャス子ちゃんはクルモンを同行させる事にしました。 さあ、気を取り直して再出発。手に持ったデジヴァイス:でゲートを開け、中へと飛び込んだキャス子ちゃん。パートナーであるチョコモン(プリスティモン)とグミモン(ピニャタモン)も後に続きます。 「もう…、しょうがないな〜。」 少々呆れた様子を見せながらもそこはキャス子ちゃんの姉貴分。佳織ちゃんとヌメモンコンビもキャス子ちゃんを見失わない様、しっかりと後を追う様にゲートに入って行きました。 ───────── ゲートを出ればそこはイレイザーベース……かと思いきや、何やら様子が変です。 キャス子ちゃん達の眼前に居たのは日野勇太くん。夏祭りで出会った赤髪のお兄さん……それも一人ではありません。 右も左も、前も後ろもそこかしこに勇太くんがたくさん。 そう。ここはイレイザーベースなどではなく、大勢の勇太くんが住む世界『日野勇トピア』だったのです。 いっぱい居る勇太くん達を見て何か良い考えでも思い浮かんだのでしょうか?早速出番だとばかりに連れて来たクルモンをキャス子ちゃんは空高く放り投げました。 「クルーーーーーーーーーーーッ!!」 ジャイロ回転をしながら物凄いスピードで宙を舞うクルモン。同時に額の逆三角形から光が放たれ、次第に強まる輝きは地上に居る勇太くん達を燦々と照らします。 そしてクルモンの光に当てられた勇太くんは一斉に進化! 主天使型デジモン__ハシュマモンへと姿を変えました。 「うお!?何だこれ!?」 「え!?俺、女になってる!?」 「…………(モミモミ)」 突然デジモンに進化させられた勇太くん達は大いにびっくり。動揺を隠せないでいる様です。 普段ならば沢山の人が居ると萎縮してしまい上手く言葉を発せなくなるキャス子ちゃんですが、デジモンイレイザーをやっつけるという覚悟を決めた今日のキャス子ちゃんは一味違います。 狼狽えているハシュマモンの大群にも果敢に大声で呼び掛けていきました。 「みんな落ち着いて!」 キャス子ちゃんの声にハシュマモン達が一斉に振り返りました。 「みんながデジモンの姿に変えられたのも全部デジモンイレイザーって奴の仕業。元の姿に戻るにはデジモンイレイザーを倒さないといけない…」 「なんだって!?それは本当かい?」 「イレイザーが俺達をこんな姿に……」 「おのれデジモンイレイザー……ゆ゛る゛さ゛ん゛!!」 キャス子ちゃんから真実(真実ではない)を聞かされた勇太くん達は一致団結。キャス子ちゃんのデジモンイレイザー討伐お礼参りの旅にも同行してくれる様です。 ───────── みんなで忘年会を楽しんでいたイレイザー軍を襲った突然の悲劇……。 雨の様に振り注ぐ火炎弾や雷撃がイレイザーベースをあっという間に焦土へと変え、夥しい数のハシュマモンが攻め入って来たのです。 このイレイザーベースはドラグーンヤンマモン様率いる木竜軍の管轄。初撃で軍団員のおよそ半数弱が殉職してしまったものの、残された面々はすぐさま体勢を立て直し、迎撃の準備を整えます。 護衛対象となるデジモンイレイザーを囲う様に組まれた完璧な陣形は見事の一言…。イレイザー軍随一と評されるだけの事はあります。 しかしながら流石に今回は相手が悪過ぎました。数の利は圧倒的にハシュマモン軍団にある上、そのハシュマモンは究極体……大半が成熟期や完全体で構成されている木竜軍では到底勝ち目がありません。 体を裂かれ、首をもぎ取られ、消し炭にされ…見る見る内に木竜軍は数を減らしていきます。 これ以上の戦闘の継続は不毛と見たドラグーンヤンマモン様は主であるデジモンイレイザーの安全を確保した上で撤退する事を選びました。 ですが肝心のイレイザーはうんともすんとも言いません。 怪訝に思い振り返ったドラグーンヤンマモン様の目に映ったものは信じられない光景でした。 白目を剥いて泡を吹き、完全に事切れていたデジモンイレイザーの姿がそこにはありました。 その首元にはくっきりと浮かんだ痣の様なものがある事から何者かに扼殺されたものと思われます。 ハシュマモン軍団は単なる陽動でしかなかったと今になって気付かされるドラグーンヤンマモン様。 プライドの高さ故にただならぬ怒りが込み上げて来ますが、ここで取り乱さないのは流石ネオデスジェネラル。 いくら囮に気を取られていたとは言え、七将軍の一人である自分にさえ一切の気配を感知される事なくイレイザーの抹殺を行なった者が確かに居る……ドラグーンヤンマモン様は全神経を尖らせ、その存在への警戒を強めました。 しかし今は正体不明の暗殺者にばかりかまけているわけにもいきません。 そうこうしているうちに木竜軍団を始末し終えたハシュマモン達が次々とその矛先をドラグーンヤンマモン様へと向けます。 「ディン・ハ・エシュ・ヴェ・ハ・ラアム!!」 凝縮して放たれた雷と炎が一斉にドラグーンヤンマモン様に襲い掛かりました。 「この屈辱…決して忘れぬぞ!ハシュマモン!!」 ドラグーンヤンマモン様は近くに居たお前が悪いとばかりにグランクワガーモンを盾にしてこれを防御。巻き起こる大きな爆発に紛れる様にして何とか戦線の離脱に成功しました。 次の瞬間、ハシュマモンの体は光に包まれ、一人また一人と元の姿に戻っていきます。 ただ単にクルモンから貰った力を使い果たしてしまっただけの事ですが、あまりに良過ぎるタイミングに勇太くん達はイレイザーを倒したから元に戻れたと大歓喜。 遠くから意味深に眺めているピコデビモンなどには目もくれず一心不乱にはしゃぎ回ります。 そんな喜びムードの中、佳織ちゃん&ヌメモンだけはまたしても居なくなったキャス子ちゃんを懸命に探していました。 「キャス〜、どこ行ったの〜?」 きょろきょろと辺りを見回す佳織ちゃんの背中を誰かがつんつん。振り返るとそこに居たのはキャス子ちゃんです。 「もうキャス!勝手に居なくなっちゃダメっていつも言ってるでしょ!」 「ここはもういいから次行こ次!」 いつもふらっとどこかへ行ってしまうキャス子ちゃんを注意する佳織ちゃんでしたがキャス子ちゃんはそんな事お構い無し。 佳織ちゃんの服の裾を引っ張って、ただひたすらに急かします。 「わかった!わかったからそんなに引っ張らないで!」 結局根負けしてしまった佳織ちゃんはキャス子ちゃんに連れられ次のイレイザーベースへさぁ出発!かと思いきや二人の前に突如ドラグーンヤンマモン様が現れました。 どうやら何かを感じ取り戻って来たみたいです。 「よもや貴様も来ていたとはな!イレイザー様を殺ったのは貴様か!?」 「何?キャス、この人と知り合いなの?」 佳織ちゃんの問いにキャス子ちゃんはかぶりを振ります。 急に悟った様な物言いをされてもキャス子ちゃんには何の事だかさっぱり分かりません。 「惚けるな!例え幼女の姿に化けていようと我の目を欺く事は出来んぞ!三上竜馬!!」 三上竜馬。そのワードをドラグーンヤンマモン様が口にした途端、キャス子ちゃんは踵を返して脱兎のごとく走り去りました。 「え?ちょっとキャス!?」 佳織ちゃんもキャス子ちゃんに手を引かれるがまま猛ダッシュ。チョコモン、グミモン、ヌメモンの三匹……ついでにクルモンも振り落とされない様にしっかりと佳織ちゃんの肩にしがみついています。 「何処へ行く!?逃がさんぞ三上竜馬!!」 無論、ドラグーンヤンマモン様もキャス子ちゃん達を追いかけ走り出します。 物凄いスピードで爆走するドラグーンヤンマモン様ですが、逃げるキャス子ちゃんもすばしっこさでは決して負けていません。 走りながらもキャス子ちゃんはチョコモンに目で合図を送り、それを受けたチョコモンは佳織ちゃんの肩からキャス子ちゃんの肩へと器用に跳び移りました。 そしてパペットの体内に隠し持っていたダークネスローダーを取り出して掲げ、デジタルゲートオープン! 開いたゲートに一斉に飛び込むキャス子ちゃん、チョコモン、佳織ちゃん、ヌメモン、グミモン、クルモン。 絶対に逃がすまいとドラグーンヤンマモン様もスピードを上げ、閉じ始めたゲートへとダイブして行きました。 ───────── ゲートを通過して飛び込んで来た景色はまたしても一風変わったものでした。 右を向いても左を向いても辺りには半分こ怪人の女の子ばかり。 ここは『ついんすてっどわんだーらんど』。たくさんの欠片野ついんちゃんが暮らす世界です。 同じ日に何度も大量の同一人物を目にする事になってしまった佳織ちゃんとヌメモンは驚くのにも疲れたといったところ…。 それに対しキャス子ちゃんはまだまだ元気。いっぱい居るついんちゃんのうち一人の背後にこっそりと忍び寄り、目一杯スカートをめくり上げたのです。 「え!?何!?何なの!?」 びっくりしながら飛び退いてこちらを振り返るついんちゃん。 「こいつがやった。」 キャス子ちゃんはちょうど今遅れてやってきたドラグーンヤンマモン様を指差しました。 ドラグーンヤンマモン様は事情を全く理解出来ず、何の事だ?とでも言いたげな顔をしていますが、ついんちゃんにとっては疑う余地もありませんでした。 どう見たって一番怪しいのはドラグーンヤンマモン様です。 「そう…ありがとね、お嬢ちゃん。」 「白昼堂々女の子のスカートをめくり上げるなんて、とんでもない変態も居たものね」 「女の敵め」 瞬く間にドラグーンヤンマモン様は大勢のついんちゃんに取り囲まれてしまいました。 それを尻目にすたこらさっさと去って行くキャス子ちゃん達御一行。 「待て!貴様等ァァッ!!」 ドラグーンヤンマモン様も追駆を試みてはみるものの、ついんちゃん達がそれを許す筈もありません。 「待つのはあんただよ!」 「さぁ覚悟しなさい!」 大多数のついんちゃんを一度に相手取る事はそれだけの数のオメガモンと一度に戦うも同じ…。果たしてドラグーンヤンマモン様の運命やいかに!?(つづく) ───────── 108匹イレイザーちゃん2025:序 EDテーマ 『勇太をくっつけろ』 うた:木末 聖煌 ゆうたゆうたゆうた〜 「」の中から生まれた勇太 天使も悪魔もみ〜なご〜〜ろ〜し〜 ホメオもカーネルも全滅だ〜ぜ〜んめ〜つだ〜〜 キックは痛いぞ!カゼモン勇太 クソボケムーブが雨あられ 事故る勇太の人たらし! 惚気る光の放射能! がんばれがんばれ〜ぼくらの光〜 がんばれがんばれ〜ぼくらの光〜 勇太と光をくっつけろ!勇太と光をくっつけろ!く〜っつけろ〜〜〜