「今日はお昼から、仕事で休むから。今しかできない」
「…そう」

Ave Mujica外でも芸能活動を再開した睦ちゃんは、学校を休んだり早退する日も増えた。
それでも手入れだけは欠かしてなくて、睦ちゃんの世話をしている花壇やプランターには青々とした葉が生っている。
冬野菜ばかりで、花は咲いていないけれど。

「…そよ？」

じっと見つめる私に、睦ちゃんは何か用かと聞いてくる。
寒くないの？と聞こうとして、止めた。
もともと色白の顔が、今はさらに白くなっていたから。
冷たいよって頬に手を当てたり、寒いから教室へ行こうって誘うのは違う気がした。
だって、今やらなきゃいけないんだって睦ちゃんは頑張ってる。

「…見ていても、いい？」
「そよが、いいなら」
「うん」

再び手入れを始めた睦ちゃんは、葉を目で指で触れて、根本の土を触って湿り具合を確認していく。
正直、植物の育て方なんて全然分からないけれど、睦ちゃんなりに心を込めて世話をしていることは分かる。
それがどんなに凄いことか、自分できゅうりを育ててみて実感もした。
CRYCHICのみんなが散り散りになって、それでも睦ちゃんとは同じ学校でずっと近くに居たのに、私はそんなことすら見えていなかった。
皆のためにって思いながら、私はずっと、自分のことばかりで。
黙ってその小さな背中を見ていると、睦ちゃんは軽く手を払いながら立ち上がった。

「もういいの？」

睦ちゃんは小さく顔を振った。
まだ半分くらいしか見ていないように思えて、そんな気がかりが私の顔に出ていたのだろうか。
その所作が、大丈夫と私へ答えているように思えた。

「そよが、寒そうだから」

咄嗟になんて答えればいいか分からなくて、だけど私は直ぐに笑みを浮かべた。

「…ありがとう、睦ちゃん」

私たちのバンドがMyGO!!!!!になったあの夜。
睦ちゃんがくれた祝福を、言葉尻をとらえて私は突き返してしまった。

そのことを謝れずにいる。今も、未だ。
だけどだからこそ、今は睦ちゃんの気持ちを素直に受け取りたかった。
睦ちゃんはあの時からもずっと変わらず、私のことを友達として見てくれていたから。
そのことに気付くまでずいぶん時間がかかってしまったけれど。

「教室、行こっか」
「わかった」

睦ちゃんと並んで、教室へ向かう。
ふいに、二人分の白い息が溶けて消えた。
寒いねって笑い合ったり、手を繋いで温め合ったりはしない。
私たちには触れ合うことのない隔たりがある。

「…にんじん、もうすぐ収穫できる」
「そっか」
「小松菜、ラディッシュ、リーフレタスも」
「そんなに…？」

けど、それはただ目に見える距離でしか無いことを、私たちは知っている。
1年が終わろうとしていた。

いい…
こういうそよむつがもっと見たい…

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あと渋の今年一年の成果見て…（100％ここに投げた怪文書）

感涙しました🐼💦

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そん
なに

家内安全

そよむつは…末永く続く…

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すごい。

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いつも楽しませてもらってる

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ありがとう…
本当にありがとう…

コスプレセックスかと思ったら真面目なそよむつだった

>「小松菜、ラディッシュ、リーフレタスも」
なそ
にん

読んだ量より書いた方が多いのすごいね