立ってるの！

始まった

ハナミ:ご機嫌ですね、ジェイル
鼻歌をしながら薄暗い部屋でコンソールを踊る様に弾く男にハナミは声を掛ける
スカリエッティ:やぁハナミ、元気そうで何よりだよ
彼の周りにある機械は忙しなく稼働し続けており、部屋の隅に置いてあるオレンジの絵が描かれたダンボールの中身は空っぽになっていた
ハナミ:
1〜3.進捗については聞かない方が宜しいでしょうか
4〜5.おや、また調達してきましょうか？
6.…此方は色々とあり過ぎて忙しいですよ、本当
dice1d6=3 (3)

スカリエッティ:まさか、なんでも聞いてくれたまえ…私は君のお陰でこうして好きな研究を好きな様に出来るのだからね
それに君は私の良き友ではないか！とクックック…と笑う
その笑い方をいずれ己が兄も真似てしまいそうだと不安になりながらも笑みで返す
ハナミ:…私もこうして友と話すのは良い息抜きになります、管理局の再編で此方も忙しいので
1〜3.…まぁ、事件の事後処理の方が大変ですが
4〜5.…最近、地表の方もきな臭くなってきましたし
6.…貴方の娘達全員の釈放まではもう少し掛かりそうです
dice1d6=2 (2)

そりゃあんだけデカいとなぁ

乱入者の方の動機なり最終的な被害なり結局どういう事件なのか説明するのもめちゃくちゃ面倒くさそう

娘達はもう大変だから馬車馬のように現場に回されてんのかな

スカリエッティ:……それについては今度埋め合わせをしよう
若干目を逸らしたスカリエッティにジト目でため息を吐く
まぁハナミも事件を利用して管理局全体の改革を行ったので人の事は言えないのだが
ハナミ:別に、貴方の事件だけではありませんよ…
スカリエッティが起こした直後に起きた複数の並行世界が収束しかけた事象は異なる世界とのパイプをつなげる事は出来たが、それ以上に対応しなければならない事が激増する事となった

人的被害は無かったらしいけど建物とかの物的被害やその賠償とか今後の対策とか課題は山ほどあるだろうしね

6じゃないならもう前線行きなのかね

皮肉だけど前の騒動で戦闘機人の有用性は証明されてるからね
戦力ボロボロで大規模な立て直しをやってる今の管理局にとって即戦力として欲しい存在だろうし

お陰で組織再編には真仁、他種族他民族の対応をアミュス、果てにはロストロギア等の対象にはアン(ディズヌフ)
彼等にまで事後処理をお願いしてしまう始末だ
アミュスに至っては唯一外宇宙を知る者という事もあって暫くエルトリアやミッドチルダの地を踏めていない…
本人達は全く気にしていない(アンに至ってはハネムーン気分)のが幸いだが
ハナミ:そして兄さんには管理外・管理世界での魔法を用いた犯罪行為や暴走した魔法生物の鎮圧…
1〜3.…兄さんに関しては神浜の件もあるのに対処に向かう姿勢はあまり褒められたものではありませんが
4〜5.良い事も勿論ありますが、悪い事も付き物ですね
6.リインフォース・フィーアの行方も掴めていませんし…一応真心と真結は把握してるそうですが
dice1d6=3 (3)

あのクソボケ定期的にこっちの仕事もしてたのか

ミッドに来たらちゃんとルーチェ達に会ってるんだよな？

そんなにマルチタスクやって全部きちんとやれるのか…？

>そんなにマルチタスクやって全部きちんとやれるのか…？
一応やってることは武力制圧だから…

>ミッドに来たらちゃんとルーチェ達に会ってるんだよな？
子供達にもそろそろ向き合えそうかな…そうかも…

スカリエッティ:…あまり君の兄を悪くは言いたくないが…逃げ癖が付いてしまっているのではないかね？
ハナミ:まぁはい、そうですね、私が指示した任務先以外も向かってますから
仕事を振っても居ないのに大変そうだから手伝いに行くのは確実に何かから逃げている
しかしそれで管理局全体からすれば助かってしまっているのも良くないだろう
ハナミ:こっちはルーチェや神浜の事を考えて余裕を作っているというのに兄さんは…
スカリエッティ:
1〜3.確かに、君と彼以外を向かわせてもあまり意味はないだろうしね…適材適所というやつだ
4〜5.だが向き合わねばならない事は逃げても必ず向き合う時が来る、君の兄はわかってはいるんじゃないかな？
6.エースオブエース達は………いや、今は無理か
dice1d6=5 (5)

いつか向き合う日が来るからこそハナミは自分で向き合ってほしいんだろうが…

起伏のために日常が欲しいところ

逃げ続ければいつか何とかなると思ってるんだろうか

ハナミ:…
どうだか、と顰めっ面で返す
確かに八雲みたまや和泉かなぎと共に学校には通っているし、深月フェリシアの親代わりを七海やちよとしている
神浜での暮らしと魔法少女との交流も楽しんでいる様子は見られるが…
ハナミ:日常を避けている、そんな気がします
スカリエッティ:ふむ…日常、か
スカリエッティ自身日常とはかけ離れた生活を続けていた為避けるという考えがよくわからない
ただ、ハナミが態々避けるという単語を使っているという事は────
スカリエッティ:恐れている、のかな？
ハナミ:恐らくは、ですが

あの時の評議会への返しも逃げ続けてる奴が言っては型落ちだしね

日常を誰よりも大事には思ってるんだ…
だからこそ…

自分がそこにいたら大切なものが不幸になるかもなんで思い上がるんじゃないの！

怖いだろうな…何度も日常を壊されてきたしな…

スカリエッティ:ふっ…それは君とて同じだろうに
ハナミ:何か言いましたか？
スカリエッティ:いや、何も？
思わず口にしてしまった事をはぐらかす
ハナミの耳には届いているだろうが…それ以上は言及しなかった
ハナミ:それで…完成はしたのですか？例の物は
スカリエッティ:もう少し、かな？だが8割方完成しているよ…見て行くかい？
ハナミはそれに頷きで返し、スカリエッティは意気揚々と奥の部屋へと続くゲートのロックを解除する
ゲートが重々しく、ゆっくりと開き…そこには
スカリエッティ:さぁ！ご覧頂こう…これが新たなナンバーズ────

1.ハナミ:………いませんが
dice1d1=1 (1)

いないの？！

あれ？

スカリエッティ:何ッ！？
空っぽになったポッド
そしてそこから溢れた液体が床に広がっていた…

という訳で今日はここまで

うーん

お疲れ様
でもここから抜け出せるのか…？

こんな場所で抜け出すって無理じゃない？

一応監視されてる立場だから転送装置とかも置かれてなさそうだよね