二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1765711875599.png-(1151848 B)
1151848 B25/12/14(日)20:31:15No.1382522193そうだねx2 21:31頃消えます
桃慈くんと絡みたいしゼフリムモンを殴っておきたい…
両方やりました
fu6030293.txt
125/12/14(日)20:31:37No.1382522350+
とある天気のいい日。
ガオドラモン…もとい河戸桃慈は、鍛治師の花畑の近くの森に一人で向かっていた。
「さっきの流れ星…たしかこっちの方に…」
十数分ほど前、彼は森に落ちていく、黒く光る流れ星を目撃していた。
すぐ近くに落ちたそれを見に、彼は好奇心の赴くままに一人で出かけてきていたのだ。
「匂いがする…このへん…だよね…?……あれって!?」
焦げ臭い匂いが漂う方を目指して森の中を走っていた彼は、へし折れ焼けこげた木々の向こうに、先ほどの流れ星が落ちてできたのであろうクレーターを見つけた。
かなり強い力が加わったようで、それは結構な深さになっている。
「あそこ…何があるんだろう…?」
その中に何かがあるのを見つけ、慎重に、しかし速度はそれほど落とさずに、桃慈はそこを少しずつ降りていった。
225/12/14(日)20:32:00No.1382522535+
近づいていくに連れて少しずつ煙が晴れ、だんだんと何があるのかが明らかになっていく。
「あれって…人間!?」
クレーターの底にだぼついた白い服を着た人間の子供が倒れているのを見つけ、彼は急いで駆け寄った。
「大丈夫かな…怪我は…してないみたいだけど…」
倒れている子供の、出血どころか傷もないその姿に違和感を覚えるよりも、彼への心配が勝ったのだろう。桃慈は、彼をなんとかクレーターの縁まで連れていく事にしたようだ。
「よい…しょっと…!」
まだ子供とはいえ彼はデジモン。妙に体重の軽い白い服の子供を抱き上げる程度の力は持っていた。
しかし、彼はまだ子供だった。抱き上げたとしても、どうしても背の低さが故に多少は引きずってしまう。
彼はその事に多少の申し訳なさを覚えつつも、なんとか白い服の子供をクレーターの近くの木陰まで運ぶ事に成功した。
325/12/14(日)20:32:23No.1382522734+
「…そうだ。起きた時びっくりしちゃうかもしれないもんね…」
桃慈はそう呟くと首から提げていたディースキャナを操作し、自らの姿をガオドラモンから人間へと変えた。
それは、相手が人間ならばこちらの姿の方が驚かないだろうという、彼なりの気遣いだった。
「どうしよう…父ちゃ達連れてきた方がいいかな…」
桃慈が心配そうに寝かせていた白い服の子供の顔を覗き込んだそのとき、
「───────────────ん……」
彼は目を覚ました。
「…あ!大丈夫だった!?」
そう声をかけられても彼は答える事なく、どこか不服そうな目で辺りを見回すと、鼻を鳴らし始めた。
「えっ…とー…ぼく…何か変な匂いするかな…?」
少し恥ずかしそうに訊く桃慈。
彼はしばし桃慈の匂いを嗅いでから、一言こう呟いた。
「きみ…なにか食べるものもってる?もってるよね?」
それと同時に、ぐるると彼のお腹が唸った。
425/12/14(日)20:32:35No.1382522815+
「え…あ、うん!はい、チョコバー!」
桃慈が差し出したそれを受け取ると、彼は包装を噛みちぎって開け、一口で食べる。
「───────甘くて…ザクザク…!おいしい!」
「よかった。ぼくは桃慈!君は?」
「ぼく?ぼくはブラックアグニモン。」
白い服の子供はそう名乗った。
黒く光る流れ星の正体はブラックアグニモン、つまり龍ヶ崎焚竜だったのだ。
525/12/14(日)20:33:00No.1382523019+
「ブラックアグニモン…君って人間じゃないの?」
「そうだよ?…きみはなんで人間の形してるの?きみもデジモンでしょ?」
焚竜は自分が人間と思われていた事にむしろ驚き返すように答えると、桃慈に質問し返した。
「ああ、それはね………ほら、こうやって姿を変えられるんだ!」
彼は再び人間からガオドラモンの姿に変わって見せる。
「へぇー…これってそうやって使うんだ。」
焚竜はポケットから自らの赤いディースキャナを取り出す。
「ぼくと同じやつだ!父ちゃから貰ったんだよ!」
首から提げた、茶色いそれを誇らしげに見せる桃慈。
「ふーん。ぼくのは…こっちに来た時に気付いたら持ってた。使った事ないや」
「そうなの?じゃあどうやってデジモンになってるの?」
そう訊かれ、焚竜はゆらりと立ち上がって
「進化。」
ただ一言、そう唱えた。
すると桃慈の目の前で黒い炎が一瞬激しく燃え上がり、次の瞬間にはそこにブラックアグニモンが立っていた。
625/12/14(日)20:33:16No.1382523125+
「こうやって……あれ?」
しかし、すぐに進化は解け、焚竜は元の人間の形へと戻ってしまった。
「お腹すいた…」
またしてもぐるると鳴るお腹。エネルギー切れだ。
そもそも、先刻の黒い流れ星も彼が空を飛んでいる最中にエネルギー切れとなって墜落したのがその正体。ブラックアグニモンとはかくも燃費の悪いデジモンであった。
「だったら、ぼくんちでご飯を──────」
そう言いかけた桃慈の言葉を遮り、焚竜は
「いや、……空気に混ざって甘い匂いがする。こっちだ!」
と言うと、その匂いの方へと向かっていってしまった。
「ちょっ…ねぇどこ行くのー!」
725/12/14(日)20:33:31No.1382523226+
「あった!」
彼が探し当てたのは、リアルワールドで言うところのモミジイチゴに近い、ワイルドベリーの茂みだった。
「トウジも食べなよ」
焚竜にはそう言われたものの、桃慈は口に運ぶのに少し躊躇いを覚えていた。
「食べても死なないよ。こう言うのは毒があるやつもあるけど…これは平気。」
しかし、すでに口いっぱいに頬張っている焚竜の様子を見て、彼も意を決して口に放り込んだ。
「…おいしい!」
朗らかな甘味と爽やかな酸味。野生種とは思えぬほどのその味を、二人はしばらく楽しんだ。
「これ、あとで兄ちゃんにも教えてあげよっと!」
825/12/14(日)20:34:42No.1382523759+
ちょうど真ん中ぐらいなのでここまでにします
続きは冒頭のtxtからどうぞ
925/12/14(日)20:54:41No.1382533286+
わーい!桃慈がかわいいぞ!
ありがとうございます!
1025/12/14(日)21:08:59No.1382541020+
>わーい!桃慈がかわいいぞ!
>ありがとうございます!
よかった…焚竜の腹を切らなくて済みそうです
1125/12/14(日)21:10:33No.1382541934そうだねx1
556
あーあートウジ!どうしたんだそんなに汚して!……あ、いや汚したことを怒ってるんじゃない。
外で遊んだり修行したら汚れるのは当然だ。カメリア母さんのお洗濯を手伝えばいいんだ。
そうじゃなくてその汚れ方、何かと戦ってきただろ?しかも……ちょっと苦戦したな?
一体何と戦ったんだ?詳しい話はお風呂で聞く。とりあえず汚れた体を洗っちゃおう。
そんな汚い姿の弟には俺の新作スイーツは味見させられないからな?

923
何です?……逃げたゼフリムモンの反応が消えた?イヤータグも反応が無い?
……ひと屋から借りた捜索隊に連絡を。……消失地点のすぐ近くにいますね?
すぐに調査を……いや、待ってください。そこは『鍛冶師の花畑』から近い。
あそこには少々厄介なデジモンがいると聞きます。面倒事は避けたいですね。
最低限の調査だけして可能な限り早く帰投するよう指示をしてください。
……やはり『牧場』の人手が足りませんね。どうしたものでしょうね、デジタマモン?
1225/12/14(日)21:11:12No.1382542246+
どんな時も不思議な出会いはいいものだ
1325/12/14(日)21:12:46No.1382543236+
>一体何と戦ったんだ?詳しい話はお風呂で聞く。とりあえず汚れた体を洗っちゃおう。
コイツら一緒に風呂に入ってるんだ!スケベ!


1765711875599.png fu6030293.txt