二次元裏@ふたば

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418542 B25/12/08(月)21:38:51No.1380536451そうだねx4 22:46頃消えます
もうすっかり冬ですが夏祭りです
遅くなってごめんなさぁい!
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うちの子
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お借りした子
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このスレは古いので、もうすぐ消えます。
125/12/08(月)21:39:17No.1380536645+
「アリーナ主催夏祭り、参加者各位に通達します。まもなく、1日目の花火大会を開始します。観覧を希望する者は、北側特設会場に移動するように。全く、なぜ企業である私がこのようなことを……」

出し物の屋台の賑わいと、煌々と咲き誇る提灯の灯りに包まれた夜空に、神経質そうな声の放送が響き渡る。
エージェントKが運営するテイマー支援施設『アリーナ』は今、彼女が突如発案した夏祭りにより、普段以上の賑わいを見せていた。屋外会場には様々な屋台が軒を連ね、食欲を刺激するソースの匂いや鉄板を爆ぜる油の音が会場の至るところから漂っている。
まだ暑さの残る夜の会場は、たまたまアリーナを訪れていたテイマーや、祭りと聞いてアリーナを訪れるデジモンたちでごった返していた。
放送が切れる直前に乗ったぼやきを聞き流しながら、自身のチュロスを食べきった神田颯乃が、隣でかき氷を頬張る霜桐雪奈に声をかける。

「花火か。やはり祭りには欠かせないな。ここから会場まで距離も近いし、早めに行って席を確保しておくか?」
「うん!颯乃ちゃんと見る花火楽しみ!」
225/12/08(月)21:39:58No.1380536933+
颯乃の提案に勢いよく頷く雪奈。
二人もまた、アリーナで祭りが行われるということで仲間たちと共に訪れていた。
ブルコモンたちが気を利かせて初日は二人きりで回ることになり、貸し出された浴衣に身を包んで屋台の食べ物に舌鼓を打ち、出し物を見て回りと夏祭りを堪能していた。

「よかった。私も楽しみだ。それでは混む前に行くとしよう」
「あ、ちょっと待って。落とすと大変だから……」

雪奈は頭に付けていたお面を手に取る。屋台でその場でオーダーメイドしてもらえるのが売りの、ジャッジメンター製のものであり、彼女のパートナーの幼年期のものだ。
祭りが終わったらお土産にブルコモンにあげようと買ったものであり、この混雑でなくさないようデジヴァイスに仕舞ったちょうどその瞬間。

「早く早く!花火始まっちゃうよ!って……うわっ!」
「え?きゃ!」
325/12/08(月)21:40:43No.1380537227+
花火大会の会場に急いでいたのか、よそ見をしながら走っていた、山羊のような下半身と角を生やした少年のようなデジモンが雪奈とぶつかる。
少年は寸でのところで踏みとどまりブレーキをかけたが、それでも勢いを殺しきれず、ぶつかった衝撃で手にしていたかき氷が雪奈の浴衣を濡らした。
不意の冷たさにたたらを踏む雪奈。いつもの恰好なら踏ん張ることができたのだろうが、生憎今は動きづらい浴衣でバランスを取ることができず、後ずさったその背後には、ソフトクリームを手にした二人組の少女がいたことに気づけなかった。

「きゃあ!」
「冷たっ!」
425/12/08(月)21:41:02No.1380537356+
今度は少女とぶつかり、ソフトクリームがべったりと背中を汚す。
背中にも冷たいものが広がる感触を受けながら、せめて巻き込まないように何とか身体を捩って倒れそうになったところを、とっさに駆け寄った颯乃が抱きとめた。
二人組の少女といえば、ぶつかられた少女が無残な姿となったアイスを呆然と眺め、もう一人の少女がそれを慰めていた。
そこに騒動の発端となったデジモンのテイマーと思しき高校生くらいの少女と、何かのアニメのコスプレのような恰好をした女性が駆け寄ってくる。
花火会場に向けて駆け出した少年を追ってきたようだが、繰り広げられる光景に溜息をついた。

「待って!走ると危ないよ!って、あぁもう……言ったそばから……」
「 ←◎他人に迷惑をかけてはいけない→
  ケガはないか?
 そんなことより肉巻きおにぎりが食べたい」
「大丈夫か雪奈!?」
「あぁ、うん……ありがとう颯乃ちゃん……それよりも浴衣が……」
「真理愛ちゃん大丈夫!?怪我してない!?」
「うう、お姉ちゃん……アイス……」
「あぅ……ごめんなさい……」
525/12/08(月)21:41:46No.1380537695+
かき氷とソフトクリームの弁償代を高校生の少女から(断ったのだが半ば強引に)渡された二人は、ひとまず汚れた浴衣を着替えるために浴衣レンタルの会場を訪れる。するとそこは、まさに戦場とでもいうべき有り様だった。

「モチモン、対処を……モチモン……」
「クソッ、どうしてこの時間にこんなに押し寄せてきやがる……おい、てめぇで着付けできるやつはこっちに並べ!」
「臨時バイトの浮橋です……ここまで忙しいのは想定外です……追加報酬としてジャンボフランクを所望します……」
625/12/08(月)21:42:11No.1380537859+
すし詰め状態の会場では小回りが利かないためか、マインドデルタと名付けたメカノリモンを降りたエージェントKが会場内を所狭しと東奔西走している。いつも浮かべている軽薄そうな笑みが今日はどこか引きつっているように見え、時折うわ言のようにモチモンに助けを求めていた。
会場内は浴衣を求めた人間や、人間に近い体形のデジモンたちが大挙していた。その一人一人にエージェントKたちが浴衣の柄の希望を聞き、着方がわからない客を補助している。
浴衣の柄自体はテクスチャの張替えで済むとはいえ、ベースとなる浴衣自体は自分で着なければならない。また、せっかく浴衣を着れる機会ということで柄にこだわるのも年頃の子供たちならよくあることで、なかなか決められない客も大勢いた。
ダメ押しとばかりに、花火会場に浴衣で来るといい席に優先的に案内されるという真偽不明の噂が流れ、客が大挙して押し寄せてきた結果、レンタル会場は身動き一つ取れないほどの人だかりの山となってしまったのだ。当然ながら更衣室は一つも空いてない。

「今から並ぶのはやめておけ。花火大会どころか今日の祭りが終わってしまうぞ」
725/12/08(月)21:42:31No.1380538009+
設置されたスピーカーからブロッサモンのアナウンスが無情に響き渡る。
この分だと祭りが終わるまで浴衣の返却や交換も受け付けていないようだ。

「うぅ、どうしよう……このままじゃ花火大会に行けないよ……」
「とにかく身体を拭けるところを探さないとだな。どこかに人目につかない所があればいいのだが……」

表面的には拭いておいたとはいえ、アイスやかき氷の汚れは浴衣の中にまで染み込んできており、胸や背中に不快感を与え続けている。
そのうえ張り付いた布は身体のラインを浮き上がらせ、このまま人混みを歩くには些か刺激的な格好だった。
二人は近くにあった会場案内図に目を通す。ここ浴衣レンタルの会場、屋台、様々なイベントを行っているステージなど、案内図には様々な場所が書いてあるが、探しているとある場所が目についた。

「うーん……仕方ないかぁ……」
「背に腹は代えられないな……」
825/12/08(月)21:47:31No.1380540197そうだねx2
貼るのは以上です
こちらちょっと出ていただいた方々です
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挿絵
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925/12/08(月)21:49:09No.1380540933+
ありがたい…
1025/12/08(月)21:50:44No.1380541616そうだねx1
夏祭り
4ヶ月目───……。
1125/12/08(月)21:56:09No.1380543936そうだねx1
お前が夏祭りだと言えばこのスレでは夏祭りなんだ
1225/12/08(月)21:58:38No.1380545089+
コノシュンカンヲマッテイタンダー!
1325/12/08(月)22:06:24No.1380548614+
なんか暑くなってきたぜ
1425/12/08(月)22:08:27No.1380549593+
まだ夏だったのか…よしクーラーつけるか!
1525/12/08(月)22:11:53No.1380551157そうだねx3
この絵を出したのが9月だと…時間の流れ早すぎない…?
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>お前が夏祭りだと言えばこのスレでは夏祭りなんだ
まだ森は燃えているしバレンタインだしクリスマスだしハロウィンだし夏祭りです
>コノシュンカンヲマッテイタンダー!
待っててくれてありがとうございました…!
お待たせしてしまって本当に申し訳ないです…
1625/12/08(月)22:41:53No.1380564453+
そろそろ赤字ですね
ご覧いただきありがとうございました
今後も雪颯をよろしくお願いします


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