二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1765031449930.png-(151023 B)
151023 B25/12/06(土)23:30:49No.1379907084そうだねx2 00:54頃消えます
「……あの、ビリーヴサブトレーナー」
あるチームトレーニング日。その休憩中に、とあるウマ娘がビリーヴに話しかける。その様子は、どこかそわそわとしていて――。
「どうかしましたか?」
「……あの、ビリーヴさんって……元々トレーナーさんの担当だったんですよね……?」「ええ、そうですね」

「……あの、……“低酸素マスクトレーニング”って、何ですか……?」「――――」
…………教え子の口から飛び出したそのワードに、思考がフリーズする。低酸素マスクトレーニング、それは、俺たちにとって、忘れることなどできない記憶で――。

「…………どこで、それを知ったのですか?」
「……えっと、SNSを見てたら偶然……。その、書き込みに、トレーナーさんが、ビリーヴさんに低酸素マスクを使った苛酷なトレーニングをしたって、書いてあって……」
「…………」

「……トレーナーさんが、ビリーヴさんに虐待まがいの指導をしたって……っ」
「…………なる、ほど」
思い詰めたような表情の教え子。……そうか、そのことを知って、ショックを受けてしまったのか。
125/12/06(土)23:32:37No.1379907754+
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ちゃんと言われた通り男トレウマ怪文書だけ書くようになってえらい!
225/12/06(土)23:33:29No.1379908069+
「……はぁ。未だに、“あのこと”を言ってる人がいたのか……」
「……わ、私……トレーナーさんが良い人って、分かります! 自分の知ってるトレーナーさんは、優しくて、真摯で、良い人だって……。けど、昔のトレーナーさんのことは、知らなくて……。その、本当に……トレーナーさんはビリーヴさんにそんなことをしたんですか……?」
「…………うん。低酸素マスクを着けたトレーニングをしたのは、本当です」
ビリーヴは、静かに、しかしハッキリとそう告げる。

「っ!」
「……でも、それは僕が己の限界を越える為に。トレーナーさんが色んなリスクを踏まえて、それでも僕の限界を越えて“最高の仕事”ができるように、用意してくれたトレーニング法で」

「……そのトレーニングを指示したのはトレーナーさん。けど、それをやりたいと言ったのは僕で。……当然、苦しかった。本当に辛くて、苛酷なトレーニングだった……けど、そのトレーニングを乗り越えたお陰で、僕は限界を越えたその先へ進めた。“最高の仕事”が、できました」
「えっと……それじゃあ……」
325/12/06(土)23:34:44No.1379908573そうだねx1
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スレの登録早すぎんだろ
0レスって
425/12/06(土)23:36:02No.1379909065+
「うん。だから、これは僕が望んでやったこと。当然、当時は色々と言われたけど。それでも、後悔は無い。……トレーナーさんは、本当に心から僕の為を想ってやってくれただけ」

「だから……昔のトレーナーさんも、君の知ってるトレーナーさんと同じ。……これで、良いかな……?」
「……っ! はい、そうなんですね……! ん、分かりました……ありがとうございました、ビリーヴサブトレーナー……!」
そうして、彼女は憂いを払いのけ表情を明るくしてトレーニングに戻っていった。その後ろ姿を見送るビリーヴは、とても優しい目をしていた――。

――――――
ちゃぽん。
その日の夜。ビリーヴの沸かしてくれたお風呂に俺は一人浸かる。
身体を温める湯に浸かりながら、今日の出来事を振り返る。そうした中で……ずっと、ずっと心に棘が刺さったままのソレを思い出す。

“低酸素マスクトレーニング”。あの夏合宿を……『地獄のようなあの日々』が、胸の中を締め上げる。
例えどれだけ時が経っても、忘れることができない。この瞳に、脳裏に焼き付いたあの、苦しみ倒れこむビリーヴの姿を――。

ざぶん。湯の中に、顔を沈める。
525/12/06(土)23:38:31No.1379909936+
――ぶくぶくと、肺の中の空気が泡となって湯に溶け消えてゆく。

あの夏にもやった、無意味な行為。水の中に身を投じ、息が続かなくなるその時まで、ひたすら、ひたすら潜り沈み続ける。
少しでも、少しでも良いから……あの時のビリーヴの苦しみを感じたくて――。

何の意味も無い。こんなことをしたって何にもならない。ただ、自分を苦しめるだけ。
そうだと分かっていても、やらずにはいられない。こんな風に、あの日々を思い出した夜には……。

「――――。――――? ――――」
肺の中の空気が、失くなる。そうしてようやく感じられる、苦しみ。息ができなくなる。肺が潰れる。脳が危険信号を発する。それでも、あと少し、あと少しと……こんな程度では無かった筈だから。俺はより苦しみを味わおうと、限界まで沈み続けて。

「――――さん……? ――……!! ――トレーナーさんっ!?」
誰かの声が、湯の外からかすかに聴こえて、急いで顔を上げる。
ざぱん、と湯から顔が浮上すると、すこし暖かく湿った空気が肺を満たす。
「っごほっ、かほっ……っ……ふぅっ、はっ……」
625/12/06(土)23:41:05No.1379910871+
どうにか急いで空気を補充して、むせながらも呼吸を整えていると、扉の方に誰かの気配を感じる。
もしかして、と振り返るとそこには……ビリーヴが、居た。
「…………トレーナーさん。何を……していたんですか」
その言葉は、彼女らしいシンプルな問い掛けであり、しかしその中に、どれだけの感情が詰まっているのかは、自分には分かってしまう。
ただいつものような無表情で、しかし、確かに俺を問いただすように、彼女はじいとこちらを見つめる。

「……その、これは……」「トレーナーさん。……今、何をしていたんですか」
言葉数は少なく、しかし有無を言わせぬ強さを込めて、彼女は問い掛ける。……ああ、しまったな。こんな所を、見られてしまうだなんて……。

「……トレーナーさん」「…………その」
彼女にじいと見つめられて、俺は正直に白状する……。

「……なるほど。あの時の僕の苦しみを感じたくて……」「ああ……」
「……ずっと、こういうこと、やってたんですか?」「……ああ」
ビリーヴからの視線が、痛い。
725/12/06(土)23:43:38No.1379911802+
「……はあ」「すまん、ビリーヴ……」
呆れたような、悲しんでいるような、そんな眼差しでこちらを見るビリーヴ。そんな彼女にいたたまれなくなり、俺は頭を下げる。

「……顔を上げてください」
彼女はしばらく押し黙った後に、静かにそう言う。彼女の言葉に促され顔を上げると、ビリーヴは困ったような、でも意を決したような表情でこちらをじいと見つめていた。

「……トレーナーさん。トレーナーさんの中で、あの日々が、僕が苦しんでいたあの光景が忘れられないのは……それに心が縛られるのは、仕方ない、と僕も理解します」
「…………」
「……けれど、こんな真似はもう二度としないでください」
「…………すまない」
彼女の悲痛さの混じった訴えに、心苦しくなる。それはそうだ。自分のトレーナーに、いつまでも自罰的で無意味な自傷行為に走って欲しい訳がない。
彼女になんと言葉を尽くせばいいか、分からない。そうして、言葉が見つからないままでいると……。

「……ただ。トレーナーさんが、僕の苦しみを感じて、心が救われるのも、分かります。……ですから」
ビリーヴが、一歩、また一歩とこちらに歩み寄り――。
825/12/06(土)23:46:03No.1379912718+
「…………んっ」「……っ……!?」
ちぅ。俺の唇が、ビリーヴによって塞がれる。
「ん……っ……」
ちぅー……長く、永く。接吻は続く。
まぶたを閉じて、ただビリーヴの唇の感触を感じる。唇の先が熱くなって、胸の奥がドキドキと高鳴って。
そうしている内に――息が、詰まりだす。

長い永いビリーヴとのキス。お互いに唇を塞ぎ合い、呼吸を止めて口付けを交わす。息をすることを忘れる……というには、あまりに長い時間を掛けて。そうして、だんだんと肺の中の空気が無くなって。水中で溺れているように、息苦しさがジワジワと広がって――。

「んっ……っ……ちゅぅ……っ」「っ……! っ……ふっ……」
空気が無くなって、苦しくて、それでも……彼女の柔らかな唇の感触は離れ難くて……。
だからより一層強く、抱きしめるように唇を押し当てると。……ビリーヴも、ぎゅっと抱き返して、それからより深く唇を重ねる。

「……っ……」「――――っ!」
いよいよ。脳が危険信号を発し、視界が暗くなり始めた所で……。
925/12/06(土)23:46:25No.1379912842+
窒息プレイかな?
1025/12/06(土)23:48:35No.1379913613+
「っ……ぷはっ」「……っ! ふっ、はぁっ……」
ビリーヴが、唇を離す。自由になった口から、空気が入り込み肺をおかす。

「っ、けほっ……はっ、すぅー……っ」「……すぅ、はぁ……ふぅ……」
どうにか肺を空気で満たして、息を整える。そうしてから、ようやくビリーヴの方を向き直れる。

「び、ビリーヴ……な、急に……」
「…………トレーナーさん。もし、あの日々のことを思い出して、その苦しみを自分でも感じて、救われたいのなら……」

「……僕と、こうしてください」「ビリーヴ……」
「……一人で苦しまないで、こうして僕と一緒に苦しんでください。……トレーナーさんの苦しみを、僕にも味あわせてください」
そう真剣な表情で語るビリーヴに、俺はじっと押し黙る。そうして――。

「……ああ、そうだな。……これからは、そうする」「……はい。そうしてください」
こうしてようやく、ビリーヴはそっとこちらに微笑みかけてくれた。……ビリーヴは、どこまでも優しくて……俺のことを本気で想ってくれていて……。ああ、俺はなんて……幸せ者なのだろうか。
1125/12/06(土)23:49:09No.1379913829+
窒息プレイは命の危険を伴うぜ
1225/12/06(土)23:50:18No.1379914251+
「……ん、ありがとうビリーヴ」
「はい、トレーナーさん」
しばらく、見つめ合う。ビリーヴは涼しい顔をしながらも、優しく温かな眼差しで、こちらを見つめてくれていた。そんな彼女の優しさに触れたからだろうか……。

「……その、それでなんだけど……ビリーヴ」
「はい、なんでしょう……?」
「……その、もう一回、キスしてくれないか? ……ずっと、とびきり長いやつを……」
そんな、わがままが湧いてきて、それでも彼女は。

「……ふふ、はい。良いですよ」
「ビリーヴ……」
「とびきり長い接吻を、貴方に……。安心してください。貴方のおかげで……肺活量には自信、ありますから」
そうしてそっと微笑むと、ビリーヴは瞳を閉じて……俺たちは長い永いキスを交わし合うのであった。
1325/12/06(土)23:51:25No.1379914674そうだねx1
おわり
卒業後にサブトレーナーになり付き合うようになった世界線のビリーヴの話
1425/12/06(土)23:53:05No.1379915271そうだねx2
かわいいね❤️
1525/12/07(日)00:00:33No.1379917926+
酸欠の状態でキスし続けるのとんでもない快楽物質出てそう
1625/12/07(日)00:02:49No.1379918791+
職人気質のビリーヴのキスはヤバい
1725/12/07(日)00:17:07No.1379924447+
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>スレッドを立てた人によって削除されました
>ちゃんと言われた通り男トレウマ怪文書だけ書くようになってえらい!
ウマウマは友情でトレウマは男女の肉体接触を伴う恋愛でどうこう
1825/12/07(日)00:29:30No.1379928945+
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弱者男性の妄想すぎる…
1925/12/07(日)00:35:09No.1379930877+
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キャラ替えただけの手抜き
2025/12/07(日)00:42:43No.1379933232+
ビリーヴが平然とキスできるほどの関係性になってるのよね
2125/12/07(日)00:43:06No.1379933344+
感動した


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