| … | 125/12/06(土)01:05:21No.1379616822そうだねx1「あっ、いや、」「コ、ココさんからどうぞ」 「えと、じゃあその、えーと……お嬢は、今日の夕飯、なににすんの?」 ココの質問に、ハンナは目を見開くと、すぐにくすくすと笑い出した。ココは顔を赤くして食いついた。 「は?何?キモいんだけど!」 「ち、違うの。あのね、わたくしも、同じ質問をしようとしてたんですわよ」 ハンナはけらけら笑っている。揺れる肩から、雪が舞い落ちた。一瞬ぽかんとしたココも、ハンナがあまりにおかしそうに笑うので、つられて笑い出した。なんでもない会話に、こんなにおっかなびっくりになるなんて。 「わたくしは、お鍋にしようかしら。寒いですし」 「鍋かぁ……いいじゃん?あてぃしもなんかあったかいモンにしよーっと」 「それがいいですわ。だって冬で、寒いんですもの」 「ん、そーね。冬で、寒いんだしね。さっさと帰ろ」 会話が少し弾んだ。雪は止まずに降り続けていたが、ふたりの心は温かかった。どうせ冬は毎年やってくる。わざわざ泣いてやる必要なんてないのだ。 「あー雪!寒すぎんだろ!」 「寒すぎですわー!」 ふたりは並んで駆け出した。雪が覆った道に、4つの足跡が並んでいった。 |