大阪の十三駅に、二人のウマ娘がいた。 「なんや、ここで何の用事や?」 「いえ、私は昔ここでちょっと」 ご存じ関西出身白い稲妻タマモクロス、その横にいるマルーンの髪飾りを付けたウマ娘はウマノエクスプレス、こちらも大阪出身である。 「しかし、ウチ阪急はよう知らんくてなぁ」 「私は阪急沿線民ですから、関東の座席がいまだに硬いなぁって」 「わかるでその気持ち」 そんな関西私鉄沿線民にしかわからない話題を話しながら、ウマノエクスプレスはタマモクロスを連れ目的の場所につく。 「神戸線と宝塚線のホームの間にある、この551、懐かしいな」 「こないな場所にあったんやな」 神戸線梅田方面ホームと宝塚線宝塚方面ホームの間にあるお店の中に、関西で有名な551のお店があった。 ウマノエクスプレスは何の躊躇もなく、そこで餃子を購入する、ついでに豚まんも。 「タマさん、これ食べましょう、宿も箕面に取ってます」 「ありがとな、その前に中山寺行かへん?」 「いいですね、あそこで小銭集めましょう!」 「せやな!」 ウマノエクスプレスはリュックに餃子をしまって、タマモクロスとともにホームに来た電車に乗り込んだ。 「なぁ、これ座れるんか?」 「まぁ…運が良ければ」 「やっぱ梅田から歩いてくるんやなかったな」 十三から電車に乗っても、梅田が近いので座れない場合があるのであった。