二次元裏@ふたば

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2394423 B25/10/29(水)22:19:09No.1367598192+ 23:40頃消えます
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125/10/29(水)22:21:13No.1367598999+
キルリアがサーナイトに進化してから、およそ2ヶ月。
ここにきて、オレの人生には新たな難題が浮上していた。
「サナ……♥」
「ん……?お、ありがとサーナイト」
放課後になった瞬間、隣に控えていたサーナイトがオレの机を片付け、帰り支度を済ませ、マフラーを巻き、コートを羽織らせてくれる。
「……ん」
「……サナッ♥♥」
短く呟いて、両手を伸ばすオレ。
サーナイトは思いきり身をかがめ、オレを優しく抱き上げて、大きな身体で包みこんだ。
225/10/29(水)22:22:50No.1367599635+
キテルグマに深刻な風評被害
325/10/29(水)22:23:25No.1367599873+
「じゃーな、みんな」
「……お、おう」
「また……ね……?」
引き気味のクラスメイトにおざなりに挨拶して、教室を後にする。
大型ポケモンを出してもいいように、高さにかなり余裕を持って設計された廊下を、すれ違う生徒のつむじを見下ろしながら歩く。当然、サーナイトに抱っこされたまま。
だが、オレはもはや気にしない。周囲の生徒たちから奇異の、憐憫の、軽蔑の視線を向けられようとも。
──そう。
この2ヶ月でオレは、すっかりサーナイトの溺愛に馴らされてしまっていた。
425/10/29(水)22:23:30No.1367599911+
続きありがてえ
525/10/29(水)22:24:09No.1367600158+
>キテルグマに深刻な風評被害
でも実際現実ムーブされたらツキノワどころかヒよりも危険なのではなかろうか…
625/10/29(水)22:24:52No.1367600442+
最初のうちは、当然に恥じらいが勝っていた。
『お……おい!やめろサーナイト!ここじゃ人目が……!』
『……? ……サナ……』
『うっ……』
だが、拒絶されるたびにサーナイトは、その巨体を屈めて悲しそうに、上目遣いでオレを見るのだ。
その眼差しは、幼い頃、オレのうしろにくっついていつも甘えていた彼女そのままで。
『……仕方ないな。最近野生のリングマが里に降りてきてて物騒だし……家に帰るまでなら』
『……サナッ!』
渋々承諾したオレを、嬉しそうに抱き上げるサーナイト。
その視座は、オレが今後どれだけ背を伸ばしたとて到底届かないような高みで。
されどその高さから、振り向いて見上げた先に、幼馴染の顔がこちらを見下ろしているわけで。
『……』
『……サナ?』
逆光に翳ったサーナイトの顔が、あんまりにも優しくて。
オレは内心に噴き出した、未分化の感情を持て余して、なんでもないと前を向き直した。
725/10/29(水)22:27:20No.1367601460そうだねx1
>最近野生のリングマが里に降りてきてて物騒だし
怖っ……
825/10/29(水)22:29:30No.1367602362+
──溺愛の日々が、60日間続いた。
いかな非日常的な体験であっても、60日も欠かさず繰り返していたら、そんなものは既に日常に再定義される。
「サナ、抱っこ」
「……サナ♥」
家の玄関先で、恥ずかしげもなく抱擁を要求する。
朝起きて、サーナイトに着替えさせてもらう。歯を磨いてもらって、ごはんを食べさせてもらって、今日の授業の準備をしてもらって、靴を履かせてもらって家を出る。
そして、家から学校までの間もサーナイトに抱き上げられて、一度たりとも地面を踏まずに着席する。
父さんも母さんもからかうでもなく「兄妹仲良しでいいね〜」ってニコニコしてるし、いい加減慣れて恥ずかしさも薄れている。そもそもほうようポケモンに抱擁してもらって何が悪いんだ。
「サナ、1限目の準備して」
「サナ〜ッ…♥」
かくしてオレは、生活身辺一切をサーナイトに依存したまま、当然のように、何不自由のない学校生活を送ることと相成った。
925/10/29(水)22:34:16No.1367604314+
ある日、トイレから帰る途中(さすがに恥ずかしいのでサーナイトは危険の有無だけみらいよちしてお留守番)。
『──2年の◯◯先輩、いるじゃん?』
『◯◯……あぁ、サーナイトの?』
移動教室中の1年が、オレの話題を出してるのを聞いた。

『そう、その人。……実はあたし、前あの人のこと狙ってて』

『えぇー!?』
えぇー!?
初耳なんだけど。というか何?オレにモテ期?実感無いんですが。
1025/10/29(水)22:35:35No.1367604848+
『最後まで聞いて。前だっつったでしょ。今はナイよ』
『それって……あー、普段のアレ?』
『そ。……普通に考えて、ナイでしょ。高校生にもなって、手持ちポケモンにあんな風に甘えて』
『まー確かに……』
『しかもあのサーナイト、幼馴染で、妹みたいな存在だったって。妹みたいな子にあんな風に甘やかされて、平然としてるなんて……マジ理解不能。無理です対ありです』
『……なんか、やけに詳しくない?個人情報』
『狙ってたっつったでしょ!?』
『いやなんでキレてんの怖』
遠ざかっていく後輩たちの会話をリフレインしながら、教室に戻る。サーナイトに抱かれないまま歩む廊下は、そんなわけもないのに、ひどく心細く感じた。

そうか。客観的に見るとオレは、『無理』なのか。
1125/10/29(水)22:38:17No.1367605946+
かわいそ…
1225/10/29(水)22:40:58No.1367606977+
書き込みをした人によって削除されました
1325/10/29(水)22:41:14No.1367607059+
少し前なら、ものすごいショックを受けていただろう。
なんならこのことがきっかけで、サーナイトを遠ざけるようになっていたかもしれない。
「……!?サナッ!?サナ、サナ……!」
「……何慌ててんだサーナイト。それよりほら、ちょっと廊下寒かったから抱っこ。あと次の授業の準備してほしいな」
「サナ……サナッ♥」
でも。
オレの心は、自分でもびっくりするほど動揺していなかった。
たぶん戻ってきた瞬間、シンクロの応用で記憶を、何を言われたのかを読み取ったのだろうサーナイトが、過保護にも心配しまくって慌てる横で。
オレは「平常通りに」、恥も外聞もなくサーナイトに甘えた。
『どうせサーナイトはオレのこと愛してくれてるしな』と思えば、あらゆる不安が融けて消えていく。
客観的に見て、普通じゃない、真っ当な精神状態じゃないことは自覚している。
だからといって、オレがサーナイトの愛情を受け取り拒否する理由にはならない。
拒絶してサーナイトを悲しませるくらいなら、いくらでも彼女から愛され、守られ、依存してしまっていい。
オレはもう既に、サーナイト無しで生きていくことは『無理』だと悟っているのだから。
1425/10/29(水)22:47:49No.1367609486+
ということで続きました
妹みたいに大事にしてきた幼馴染に身長も能力もありとあらゆるすべての概念を上回られてただただ庇護され溺愛され幼馴染無しでは生きていけないほど依存しきってさりとて捨てられることもなく幼馴染との間に成した子供たちにも当然のようにすべて追い越されて家族でいちばんちっちゃくて弱っちいよわよわ赤ちゃんマゾとして幸せな生涯を終えてえよな
私はオヤブンサーナイトをえっちな目で見上げています
1525/10/29(水)22:54:00No.1367611631+
オヤブンサーナイトをえっちな目で見てる人初めて見…いや結構いるか…
1625/10/29(水)22:57:00No.1367612606+
これがシンオウ今話…
1725/10/29(水)22:58:24No.1367613081そうだねx1
>これがシンオウ今話…
ことーしことし…
1825/10/29(水)23:01:00No.1367613915+
実際戸籍上の婚姻関係になれなくてもポケモンと添い遂げることを選ぶヒトオスは多いだろうな…幼馴染でパートナーなら尚更
1925/10/29(水)23:04:12No.1367614983そうだねx1
あいつエロだぜー!とも茶化せないガチさ
2025/10/29(水)23:05:28No.1367615395+
オーガポンとひたすらヤリまくってたみたいな伝承あちこちに残ってんのかな
2125/10/29(水)23:08:11No.1367616338+
>あいつエロだぜー!とも茶化せないガチさ
明らかにエロの範疇飛び越えて依存とか崇拝とかの領域だし…
2225/10/29(水)23:08:38No.1367616471+
カロス地方のモデルであるフランスは事実婚が多いらしいので
ポケモンとそういう仲になっても普通普通
2325/10/29(水)23:20:29No.1367620225+
ポケモン世界はマゾにも優しそう
ポケモンのみならずヒトメスも強そうだし
2425/10/29(水)23:25:39No.1367621998+
>>キテルグマに深刻な風評被害
>でも実際現実ムーブされたらツキノワどころかヒよりも危険なのではなかろうか…
現実のクマは基本的に臆病で人間見かけたら逃げるからね
一方キテルグマは人間見ると積極的に近付いて殺そうとしてくる
2525/10/29(水)23:26:19No.1367622227+
キッショ


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