「ニャアンさん、ご無沙汰しています」と渋いおっさんの口調で語りだす
「シャリアさんですか？すいませんエグザべ少尉はいま留守中で」とニャアンは返す
「いいえ、あなたに用事があったのです…お時間いただけませんか？」シャリア
「今からお夕飯作らないと…」
「今日くらい外食にしましょう。それくらいあなたにとって重要なのです」
ニャアンは頭に？マークを浮かべながら彼の言葉を聞く
「なんでしょうか…わたしはもう軍に関わる事は―――。」
ニャアンは言いかけた。強い意思であった。もう軍には関わりたくない。
わたしの活躍を見てくれたジオン軍にも感謝しているし十字勲章まで授けてくれたジオン軍には感謝の言葉では足りない。
当然、キシリア様との出会いやエグザべ少尉との出会いの機会を与えてくれたジオン軍には頭があがらない
エグザべくんとの出会いは奇跡に近かった。
シュウジとマチュの出会いが60億年目のアダムとイブなら
エグザべくんとニャアンの出会いは100億年ぶりの大恋愛であった
その肚にはもう他人の仔が孕んでいたが。「恋」であり。「愛」だった。

「ニャアンさん。回収・解析班の努力により、ジフレドの残骸の回収が完了しました」
ジフレド―――。その響きを耳にするのは団地に住む前の、かなしい戦いの日々以来だった。
「ジフレドちゃん…いるの？」ニャアンはシャリアに聞く
「はい、宇宙空間に現存する残骸はほぼすべて回収いたしました」
「ジフレドちゃんに合えるの？」ニャアン受話器を握る手が力む。
「はい、合えます。現在当コロニーにて解析中です。見たくありませんか？」
「あいたい…『ありがとう』っていいたい」ニャアンの声はちょっと涙ぐんでいた
「エグザべ少尉…エグザべくんにはわたしから説明しておきます、これますか？車を用意します」
「いそがないと…いけないですか？」
「貴方の為には急がないといけません、これからジフレドは極秘に『処理』されてしまいます。原型をとどめて出会えるのはこのタイミングのみです」
ヒゲマン冷静に伝える
「わかりました。エグザべくんにはわたしが伝えます」
「では『目立たない車』を団地に用意いたしますので、後はおねがいします。命を預かっているのですからゆっくりでいいですよ」
ヒゲマンのやさしさが見えた

20分後、迎車。ニャアンは「あなた、ジフレドちゃんにあいにいきます。日が変わる前には帰ります」とLINE
黒が基調のマタニティワンピースにナフタレン（防虫剤）で護られたジオン軍士官服の上着だけを羽織り、乗車
まさかこの服に再び袖を通すとは思わなかった。ジュエリーボックの中で眠っていた「少尉」の階級章を胸につける。
向かった先はズムシティの宇宙港だった。車椅子に乗り、目隠しをされ。案内される。秘密の場所であった。
目隠しを外される。巨大倉庫めいたがらんどうの空間が広がる。そして、ライトがひとつ。ニャアンを照らしている。
「ニャアンさん、お久しぶりです」もうひとつ光が灯る。ヒゲマンの優しい瞳が煌きを放つ
「シャリアさん…いつも夫がお世話になっています」ニャアン・オリベ、エグザべくんの妻としてニャアンは振る舞う
軽く敬礼をしようとする。結局慣れることのなかった軍隊式挨拶である
「敬礼はやめましょう、あなたは退役されたのです。もう軍属ではありませんよ」シャリア
「すいません…どうしたらいいのかわからなくて」ニャアン

本編で顔を合わせることはなかったヒゲマンとニャアン
シャリアとニャアンはエグザべくんという縁で知り合いだった。
もちろんマチュニャアンが愉しんだ南の島でのバカンスもシャリアが手配した。
ニャアンのお腹で育つ命の事も知っていた。悲しい過去はニュータイプの勘で察した
「この子はエグザべくんの子ですよ」
ヒゲマンはやさしく諭す。悲しき過去は知っていた。命の所以も―――。
「はい、このこは私とエグザべくんとの赤ちゃんです」
ニャアンははっきりと答えた、母親としての解答であった。
「この命を護ってくれたジフレドちゃん…ジフレドに逢いたいです」
「眼の前にいますよ」とシャリア
「灯りを」と一言。倉庫めいた空間の全体照明が一瞬で灯る。
あまりの光にニャアン軽くてんかんめいた痙攣をおこしかける。
眼の前にあったのは、紫色の残骸だった。

「これが…ジフレド」
ラピュタの墜落したロボット兵。風立ちぬの墜落した試作艦上戦闘機よりもさらに酷い。残骸の山が残っていた
「損傷がかなり激しく。Κ（カッパ）サイコミュの信号がなければ回収は不可能だと思われました」
頭部だけが、唯一その形状を残していた。
「さわっていいですか？」「ええ、その為にあなたを呼んだのです」シャリア
「ジフレドちゃん…」
ニャアン、ジフレドの小さな頭に寄り添う。1.2立法メートルほどしかない18mの巨大殺戮ロボットにしては小さなセンサーカメラ集合体にニャアンが振れる
その時、紫色のフレームが震えだす

「ジフレドちゃん！？」ニャアン。謎の力で、かすかに光りだすサイコフレームの光
ジークアクスとは別の自立式サイコミュシステムがジフレドに搭載されていた。ジフレドはまだ生きていた
「まもらきゃ」
ジフレドが喋りだす。シャリアブル黙って見つめている。
「まもらなきゃ、あかちゃんをまもらなきゃ」
ジフレドは喋りだす。おのれに課された絶対的使命をまだ行使しようとしていた
「あかちゃんと、おかあさん…ニャアンをまもる」
ジフレドのサイコフレームに刻まれた絶対的命令であった。鉄（くろがね）の人形に刻まれた「使命」だった。

「そうだね、あかちゃん。まもらないとね」ニャアンお腹をさする。ジフレドの頭（もうべ）にその肚を晒す
「赤ちゃん、赤ちゃん産まれるんだよジフレドちゃん…あなたが守ってくれた命。わたしとあなたがはぐくんだいのち」
「あかちゃん…あかちゃん」
ジフレドに膨らんだお腹をこすりつけるニャアン。紫色の光が強くなる。
ジフレドが『生命』を感じているのだッ！共鳴するサイコフレームが小刻みに揺れる
「あかちゃん…あかちゃんだ…うまれる…うまれる」
ジフレドは語りかけます。後の調査班による音声データは確認できませんでした
ジフレドの言葉はきっとニャアンとシャリアブルにしか聞こえない言葉です。
ニュータイプにしか聞こえない「声」でジフレドくんは語ります。
観測不可能な力を前に調査班はひれ伏すしかありません。紫色の発光を鮮明に記録し、分析するしかありません。

「いのち…いのちがきこえる…おかあさんだ！ニャアンがおかあさんになる」ジフレドの涙が聞こえてくるようです
その四つの瞳からは瀧のように涙が溢れていた。閉ざされた口からは喚起の言葉が聞こえてきた。
「おかあさん…おかあさん…さわりたい…いのち…」
「ジフレドちゃん！」
ジフレドの光が消えていきます。残存電力を消耗しきってしまったのです。
いまここに、一つの命が急速に眠りにつく。

「ニャアンさん、ジフレドは生きています。金属の塊ではありません、『生命』が芽生えているのですまだ生きたいと願っています」
シャリアブルは賭けていた調光サングラスを光らせる
「はい…この子は生きています」
「このままでは可哀想です、頚だけで、何もできないまま。埋もれてしまうには可哀想な命です」
シャリア続ける。
「ニャアンさん、ジフレド再建の手続きに了承をお願いします。彼にはまだ頑張ってもらいたいのです」
「なぜ、私に許可を？この子…ジフレドちゃんはキシリア様のものです。わたしのものではありません」
「『ジフレド』この子はあなたの『子』ですよニャアンさん、あなたが授けた命で動いています」
ミゲルに毒殺されかけたニャアンを思い出してください。自立プログラムが稼働し、あのミゲルを焼きました。
我が子を命を守る為なら悪魔にもなる女、それがニャアンです

ニャアン一呼吸考える。
「ジフレドちゃんはどうしたい？」
ジフレドは光らない。
ジフレドは静かに答えた
「やすみたいの？…やすみたいんだね」
ジフレドは静かに答えた。
鉄の腕は萎え、鉄の足は力を失っていた
「ジフレドちゃんごめんね…ねむりたいんだね」ニャアン振り向く。シャリアと目と目をあわせる
「ジフレドちゃんをこのまま眠らせてはダメですか？」ニャアン
「かわいそうですよ」シャリア
「ジフレドちゃんは十分働いてくれました…休ませてあげてください」とニャアン
「私はジフレドちゃんを「闘う機械」でなくしてあげたいです」
「『闘う機械』…」シャリアおもわず頷く

「そうですね、MSもニュータイプは戦争の道具にしかなりませんでした。ジフレド再建の際には平和利用を考えていましたが、軍事転用される未来もあります」
シャリアは化けの皮を剥がされた気分でした。そうですちょっと悪い事に使おうとしていました
「ジフレドちゃんに、今日はお別れを言いに来たんだと…思います」
ニャアン確信めいた事を言う
「そうなのかも…しれませんね」シャリアも納得してしまう。
「本来なら明日にでも小惑星ペズンに運ばれて分析にかけますが…この機体、このままズムシティに置いておきましょう」
シャリアが提案
「そんな事できるんですか？」ニャアン
「ええ、Κ（カッパ）サイコミュ計画は無期限休止という事にします、貴方ありきの計画ですからね」
「できるのであればそうしてください…ジフレドちゃんは休ませてあげてください」
「わかりました…『闘う機械』でなくしてあげましょう、彼もそう祈っているでしょう」

「おわかれの挨拶をして、今日は帰りましょう。エグザべくんも待っています」
シャリアがニャアンの手を握る。妊婦の不安定な身体を出口までエスコート
「ジフレドちゃん…ありがとう、ぜったい産む。おかあさんになる」
とニャアンはジフレドに手を降る
「赤ちゃんが産まれたら、また来てください。ジフレドもきっと喜びます」とシャリア
「そうします。今日はステキな機会を頂きありがとうございます」とニャアン一礼
「いいのです。平和である事が一番ですから」紳士ですねシャリア・ブル
ジフレドちゃん―――ニャアンは詠う。
お前が静かに眠れる世の中が平和で一番すばらしい時
眠れ。眠れ。お前の使命を終わらせてあげたい
闘う機械で、なくしてあげたい。
ニャアンは静かに謳った

帰りの車内
「まだ回収できていないパーツがあります」
「それってまさか？
「はい、ルナとアルテミスです？」
「まだあの双子星は宇宙の彼方から貴方を見守っています」
そんな幸せな会話が繰り広げられてたとさ
エグザべくんが待つ団地まで車は走る。
衛星でもないファンネルがニ基、サイド3周囲を回っている事をニャアンは知らない
だけど夢にはルナとアルテミスがでてくる。やさしい月からの双子の使い。
「「ニャアンはいいおかあさんになるよ」」
ルナとアルテミスはそう願っているよ。

これがニャアンとジフレドちゃん概念になります
ジフレドいいですよね。ニャアンを大事にしてくれた一番のパートナーだと思います
次回のジークアクスの内容はボイスドラマ等語り足りない所があるので続きはまた後日。

概念たすかる

ジフレドちゃん…

久しぶりに見たけど元気そうで良かった
俺が最後に見た時は死んでたから

ジフレドが喋っとる…

ジフレドちゃんは妊婦であるニャアンを載せて敵から身を護ってくれたんだよね

「キシリア様、わたしあかちゃんうむ。絶対産みます」
今は亡きキシリア様の面影が残るジフレドを前にニャアンはそう誓ったという

ジフレドちゃんとニャアンのおはなしもっと聞かせて？

ニャアンはいいおかあさんになれるよ

マチュはハロを通してジークアクスとお話していた
ニャアンはお腹の赤ちゃんを通してジフレドとお話していた
それだけの事だよ

産まれるコモよ
エグザべくんの赤ちゃんじゃない下賤の命が産まれるコモ
ばっちいからエグザべくんに近づかないで欲しいコモ

平和が一番
とジフレドも言っているよ

>エグザべくんの赤ちゃんじゃない下賤の命が産まれるコモ
そういう事いうコモリンは焼いちゃうぞ

ジフレドの事「ジフレドちゃん」って呼んでるニャアンはかわいい

ルナとアルテミスはは今でもニャアンを見つめているよ
エグニャア夫婦の幸せな生活を宇宙から見守っているよ
エグニャア夫婦の営みを天井裏からアドバイスするよ

ディアボロ太郎さん今日もありがとう

またおめえか
大作だな…

ちょっとカロリー高いな

ジフレドちゃんのお話だからね
カロリーのっちゃうよ

再建造されたジフレドにはニャアンの娘が搭乗することになってぇ
また戦乱の渦に巻き込まれるんだけど
ジフレドちゃんには自立プログラムが内蔵されていて
ピンチの時には暴走してぇ
紫色のボディが猫背でﾊｧﾊｧいいだしてぇ

赤ちゃん産まれたら今度はエグザべくん連れてジフレドちゃんに会いに行こうね

ジークアクスって最終回の後
どうなったんだろう

エグザべくん出てこなかったねニャアン

ジフレドくんは再建されて
最終的にニャアンの子孫が次世代型ジフレドに乗って惑星探査をするよ
滅びゆく地球から人類を救うために長い長い旅に出かけるよ
インターステラーだね
その日がたのしみだねニャアン