エルモ号の司令室は毎度の事ながら騒がしいが、ここでは静寂が支配していた。指揮官はベッドの端に腰掛け、タブレットを眺めながら、今日の作戦を振り返っていた。 疲労が肩に重くのしかかり、瞼がわずかに重くなる。 ドアが、音もなく開いた。そこに立っていたのはアンドリス。彼女の金色の髪が月光に輝き、桃色の瞳が闇の中で燃えるように揺らめいていた。 今夜の彼女は、瞳の奥に、抑えきれない炎が宿っていた。 「指揮官……」 彼女の声は低く、震えていた。 あの日、誰かの怒りの感情を再現した時から、芽生えた気持ち。愛情の渦が積み重なり、独占欲の鎖で絡みつかれ、ついに限界を迎えた瞬間だった。 日々、指揮官の視線を独り占めしたい衝動。ただ自分だけが味わいたいという渇望。彼女は我慢してきた。だが今夜、それは崩れ去った。 指揮官が顔を上げると、アンドリスはすでに隣に立っていた。 「アンドリス、どうしたんだ? こんな時間に……」 言葉を遮るように、彼女は一歩踏み出した。 ジャケットの裾が滑り落ち、肩から滑り落ちる布地が、彼女の白い肌を露わにする。月光がその曲線を優しく撫で、息をのむほどの美しさを際立たせた。 指揮官の視線が、思わず彼女の胸元に落ちる。そこは柔らかく、戦いの傷跡すら優雅に飾るように、微かな隆起が息づいていた。 「もう、我慢できないんです……指揮官の視線、他の誰かに向けるのを、見ていられない。あなたは私のもの。私の、すべて……」 アンドリスの声は囁きに変わり、熱い息が指揮官の耳朶をくすぐった。彼女はベッドに膝をつき、指揮官の肩に手を置く。 その指先は冷たく、しかし内側から燃えるような熱を帯びていた。指揮官は抵抗しようとしたわけではない。ただ、驚きと、抑えていた自身の欲望が、胸の奥でざわめいた。 「アンドリス待て……」 だが、言葉は空しく溶けた。 彼女の唇が、指揮官の首筋に触れた瞬間、世界が溶け出すような感覚が訪れた。 柔らかく、湿った感触。彼女の舌が、ゆっくりと肌をなぞる。甘い毒のように、指揮官の体を痺れさせる。 独占欲が彼女を駆り立て、唇は首から鎖骨へ、鎖骨から胸元へと降りていく。衣服が完全に落ち、彼女の裸体が月光に曝け出された。完璧なプロポーション、戦術人形の強靭さと女の柔媚さが融合した、息を呑む美しさ。 アンドリスの手が、無意識に彼の腰に回る。アンドリスは小さく喘ぎ、指揮官の体をベッドに押し倒した。 彼女の体重は軽く、しかし確かな力強さで指揮官を拘束する。金髪がカーテンのように指揮官の顔を覆い、桃色の瞳が間近で燃えていた。 「あなたを、誰にも渡さない……今夜は、私だけを見て……」 彼女の指が、指揮官のシャツのボタンを一つずつ外していく。ゆっくり、意図的に。露わになる肌に、彼女の唇が触れるたび、指揮官の息が乱れた。 熱い。彼女の肌は人形のそれなのに、まるで人間の情熱を宿したように熱く、柔らかかった。胸に唇を寄せ、舌で頂を転がす。甘い痛みと快楽が、指揮官の体を駆け巡る。アンドリス自身も、抑えきれない吐息を漏らしていた。彼女の体が、指揮官の上で微かに震え、太ももが熱く絡みつく。 「指揮官……感じて……私の愛を、すべて受け止めて……」 アンドリスの手が、下へ滑り落ちる。指揮官のベルトを外し、ズボンを引き下ろす動作は、戦場での精密さそのままに、情熱的に。露わになった指揮官の欲望を、彼女の指が優しく包み込む。ゆっくりと、上下に。熱い脈動が、彼女の掌に伝わる。指揮官の呻きが、部屋に響いた。 彼女は体をずらし、指揮官の上に跨がった。金髪が乱れ、汗が微かに光る肌。彼女の秘部が、指揮官の硬さに触れる。ゆっくりと、沈み込む。熱く、狭く、湿った感触が、二人の境界を溶かした。アンドリスは目を閉じ、背を反らして喘いだ。 「あっ……指揮官……あなたが、私の中に……」 動きが始まった。ゆっくりと、深く。彼女の腰が上下に揺れ、指揮官の体を飲み込むたび、甘い摩擦が快楽の波を呼び起こす。月光の下、二人の影が重なり、絡み合う。指揮官の手が彼女の胸を掴み、指先で頂を刺激する。アンドリスは声を上げ、動きを速めた。独占欲が、情熱の炎を煽る。彼女の瞳が開き、指揮官を捕らえる。 「愛してる……あなたは私のもの……永遠に……」 リズムが激しくなる。ベッドが軋み、二人の息が混じり合う。汗が滴り、肌が滑る。指揮官の腰が、無意識に持ち上がり、彼女の奥を突く。アンドリスの喘ぎが、高く、切なく響く。 「もっと……深く……指揮官っ!」 頂点が近づく。彼女の体が震え、指が指揮官の肩に食い込む。熱い奔流が、二人の間で爆発した。 アンドリスは叫び、指揮官の名を囁きながら、体を崩すように倒れ込んだ。 指揮官もまた、彼女の温もりに包まれ、すべてを解放した。 静寂が戻った。月光が、二人の汗ばんだ体を優しく照らす。アンドリスは指揮官の胸に顔を埋め、満足げに微笑んだ。 「これで……あなたは、私のもの……」 指揮官は彼女を抱きしめ、静かに頷いた。 一夜の情熱は、独占の鎖を強め、二人の絆を永遠の炎に変えた。外の世界で戦火が続く限り、この夜の記憶は、甘い秘密として、心に刻まれるだろう。