二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1761046319765.jpg-(121111 B)
121111 B25/10/21(火)20:31:59No.1365045000そうだねx5 21:41頃消えます
おばんです、遅くなりましたが続き書きましたのでよろしくお願いします。
長くなりましたが年内には終わらせそう。

本文
fu5773670.txt

お借りしました2人
fu5773675.jpg
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
125/10/21(火)20:32:33No.1365045267そうだねx1
「なあ、何か心当たりとかないのか?」
 アスカシティを出ることになってから既に2〜3日経っていた。向かうべき空中都市ラークへの生き方は本格的に調べることができなかったが、ほぼ巻き込まれて出る羽目になった事を不憫に思ったのか、デジモンの1体が手掛かりを教えてくれた。
225/10/21(火)20:32:44No.1365045334そうだねx1
 そこまでは良い。だがアスカシティを出てから襲撃が増えた。これまでの道中は1日1回、それも野良のデジモンが襲い掛かってくる程度だったものが、今は日に何度も、それこそ時によっては2桁程度の襲撃が普通になっている。陣容も変わっていた、これまでの野良のデジモンはエリアに住むデジモン達であり、種族も何もがまばら、犬の様なものからトカゲの様なものまで、襲う理由もナワバリに入られたからとか力比べなど言ったものが、明らかに雪花を狙ったものに様変わりしてた。
325/10/21(火)20:32:57No.1365045442そうだねx1
「流石に無いよ…分かってるならちゃんと喋ってるもん」
 疲労困憊の顔で雪花は告げる。本当に何も分からないらしい。
 千治は頭を回す。相手には雪花を狙う理由がある、その襲撃を指示する存在がいる、これは分かった。
 自分は馬鹿だと知っているが、馬鹿なりに経験則は積んでいる。千治は襲撃者であり、同時に襲撃をされる側でもある。蓄積されたモノを脳裏から引っ張り出す、相手の目的は分からないが襲撃が定期的にそして集団的に行わている以上それを取りまとめる頭役がいる。
 千治は何度か経験している、不良集団を相手取り全員叩き潰した後になぜ襲ってきたか問いただした時の答えは、命令されたから、千治を倒せば一目置かれる、等と言うのが大半だ。考えずともわかる、主体性がない。誰かに言われたからやった、と。
425/10/21(火)20:33:11No.1365045523そうだねx1
 だからその命令を下したリーダー格を倒してなぜ襲わせてきたのか問えばそれは怨恨からの物だった、かつて千治に倒されたことがあるらしいがその際に不良グループの中で威厳を失ってしまったのだという。
 最初に襲わせてきたのは舎弟、自らの恥部を出せるわけもなくそそのかして襲わせたのだという。
 これからわかるのは襲撃をさせられている下っ端が上の考えと同じ意思を同じにしていることは少ないということだ。恐らく今回仕掛けてるデジモン達も大半が雪花を狙う理由など分かっていないはずだ。
525/10/21(火)20:33:26No.1365045629そうだねx1
「どうにかして引っ張り出さねぇとな」
 下っ端はいくら倒しても何の意味がないことを知っている、最低でもリーダー格の敵でなければ恐らく情報は持っていない。
 それにしても、と、雪花を見る。こちらで出会った少女、なぜか長くつるんでいが、普通の、多少知的好奇心が旺盛なことを除けばただの同年代の女にしか見えない。
 聞けばデジタルワールドに来たのも偶然であると言う以上狙われる意味が存在しない。いつの間にか狙われる何かを雪花が持ちえていたということがあり得るのだろうが、皆目見当もつかない。
625/10/21(火)20:33:38No.1365045729そうだねx1
 考えても仕方ないということくらいは分かる。そもそも千治は頭脳労働に向いていない、考えれば考えればドツボにハマることもしばしばだ。直感を、あるいは本能のままに生きるのが自分と言う生き物と定義している。
 自分よりよほど頭の回る雪花が分からないと言っている以上、あれこれ考えても意味はないだろう。むしろ今やるべきことはもっと別の事のはずだ。
「……全部叩き潰せば首根っこひっつかめるかな」
 単純で分かりやすいやり方を考える、手下を出してくるのなら、手下がいなくなるまで叩き潰してしまえば良い。ボスが直々に出てくるように仕向け、それを叩くのが手っ取り早い。自分にはそれが出来る、それをするだけの実力はあると判断する。
725/10/21(火)20:33:51No.1365045838そうだねx1
「ブイモン」
 己のパートナーに声をかけた。
「ンだよ」
「雑魚とはいえ馬鹿みたいに相手にする事なるぞ」
「はンッ…オレの最強伝説の一部にしかならねーな」
 詰まらなそうにブイモンが言う。バンチョーの称号を追い求め、何度も格上に噛みついている身だ、この程度は障害にもならないと
「え、ちょっと…2人とも何考えてるの?」
 雪花が割って入り、問う。だから答えた。
「挑発かましてアタマ引っ張り出す、それまで雑魚を全部潰す」
「メンツもあるからゼッッテー出てくるだろうぜ」
825/10/21(火)20:34:03No.1365045942そうだねx1
 拳を鳴らす。血なまぐさいことを考えているのは分かるが、結局バカの考え付くことはこの程度で、同時に血が滾る。
 数と言うのは想像以上の力をもつ、囲まれて死角から一撃いれられただけでも簡単に倒れ、2人でカバーしようともそれ以上に相手が多ければ押し切られる。
「あ、危ないってっ!」
 雪花が言う。当然の事だ、リスクというものを考えればあり得ない話。しかし、
「ラークに行くまでずっと狙われ続ける事なるぜ?」
 言えば雪花が言葉を詰まらせる。
 結局のところそれがすべてのネックだ。毎日毎日寝る間も襲撃されれば体力に自信があったとしても段々底が見える。疲れれば集中力も動きの精度も鈍り、どこまで行ってもじり貧にほかならない。雪花が戦力にならないかと言えばそんなことはない、だが格上との戦闘経験や戦いに際しての胆力と言ったものは不足している。千治が出張って敵を倒し続けた弊害と言えばそうではない、運が良かったのか今まで絶望するほどの強者と相対していなかったということだ。
925/10/21(火)20:34:15No.1365046041そうだねx1
「で、でも……」
 それでもなお雪花は不安そうにしている。当然だ、千治の提案はどこまで行っても無謀のそれだ。一歩間違えれば即座に瓦解する。
「……わーった」
 千治!?と叫ぶブイモンの声を無視する。
「俺たちは護衛だ、雇い主が嫌だってんならそれに従うのはしゃーねぇ」
 随分と甘くなったものだ、前ならば無理にでも押し通したものだ。
「う、うんっ!やっぱり安全な方が良いよ!」
1025/10/21(火)20:34:27No.1365046120そうだねx1
 嬉しそうに雪花が言う。
 おう、と適当に返した。
 千治は直感している。遅かれ早かれこの状況は動く気がすると。
 敵は雪花を求めている。それがどれだけ時間をかけて良いかは知らないが、アスカシティでの急な襲撃に加え断続的に行われる襲撃を考えれば相手はなるべく早く雪花の身柄を確保したいと思い行動しているのは明白だ。あともう少ししのげばしびれを切らして、あるいはリーダー格が焦ってぼろを出す可能性は十分ある。決戦はその時で良い。
1125/10/21(火)20:35:13No.1365046464そうだねx1
冒頭10レス頂きました、残りはテキストでお願いいします
やっと、ここまで来れました
おそくなって申し訳ない
1225/10/21(火)20:47:40No.1365051719+
盛り上がってまいりました!
1325/10/21(火)20:48:02No.1365051872+
千治の百戦錬磨感いいね
1425/10/21(火)20:49:37No.1365052493+
>盛り上がってまいりました!
盛り上げていきます……!
>千治の百戦錬磨感いいね
そう言う風にい描写できてよかったです
1525/10/21(火)21:36:23No.1365072624+
赤字になりましたので
本日も見てくださりありがとうございます
次回もお願いします


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