ある日、この世界で一番高い山が噴火して世界に大災厄が訪れます。 大地は裂け、木々は枯れ、人々から笑顔は消えて、あのお花畑もすっかり枯れ果ててしまいました。 災厄を鎮めるt前に火口に生贄を捧げる儀式が行われることとなり、お姫様が選ばれました。 その日から、お姫様は町娘と会うのをやめました。 儀式の当日となり、お姫様は火口へと身を投じます。 同じころ、町娘はあのお花畑にいました。 枯れた草木だけのその地で、町娘はお姫様が身を投じるのと同じ時、喉にナイフを突き立て自害しました。 ――― 本当は、いっしょに火口に飛び込みたかったんだけど。 お姫様のキレイなたましいをささげるのに、あたしが一緒に入って汚れちゃうといけないからやめました。 お花畑を汚しちゃうのはごめんなさいだけど、ここでならまたお姫様と会えるかなって思ったから。 そして世界は災厄から救われました。issyo