「すみませんー!糸音さんからの注文を持ってきたぞー!」 緑色の服を着ている人が段ボール箱を玄関に居たあきらに渡し 「糸音、何か届いたみたいだから一先ず受け取ったけど…何か注文してたの?」 あきらが大きめの段ボール箱を持って糸音の部屋に入ってくる 「えぇ、個人的に欲しかったものを注文してましたが…思ったより早かったですね」 糸音が段ボール箱の封を糸で切り裂く 箱の中から出てきたのは、薄いピンク色のフリフリしている可愛い服だ 「オーダー通りの可愛い服ですね…あきらさんもそう思いますよね?」 糸音は服を段ボールから出して揺らしながらあきらに見せ、反応をうかがう あきらはじーーっと服を見つめ 「うん…すごくかわいい服だと思う、糸音が着るの?」 感想と疑問を口から放つ 「いいえ、あちしは着ませんよ」 「え?じゃあ誰…が」 話しているうちに糸音が少しずつあきらに近づいて来ている 「…ボクが着るの!?」 あきらは服が糸音より少し大きいことに気が付いた 「はい…そのつもりで発注しましたから…ね?」 少しずつ近づいて来ていた糸音はあきらとキスできるくらいまでの距離まで近づき 「あきらさん、来てください♡」 笑顔であきらにお願いをした コンコンコン ドアがノックされる 「どうぞ」 ドアが開き、更衣室で着替えてきたあきらが部屋に入ってきた 頭に大きなリボンと猫耳が付けられており、薄いピンク色のフリフリした服を着てて 同じ色のニーソックスには猫の肉球の模様が入っており、二の腕と太ももにもフリフリした可愛らしい飾りがついていた そして何より、靴と手袋が猫のようになっているのだ 「どうかな、似合ってる?」 くるっと一回転し、あきらは糸音に尋ねる パシャ!! 帰って来たのはカメラのシャッター音 「わ!?…急に撮らないでよ!」 「すみません、あきらさんがすごく可愛かったので…ね?」 「かわっ!?」 パシャシャシャシャシャ!!!! 糸音はカメラのデータが埋まる勢いで連写し始める 「わ、わー!!わー!!」 「おっと…」 恥ずかしくなってきたあきらが糸音からカメラを取ろうとするが回避され 「ふむ、あきらさんにはこういう衣装の方が似合いますね、次もあのカリナ洋服店に頼みましょう」 そう呟きながら糸音はあきらを一日中撮影するのだった