星を仰ぎ見るのに天を見る必要などないと誰かが言った。
　星は地にいまし、世はこともあり。
　星を見よ、人の中にいる。

「見ない顔だね」
「ああ、ここら辺の人間じゃないんだ」
「そう…観光？」
「そんなところ」
「そう……ここら辺に星の有名な場所なんてないけれど」
「いーや…世界で最も輝く星がここにはあるって知っているんだ」
「そう」
「ああ」
「いきなり話かけて悪かったね……観光楽しんで」
「いや……いいさ、話したかったんだ……ああそうだ」
「ん？」

「人は昼に輝く星を落とすことができるとは思うかい？」

「さあ？でも落ちた星は星と言えるかな……地に落ちた星は土くれと変わらない、星は落ちないからこそ星かもしれない」

「そうか、なら試してみたいな……うん、本当に落ちた星は星じゃなくなるのか…気になるねぇ」

「なら、見上げてみる？」

「うん、見上げるのも悪くない、けど今は前を向くようにしてるんだ、何より丁度明るい星が目の前にいてくれるものだからね」

「君の手は、届くかな？」

「ああ、届けて見せるさ、どれだけ遠くても……うん、今歩いてきた道よりは近いし何とかなる、きっと」

「そっか、それよりも星を求めてきた旅人さん、名前を聞いてもいいかな」

「グレイ……八束灰、少しばかり星に興味のある男さ」
「うん、知ってる」
「そうかい……そう言えば最初俺が星を探しに来てるの知ってたんだ、何もかもお見通し？」
「さあ？星が教えてくれることくらいは知っているけれど」
「そっか……じゃあ今度はそっちの名前を聞かせてくれよ」
「知っているでしょう？」
「いいじゃないか、君の口から聞きたいんだ」
「――エストレヤ」
「いーい名だ、是が非でも落としてみたいお星さまだ」
「簡単にはいかないよ」
「百も承知さ、それよりハイコンテクストなお話ばかりで腹が減ってきたんだ、いい店は知ってるかい？」
「ここは私の庭、知らないことなんてない」
「そうかい、なら導いてくれよ、丁度美味い店への灯が必要なんだ」
「ふふ……ついてきなさい」
――おわり

JINGに脳焼かれすぎだろ…とずっと思ってる

以上です
よろしくお願いします

>JINGに脳焼かれすぎだろ…とずっと思ってる
自分はJINGだが多分創作やる人間は必ず焼き付いた作品があり自分なりに求めてるってことはあると思います

人は子供の頃に出会ってしまった作品を親だと思ってフォロワーになってしまう生き物なんだ

あの虚弱少年が洒落た言い回しができるようになってるのに歴史を感じる

>人は子供の頃に出会ってしまった作品を親だと思ってフォロワーになってしまう生き物なんだ
全くもってそうだと思います
そして届かずもがくんですね

>あの虚弱少年が洒落た言い回しができるようになってるのに歴史を感じる
イモゲンチャーの「」イマーたちのおかげです

そんな…ちょっと痩せ気味で見るからに困りながら放浪してる子供を放っておく方が人間としてアレですからね…

>そんな…ちょっと痩せ気味で見るからに困りながら放浪してる子供を放っておく方が人間としてアレですからね…
その優しさの結実がチャラくなった灰くんな訳です
健全健全

女帝の色気がやばい
普段あんなに胡乱なのに…

>女帝の色気がやばい
>普段あんなに胡乱なのに…
むしろ色気とか色々あるからあのムーブが許されてるところもあるんだと思います

>>そんな…ちょっと痩せ気味で見るからに困りながら放浪してる子供を放っておく方が人間としてアレですからね…
>その優しさの結実がチャラくなった灰くんな訳です
>健全健全
いつも苦々しい顔してるよりよっぽどマシよね

>いつも苦々しい顔してるよりよっぽどマシよね
やっぱり若人は笑ってる方がいいですよね

灰君は手を伸ばす姿が良いよね

>灰君は手を伸ばす姿が良いよね
男の子は手を伸ばしてなんぼです

では赤字ですので
お読みくださり有難うございます
毎度励みになっています