「うん…マチュがそこまで言うなら…どこか出かけてみようかな」
ニャアンは乗り気になって来ました。
「場所はどこだっていいんだよ…近所はダメね！なんか「デート」って感じしないから。少なくともメトロで5駅。中心街まで出て何かお店屋さんでお茶するとかご飯するとか…あっ！」
マチュは気づいてしまいました。ニャアンのお腹には新しい命が芽生えていて。もうすぐ産まれる。カフェインはご法度だという事を。
「お茶は難しそうだからご飯にするね」とニャアン苦笑い
「ごめんね」「きにしないで」特に罪を咎めない軽い会話がなされる
「うん、エグザべくんなんかドイツのご飯食べたいっていってた「かりーぶりっど」とかそんな名前の食べ物」
「ジオンはドイツ系の人多いからね、「中心街の外（はず）れ」って変な言い方かもしれないけどドイツ人街があるって聞いたよ」
「そこに行ったら食べられるかな？」
「どうだろう？まぁ提案して見たら？ちょっと歩くけど…ニャアン大丈夫？」
「メトロで中心街まで出たらタクシーを拾うよ、たまには運動しないと」
という事でサイド３ドイツ人街へおデートに行くことになりました

エグザベくん帰宅。ニャアンの提案をエグザべくんは快く受け入れてくれ
「二人で出かけるなんて…なんか新鮮だね」とドキドキしているエグザべくん
バスク地方にルーツをもつドイツ人という不思議なアーリア人はドイツ人街で食べれるソーセージの絵を浮かべていますが
なによりニャアンといっしょにお出かけするという事にときめいているのです。
「買い物には毎週いってるけどね」とニャアン、週末のお買い物は二人にとっての楽しみでもありました
「それとは違うよ」とエグザべくん
たのしみですね、おデート
地球でのバンンスはあれど、命かながらサイド3へ移り住んだニャアンとエグザベくん
籍は入れたがまだ夫婦らしい事はしていなかった、カップルらしい事もしていなかった
デートなんて、きっと片手で数えられるくらいしかしていない

当日の日曜日。午前10時、サイド3雨天予定はなし。
ニャアンちょっとおめかししている。マタニティワンピースにイズマコロニー時代に着ていたスタジャン（デザイン本参照）
あの時は命化ながらボロボロになってキシリア様と面会したスタジャンだけど、買い直したスタジャンはエグザべくんとの思い出のジャケットである
えぐざべくんはいつもの私服。タートルネックにジャケット。私服のバリエーションに乏しいのがエグザべくんらしい
メトロでは優先席に乗るニャアン。律儀に立ってるつり革を握りエグザべくん
しかし、ふたりの手はずっと握られていたという。
中心街へ出て、タクシー乗り場へ向かう
「ドイツ街まで」片道15ハイトでドイツ人街へ
スペースコロニーなのに不釣り合いな石畳の道路が広がる
リックドムⅡ（ツヴァイ）ゲルググJ（イェーガー）ケンプファー、巡洋艦ジークフリードやリリーマルレーン等
やたらドイツ語が絡むジオン公国、理由はドイツ系宇宙移民が多いからです

広場にはたくさんの屋台が広がっていました。エグザべくんは興味津々で見渡していますが。眼の前のニャアンを疎かにはしていません
つよく、両手は握られていますし、エグザべくんは車道側を歩きニャアンのちょっと後ろにあるいています。やさしい男です
「エグザべくんが望む」カリーヴリヒトは見当たりません。でもどこかしらでソーセージが焼ける匂いがします。
今日はそれで済ませるようです。焼いただけのソーセージはブラートヴリストっていうようですよ。ドイツ人はなんでも名前をかっこよくしますね
ふたり、仲良く食べます。ソーセージを見るだけで何かを連想して憎悪を向けるニャアンの姿はもうありませんでした
今ではパクパクとバナナも食べます。カリウム大事ですからね妊婦さん

広場のベンチでゆったりと食べます。
「なんでろう」エグザべくんはつぶやきます
「どうしたの？」
「なんでもない、なんでもないんだけど。キミとこうして過ごしていると」
エグザべくん語りだします。どこか言葉に重きがあるような口調でニャアンは彼の目を背けることができません
「つづけて？」
「こうしてキミと「日常」を過ごしていると。後ろめたい事から逃れられたような、そんな気がするんだよニャアン」
「後ろめたい事って…？」
「戦争、いままでの人生かな…行きていくためになんでもした。後ろめたさしかないよ…」
「そんな事ない！あなたは何も悪いことしてない…わたしとは違う」
ニャアンは否定します

「キミもボクも同じかもしれない、戦争という過去には後ろめたい何かがある。けど今は違うよ」
「違う…？」
「きみとこうして街を歩いて、明るい空の元歩いていると。ボク達は未来に向かって歩いている。明るい未来を歩いている。そんな気がするんだ」
戦争という翳りからの脱出。そういう事を言いたかったんだとおもいます。エグザべくん的に
「そうだね。それに…この子が未来を刺している」
ニャアンがお腹をさすります、命が胎動しています。
「そうだ、この子がきっと未来なんだよ。このともしびの為に僕達は未来にいきないとね」
エグザべくんは、強く頷きます。ニャアンはうれしそうな表情です
「サイド3の空は偽物の空だ、こんなコロニーでも愛してくれるかい？」
「戦争がなくて、あなたとこの子がいればどこだって天国」
ニャアンは返します。軽い口づけがドイツ街の雑踏に溶けて消えていきます。

蜜月の日曜日は終わろうとしてます。
二人、未来に歩みだす素敵な日曜日だったそうです
以上がエグザべくんカリーヴリスト概念の全容です。
次回のジークアクスの内容によっては語り足りない事があると思うので、続きはまた後日。

あいつ

エグザべくん・・・

今日もありがとう

エグザベ君ドイツ人だったの！？

屋台のフランクフルト
チョコバナナを見ると
瞳からハイライトが消えるニャアンの姿を君は知るだろう

でももうそんなニャアンはいないんだよね
エグザベくんがそばにいるから

>次回のジークアクスの内容によっては語り足りない事があると思うので、続きはまた後日。
まだ語り足りないのか？！

>リックドムⅡ（ツヴァイ）ゲルググJ（イェーガー）ケンプファー、巡洋艦ジークフリードやリリーマルレーン等
>やたらドイツ語が絡むジオン公国
そうだね
>理由はドイツ系宇宙移民が多いからです
そうかな…？

ニャアンとエグザべくんが戦争を言う悲劇から逃れられる日が来るといいですね

ニャアンはエグザべ君という旦那さんと幸せに暮らしていた
一方赤いアイツはサイド3に属するスィートウォーターで怪しげな政治活動を行っていた
アクシズ落下まであと1年6ヶ月―――

ニャアンのお腹と帯同してTの字のサイコフレームが輝きます
νジークアクスと共鳴するのです
アクシズ落下はきっと阻止されます

>一方赤いアイツはサイド3に属するスィートウォーターで怪しげな政治活動を行っていた
>アクシズ落下まであと1年6ヶ月―――
みどりのおじさんが殺しに来ない？