『トレーナーの王子様』
《昔々、あるところに王子様がいました。王子様は時折、変装して街に繰り出すと、王子であることを隠しトレーナーとなってウマ娘のトレーニングを見ていました。
ところが、ある日王様が、王子様の結婚相手を探すと言い出したのです。その噂にたくさんの国のお姫様たちが王子様に是非一目お会いしたいと集まってきました。
王子様は観念して、教えていたウマ娘に本当のことを話すのでした。自分は実は王子であること、王様が花嫁を決めるので君とは結婚できないということを明かします。》
「え？」
《ところがウマ娘は諦めきれません。王子様の花嫁候補として――》
「待ってクリーク。ちょっと聞いていい？」
予想外のことに目をかっぴらき、クリークの方に向き直って彼女の読み聞かせを遮ってしまう。クリークは何事かと落ち着いた様子でこちらを見ていた。
「ウマ娘と王子はそもそも結婚とかって話になってないよね？」
「何言ってるんですか？担当ウマ娘とトレーナーが結婚するのは当たり前じゃないですか」
物語の中の常識なのだろうか。おかしなことを言う人を見るかのように僕を諭すと、クリークは再び本に目を落とす。

《王子様の花嫁候補として、王様と話し合いに向かいます。王様も王子が隠れてトレーナーをしていたことを知ると、ウマ娘に王子と結婚させてあげられないことを謝りました。
しかし、王様も簡単にはウマ娘と結婚を認めるわけにはいきません。そこで王様は花嫁を決めるレースを開き、ウマ娘にもそのレースに参加するよう勧めます。
こうしてお姫様たちがレースに集まり、ウマ娘もその中に混じって走り出します。もちろん、王子様に育てられたウマ娘はぐんぐんスピードを上げて一着になります。
こうして王様にも認められ、ウマ娘はお姫様となって王子様と結婚し、いつまでも幸せにくらしましたとさ。めでたしめでたし》
クリークがほっこりとした笑顔で本を閉じるが、僕は逆に不安で目が冴えてしまっていた。何だろうこの違和感。世間ではこういう本が児童向けとして流通しているのだろうか。
ウマ娘保育園で読み聞かせると言っていたよな。こういう何だか…ちょっと思想が偏ってそうな本で育つのは大丈夫なのだろうか。

「あら〜、まだ寝付けませんか？」
「う…うん」
ではこちらなんかはどうでしょう。とクリークが読み聞かせ用の二冊目の本――『奴隷男とウマ娘姫』を鞄から取り出したのを確認すると、僕はすべての思考を投げ捨てて目を瞑って寝入った。
妙なのはクリークの選出か、物語の世界か、僕か。思えば、僕がウマ娘と同じ学級になったのは小学生からで、未就学児の頃はヒトだけの空間で育っていたな。
僕は、ウマ娘たちが、クリークがどのような物語を読んで幼少期を過ごしたか、知らない。
ぽんぽん、とお腹を叩くクリークの手が優しくもじっとりと感じられた。

>『奴隷男とウマ娘姫』
どれいなん…

もしもし会長？ウマ娘の幼少教育どうなってんの？

マンガだとトレーナーとウマ娘が人気だと言ってたのはライアンだったかロブロイだったか

こうしてトレセン学園にウマ娘が届けられる

まだオワってはないな！ヨシ！

出来レース
の故事成語

ナチュラルにウマ娘有利のレースで決めることになってて…作者はウマ娘なんか？

常識観が同じだと思ってたけど違ってるってのは軽い恐怖だと思うの

カープの洗脳教育かよ

>「何言ってるんですか？担当ウマ娘とトレーナーが結婚するのは当たり前じゃないですか」
種族間の文化の隔たりを感じる…

クリークの台詞が催眠アプリ食らってるやつのそれなんよ

女性優位モノでこういうのある

メジロ出版

なんでトレーナーと結婚することが前提なの？
なんで王様は急にレースで決めようとしたの？

>クリークの台詞が催眠アプリ食らってるやつのそれなんよ
答えはこうだ
>僕は、ウマ娘たちが、クリークがどのような物語を読んで幼少期を過ごしたか、知らない。
果たしてどちらが非常識か考えてみるべきだ

> 「何言ってるんですか？担当ウマ娘とトレーナーが結婚するのは当たり前じゃないですか」
そんなの常識なのよね...

ウマ娘とヒトメスでレースする無意味さよ…

>なんでトレーナーと結婚することが前提なの？
>なんで王様は急にレースで決めようとしたの？
なんで狸や狐が喋るのか
なんで臼と杵が復讐に加担するのか
くらい不毛な問いだろう

>>なんでトレーナーと結婚することが前提なの？
>>なんで王様は急にレースで決めようとしたの？
>なんで狸や狐が喋るのか
>なんで臼と杵が復讐に加担するのか
>くらい不毛な問いだろう
そりゃクリークもおかしなことを言う人をみるような目で

例えば真面目なエアグルーヴやツッコミ気質なタマやキングに同じこと聞いても常識でしょ？みたいな反応が返ってくるんだよね…

性教育で男子と女子が分けられるせいで知識差があるようなものを感じる…

タマがトレセンは婚活会場や！って言ってたのもそういうことだったんだな

>例えば真面目なエアグルーヴやツッコミ気質なタマやキングに同じこと聞いても常識でしょ？みたいな反応が返ってくるんだよね…
これおかしくない？って言っても有名な絵本だからみんな懐かしいって反応するんだよね…

この世界はもうダメそうだな
次のオワリの世界へ逃げるしかない

深いところで鈍足なヒトミミを舐めてそう

クリークからしても「え？」だろこれ
逆に謝ってほしいくらいだぜ

スーホの白いウマ娘でカウンター仕掛けろ

オニ娘にさらわれたトレーナー達をレースで勝って取り返すウマタロウ（バ名）キジ（バ名）サル（バ名）イヌ（バ名）
一着賞金で末永く幸せに暮らしましたとさ

>スーホの白いウマ娘でカウンター仕掛けろ
愛バで楽器作るとかサイコパスじゃん！って反応が多い中スティル辺りは琴線に触れそう

この時の花嫁衣装が勝負服の成り立ちなのよね…

しかしどれひとつとしてヒトオスの英雄が主役の物語はなかったという

スーホはそもそも可愛い白毛のウマ娘育ててるのに王様の娘と結婚するために白毛ウマ娘をレースで走らせて勝利を目指すんだからクソ浮気野郎では
ヒトで言うところの舞姫読んだ後の森鷗外への印象みたいな感じになるのでは

まあ絵本までは行き過ぎなんだろうけどウマ娘とトレーナーモチーフの恋愛ものは結構流通してるんだろうなって思う

じゃあ女性トレーナーのウマ娘はどうなるんだよ
ちょっとミークに聞いてきてよ

白いウマ娘はスーホと婚約してたけど王様のウマ娘にレースで勝ってしまい射殺されかけたとこを逃げてきて
尻尾の毛を楽器の弦にしてと言い残したとかそんなの

トレーナーの語源は奴隷男というのは知っているな

悪気なくすごく自然に見下されてそうな世界だな

あの世界相手がウマ娘なら男か女かはあんまり関係なさそうだけど既婚者やチームトレーナーはどうするんだよ…

>「何言ってるんですか？担当ウマ娘とトレーナーが結婚するのは当たり前じゃないですか」
これ暗にクリークはお前は私のお婿さんだぞって言ってない？

>悪気なくすごく自然に見下されてそうな世界だな
ああ。

>あの世界相手がウマ娘なら男か女かはあんまり関係なさそうだけど既婚者やチームトレーナーはどうするんだよ…
あとはみなさんのおもちゃです

>じゃあ女性トレーナーのウマ娘はどうなるんだよ
>ちょっとミークに聞いてきてよ
むかしむかしあるところにお姫様とウマ娘がいました
右耳飾りのウマ娘は女のお姫様を好きになってしまったことに悩みますがどのみち奴隷女にするんだから同じだと

見下してるとかじゃないんだ
トレーナーはウマ娘と結婚するのが当たり前なんだ
コーラを飲んだらゲップが出るのと同じように

クリークの声でやられると真面目に睡眠効果ありそうで…

常識刷り込みASMRされたい…

トレーナーのくせにそんなことも学校で習わなかったのか

>コーラを飲んだらゲップが出るのと同じように
つまりはしたないから我慢しようと思えば我慢できる程度という事ですね？

女性だからセーフ　既婚者だからセーフと言い逃れる者が続出したため後に奴隷人と一括りにまとめられた
それが後にトレーニングの語源になったと言われている