「ちぎりね…そうだね、二人の愛を確かめる儀式だもんね」マチュは納得いています。
「そうだよ、結婚式という祝祭は夫婦としての契約なんだよ」
「契約っていうと醒めた感じになるなぁ」
「まぁ約束って事だよ」
夫婦の会話は続きます。
「あっ！そうだニャアン達もまだ挙げてないよね！式」
「そうだね」
「ニャアンに明日、ちょっと聞いてみるわ！私達より先にニャアンが式を挙げるべきだと思うの」
「それはそうだね、今日はもう遅いから寝ようよマチュ」
時計は午前0時を過ぎていた。
寝るといってもベッドにいって「キラキラ」という「性行動」するだけなのだが。
そのあと泥の様に眠るから寝ることには変わりない。

翌日午前1時過ぎ、マチュはニャアンの家を訪ねた。お隣さんなんで気軽に訪ねた。
「やっほ！」マチュが玄関先で手をかざす
「こんにちわマチュ、上がって。手を洗ったらお茶にしよう」
と身重のニャアン（妊娠9ヶ月）が出迎えてくれた。
ノンカフェインのトロピカルティーがお出しされる。ニャアンが雑貨屋で見つけた掘り出し物だった。
二人の人妻によるささやかな午後の一時が訪れる。
マチュ、昨日シュウジと話した内容のあらましを伝える。ニャアン、コクリコクリと頷きながら聞く
「そうか…結婚式か…まだ挙げてないな」
「挙げようよ！ニャアンとエグザべくん、ナイスカップルだ」
マチュは扇動します。先にニャアン達の式をみてから自分達の式を行おうという悪巧みもありました
ニャアンは試金石にすぎません

「あげたいけど…この子が産まれてからかな…もう9ヶ月だし」
「たしかに…それはそう、そうはそうだよね」
マチュの悪巧みは失敗に終わりました。身重のニャアンに結婚式はちょっと荷が重いのです
「この子が産まれて、歩けるくらいに大きくなったら、細やかな式は執り行うつもり」
「そうだね、それが一番いいね」
「もちろんマチュやシュウちゃんを誘うよ…マチュ達以外に知り合いなんていないから小さな結婚式になると思う」
「私も同じだよ！サイド3に知り合いなんてニャアンしかいないし…イズマコロニーのおかあさんや友達を呼びたいけど」
「無理‥だろうな」マチュは落胆していました。中立コロニーサイド6とジオン本国があるサイド3はいまだ緊張関係にありました。
あれだけの事をしでかしたのだから仕方がありません。マチュもイズマコロニーじゃいまだに指名手配犯です。
「結婚式ってハデにやりたいじゃん！けど‥無理そうだね、ヒゲマンとか来てくれるかな？」
「わたしは小さな式でもいいかな」ニャアンが切り出します

ニャアンは寝室に向かい、何かを探し始めます。マチュはなんだろう？おもいながらリビングに座ります
「これ…」
ニャアンはニ枚の写真立てを持ってきました。
「わたしは…これで十分だと思ってる」
「見せて…」マチュ「うん…」ニャアンは手渡す。
エグザべくんのとの記念写真だった。
「写真屋さんで取ったの」とニャアン
一枚はお互い軍服姿の二人。タートルネックの首筋には少尉のバッチ。胸には「ジオン十字勲章」が燦々と輝いていた
もう一枚は完全に新郎新婦だった。エグザべくんはパリッとしたモーニング。ニャアンはふんわりしたマタニティウェディングドレス
「妊婦さんのウェディングドレス…レンタル料は高かったけど…撮ってよかったと思ってる」
ニャアンは想い出に浸りながら語る。
「キレイだ…キレイだよニャアン」
マチュはウェディング写真を撫でながらニャアンに囁く

「ありがとうマチュ。この写真を撮った時ね、はじめてエグザべくんの『およめさん』になれた、そんな気がして嬉しかったんだ」
「ささやかな写真一枚でも」
「写真でもいいの、二人にとってのはじめての「思い出」だったから」
ニャアンは力説します。嬉し涙も溢れています。
「そっかー…すごいんだね「結婚写真」。わたしもシュウジといっしょに取りに行こうかな！」
「それがいいよ、ジオン旧市街地のの◯◯写真館って所があるから、そこがいいよ。ウェディングドレスもたくさんあるし」
ニャアンが写真館事情を教えてくれます。
若妻の昼はこうして過ぎていきます。

エグザベくんが務めから帰ってきました。彼の務めは公務員のようなものですから会社ではありません。
法執行機関も軍属も等しく公務員です。エグザべくんの仕事ってどんな仕事なんでしょうね。
夕餉の時間、手を洗い。ニャアンの手料理にありつきます
本日の献立
・麻婆豆腐
・キュウリとナスの浅漬け
・ごはん
・卵とさやえんどうの中華スープ
・デザートに小ぶりのスイカ
ニャアンのマーボー豆腐は辛めです。エグザべくんはハフハフいいながら食べていました。
そして、スイカを食べながら涼んでいる時、リビングに飾られている写真がエグザべくんの目に止まります

「結婚写真だね」「うん、今日マチュが遊びに来たから見せたの」
「マチュもシュウちゃんと結婚写真取ろうかなって言ってたよ…式はちょっと大変だからね」
「それがいいとボクは思う、ボクはこの「結婚写真」で満足している」
エグザべくんの本心が見えました。あれは素朴で純粋な男です

「でも…式挙げたいな」ニャアンが付け加えます
「うん、式の話なんだが…君とこの子が落ち着いてからでいいよ。やろう…」
「やろうというか、やらなければいけないらしい。先程アルテイシア様から通達があった」
「アルテイシア様？！」
ガンダムハンマーウーマンアルテイシア様は現ジオン公王。最高権力者です
「ジオン十字勲章授与者の婚姻は国が総力をあげて執り行うと言っている…なんだか大変なことになりそうだねニャアン」
ニャアンはしばらく沈黙した、時計の針の音だけは聞こえる

「ささやかな結婚式でよかったけど、にぎやかならにぎやかな方がいいと思う…ありがとう「あなた」」
「お礼はアルテイシア様に言わないとね、ニャアン。幸せな式にしよう」
二人、軽く口付け。いつの日かわからないが、ズムシティ総力をあげた二人の結婚式が、いつか執り行われるという
二人の薬指はもう指輪が輝いていたという。

以上がニャアン人妻概念の全容です。
次回のジークアクスの放送次第で語り足りない所があると思うので続きはまた後日

結婚式は壮大なものにしたいですね

あいつ

結婚記念写真だけで幸せなエグニャア夫婦は尊いよ

今日も頑張っているな

>次回のジークアクスの放送次第で語り足りない所があると思うので
こいつ…狂って…

次回のジークアクス
たのしみですよね

アルテイシア様！？

ニャアンが幸せそうでよかった

エグニャアの結婚式TVで生中継されそう

>ニャアンのマーボー豆腐は辛めです。
妊婦に刺激物はダメなんだよニャアン

エグザべくんは結婚指輪を外しました
裸の薬指が晒されます
「ニャアン…この指輪はね、ガンダリウム合金で出来ているんだ」
「ガンダリウムってジフレドちゃんの肌」
「そうだ、彼の肌であり骨格であるガンダリウムでこの指輪が出来ているんだ。これはジオンの冶金技術の結晶であり」
「…あり？」
「ジフレドくんが僕達を見守ってくれいる証拠なんだ…だからこの指輪、絶対に外さないでくれ」
その日からニャアンは肌身離さず結婚指輪を身につけるようになりました
金属アレルギー用の塗膜はちゃんとしてあるのでバッチリです
月からはルナとアルテミスがニャアン達を見つめている

ジグレドくんもニコニコと見つめております