二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1744211210181.jpg-(2009995 B)
2009995 B25/04/10(木)00:06:50No.1300739175そうだねx5 02:24頃消えます
ガルパン さわぺこいっちょう!

 どうぞとオレンジペコさんはカップにお茶を注いでくださいました。青い浴衣に美味しそうなマーマレード色の髪を垂らして、すっかりくつろいだ姿勢です。和室に敷かれた「澤梓さま」用の寝床の隣に、ベッドがあるという状況より、かの聖グロリアーナ女学院のNo.2が緑茶を注いでくれるという事実の方が現実感がありません。。
 そう。私、澤梓はオレンジペコさんとおんなじお部屋でお泊まりすることになっているのです。
月刊戦車道が企画した、副隊長特集、ということで、副隊長同士の交流会が行われたのでした。あんこうチームの副隊長、ということで私が選ばれたのですけど、正直ぴんときませんでした。大洗女学園は誰が副隊長というのはないのです。だから。副隊長の子の話を聞いて、すごいなあ、隊長を支えてるんだな、なんて考えながら撮影をしたりしていたら、あっというまにペアを組まされて、私はオレンジペコさんと一緒に部屋にいたのです。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
125/04/10(木)00:07:14No.1300739295+
「聖グロリアーナの方はベッドがよろしいでしょう?」
 と仲居さんが案内します。お布団も寝心地いいですよ、なんて。襖をあけると、もう私たちの部屋でした。逃げ場はありません。オレンジペコさんは戸惑う私を見て。
「ひとまずお茶にしましょうか」と私に笑顔を向けました。
 どうぞ、と差し出されたお茶は輝いて見えて、旅館の謎スペースで二人差し向かいで。いただきますしました。なんか微かに甘い。ああ、飲みやすい。オレンジペコさんが、ポットのお湯を入れ替えたり、ミネラルウォーターを加えて温度を調節した甲斐があったというものです。この気遣いを澤梓、心のメモ帳に書き記しておきます。
「今日は泊まりの企画とは聞いてましたけど」
 私は窓の外を眺めます。真っ暗な山の影と旅館沿いに並んだ各校の戦車が街灯に照らされて。その窓の景色に重なるように、オレンジペコさんの凛とした姿と、それに負けないようにしゃんと背筋を伸ばす私の姿が映っています。なんだかくすぐったい。
225/04/10(木)00:07:34No.1300739408+
 同い年なのに年上みたいに見えるオレンジペコさんの余裕はどこからくるのでしょう。洋服をしっかり着こなしているのに、浴衣になってもばっちり栄えて。窓ガラスに映る山猿な澤梓とはえらい違いです。
「なんだか、ちょっと困りますよね」
 と眉を寄せてオレンジペコさんが言いました。
「同じ位置で横になりたいですよねこういうの」
「え、えっと、そうですね」
 と私は慌てて言います。ペコさんを困らせていけません。
「あの、よく私たち、うさぎさんチームも、一緒の部屋で寝たりするんですね? 夜に映画とか見て、そのまま雑魚寝して。だから突然ベッドが出てくるとびっくりします」
 集団で寝る時、顔を合わせて寝るのは大洗女学園ではいつものこと。隣はいつもかりなちゃんです。それが今日、段差のあるお泊りというのがとてもむず痒い。
「その……オレンジペコさんがベッドで寝るのは、別に厭じゃないんです」
325/04/10(木)00:07:57No.1300739537+
 え? と怪訝な顔をする彼女に私は、また急いで言葉を紡ぎます。あーもう、説明がむずかしいですが。
「ほら、戦車道は戦車に乗って戦う女子スポーツじゃないですか。絶対安全で競技に挑む。チームで戦って相手の戦車をどーんって落とすのがとっても気持ち良くて! でも絶対安全、っていっても、擦り傷とか、戦車の油とか、いっぱいつくじゃないですか」
 ほら、と差し出した手はの平はちょっとカサカサしてて、爪の先には黒い汚れが見えてる。戦車の匂いが染み付いて、特有の「あ、この子戦車道してる」ってわかるくらいの。
「でもオレンジペコさんの指はささくれも見えない。すごい綺麗な手。なんだか気後れしちゃう」
「大丈夫ですよ、澤さん。」
 オレンジペコさんはそっと私の手を取るから変な声が出ちゃう! 大丈夫じゃないよ、もう!
「オレンジペコさんたら! からかわないで下さい!」
 そう手を引こうとするのを、オレンジペコさんは許さない。二の腕まで夜明かりに照らされた宿の一室で、彼女の手は私の指に絡みつく。それに負けない私の指。油で汚れて、細かい傷の跡もある私の手の平。
425/04/10(木)00:08:15No.1300739634+
「戦車道のにおいがする」と秘密の声が聞こえる。
「わたし、澤さんの手が好きです」
 聖グロリアーナがまっすぐそんなこというから、私はもう恥ずかしくって、思わず立ち上がったら、今度は私の浴衣の裾をとって、装填手らしい力で私を布団に引き倒した。それからかぶさるようにオレンジペコさんの顔があって、鼻の頭を彼女の髪がこしょ、とくすぐって。そして。
「戦車道が好きな、ライバルのことが大好きなんです」
 なんて言うから、ああ、もうだめ、逃げられない。
「負けませんよ」といいかえすのが精一杯だ。
 お互い抱き合って、子犬みたいに布団の上で転がる。汗ばんでるのが浴衣の上からもわかる。ドキドキが伝わる。そうだ。私たちは友達で、ライバルで、大好きなんだ。
 ぎゅっと抱きしめると、甘いお茶の香りがして。そろそろ寝ましょうか、と甘い香りのオレンジペコさんが言った。
 一緒の布団で? と問い返すとオレンジペコさんは。
「だってベッドだと落ちちゃうじゃないですか」
 とグロリアーナの当たり前のようなお返事。
525/04/10(木)00:09:09No.1300739921+
相変わらずスレ画の彩度が低くて目立ちにくい……
おしまいです
2069字
625/04/10(木)00:10:06No.1300740202+
しゃわしゃん…
725/04/10(木)00:12:33No.1300740961+
さわぺこきてますか?
825/04/10(木)00:20:06No.1300743431+
これはきてますね
925/04/10(木)00:21:18No.1300743845そうだねx1
ボ「」お久しぶりです…
1025/04/10(木)00:27:10No.1300745818+
>ボ「」お久しぶりです…
たまになんか変なスレ立てたりしてるよ!
ここがホームだからね!!
1125/04/10(木)00:41:43No.1300749918そうだねx1
水彩画でスレ画とか初めて見た
1225/04/10(木)00:50:23No.1300752178+
一昨日宣言してたとおりにさわぺこがきた…
1325/04/10(木)01:02:13No.1300755136+
何の何の何の何!?!?


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