二次元裏@ふたば

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136515 B25/04/06(日)01:29:57No.1299447399そうだねx2 04:40頃消えます
 3月の終わりと共に俺の小学校生活は幕を閉じた。桜は狂い咲きかって位満開だった。中学の入学式って頃にはきっと散ってる。
 卒業式のエピソードは、特にない。周りに泣いてる奴もいないし、普通にみんなで下級生の挨拶を聞いて。6年生を代表して珠理が挨拶して、証書を貰って終わった。
 上等な色紙で作られた花を胸に刺された。
卒業式の合唱曲は「瞳を閉じて」というはじめて聞いた曲。昔ユーミンが作った曲らしい。
「潮騒の音がもう一度届くように」って歌詞がある。多分海辺の歌なんだろうけど、ここは西東京の最果てだ。同じ東京都でも東京湾臨海都市まで10km以上はある。
 夏芽は音痴だった。指揮者によく注意されていた。その事を夜、じいちゃんの眠る仏間で愚痴っていた。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
125/04/06(日)01:30:07No.1299447442そうだねx1
 ―――8月の熱い昼下がり。夏芽が泣きながら俺の家に来た。やつれきった里子おばさんといろいろあって。夏芽が俺ん家の仏間で住み始めた。
 それから―――半年が経つ。いろいろあって夏芽はまだ俺の家にいる。ハガキも病院も全部「熊谷夏芽」で通るようになった。出席もいつの間にか「熊谷夏芽さん」ってヌマ先(
沼崎ケイコ先生)が言うようになった。
 難しい事は太志の父ちゃんがやくしょ?の手続きをしてくれたらしい。
 太志の父ちゃんは結婚したり離婚したりする時の手続きをする所で仕事をしているらしい。太志もよくわかってないけど週に3回夜勤があって大変そうだとは言ってた。
「らしい」ばかりの文章になってしまった。作文でヌマ先に怒られるやつだ。だけど俺はまだ小6のガキだし…世間のことなんか、右も左もわからない。役所なんて行くことねーし!
夏芽は詳しく「戸籍課」って教えてくれた。夏芽は俺と違って、ちょっと大人なふんいきだった。
225/04/06(日)01:30:17No.1299447487そうだねx1
 そういう経緯はあった。あったけどちゃんと里子おばさんは卒業式に来てくれた。里子おばさんは泣いてたし夏芽は「もう…」って言った具合におばさんに抱きついていた。
 かーちゃんも来てた。父さんは父さんが働いている学校の卒業式があるからこれなかった。
 そんなこんなで卒業式は淡々と終わった。そりゃあ何事もなく終わるのは理由がある
 鴨の宮小学校、鴨小6年は全員、そのまま鴨の宮中学校に入学するからだ。「お別れ」って雰囲気はまったくない。どうせ中学校でみんなと逢えるからだ
 一部、23区内の私立中学校に行く奴は別だが。
325/04/06(日)01:30:32No.1299447542そうだねx1
 その話をすると、時間は遡り11月の半ば、冬のはじまりの頃。令依菜が「ママが23区内の学校行きなさいって言うの…絶対嫌!」ってみんなに言いふらしてたのを思い出す。
「さよならだね令依菜ちゃん」「向こうでも連絡取り合おうね」ってとりまきの葵や萌江が慰めてる中
 珠理だけが、ただ令依菜を抱きしめて離さなかった。その様子を太志が遠巻きに見ている。
 そんな3組の一場面があった。
 しかし、令依菜も結局鴨中に行く事になった。理由は深く聞かないが珠理がこっそり教えてくれた。
「令依菜ちゃん…頭悪くて私立の進学校全部落ちたんだって…そうだよね、令依菜ちゃんに二次関数なんて無理だもんね」そういって珠理は笑ってた。珠里の腹黒い一面を見た。
425/04/06(日)01:30:45No.1299447614そうだねx1
 そうして、しめやかに卒業式は終わった。
 私服の子は少なくみんな鴨中の制服を着て卒業式に来ていた。「ちんちくりんだけど立派だったわよ」ったかーちゃんは言ってくれた。
 ちんちくりんな理由はこれから背が伸びるからと大きめの制服を着ているからだ。それはみんないっしょで。太志なんか袖から手が出てない萌え袖みたいな事になっていた。体格のいい譲すら少し大きめサイズだ。俺の予想では譲は180㎝いくと思う。
 卒業式が終わった後、みんな家族と帰るはずなんだけど「ちょっとよりたい所がある」
ってみんな口裏合わせて抜け出した。
 そして、みんなであの団地があった跡地へ行った、夏休みの終わり頃にはまだ給水塔が残っていたが、秋には何もない空き地になっていて。今、新しい団地が建設中だ。オンボロ団地とは違う、足場の隙間からもわかる。聞く話によると車椅子の人でも住めるように階段じゃなくてスロープになってたり、エレベーターまでついてるらしい。
525/04/06(日)01:30:56No.1299447667そうだねx1
「のっぽくん、卒業したよ…」
 夏芽が胸の造花を、かつて団地があった工事現場の片隅に、置いた。それに合わせてみんな続けて花を飾っていく。
「もうあんな目に逢うのはごめんだわ…けど立派にやってくわよ!」
「だから心配しないでのっぽくん」
令依菜と珠理が続けて言う
「でもまたあんな冒険してみたいけどなー…もう団地ないからなー」
「あんただけ漂流しなさいよチビガキ!」
「うるせぇおめぇもチビだろ!」
「まぁまぁ」
 譲が宥める、令依菜と太志の身長はあの頃から伸びていない。中学で伸びるかどうか怪しいが、保健体育の授業で成長期っていう奴に俺たちは入っているらしいので多分伸びるだろう
625/04/06(日)01:31:08No.1299447734そうだねx1
 俺はあの夏より2センチ伸びた。夏芽は3センチ伸びた。追い越す事はできていない。女子の方が早く成長期が来るらしい。
「また…のっぽくんに会いたいな、けどもう大丈夫…団地に頼らなくても私、生きていける」
「そうだ、俺たちの大事な場所だけど離れても生きていける。けど…時々は思い出す事にするよやすじいや夏芽と暮らした団地の事やのっぽとあの夏の事も」
「まぁ今も一緒に暮らしてるけどね♪」
 俺がキレイに締めようとした所に夏芽が水を刺す、夏芽とはそういう女だ、6年も一緒に暮らしていたら解る。
「アンタ!いつまで居候してるのよ!!!!さっさと自分の家に帰りなさいよ!熊谷から離れなさいよ!!!」
「まぁまぁ令依菜ちゃん」
興奮する令依菜を珠理がなだめる。
725/04/06(日)01:31:18No.1299447791そうだねx1
「あの漂流生活はさ…中学あがっても、忘れないでいようぜ…高校になってもこうやってみんなで集まろうぜ…大人になってもよぉ」
「忘れられる訳…ないじゃん、」
「そうだね、大人になってもこうしてみんな一緒だよね」
「そうだね」「うん」「そう…だねみんな一緒」
そういう夏芽はなぜかお腹のあたりを意味深にさすってた。何だって言うんだ。
「「「「「「じゃあまた入学式で」」」」」」
 そう言って、各々親の所へ帰っていった、そう春休みが終わって2週間後にはみんな顔を合わせるのだ。同じ鴨中校区内の鴨西小サッカー部の連中ともきっと顔をあわせる事になるサッカー部ってどんな感じなんだろう…夏芽は女子だけど中学でも一緒にサッカーできるのかな…不安と期待で一応新中学生なりに胸をふくらませる。
825/04/06(日)01:31:31No.1299447863そうだねx1
卒業式の晩は里子おばさんも加えて、いつものすき焼きと出前で寿司を食った。
 俺の苦手なしいたけと〆鯖を夏芽がいやらしい目をしながら食ってた。
 そして今日は里子おばさんは俺の家で泊まってた。というか夜通しかーちゃんと飲んでいる。
 だから今日【は】夏芽とエッチな事はしないで、二人。抱き合って寝た。やすじいが見守る仏間で眠った。
「俺たち、ちゃんと卒業したよじいちゃん」
「やすじい…私達ちゃんと大丈夫だよ」
はたらいていrやすじいとちゃんと報告してからこれからの事、中学の事、これからも二人でサッカーできるかどうかという不安、胸が膨らんで女の子の身体になっていく怖さを夏芽は淡々と語って俺は「大丈夫だ…俺と二人なら大丈夫だって」ずっと言い聞かせて眠りについた。
925/04/06(日)01:32:41No.1299448226そうだねx1
 これから春休みが2週間もある…何をして過ごすか予定は決まってない
1025/04/06(日)01:34:26No.1299448727+
あいつ
1125/04/06(日)01:36:00No.1299449206そうだねx4
カタログでインピオ団地
1225/04/06(日)01:40:14No.1299450338+
わかる
夏芽ちゃんが航祐の家で過ごしているのはすごいわかる
1325/04/06(日)01:46:43No.1299452002+
インピオ団地怪文書たすかる
1425/04/06(日)01:47:02No.1299452086+
熊谷夏芽…いいよね♪
1525/04/06(日)01:57:44No.1299455343+
仏間ックス概念助かる
1625/04/06(日)02:05:52No.1299457749+
地上波でやらないかなインピオ団地
1725/04/06(日)03:24:50No.1299470810+
良い…


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