だがトレーナーは首を振った
「とはいっても単なる睡眠不足と全身の倦怠感程度だ
直ちに健康やコーチングに影響がある訳ではないし
少なくともあいつの卒業までは保つだろう。彼女の無茶にも付き合える」
「こちらは君の心配をしているんだが」
「誘拐犯に俺の健康に口出しされる覚えはない」
グゥの音も出なかったのかスピーカーが一瞬沈黙する
「だが卒業後はどうするつもりだね」
「それこそタキオン自身の問題だ。アイツは今、俺に食事や生活の世話までさせている
それではダメだ。ルームメイトや友人がいるうちはまだいい
だが社会に出た後でも自立した生活が出来る様にするのが
俺のトレーニング以外での目標でもある。現に少しずつ料理をさせている
文句を言いながらもそれなりに楽しんでいるのは割と素直に付き合っていてな」
「それは料理が楽しいんじゃなくてねえ！」
「お前にタキオンと俺の何が分かる！」

「っ…！　んのっ…　ぐぎっ…」
「それにまあ、いざという時の準備もしている
万が一があったとしてもアイツが好きな事をやれるようにしておくさ
その為の時間が惜しいからこんな事をしている場合じゃないんだ」
「いざという時、とは？」
「俺が隣にいなくなった時だよ」

話がより深みへと向かい始めた頃何かマイクの向こう側で重い音がした
不思議に思ったトレーナーが呼びかけるが返答が無い

暫く経っても反応が無い為トレーナーはそのまま光り始めた
その光がやがて後光として五色の神光を為し
それらが彼の丹田へと集まると三昧の真火となり拘束を熱し熔かす
部屋を出て暫く探索したところ
幸いにも別の部屋でまるで地団駄を踏んで力尽きた様な姿で
失神するアグネスタキオンを無事発見する事ができた
「…いたかタキオン。全く誰がこんな真似を…」

安堵と怒りに心中を苛まれながらもトレーナーは施設を脱出する
そしてその場で多くの担当を抱えた同僚達とも合流した
話を聞くに彼等もまたウマ娘を人質に取られ
赤裸々な質問に答えるうちに反応がなくなった後
衰弱して気絶している担当ウマ娘を発見し脱出する所だった

幸い拉致されたままのウマ娘はいなかったものの
彼女達の心の傷は深く
そしてトレーナー陣が犯人を捜したものの見つかる事は無かったという…

もう人間ですらないってこいつ！

…タキオンと離れたら異常な体質の変質者になるんじゃ？

無駄な時間を過ごさせた上に担当の心に傷を残すとか最低だよ謎の誘拐犯…

>…タキオンと離れたら異常な体質の変質者になるんじゃ？
タキオンに付き合ってるだけだから
まあ普通のウマ娘には普通の対応するだろう

触るな

光るだけに留まらずこいつ…

>暫く経っても反応が無い為トレーナーはそのまま光り始めた
うｎ
>その光がやがて後光として五色の神光を為し
>それらが彼の丹田へと集まると三昧の真火となり拘束を熱し熔かす
うｎ？

まあまだ量子化とかしてないから常識の範疇ではあると思う

その内三都市焼くんじゃないかこの光

レインボーマンか何かで？

ウオトレは仮面ライダーにでもなって脱出したんだろうか

>>暫く経っても反応が無い為トレーナーはそのまま光り始めた
>うｎ
ちょっと待てよ！？

>幸いにも別の部屋でまるで地団駄を踏んで力尽きた様な姿で
>失神するアグネスタキオンを無事発見する事ができた
立ったまま失神してる？

こいつ黄猿とか言われてない？

>>幸いにも別の部屋でまるで地団駄を踏んで力尽きた様な姿で
>>失神するアグネスタキオンを無事発見する事ができた
>立ったまま失神してる？
駄々こねると間違えたんだと思う
このままじゃタキオンだ立ち弁慶みてえだ