二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1735747945944.jpg-(195548 B)
195548 B25/01/02(木)01:12:25No.1268708358+ 07:23頃消えます
まだ行けそうかいマスター
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1zMfVAGeqJ1wjZrM_uuOBq729iG0UTgV-vULZiZXt4X4/
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
125/01/02(木)01:12:57No.1268708515+
待ってたよマスター
225/01/02(木)01:13:27No.1268708661そうだねx6
怪文書が気になって立てた一応管理は頑張るけど寝たらごめんね!
あとコピペ気付いてなかったらこれコピペだよって教えてくれると助かる
325/01/02(木)01:13:54No.1268708767そうだねx1
夜更かししていたのは…俺だ!
425/01/02(木)01:14:08No.1268708826+
まじでやるのか
全キャラ怪文書
525/01/02(木)01:15:07No.1268709062+
今はこの子だけかな
https://img.2chan.net/b/res/1268705244.htm
625/01/02(木)01:15:54No.1268709237+
全キャラ怪文書とは…?
725/01/02(木)01:18:17No.1268709730+
こういうダイス振ってパッと会話文考えるの楽しいよね
dice4d546=58 12 66 380 (516)
825/01/02(木)01:21:12No.1268710388+
インド人が混じったら何話させたらいいか分かんねえよ!
925/01/02(木)01:21:40No.1268710494そうだねx1
>怪文書が気になって立てた一応管理は頑張るけど寝たらごめんね!
>あとコピペ気付いてなかったらこれコピペだよって教えてくれると助かる
許してくれるなら書くけどいいかな
1025/01/02(木)01:22:39No.1268710687そうだねx1
>こういうダイス振ってパッと会話文考えるの楽しいよね
>dice4d546=58 12 66 380 (516)
奴隷の女 カプナーマ 超力士典星 ウササギ・スズ
1125/01/02(木)01:22:50No.1268710729そうだねx2
>許してくれるなら書くけどいいかな
良いよ良いよ
1225/01/02(木)01:23:31No.1268710870そうだねx2
おっけー
全キャラは無理だけどさっき出たキャラのチームずつで怪文書書くよ

クラウドモンス 膝粉砕の二ブレク 罪深きドラゴン(未記帳) ププール
マックス(未記帳) ダークエルフと融合したJK シークレット爺さん 放浪騎士ロイド(未記帳)
流浪のヴィアヘラ 忍者カオナシ スウィリィ=ブルー ゴブリス(未記帳ver)
戦士 ver3.0(未記帳) グレイズ・リバル 勇者ウサカミラ シューバン(未記帳)
チャリオット・ガール(未記帳 執事ニック・キンベイ

さすがに未記帳は全然わからん! なんかすきなキャラで交換して
あとさっきのスレで捕獲しそこねたパーティーいたらおしえて
1325/01/02(木)01:27:00No.1268711554そうだねx1
スプシ未記載のキャラはとりあえずスルーして
次のグループのキャラと合流とかでいいんじゃない?
1425/01/02(木)01:28:13No.1268711790+
>スプシ未記載のキャラはとりあえずスルーして
>次のグループのキャラと合流とかでいいんじゃない?
キャラの相性問題で悩んでるところからの話題だから
それこそ思いも寄らぬところからのマリアージュを完成させたいなあと思ってる
まあとりあえずはじめてみるよ
1525/01/02(木)01:29:13No.1268712006そうだねx7
1
魔王城。
昼もなく夜もない場所。不夜城とも呼ばれている。
眠らない城、といいたいところだが、眠れない城という方が正しいだろう。
夜の方がまだ騒がしい、そう膝粉砕二ブレクは思う。昼間の静寂さには、なにかが足りない。

「貴様が俺の相棒か?」
針金のような男がきしるような声を出した。片や目の前に立つものはブルブルふるえている。
風にふかれた雑巾のようだな。膝砕の二ブレスは思った。
「は……ぷぷーるです」
紫の長衣から小さな光が見返す。二ブレスは舌打ちがでかかった。エビルソード配下にありながら魔法職とは……。
しかも膝がちょうどいい位置にない。相棒としてよこされた魔族の膝を直ちに砕くほど二ブレスの常識は非常識ではない。だが今回の命令は非常識としかいいようがない。
「クラウドモンス捕縛計画」
ありえない。第一奴には膝がない。二ブレスはイライラと床を蹴った
1625/01/02(木)01:29:42No.1268712101+
その向上心と熱量誉れ高い
1725/01/02(木)01:31:03No.1268712326+
即興だと詳細がすぐ出てこないキャラは難しいよな…
1825/01/02(木)01:35:25No.1268713095そうだねx5
2
「あの……」とププール、このちっぽけな長衣がおどおどと言う。
「どうやってクラウドモンスなんてとらえるんでしょう」
知ったことか、と俺は言ってやりたかった。クラウドモンスといえば、強大な雲である。それがいったいなにでできてるのか知る者はいない。
ただ、想いもよらぬ不幸が訪れるだけである。それが悲痛であれば悲痛であるほど、クラウドモンスは悦ぶ、そんな話を聞いたことがある。
「とは言っても俺は見たことがないがな」
そう言う二ブレクを不思議そうな顔をしてププールが見つめる。この2つの光しかないのに、怪訝だとわかる。
「膝粉砕の二ブレクさんが来て、クラウドモンスはあらわれないのですか?」
ああ、と言いそうになって俺は気づいた。なんだと! つまりクラウドモンスは俺のことなど眼中にないということか。
俺は敵の膝をブチ砕くことが悦びだ。そして這いつくばる敵に笑顔をむけてやるのがなにより楽しみなのだ。それこそ俺は災厄のはずだ。それなのに……。
1925/01/02(木)01:37:10No.1268713388そうだねx1
>夜更かししていたのは…俺だ!
いつも眠れてないだろ
2025/01/02(木)01:39:40No.1268713880そうだねx4
3
「おい! 膝下!」
俺はププールに声をかける。やつは「はいっ!」と言って飛び上がった。
「てめえ俺の膝砕きが、災厄の1つにもはいらねえ。そう思っちゃあいないだろうなあ」
図星だ。やっこさん、目をパチパチさせてやがる。やめろそんなに瞬くな。頭がクラクラする。俺は奴の紫の長衣に手をかけ、ぐっと持ち上げる。
「俺はな、膝をぶっ壊す、恐怖の災厄なんだ。あのエビルソードの膝もガタガタ言わせた男なんだ!」
「ああ、エビちゃんが膝がかゆいって三日くらい言ってたあれですか? あわわわわ」
こいつなかなかキモが座ってやがる。俺は唇の端を押し上げた。笑わせてくれるぜ、ププール。
「いいか、やつは俺に興味がなかったわけじゃねえ。俺が怖かったから現れなかったんだ」
「でもさっき膝がないって……いったあ!」
ププールの膝に俺の膝が軽く喰い込む。やつは悶絶するが、そんなの楽しくねえ。全然たのしくねえよ。
2125/01/02(木)01:46:19No.1268715018そうだねx4
4
「いいか。クラウドモンスに膝はある」
俺は断言した。何人か魔族が俺の顔を不思議そうに見て通り過ぎていったがそんなことは関係ない。
「俺があるって言ったらあるんだ。奴は膝を隠しているだけだ。だからエビルソードは俺達に、クラウドモンス捕縛しろなんて言い出したんだよ」
さっきまでは雲を掴む話だった。しかし自分で口にしながら、俺はなんだかちょっとした確信を得てきた。クラウドモンスに膝はある。だったらそれを、ブチ砕くのみ。
がくがくとププールのちっこい身体をゆらして俺は言った。
「そら、今度はお前の番だ。お前の力を見せてみろよ」
「えっと……この力は空間転移で……」
「お前が?」
俺はせせらわらった。
2225/01/02(木)01:48:35No.1268715392+
マスター今起きたんだけど
旅のお題出したら
「顔の向きが全部同じだね」「顔が同じじゃねーか」って言われて確かめてみたらたしかに…ってなる夢見た
これ初夢なんだが…
2325/01/02(木)01:52:04No.1268715932+
共通点を見つけてもらえる程度には絵を見てもらえたと思えばまあ
って思ったら夢か
2425/01/02(木)01:53:53No.1268716249そうだねx4
5
空間転移の術は知っている。あのバルロス異変で、突如西の王国の軍団のなかにエビルソードをぶち込んだあの呪法。あれで人間共の軍は総崩れになったという。こんなちんけな魔物に使いこなせるわけもない。
「だったらなあ。俺達をいっきにクラウドモンスのところに送ってみろよ」
こいつはただの冗談のつもりだった。ただこの膝下野郎は大きなため息をついて「それじゃあ試しにやってみますか」と言ったのだ。
その途端大きな光が渦巻いて……。
ふ、不謹慎じゃねえか? その魔法!!
2525/01/02(木)01:53:53No.1268716251+
ニブレク膝のことしか考えてねえ…
2625/01/02(木)01:54:06No.1268716287そうだねx3
2−1
「で? これが報告か」
書斎の椅子がぎしっと同意した。ニック・キンベイはその逞しい体躯がデスクワークに縛り付けられるのを嫌っている証拠に、彼に伸びを強いた。
獣人にして名家の執事のニックは複数の報告書の隙間から目の前に立つ女を見た。円卓の印である宝玉が胸元に1つ、腰に1つ。目の毒になりそうな女の脂ののった肉体だ。これでかなりの手練れだとニックは悟る。額に燃える黒い炎から懐かしいにおいがする。
犬面が優しい相貌を作った。ここで働いて覚えた、商売用の笑顔というやつだ。
「かなわんわ、モォムさん。こいじゃあなんのことかわからへんやろが」
「あら、意志ある黒雲が勢力拡大中、その重大事くらいあなただってよくおわかりじゃありませんこと?」
すらすらとしゃべる女、魔騎士モォムはあまり大変とも思わない声で告げた。
2725/01/02(木)01:54:25No.1268716331そうだねx7
>>こういうダイス振ってパッと会話文考えるの楽しいよね
>>dice4d546=58 12 66 380 (516)
>奴隷の女 カプナーマ 超力士典星 ウササギ・スズ
出来た
fu4459603.jpg
2825/01/02(木)01:55:44No.1268716538+
ニブレク転送失敗で海のど真ん中に飛ばされてそう…
2925/01/02(木)01:59:05No.1268717045そうだねx4
2−2
魔騎士モォム。魔、という部分は額の黒い髪……いや、飾りなのかとニックは推理する。そしてその不自然なまでの身体の肉付き。もし同じ身体の獣人がいたとしたら、ニックは仕事を放りだして、夜明けのビーフジャーキーを一緒に咥えようと提案しただろう。そう思ったのを察したのか、モォムはにこっと微笑してニックに近付いた。
「な、なにを」
さっと足をあげて、モォムはニックの上に腰掛ける。獣人の身体は好きだ、とでもいわんばかりだ。ソファかなんかと勘違いしているのだろう。ため息をついて執事見習いは説明した。
「あのなあ、あんさんの言うように、これは多分クラウドモンスや」
「危険でしょう?」
楽しそうにいうモォム。ニックの膝の上でぶらぶら足をゆらしている。ニックは首を横にふる。
「禍を呼ぶ雲、これは災害。ワシらの手にはおえんもんや」
3025/01/02(木)01:59:49No.1268717162+

dice4d546=297 473 91 23 (884)
3125/01/02(木)02:02:38No.1268717574そうだねx1
>fu4459603.jpg
あらかわいい
美女とケモと大男の組み合わせっていいよね
3225/01/02(木)02:03:13No.1268717644+
>次
>dice4d546=297 473 91 23 (884)
ホント・ワ・チガウーノ 花術師 巨人ナルデイル イシカ・ロック
3325/01/02(木)02:04:55No.1268717884そうだねx4
2−3
「そこで私の出番ってわけよ、ね?」
さっきまでの気怠い無関心さが急に消えて、モォムが誰かに話しかけた。ぷん、と魔のにおいがする。
「出番ってわけよね、じゃないわ! アホウ!!」
モォムが1人で突っ込んで1人でボケたように見える。いや……これは違う。
「貴様……いったいなにもんや」
後ろからモォムをぎゅっと羽交い締めにするニックだった。ニック・キンベイ。その肉体は獣人のもつ怪力をいまも残している。そして魔物を憎む心も、なお。獣は歯ぎしりする。
「けったいな雲の話で、ここにやってきおってのう……。魔族がなんのようや」
「きゃー! ニックさまーん!」
後ろから締め上げられて、女から出た声は媚びたような嬌声だった。締め落とそうと力を込めるニックだが、モォムの身体は硬い。
「どうした!」
ドアがバタンと開いた。モォムを抱きしめたまま椅子に腰掛けるニックの前に主人が現れた。
3425/01/02(木)02:06:02No.1268718059+
花術師見つかんないから1人代わりに
dice1d546=543 (543)
3525/01/02(木)02:09:29No.1268718486そうだねx3
2−4
「ニック……」
ぽかんとした顔の主人を見て、あわててニックは手を離す。
「ちょっとまち旦さん! これにはわけが!」
「いや、いいんだ。いままで色々おまえには辛抱かけてきたね」
力ない笑顔を浮かべる主人に泣きそうになる。ちゃうねん。いや、ワシはこの女が魔族と見破って。
そこにぴょこんと飛び出してきたクソ女が、ニックと主人の間に挟まった。
「そうなんです! ニックと私はこの短い時間のあいだにつながっちゃったんです」
3625/01/02(木)02:10:16No.1268718595+
やったのか…ニック!
3725/01/02(木)02:12:11No.1268718843そうだねx2
2−5
なにがつながったじゃドアホ。そう罵りたい気分のニックに、モォムはとびきりの笑顔を浮かべる。
「ちょっと2人で、円卓の任務の話をしていたら、彼、私を手助けしたいって力強くハグしてきて……一緒に行ってくれるわよね。ダーリン」
否定するのはたやすい。しかしそうしたらこの女はきっと、ニックが承諾するまで同じ事を繰り返すだろう。それに巻き込まれるのは心底いやだった。
「そうなんすわ、旦さん。ちょっとまあ、きばってやろう思いましてな」
多分、ご主人は全部察したんだとニックは思った。しばし目の前の、彼の雇い主は悩み、そして頷いて言った。
「わかった。手助けしておあげなさい。わたしも力を貸そう。ニック・キンベイ」
旦那さん、ありがとさん!
心のなかで伏し拝むしかないニックだった。
3825/01/02(木)02:13:07 ID:JkTSyu0INo.1268718948+
スレッドを立てた人によって削除されました
>夜更かししていたのは…俺だ!
いつも眠れてないだろ
3925/01/02(木)02:14:18No.1268719088+
罪深きドラゴン
https://tsumanne.net/si/data/2024/12/20/9726086/
放浪騎士ロイド
https://tsumanne.net/si/data/2024/12/21/9728320/

とりあえず2キャラ見つけた!
4025/01/02(木)02:15:40No.1268719263+
スプシの項目がわかればスレNo.から元スレを探せるぜ
4125/01/02(木)02:18:15No.1268719584+
>罪深きドラゴン
>https://tsumanne.net/si/data/2024/12/20/9726086/
>放浪騎士ロイド
>https://tsumanne.net/si/data/2024/12/21/9728320/
>とりあえず2キャラ見つけた!
おっけー早速使うぜ
4225/01/02(木)02:20:13No.1268719816そうだねx2
さあここまでで2組です
ちょっと紹介紹介でそろそろ呼んでる方もダレてきたと思います。こうした場合、一番はじめにだしたキャラを引っ張ってくると興味をひくことができますね。

3−1

魔王城だと思っていた。
突然青いものが目の前に広がった。空?
いや海か!
「おいてめ」
と言ったときには時既に遅し。俺はププールと一緒に塩水のなかに落ち込んでいた。
「やば、あぶ、おぼれ」
「あばばばばば」
くそ、情けねえ。魔族の精鋭中の精鋭と、空間転移術使えるとかいってろくなことできねえ奴が海のど真ん中で溺れてるなんてさ。
4325/01/02(木)02:23:09No.1268720163そうだねx2
3−2
と、そのとき、目に光が入った。物理的な光ってより、概念的な助けの光ってやつだ。俺の黒く輝く身体に、救いの手が伸びる。
「おい大丈夫か」
20代くらいの女だ。いい身体をしている。腰には二本差しだ。
よっこらせ、と船にひきあげられ、俺は大きく息をつく。ボロ雑巾みたいになったププールも一緒だ。俺はまず両手を挙げた。ププールも一緒に上げる。俺達が魔族なのは一目瞭然だ。
そして目の前にいる奴らは人間だ。
突然海にダイブして溺れかけた2人の魔族を助けるお人好しがいるってのも驚きだが、魔族と知らないまま助けたのかもしれない。だからまずちょっとまて、の合図だ。少なくとも意志が通じる相手だぜ、俺達はよ。
4425/01/02(木)02:23:19 ID:JkTSyu0INo.1268720187+
スレッドを立てた人によって削除されました
‌ニ‌ブ‌レ‌ク‌転‌送‌失‌敗‌で‌海‌の‌ど‌真‌ん‌中‌に‌飛‌ば‌さ‌れ‌て‌そ‌う‌…‌
4525/01/02(木)02:25:11No.1268720445+
マックス
https://tsumanne.net/si/data/2024/12/06/9702997/
ゴブリス
https://tsumanne.net/si/data/2024/11/18/9673314/
戦士 ver3.0
https://tsumanne.net/si/data/2024/09/28/9586813/
シューバン
https://tsumanne.net/si/data/2024/11/17/9673131/
チャリオットガール
fu4459659.jpg

これで全部拾えたかな?
4625/01/02(木)02:27:50No.1268720774そうだねx2
3−3
「その、俺達は……」
「魔族だろ、わかってんよ」
そういう女は名前をヴィアヘラと名乗った。ププールが「聞いたことあります! 二ブレクさん」と叫ぶ。
「りょ、両刀のヴィアヘラ!」
「たしかに二本刀はもっているが、それがどうした」
「そうじゃないですよ。流浪のヴィアヘラ、知りません? 男も女も魔族も食い散らかして流浪の旅を続ける好色の戦士」
「あいにく今はそんな気分じゃないね」
 ヴィアヘラは肩をすくめた。
「気づかないかい? 追われてるんだ」
気づけば、この船はすごい速度で走っている!
4725/01/02(木)02:31:58No.1268721248そうだねx2
3−4
「いまこっちは任務中なのさ。そんで今人手がたりないわけ。あたしはゴブリス。よろしく」
鼻にそばかすのあるゴブリンが握手を求めてくる。俺はうけた。膝合わせは何故ないのだろう。疑問だ。
すうっと俺の隣に現れた影に思わず膝を出す。つんのめる人影。
「いってえ!」
と声を上げる。大丈夫。峰打ちだ。顔を覗き込むと、顔がなかった。ぎょっとして船底に尻餅をつく。顔のないシノビ装束のなにかが毒づいた。
「ひでえだろ! に、任務の話してやろうと思ったのによ」
4825/01/02(木)02:33:32 ID:JkTSyu0INo.1268721419+
スレッドを立てた人によって削除されました
>3−2
>と、そのとき、目に光が入った。物理的な光ってより、概念的な助けの光ってやつだ。俺の黒く輝く身体に、救いの手が伸びる。
>「おい大丈夫か」
>20代くらいの女だ。いい身体をしている。腰には二本差しだ。
>よっこらせ、と船にひきあげられ、俺は大きく息をつく。ボロ雑巾みたいになったププールも一緒だ。俺はまず両手を挙げた。ププールも一緒に上げる。俺達が魔族なのは一目瞭然だ。
>そして目の前にいる奴らは人間だ。
>突然海にダイブして溺れかけた2人の魔族を助けるお人好しがいるってのも驚きだが、魔族と知らないまま助けたのかもしれない。だからまずちょっとまて、の合図だ。少なくとも意志が通じる相手だぜ、俺達はよ。
その向上心と熱量誉れ高い
4925/01/02(木)02:35:21No.1268721607そうだねx2
>>次
>>dice4d546=297 473 91 23 (884)
>ホント・ワ・チガウーノ 花術師 巨人ナルデイル イシカ・ロック
>dice1d546=543 (543)
テス=トーバ
出来た多分援軍として殴り込んでる
fu4459677.jpg
5025/01/02(木)02:37:10No.1268721811+
3−5
「その任務ってなんですか?」
顔のないシノビがくいくいと船尾を指差した。
遙か彼方。
遠くから飛んでくるなにかが見える。あれは……。
思わず船首を見る。この船を動かしているのは、あの青い服の僧侶だ。なにかブツブツ言っている。
「今日は……あたしの誕生日。ほんとなら、友達を呼んで……あまいお茶を飲んで……ブドウ、バナナ、シュークリームもたくさんたべられていたところなのに……」
「僕はシノビのカオナシ。彼女はスウィリー・ブルー、聖職者」
そう忍者が説明する。スウィリーとかいう僧侶はおそらく僧侶魔法で船を動かしているのだろう。ププールが言った。
「なんか、ブツブツ言ってるよ」
「彼女は今日誕生日だったはずなんだ。パーティーには間に合わなかった。不幸な子なんだ」
「大ハードだね」と紫の長衣が頷いた。
5125/01/02(木)02:40:20No.1268722130+
3−6
「で、俺達にも、アレを止める手伝いをしてほしいってか」
 俺が顔をしかめると、ヴィアヘラは肩をすくめた。
「ああ。少しでも戦力になってくれたらって思ってね。でも無駄だったな。あんた、膝しか壊せないだろう。膝粉砕」
俺の仇名を知ってるとは光栄だね、とは言えなかった。
この女の言うとおりだ。俺は膝を粉砕する魔物。膝さえあれば奴を倒せる。
いま追ってきているやつには膝がある。それはわかっている。けれどそれだけじゃあダメだ。やつは飛んでいる。
そして巨大なドラゴンだ。怒り狂った。
いや、泣いているのか?
「我のカードを返してよおおおおお!」
5225/01/02(木)02:41:07No.1268722205+
次4人は時間かかるから2人で
dice2d546=510 370 (880)
5325/01/02(木)02:43:26No.1268722433+
いまきた
全キャラ!?
5425/01/02(木)02:44:28No.1268722519+
>いまきた
>全キャラ!?
ダイスで出た奴全部使うみたいなやつやってくれてるよ
あとそれと関係なしにダイス振ってファンアート描いてるよ
5525/01/02(木)02:44:30No.1268722523+
3−7
ドラゴンの咆吼が届く。
「第五弾エビルソード(水着)レアなんだよおおおおおお」
すげえ圧力だ。奴の吠え声が船をゆらす。皆がきゃあっと声をあげるなか、船主の僧侶だけ何故か元気だった。
「おっほう! 波乗りかよ。こいつはご機嫌だね。サーフィンかい?」
「あいつの財宝から、こいつをくすねてきたんだ」
ゴブレスがカオナシから受け取ったカードを俺に見せた。それは七色に輝くエビルソードの水着姿だった。トランクス派だったのかあいつ。
「こっからの依頼に、どうしてもこのカードが必要だったんだ。それと、あのドラゴン」
「ニブレクさん!」ププールの気づきに、俺も頷いた。
どうやら、あんたらと俺の目指すところは一緒らしいぜ。
5625/01/02(木)02:45:04No.1268722584そうだねx1
スレッドを立てた人によって削除されました
>3−6
>「で、俺達にも、アレを止める手伝いをしてほしいってか」
> 俺が顔をしかめると、ヴィアヘラは肩をすくめた。
>「ああ。少しでも戦力になってくれたらって思ってね。でも無駄だったな。あんた、膝しか壊せないだろう。膝粉砕」
>俺の仇名を知ってるとは光栄だね、とは言えなかった。
>この女の言うとおりだ。俺は膝を粉砕する魔物。膝さえあれば奴を倒せる。
>いま追ってきているやつには膝がある。それはわかっている。けれどそれだけじゃあダメだ。やつは飛んでいる。
>そして巨大なドラゴンだ。怒り狂った。
>いや、泣いているのか?
>「我のカードを返してよおおおおお!」
ニブレク膝のことしか考えてねえ…
5725/01/02(木)02:49:11No.1268722947+
4 雲はひろがっていく。
何故、人は繋がろうとするのか。それが不思議だった。
バラバラに散って、消えていけばそれでいいはずだろ。
どうして自分がその集団の中心になりたいのだろうか。
掟を決めるのか名を決めるのか、縄張りを決めるのか。
人間は、自分と違うと雲は思う。
集まることが楽しいのだ。集めることが楽しいのだ
野に山に平地に荒地に池に川に湖に海に。
繋がり連なって、我こそが中心だとばかりに結びあい絡み合う。
その繋がりを愛と呼ぶ者もいるそうだ。
それを知って、はじめて雲は思った。
愛が離ればなれになるのは、なにより美しい、と。
そのとき雲は、クラウドモンスと名付けられた。
名付けた者の名は誰も知らない。
5825/01/02(木)02:54:43No.1268723418+
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3−4
「いまこっちは任務中なのさ。そんで今人手がたりないわけ。あたしはゴブリス。よろしく」
鼻にそばかすのあるゴブリンが握手を求めてくる。俺はうけた。膝合わせは何故ないのだろう。疑問だ。
すうっと俺の隣に現れた影に思わず膝を出す。つんのめる人影。
「いってえ!」
と声を上げる。大丈夫。峰打ちだ。顔を覗き込むと、顔がなかった。ぎょっとして船底に尻餅をつく。顔のないシノビ装束のなにかが毒づいた。
「ひでえだろ! に、任務の話してやろうと思ったのによ」
5925/01/02(木)02:55:21No.1268723472+
5−1
つまり大切なものを引き裂かせればいいのよ、とこの円卓の騎士は言った。
「クラウドモンスは繋がったものを引き裂くことで快感を得る自然物質よ。意志をもつ天候ね。これは魔王軍でもコントロールできない」
喫茶店でモォムは紅茶を飲みながら言った。
「だから、恋人同士に私たちを見せかけて、それでクラウドモンスを誘導してやればいいって思ったわけ」
「つまりワシに囮になれってことかい」
「私と一緒じゃ不満?」
 にこっと笑うモォム。ジャキがない。渋い顔をしてコーヒーを飲むニックの生真面目な眉間に、コルクの玉がこつんとあたる。
「獣人、危険」
兎人の勇者ウサカミラだった。
6025/01/02(木)02:59:27No.1268723799+
5−2
「うるせえな、てめえも獣人だろうがよ」
とニックは凄む。さっとウサカミラが隠れたのは、パフェを食いまくる青髪の戦士の後ろだった。
スプーンをくわえて戦士は言う。
「やめろ、脅えている」
「だったら余計なことすんなやな!」
がう、と吠えた犬獣人はその青髪の戦士、グレイズ・リバルに食ってかかる。
「お前がこの女とカップルの振りすりゃいいじゃないかよ!」
「目元に傷ついてるイケメンとじゃ、振りなんてできませんよ」
モォムがウィンクすると、グレイズは頷いた。
「甘いのはパフェだけで充分だ」
もうやだこいつら。
空を見上げて、額を手で覆うニックだった。
6125/01/02(木)03:06:26No.1268724388+
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>3−4
>「いまこっちは任務中なのさ。そんで今人手がたりないわけ。あたしはゴブリス。よろしく」
>鼻にそばかすのあるゴブリンが握手を求めてくる。俺はうけた。膝合わせは何故ないのだろう。疑問だ。
>すうっと俺の隣に現れた影に思わず膝を出す。つんのめる人影。
>「いってえ!」
>と声を上げる。大丈夫。峰打ちだ。顔を覗き込むと、顔がなかった。ぎょっとして船底に尻餅をつく。顔のないシノビ装束のなにかが毒づいた。
>「ひでえだろ! に、任務の話してやろうと思ったのによ」
ニブレク膝のことしか考えてねえ…
6225/01/02(木)03:07:32No.1268724495+
5−3
「いくよ、大将!」
黄金の乙女、チャリオットガールが大八車を引いている。ニックは怪訝な顔をした。
「モォム。俺はこれに乗るのか」
「俺、たちよ。ね?」
どぷん、と大きな胸を突き出して魔剣士モォムが言った。大きめな車体で助かった、といえないくらいのぎゅう詰めである。はくかも……とグレイズが言ったのは、ニックは聞かないことにした。
「今回の件はね。人間側だけの事情じゃないの」とモォムが言う。
「あの雲野郎はね。ちょっといい気になりすぎたのよ」
6325/01/02(木)03:12:31No.1268724906+
5−4
魔族、人間、かかわりなく忍びより、縁をつくり、そして破局、もしくは破局ギリギリのところを愉しむ。
「ゴブリンの親を殺して、人間に拾わせ、その親代わりになった人間も盗賊に殺させて悦ぶようなやつよ」
チャリオットガールは快走する。荒地も整地もなんのそのだ。舌を噛みそうになりながらニックは囁いた。
「つまりそいつは魔族にも影響を及ぼすと?」
「アタリ。ほんのちょっとの禍なら諦めもするけれど、人間も魔族も不幸になるばかりの状態って、ちょっとまずいでしょ」
ニックは鼻を鳴らす。書斎のときに感じた魔の香り、そして微かな人の香り、それが混じり合って感じられる。混じっている。そうか。
「あんた、どっちつかずなんだな」
「そう、あんたみたいにね」
どん、と肩にぶつかってくるモォムに、あかん、とニックは思う。
「ほんまに好きになってしまいそうやわ」
6425/01/02(木)03:17:43No.1268725290+
5−5
「ほんっとうに、カード返してくれるんでしょうね」
泣きっ面に蜂、は聞いたことあるが、泣きっ面にドラゴンはきいたことはない。いや、泣きっ面のドラゴンか。
厳ついドラゴンが涙目で訴える。
浜辺で落ち合った男は、待っていた、とヴィアヘラの肩を叩いた。
「支度は出来ている。あとは……質量の多い嘆きがあれば場は完成するはず」
「終盤で出てきてなんだよおまえさんは」
 と俺はこのポッと出の男に声をかけた。
「私はシューバン。勇者を試すもの。そして災厄を退けし者だ。君はエビルソードからの使いだろ」
俺は頷いた。大体の事情は、すでにゴブレスたちから聞いている。
「大規模で動けば、やつに知られちまう。魔族と人間が自然現象恐れて隠れて手を組むなんて、知られたら厄介だ。そういうこったな。なあ、相棒」
俺はププールの肩を掴んだ。びくっとやつが震える。
「な、なんのことでしょう」
6525/01/02(木)03:20:12No.1268725470そうだねx2
>次4人は時間かかるから2人で
>dice2d546=510 370 (880)
野王レオン 変身魔導士ミリア
出来た
fu4459710.jpg
6625/01/02(木)03:21:52No.1268725584+
5−6
「おかしいと思ったんだ。お前みてえな奴がどうして俺の相棒になったのか」
ニブレクの目をごまかすなよ、と俺は言った。
「本当なら確実な移動手段を寄越すはずなんだ。それがどこにいくかわからない転送術師と組ませるなんて、あのエビルソードがやるにしちゃ杜撰だ。
端から見て、そんな大それた能力をもってなさそうなやつに、不可能な仕事をさせてみせる。それが狙いだな、ププールさんよ」
「いや……その」
言い訳しようとするププールに、いやいやと俺は首を振る。
「だからクラウドモンス捕獲計画なんだ。クラウドモンス討伐計画ならまだわかる。それは魔王軍の全力をかければ可能だ。四天王が動いて、全面戦争やりゃあイチコロだ。
でもそれはコストが合わなすぎる」
6725/01/02(木)03:27:02No.1268725998+
あと1組くらいいけるか…?
dice2d546=223 469 (692)
6825/01/02(木)03:27:40No.1268726034+
5−7
人間にも対価を払って貰わないといけない。つまり、秘密の共同作戦だ。その作戦とは……。
「ん? なんだアレは」
俺は目を凝らす。黒い瞼が歪む。柔らかな野原の先、花咲く丘の上に立っているのは正装の2人だ。片方は胸がやたらデカい女でウェディングドレスを着ている。もう1人は犬面獣人のいかつい男だ。タキシードで決めている。
「プロポーズですよ。ロマンチックでしょ?」
ゴブリスが囁いた。ロマンチックってなにがだよ、とツッコミを入れたい。丘の上には青いパンジーで、私の前にはあなた、かよ。
「いま、あのドラゴンが大事にしていたカードを、燃します」
なんの気なしにゴブリスが言い、カオナシがさっと火を灯す。
「あ! 我のカード!」
小さくなってみていたドラゴンが叫ぶ。
6925/01/02(木)03:33:19No.1268726482+
5−8
そのときだった。
空に、暗闇が押し寄せる。
薄く広く空を覆っていた災厄が形を帯びていく。涙目のドラゴンを見て、それからぷいっと顔を横に向けた。ように見えた。
「まず呼び出しには成功のようです。強い感情が奴を具現化させました」
ププールがほっと息をついた。俺はじろりと見てやる。ププールはちょっとびくつきながら説明した。
「本当は、あのカードを奪うのは僕らの役目だったんです。人間の協力は、あの丘の上の茶番劇のはずだった。でも不思議と今回は、人が集まった……」
「ほう! こいつは驚いたね! 不幸の災厄のおかげでできたパーティーってわけだ!」
スウィリー・ブルーが肩をすくめた。
「見ろよ、あいつのでっかい目玉。金玉ちぢみそうだぜ。あればだけどな!」
俺は渋い顔をする。まだ膝が見えない。このままでは手が出ない。出すのは足だが。
7025/01/02(木)03:35:20No.1268726638+
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正月から恥晒すのやめなよ
7125/01/02(木)03:37:23No.1268726786+
5−9
2人の愛の告白、結ばれる直前を見ようと、闇の雲が近付く。
その直前に不幸をなだれ込ませようと狙う。
そのとき、獣人が動いた。
「あの……月が綺麗ですね」
古風な誘い言葉だった。魔物の俺でも知っている、有名な告白の言葉だ。月を一緒に見て、一生の愛を捧げるとか。そんな相手、俺にはいねえよと独りごちる。こうしてスネに傷ある俺にはな。
ただそのあとに起こった出来事は、誰も予想してなかったに違いない。
獣人の腹に、花嫁候補が強烈な拳を突き出したのだ。
そして言った。
「はい、突きが綺麗なモォムなんです」
途端、空が響いた。
7225/01/02(木)03:41:56No.1268727124+
5−10
「解釈違いだ!」
ヴィアヘラが怒鳴った。
「ここまで来て、こんなアホみたいな落ち、奴は許せなかったんだ!」
クラウドモンスは猛っている。空気が淀むような圧迫感が周囲を覆う。窒息しそうな苦しさ。しかしそれは身体に与えられるものではない。心に、ダメージを与えようとするものだ。
そのとき、僧侶が動いた。
「いや、ちょうどいい」
「いっぱつくれてやらないとね」ゴブレスがスリングを振り回す。カオナシの姿が消えた。やがてクラウドモンスを光が包み込む。
7325/01/02(木)03:47:33No.1268727558+
6−1
大乱戦になった。
概念の塊だったクラウドモンスは、無理矢理身体を与えられ、いまこのひとときに縛り付けられている。
「全く、息ができなかったぜ」
とあえぐのは、ニック・キンベイだった。紋章魔法がクラウドモンスを縛り付けている。チャリオットガールの引いてきた大八車が突如変形した。
「戦士ver3.0登場!」
猛然と襲いかかる妙に艶々した身体の戦士は、軽々と跳躍して打ちかかる。
「食らえ魔剣!」モォムの一撃が雲を両断した。けれどまだ浅い。青い髪がたなびき、グレイズ・リバルの氷の矢が宙を貫く。そのときクラウドモンスがたしかに己の目にあたる空洞を庇ったのが誰の目にも明らかになった。
7425/01/02(木)03:51:10No.1268727809+
6−2
「二ブレクさん」とププールが言う。
「やっぱり足がありませんよ」
俺は答えない。さっきから見ているが、たしかに足は見えない。
後ろからは龍が火を噴き、人間たちは雲を相手にあてどない戦いに奮闘している。
しかし俺はここでこうやって見ていることしかできない。
まるであのときのようだと思う。エビルソード相手に、膝のぶつけ合いを挑んだあのとき。俺は得意技があったにもかかわらず、なにもできなかった。
途中で心が砕けたにもかかわらず、膝を壊すことに執着し、結局敗北した。やがて四天王になったエビルソードが強かったのはひざじゃない。
心だ。
「相棒」
俺はププールに言った。
「やつの膝に飛ばしてくれ」
7525/01/02(木)03:52:22No.1268727876そうだねx4
>あと1組くらいいけるか…?
>dice2d546=223 469 (692)
愛の錬金術師アルテ 竜神リューマ
出来た
fu4459734.jpg
7625/01/02(木)03:53:57No.1268727976+
6−3
「ない場所に飛ばせませんよ!」
紫の長衣は言う。
「だいたい僕は、そこまで的中できないんです。いままでのも偶然上手くいっただけで。それなのにどこにあるかわからない場所に二ブレクさんを送るなんて……」
違う、と俺は首を振った。
「俺が膝を砕くんじゃない。
お前が送ってくれた場所が、奴の膝なんだ」
丘の上では、シューバンが最後の攻撃を仕掛けていた。人間側はもう疲弊している。周囲を包む影の護りが大けがをさせていないだけだった。
「やってくれ、相棒」
7725/01/02(木)03:58:43No.1268728260+
6−4
ププールが呪文を唱える。
俺の身体はまた、どこかに飛ばされる。
どこにいるのかわからない。どこに飛んだかはわかっている。
〝膝粉砕〟ニブレクの視界が広がる。
そこには奴の、丸い膝があった。
「さすがはバルロス異変の転送術使い」
膝はまっすぐ振り下ろし、球体の弱いところを打ち砕く。
割れないはずの、空を割る。
途端、下から獣人が叫んだ。
「飛ばすぞ! モォム!」
大地に書かれた飛翔の紋章。その上に乗るのは、どこか懐かしい臭いのする不思議な女。
「うおおおお! ぶっ壊れろ!!」
突き上げられた魔剣が切り裂いて。
今度こそそらが爆発した。
7825/01/02(木)03:59:14No.1268728291+

『ちょっとあんたどう思う』
アタシが尋ねる。どうもこうもないわよと私は言う。
「預言が来たら、現地に行く」
『予言が来たら、でしょ。あんた自分の国の言葉くらいちゃんとしなさいよ』
突っ込むアタシが文字までしっかり理解しているのは、アタシがダークエルフだからだ。いや、ダークエルフとぺったりとくっついているというべきか
私半分、アタシ半分で一体の異世界人になっているというわけだ。私たちは、まあ今までいろいろあったけれど仲良くここまでたどりついたってわけだ。
7925/01/02(木)04:01:41No.1268728449+
終−2
私たちがこうなった原因に、闇の雲の影響があったという。
なんかそれも原因の一つにすぎないらしいんだけど。
「時空の果てにまで触手を伸ばして犠牲者を引き込むって、まるでタコみたい」
とはダークエルフの半身の〝アタシ〟の感想だ。そんなとき私は
「でもその結果、あなたと知り合えたのはちょっとうれしいよ」
と言うことにしている。闇の魔術を操るエルフ。ダークエルフ。その肌は黒いのに、赤面がわかるって変な感じ。
8025/01/02(木)04:04:35No.1268728624+
終−3
「で、このシークレット爺さんは知ってるってわけだ」
とアタシが言う。彼が私たちを元に戻す方法を知っているはずだ、と伝え聞いてここまできた。なんせシークレット爺さんなんだから。
「マックス」と爺さんは言った「そしてロイド」
「その2人がいたら、アタシら戻れるんだな!」
「そしてクラウドモンス……」
呟くシークレットお爺さんに私たちは器用に顔を見合わせる。私たちをこうした遠因の一つ。
「闇の雲を倒す方法は?」
アタシ、ことダークエルフが早く口でいうと、爺さんは片目をつぶって、しいーっと指を立てた
「なにか聞こえはせんか」
8125/01/02(木)04:09:20No.1268728859+
終−4
バーン、という魔法の炸裂音が響いていた。
そして落下音。私とアタシはシークレット爺さんの家から出て、外を見た。
そこには何人もの人間と獣人と、それから……魔族もいた。
「ちくしょうめ、どこにきたんだ」
ブツブツいいながら真っ先に起き上がったのは黒い魔族だった。舌打ちしてアタシがいう。
「あいつは膝砕きの二ブレクだ。なんで勇者連中と一緒にいやがるんだ? ゲ、ヴィアヘラまでいるじゃねえか」
毒づくアタシに口をあてて黙らせると、私はいつのまにか側に来ていたシークレット爺さんに尋ねた。
「どうやらなにかどでかいことがあったようじゃの」
と彼は微笑み、これはシークレットなんじゃが、と付け加えた。
8225/01/02(木)04:09:57No.1268728887そうだねx3
終−5

「この話はもうちょっとだけ続くんじゃ」

おしまい
8325/01/02(木)04:11:54No.1268728973そうだねx3
お疲れ様ー
8425/01/02(木)04:14:03No.1268729095+
>お疲れ様ー
ありがとう
ちょっとやりすぎた
8525/01/02(木)04:15:52No.1268729173そうだねx3
立てたからには付き合おうと思って途中ダイス振りながら見てたけどこれほぼ即興でやれるの凄いね…
面白かったからどっかでまた続きでも書いてほしい
8625/01/02(木)04:19:25No.1268729367そうだねx1
>立てたからには付き合おうと思って途中ダイス振りながら見てたけどこれほぼ即興でやれるの凄いね…
>面白かったからどっかでまた続きでも書いてほしい
クラウドモンス破壊は多分解釈違いだと思う
蹴散らした(すぐ再生する)くらいのつもりで読み流してくれたらうれしいです
人数多いからこんなにかかったけど4人くらいならどんな組み合わせでも大体大丈夫よ
だからみんな恐れず自分の世界を広げたら面白いんじゃないかなって思った
イラスト描いてた「」もありがとう
8725/01/02(木)04:43:33No.1268730524そうだねx6
    1735760613283.png-(70347 B)
70347 B
喪服のデザインで悩んでる間に即興怪文書がすげえ数出てた…お疲れ様です…
一応デザインの2案はできたけど時間かかり過ぎた…手書きでお出しして寝る…
8825/01/02(木)04:43:53No.1268730538そうだねx2
ノート
・今回は引きがよくてクラウドモンス撃破って目標がすぐできてよかった。
・自分の技という縁、今出会ったことで生じた縁、一つになったお互いの縁の三つの縁の物語にしたかったけど時間内に書き切らないことわかってるので省略
・シューバンの使い方割と好き
・スウィーリー・ブルー好き
・どのパーティーもあのパーティーだけで話回せると思う
・4名1組なら最大9レスが読みやすいかなと思いました
8925/01/02(木)04:45:29No.1268730595+
>喪服のデザインで悩んでる間に即興怪文書がすげえ数出てた…お疲れ様です…
>一応デザインの2案はできたけど時間かかり過ぎた…手書きでお出しして寝る…
かわいい
9025/01/02(木)05:12:43No.1268731791+
おはようマスター!朝5時から開店かい!?
9125/01/02(木)05:36:16No.1268732970+
>おはようマスター!朝5時から開店かい!?
深夜1時から開け続けられているだけなのを明かす度胸はなかった


fu4459677.jpg fu4459603.jpg fu4459710.jpg 1735747945944.jpg fu4459734.jpg 1735760613283.png fu4459659.jpg