新人類組 1:祈乃 唯(いのりの ゆい) 使用デッキ【粛声サクリファイス】 過剰性能「他の新人類とのネットワークハブ」  変態。  電脳拡張性の高い新人類の仲間との意識データの共有を至上の交わり、と称し、  生き抜く為に支え合った仲間全員に恋愛感情‥‥というか推しと呼ぶべき感情を抱いている。  それ故に誰よりも仲間意識が強く、仲間が繋がれる存在になる事を選択した。  セッテのような後から新人類になった仲間に対しても好意を抱いている辺り、  関係性もであるが、個人的な性的嗜好がそちらに寄った特殊性癖‥‥とさえ言える。  仲間の事が大好きだし、仲間を傷付ける相手は許さず、逆にそれぞれの新人類が大切にしている繋がりを見ているのをそれはそれで楽しむタイプ。  推しは見てるだけでも尊い‥‥のだとか。  仲間の皆が大好きだけどこういう子が最後に遺されたりするよね  サーバーに拘束されていたのは8年。 2:デュオ・クラウとデュオ・ボニー 使用デッキ【スプラツイン】 過剰性能「意識同調」  二人組、かつ同一人格。  自我が混ざり合っているせいでどちらもどちらであると言える。  別人同士が一つの身体を使っているリデル、ヘクスと違い、2つの自我、2つの肉体が同一人物の物として矛盾なく存在している状態。  自我自体は並列して走っているが、2人の異なる過去、その両方を自分の物として思い出す事が可能な状態であり、  ゲームのハードが2つ、セーブデータは共用、同時プレイも可能、というのが分かりやすいか。  クラウの方が明るく元気、ボニーの方は少し臆病‥‥だったのだが、意識が交じり合っている為、会話していると妙な事になったりもする。  肉体はそれぞれ、元々の二人の姿を模しており、頭文字を取ってCサイドとBサイド‥‥と別れているが、どちらの肉体がどちらの意思、のように固定はされていない為、  Cサイドだからクラウ、のような思い込みを持つと危険。  片方の肉体が寝ている時に経験した行為であっても、目覚めれば自分の事として認識出来る。  故に隠し事は不可能、片方に好意を持たれたらその時点でもう片方にも好意を持たれる。  名前の元ネタはクライドとボニー。  こういう双子系のキャラは大体片方居なくなるよね。  サーバーに拘束されていたのはクラウが3年、ボニーが2年。 3:トリムロ・ハリーバル 使用デッキ【方界】 過剰性能「プログラムの組み換え」 方界使いだからちょっとインドな雰囲気ある褐色っ子。 受けた苦痛の分、他人に善意を与えるべき、と考える非常に善良な思考回路を持つが、 やってる事は表面上だけを見た喧嘩両成敗でしかない。 彼女の過剰性能のプログラムの組み換え、は単純であるが強力。 電脳的に意識をアクセスさせるのでなく、外部からまるで積み木を弄るようにプログラムに干渉する事が可能であり、 腕を薙ぎ払うような感覚でプログラムを崩壊させる事が出来る。 逆に、ピンセットで扱うような認識で細かく積み上げる事も可能であり、 悪用をしようと思えばいくらでも悪用出来る危険な力。 意識を完全にダイブさせている義体の類に対して組み換えが直撃すれば、その意識に多大なダメージを与える事も可能。 分かりやすい所では、彼女達の元々の肉体が存在するサーバーに攻撃を行えば、内部の仮想空間にアクセスしている人間が全員電脳死する。 とはいえ、自分の腕の上から重ねるようにイメージする腕が届く範囲に対象がなければ干渉不可であり、射程は10m程が限界。 サーバーに拘束されていたのは5年。 4:四地 蒼鶯 使用デッキ【電脳】 過剰性能「電脳世界の作成、運営」  電脳仙女。  多分一番新人類っぽいデッキになっている気がする。  自分が道具として利用された事によって生み出された世界を、管理者側に回って運営する事に決めた少女。  箱庭を用意し、その箱庭に訪れた人々を持て成し、愛し愛される事を望むのは、  自らを守る為でもある。  市民達と様々な関係性を持つ事によって生まれた、沢山の恋人、沢山の兄弟姉妹、父に母、娘に息子、隣人、ご主人様‥‥  それらの人々に自らの生み出した理想の世界と自ら自身を守って貰う事が一番の目的であり、  その本質自体は理不尽に対し恐怖しながら、それに対しての対抗策を必死に練り上げているだけの少女。  サーバーに拘束されていたのは4年。 5:カシオペア・ペンタグラム 使用デッキ【EMクリボー】 過剰性能「感情伝搬」  何人もの人間をサーバーの道具として使い捨てる事、それが全て人類の発展の為であれば許容出来たかもしれないが、  下卑た人間達の欲望の園‥‥道楽と享楽の為に自分や仲間が使い捨てられる事は許容出来なかった少女。  娯楽の為に人を傷付ける者が居るのならば、他人を傷つけ、苦しめる事無い喜びと楽しみを提供すれば、世界はほんの少し良い方向に進むかもしれない。  そうしてやれば、人を捕まえて苦しめての娯楽なんてくだらないのだと証明出来る筈。  それが彼女の原点。 皆を楽しませる大道芸人であり道化師。  素晴らしいショーで人々を喜ばせ、その感情を自身の力で周囲に伝搬させ、よりステージを盛り上げる事の出来るショーガールだが、自分だけは笑えない。  文月とはアーティストとエンターテイナーとして気が合う部分もあるが、  根本の部分では自分が音楽を楽しめれば良い、その為に音楽を広めて新しい音楽が出来るのを期待している涼と、  誰かを笑わせたい、と思いながら自分の笑顔は諦めてしまっているカシオペアでは価値観の相違がある。  名前は五芒星を指すペンタグラムとペンデュラムを掛けた形に、カシオペアを追加。  カシオペアで5を持って来てるのはゴレンジャーから。  サーバーに拘束されていたのは6年。 6:リデル・コネイン或いはへクス・コネイン 使用デッキ【センチュリオン】 隔離街生まれの少女リデルと、新人類の少女へクスが一つの身体を共有した存在。 クラウとボニーと異なるのは、肉体自体は共有しているが、精神は別個の存在である事。 これはリデルの精神拡張性が極めて低いからであり、自分は自分、ヘクスはヘクスだと自分の中で線引きがされているのが理由。 元々へクスが自分の生まれ変わりに相応しい肉体をデザインしようとしていたリソースを、転がり込んで来たリデルの治療に全て使った事と、 リデルがヘクスの事を自分の相棒だと、強く定義している事が理由で、若干他の新人類と比べてその精神拡張性は低くなっている。 隔離街生まれとしては弱者であったリデルと、新人類の中でも出力が他に劣るヘクスだが、 共に常人を超えた存在である事には変わりなく、モノケロスシリーズの一機であり、乗騎の『コーニン』と合わさった際の脅威度は非常に高い。 強者のように振舞っているが、その実態は搾取され続けた弱者その物であり、 支配するか、或いはされるかしか知らない為、敵を作り続ける。 とはいえ、ヘクスは他の新人類が相手であれば、サーバー内で助け合った仲でもある為態度は軟化するし、 リデルを救う事を受け入れる等、手を差し伸べる事も出来ない訳では無く、どちらかと言えば気弱寄り。 互いに求めているのは信頼出来る相手、庇護してくれる誰かなのだが、常に強者から奪われ続けた彼女達に、誰かが助けてくれる、守ってくれるという考えは浮かばず、強くなる以外の道を知らない。 その狂暴性は虐待された小動物が威嚇する事しか知らないような物である。 ヘクスがサーバーに拘束されていたのは4年。 7:文月 涼 使用デッキ【音響ドレミ】 音楽に救われ、音楽を愛した新人類。 音楽を広める、という目的のみで繋がった集団、テクノ・ボイスのトップである為、 その影響力を危険視され治安維持隊に追われていたりもするが、同士の協力もあって捕まった事はない。 ただ音楽を広める事、新しい音楽を作る事、そして聞かせる事を楽しんでいる少女であり、 新人類としての肉体の作成時も、電脳側よりも様々な楽器を操るのに最適な肉体や、自分の声帯から出る声をどのようにするのかで悩む等、 ただ只管に音楽の才のみを求めての調整が行われている。 音楽が好きなのは、サーバーに組み込まれ、苦痛と諦念の中、徐々に心が死んでいく中で、 アーカイブとして残されていた音楽に触れ、絶望していた世界とは異なる世界を音楽の中で見つけた事で精神を持ち直した過去が理由。 当時は自由を奪われた身体の代わりに、心の中で歌を歌っていた。 名前の由来は7月を指す文月、涼月から。 サーバーに拘束されていたのは7年。 8:オクト・リセア 使用デッキ【機皇帝】 過剰性能「電子施開錠」 過剰性能が施錠と開錠であり、事実上あらゆる電子キーやパスワードは無意味と化す少女。 天然の才能持ち、という訳でなく、「ファビドゥン・フルーツ」で無理矢理他の新人類と同じだけの精神拡張性を得た事もあり、 目を起点にする、等の縛りを設ける事で負担を少なくしている。 元々身体を売ってでも生きていた、力すら持たない下層出身の少女である為、 どうせ死んでた命が何か攫われ、特別な力を持つ存在として生まれ変われる機会を得た事に割と満足をしている。 良くも悪くも享楽的、今を楽しむタイプ。 オクト以外の私の子に「ファビドゥン・フルーツ」を使った新人類が居ないのは、 ある程度長持ちするから生まれ直しまで残っている天然物と違い、薬剤での強化を行った者は使い潰すパーツであるから。 長持ちしない前提で投入され、そのまま生まれ直しの準備が整うタイミングの8番サーバーの担当が彼女であった、という趣が強い。 長持ちするが故にずっと苦しみ続けた他の新人類に比べて苦痛を味わった期間が短いのも現状に繋がっている。 薬剤で無理矢理適正を引き上げた元の身体はもう限界になっているんだろうな、とも薄々気が付いている。 サーバーに拘束されていたのは1年、薬剤強化による精神性拡張を行った場合は平均2ヵ月で自我崩壊する為長持ちした方。 9:ナイン・オーバー 使用デッキ【代行天使】 過剰性能「電脳掌握」 番号的には9番だけど一番最初に作った新人類の子。 その過剰性能(オーバースペック)も非常に分かりやすい万能型。 電脳世界へのダイブ、意識の分割、機械をハッキングし、自身の肉体の一部として扱う‥‥ 他の新人類が普通に出来る事をより強力に行える代わり、個々の専門分野では劣るといった形。 番号の9は元々の名前から。 番号でシリーズ化するつもりはなかったんです!信じてください! 大本の子の性格的にはもう少し大人っぽくなっても良いのだが、5歳の頃に誘拐され、ユニットとして年月を重ねた事で成長は大分歪んでいる。 サーバー内で様々な情報や知識を学んだ為、知識面については大人びているが、精神的にはまだまだ子供。 占い師の助手としては自身の使用デッキから、占星術を少々‥‥と言っているが、 常に曇り空であり、地下に広がるこの世界においては、星は滅びを呼んだ隕石の事を指す言葉になりつつある為、文献や計算結果から現在の星の動きを予測してそこから占う‥‥らしい。 誰よりも長くサーバーに繋がれていた為、誰よりも多く仲間の死を見てきた。 その為、怯えと恐怖に満ちていたが、今の生活については割と安心しているらしい。 黒谷が居ない場合、人間が30m以内に居ると、何をされるか分からない、という恐怖から眠れないとか。 名前は人間時代の九条 球から。 サーバーに拘束されていたのは10年、新人類の中で最長。