中等部のうら若きウマ娘が出してはいけない野太い悲鳴が上がる
「しまった。すまないグラス」
「いえ…私も少々掛かり過ぎてしまったようで」
掛かりとは即ち殺気である
昂るウマ娘に無防備に身体を晒すには染みついた武は邪魔となる
グラスワンダーとてもしトレーナーが背中を見せガラ空きであれば
そのまま固有スキルを発動し薙刀を振り下ろすのを躊躇わないだろう
「ふむ。過程を踏んだ方が良さそうだな…グラス、手を出して」
「ええ…」
おずおずといった様子でトレーナーの差し出した両手を
グラスワンダーがそのままそっと掴み、そして握る
手四つである
ギ…と互いの上半身に力が入りミシリとターフに互いの足が食い込み
徐々に体位が入れ替わると
そのままグラスワンダーの背後にトレーナーが回り腕を極めていた

「グォカカカカカッ！」
中等部のうら若きウマ娘が出してはいけない鉤竜の様な声が上がる
「しまった。すまないグラス」
「いえ…私も少々掛かり過ぎてしまったようで」
手四つが齎すのは小細工の通じぬ純粋な力比べである
ヒトの身で自らを制圧し組み伏せてくるトレーナーに
グラスワンダーは悔しさと興奮を隠せずにいた
だがこれではいけない。これでは逆に自らの匂いを堪能されてしまう
友人でありルームメイトでもあるエルコンドルパサーもまた
プロレスによるブックで組み伏せられる事に慣れてしまっている為
トレ吸いを行うのにかなり苦心していると聞かされていた
必要なのはスペシャルウィークの様な素直さ
或いは「悪いと思ってるならトレ吸いさせて」
自分達はそういうのが無くても一流だよな
迂闊にそう担当に言われてデレ拗ねたキングの様な王の道であろう

「クソ…身体が勝手に…いっそ目隠しとギャグに手枷でもつけるか」
「いいえ」
「グラス」
「このままトレーナーさんは自然体でいて下さい」
グラスワンダーのトレーナーの自然体とは即ち常駐戦陣である
その後もグラスワンダーはトレーナーへトレ吸いをしかけ
その都度反応され組み伏せられターフに顔を沈め
或いは関節を極められ濁った声を上げた

やがて擦り傷とジャージに芝の匂いをさせ部屋へ戻った彼女は
「トレ吸いできませんでした」
と興奮気味に僚友に語り困惑させたという。

オートカウンター…

こいつ変態デース！

お前も大概や

高度なトレハグは合法

この辺にイャンクックがいなかった？

こいつマゾデース！

気持ち良かったんだろ
変態が

なんでダスカといい決められるとイャンクックになるんだよ

> 或いは「悪いと思ってるならトレ吸いさせて」
朝は軽め

ジェントレといいすぐ修羅の門みたいな効果音出すの良くないよ...

>高度なトレハグは合法
専門家も直ちに健康を害することは無いと言っている

頭おかしいデース

>高度なトレハグは合法
スペちゃん見る限り
ニコッと笑いかけてパッと抱きついて
すぐ練習に行くから大丈夫そうなんだけど...

黄金世代のその代表と比べるのは酷というもの

手四つはハグの前段階じゃねえだろう…

ニィ...みたいな笑い方してるよこの2人

だって意中の男が両手を開いて構えてくれてるんだよ？
する事なんて一つでしょ

このグラス口からビーム出しそう