一度タガが外れてしまえば、いや、しっかりとその線引きをしているからこそ、踏み越えてしまえば、感情というのは燃え上がってしまうのかもしれない。 「ドクター…っ」 そうやって、黒いフード姿の男性に呼びかけるコータスの女性……サベージは、熱のこもった視線で、自らが押し倒したドクターを見下ろしていた。 潤んだ瞳が湛えている色から、発情しているのは目に見えて明らかであった。 「サベージ…また、か?」 「ごめんね、でも…どうしてもっ…」 そういいながら、サベージはドクターのズボンを脱がしにかかっている。 ファスナーが降ろされ、ホックが外れて、その中に隠されていた男性器が、ぶるんと飛び出すと、サベージはほう…と熱い吐息を吐いた。 「ねえ…いいよね?」 事の始まりは数日前のこと。日々の旅の中で溜まってしまったものを自慰行為によって解消しようとしたドクターが、その行為を偶然、このサベージに見られてしまったことから始まる。 そこから肉体関係を持ってしまった二人は、こうして旅の仲間たち――特に、かわいい子ウサギちゃん――の目を避けては、行為に耽っていた。 「ん……あむ♥」 サベージはペニスに顔を近づけると、ためらうことなくそれを口に含んだ。 唾液をたっぷりと絡ませて、ゆっくりと唇を動かし、舌を動かす。 「くぅ……っ…」 その刺激に、ドクターは思わず声を漏らしてしまう。 「ん…ん…れろ…ちゅっ…ちゅう…♥♥」 サベージの頭の動きに合わせて、コータスの特徴である兎耳が揺れる。 「はぁ…ん…ちゅぱちゅぱ……じゅる…ちゅっ…ちゅうう♥」 その刺激は、ドクターにとって非常に心地良いものであった。彼女の口の中で、彼女の舌がまるで生き物のようにドクターのペニスを舐め上げ、刺激する。 「ん…じゅぷ…れろ……♥」 「ああ…くっ……」 「んふふ…♥♥」 ドクターの反応に気を良くしたサベージは、更にペースを上げる。じゅぽっ、じゅぽっと水音が響きサベージは更に深く、ペニスを口の奥に挿入して行く。 「んっ…んんっ……♥♥ んむ…ぐぽっ♥ じゅるるるうううう…♥♥」 「くっ……そろそろ出る…っ」 「んんんんん♥ じゅぷっ…じゅるるっ…♥ んふーっ…♥」 ドクターの射精の予兆を感じ取ったサベージは、更に動きを激しくする。ペニスを口の奥まで飲み込み、長いストロークで、震えるペニスにとどめを刺そうとしていた。 「んっ…じゅぷっ♥ じゅっぽっ♥ じゅるる…♥♥ んっんっ♥」 「ぐっ……!」 そして、ついに限界が来た。 「くっ……ううあっ!」 ドクターの腰が跳ねる。同時に尿道を駆け上がった精液がサベージの口内でぶちまけられる。 「んんんっ!? んっんっ…んんん…んーっ……♥」 べっとりとした白濁液を喉の奥へと注ぎ込まれながら、それでもサベージは嬉しそうに、ペニスをしゃぶり続けている。 「んっ…じゅるる……ぷあっ」 やがて射精が落ち着いたところで、サベージは口を離し、口の中に溜まった精液を嚥下した。 「んふー……♥♥」 口の端についた精液を指で拭いながら、うっとりと息を吐く。その扇情的な様子に、ドクターのペニスも、あれだけ大量に吐き出したにもかかわらず、再び反り返っているのであった。 ☆ 「は、あっ…ん♥」 体の奥から湧き上がる熱に浮かされながら、サベージが服を脱いでいく。 それは一枚一枚床に落ちていき、やがて下半身が外に晒されると、サベージは壁に手をつき、その大きな尻臀をこちらにへと向けてきた。 「ドク、ターっ、早くっ♥」 その割れ目は先ほどの口淫と精飲で、すでに発情しきっており、呼吸と共に愛液を零している。 「もう準備はいいのか?」 「いいからぁ……んっ」 ドクターは、自身のペニスを掴むと、その先端をサベージの割れ目にあてがう。にちゃ、と嫌らしい水音が響き、サベージの体が震える。 「いくぞ、シャーロット…っ」 「あ、んっ♥」 本名で呼ばれ、シャーロットの体がビクリと震える。それと同時に、ドクターのペニスが彼女の割れ目を押し広げ、膣内にねじこまれていった。 「あああああんっ♥♥♥ あ、あっ…はあっ、あっ…♥」 「くっ…まだ奥まで入っていないのに……」 「あ…は…っ♥♥  ドクター……もっと、奥を……っ」 少し挿入しただけで、シャーロットはぞくぞくと体を震わせ、身を捩る。 「ああ……っ! ああっ、あんっ! はあんっ♥♥」 ずぶずぶと、ペニスが彼女の膣内を進んでいく。シャーロットはその快楽に身を委ねるように、声をあげる。膣内が押し広げられ、ドクターの形になっていく。その自覚が、シャーロットの快楽をさらに高く誘った。 「ああ…っ!  んっ……はあん♥♥」 やがて、ペニスが最奥まで届き、シャーロットの豊満な尻肉と、ドクターの腰が密着する。 「あっ、あ…っ♥」 無意識に振られるシャーロットの尻をドクターがしっかりと掴む。 「動くぞ、シャーロット…」 「あんっ♥ ああ、お願い……っ♥」 シャーロットの懇願のあと、ドクターのペニスが再び動き出す 。 引き抜き、再び押し込む。ピストン運動がゆっくりとはじまり、やがてその速度は、少しずつ早くなっていく。 「はっ…あっ♥ あん…あっ…あんっ♥♥」 ドクターの動きに、シャーロットは喘ぎながら応える。その声に合わせて揺れる耳と小さなしっぽが可愛らしい。 「あっ…はあんっ♥ あっ…ああっ♥」 そしてその愛らしさとは対象的に、大きな尻臀と豊満な乳房は、ドクターの動きに合わせて暴力的に揺れており、その様子に膣内のペニスは更に硬度を増していく。 「あっ、あ♥ドクターっ♥硬いっ、のっ♥」 「君が、そんなにおねだりするからだろ」 「してないっ♥ だってっ♥ ん…あんっ♥」 抽挿を繰り返しながら、ドクターはシャーロットの乳房に手を伸ばす。その手に触れた途端、シャーロットは更に声をあげる。 桜色の突起は固くしこって、快楽に呼応して震えていた。 「そういって、こんなに固くなっているじゃないか…。シャーロットが感じているのがわかるよ」 「ああ…っ♥♥  ドクター…っ♥ あ♥ああっ♥ おっぱいっ♥ 強くしちゃだめぇっ♥♥」 ドクターは揉みしだくようにその乳房を握りつぶす。 先端の突起は指先でいじめられて、更にシャーロットは喘いだ。 「んっ♥ あんっ♥ はあっ♥ あ……っ♥♥」 きゅうきゅうと膣肉がペニスを締め上げる。その動きに導かれるように、ドクターはより深いところまで腰を押し付ける。 シャーロットはそれにあわせて尻を突き上げ、結果としてそれは二人の快楽をさらに深いところへと誘うことになった。 「はあっ♥ああっ♥ だめぇっ♥ そこっ♥ そこだめなのぉっ♥ あああんっ♥♥」 ずぷっ♥ ずちゅっ♥ と抽挿の速度が上がり、愛液が溢れ出してくる。その愛液がドクターの腰や足を濡らし、いやらしい音を響かせる。 「あっ♥ あっ♥ そこだめぇっ♥ ああっ♥ だめええっ♥♥」 もはや語彙を失って、ひたすらよがるシャーロット。 ドクターはその嬌声に誘われるように、ピストンの速度を早めていく。 「あんっ♥ あんあっ♥ あっあっあっ♥ だめっ♥ いくっ♥ いっちゃうぅっ♥♥」 シャーロットの体は絶頂を訴えている。膣肉がペニスを包み込み、そうされているドクターもまた、限界であった。 「くっ……出すぞ、シャーロットッ…!」 「んっ♥ あんっ♥ きてっ♥ 出してぇ♥♥ あはあああっ♥♥」 シャーロットの体が大きくのけぞる。 絶頂を迎えた膣が、搾り取るように蠕動し、肉襞が、ドクターのペニスを一層貪りはじめる。 「くっ…うううっ!!」 ドクターのペニスが大きく脈打つ。 どくんっ!どぷんっ! 一際大きな脈動とともに、シャーロットの子宮の中に白濁液が吐き出された。亀頭の先端から噴出したそれは、子宮口をめがけて、勢いよく叩きつけられる。 「ひゃあああうっ♥♥♥」 再びの絶頂に襲われ、シャーロットはびくびくと震える。 しかしそれでは飽き足らず、さらに腰を振る。無意識の動きで、ドクターの精巣に溜め込まれた精液が、搾り取られていく。 「う、あ。あっ…!」 どくんっ♥ どくっ♥ びゅるるるるる♥ 「んんんんん♥♥」 ドクン、ドクンと、脈動を繰り返すペニスからさらに大量の精液が吐き出されていく。 やがて、すべての精子が吐き出されると、二人はぐったりと力が抜けて、その場に倒れ込んだ。 「ん、ドクター…♥」 身を捩り、向き合ったシャーロットがドクターのフードを外す。いまだ射精の余韻で息を荒げているその青年の顔を認めると、コータスの女性は、その唇にキスをするのであった。 ☆ 見せられるこちらの気持ちにもなってほしい。と、ドクターの監視役(自称)のアスカロンはため息をつく。 二人の行為の意味は正直言ってアスカロンにはよくわからない。 ただ何かとても親しい間柄でかわされるやり取りなのだろうということが分かるだけだ。 それはいい。人の関係に口を出すほどアスカロンは野暮ではなかったし、そもそもそれらを指摘するほどアスカロンは言葉が上手くはなかった。 困ることといえば……。 「すう、すう」 今自分の傍らで寝息を立てている子ウサギ……アーミヤのことであった。 普段甲斐甲斐しくアーミヤに世話を焼く二人があのような行為に及ぶと、アスカロンは必然的にアーミヤの面倒を見なくてはならなかったのだ。 (面倒だ…) もっとも、監視役を自称するなら、アーミヤがうなされようがどうしようが放っておけばいいのだが、アスカロンはその自覚に気づいていない。 面倒と言いながら、彼女は寝袋にくるまるアーミヤの傍らにいるのだった。彼女にこの旅を勧めたかの魔王がその光景を見たら、満面の笑みを浮かべるに違いないだろう……その要因となった出来事の方には、血の雨が降るかもしれないが。 「ん…」 不意に指に感触を感じる。アーミヤの伸ばした小さな手が、アスカロンの指を掴んでいた。 (……面倒だ) さりとて振り払う気にもなれず、自称監視役のサルカズはため息を付く。 壁一枚隔てた先では、再び嬌声が聞こえてくる。 (こいつの寝付きが悪いときにあんなことをすることがあるなら、懲らしめてやろう) まぁ、あのお人好し共はまず間違いなくそんなことはしないだろうが。 アスカロンはそう思いながら、何度も握ってくる子ウサギのしたいようにさせるのであった。