「今年の皐月賞勝つのは一体どのウマ娘かな?」 「そりゃあお前決まってるよ、前年の朝日杯勝ち馬カツラシユウホウだ。弥生賞でこそ遅れを取ったが、ここまで10戦を走り7勝2着三回の完全連帯だ他のウマ娘とは地力が違うよ地力が!」 「確かにカツラシユウホウは強いけど、俺は地方から来たダイゴホマレを推すね。地方での戦績は8戦して8勝!全日本ジュニア優駿も制した間違いなく地方における現クラシック世代最強ウマ娘だ。中央での転入初戦こそ二着に敗れたもののその後は弥生賞とスプリングステークスの重賞二つを含む三連勝!カツラシユウホウやカツトシ、オーテモンやトサオーと倒した相手も中央のクラシック有力候補がずらりだ。今年は地方から来た怪物ダイゴホマレで決まりだよ。去年のゴールデンウエーブに続いて転入ウマ娘による二年連続ダービー制覇だってあり得ると俺は踏んでるぜ。」 「ダービーて気が早いなぁお前も…しかしやっぱり今年のクラシックは今のところその二人とカツトシやオーテモンが中心だよなぁ。」 「なんだよ。お前はそうじゃないのか?シユウホウに勝てそうなウマ娘が今あげた子達以外にいるってのかよ。」 「そうだ!そうだ!ダイゴホマレに勝てそうなウマ娘がいるのかよぉ!」 「…お前ら酔ってるだろめんどくせえなぁ。まあ勝てる…かどうかはわからないけど楽しみにしてる子はいるかな。」 「へぇー珍しいな。お前が特定のウマ娘を贔屓するなんて、なんて子だよその子は名前教えてみろよ。」 「ラシヨウモン」 「ラシヨウモン…あージュニア級の時コースレコードを更新したあの子か。」 「おう、その子だその子。…まだ重賞にも出てきてないような子だけど、俺は俺はな冗談でもなんでもなくこの子が今年のダービーウマ娘になると思ってるんだ。」 『未だ四月ですが、あえてこう言わせていただきましょう。名前通りの皐月晴れと!中山競バ場では本日クラシック第一戦皐月賞が開催されます。先ほど申し上げた通り本日は晴れ、バ場状態は良で発表されております。解説の伊達さん今日のレース一体どのようなものになるでしょうか?』 『事前の勝利予想の投票割合を見るにダイゴホマレとカツラシユウホウの真っ向勝負になると多くのファンは思ってんだろうな。実際、これまでの戦績を見ればこの二人が頭一つ抜けてるんだからそう思うのも当然といえば当然だが、そう簡単にいくかねぇ。』 『と言いますと?』 『ジュニア級に比べればレースに慣れているとはいえ、まだまだこの時期はデビューしてから一年も経っていないような子しかいないからな。事前の想定と異なる展開になったりすれば混乱し本来の力を発揮できず…なんてことも十分あり得る。結局のところ予想はあくまで予想、勝負は下駄を履くまでわからねえよ。』 『成程。伊達さんありがとうございました。クラシック第一冠皐月賞を制するのはどのウマ娘なのか、発送時刻が近づいてまいりました。』 『さーて…どうなるかね』 『あーっと!ラシヨウモン大きく出遅れた!これは初っ端から波乱の展開、逃げを打つと宣言していたラシヨウモン。まさかの出遅れ最後方だぁ!』 『はっはー!周りの奴らうろたえてやがるなぁ!楽しくなってきたじゃないか!』 『このレースは一体どうなってしまうのかぁ!』 ウマ娘 ピオニエーレネロ  第1.5R  「皐月賞@」