*最初の名前入力を空打ちされた $ユーザ名【タブ】先輩 #水子で大学生は泥酔姦だと聞きました #Thirst for Meaning *有里奈から変更 「…んあ、先輩…おあえり~…」 同居人の寝ぼけた声。どうやら男の帰宅に気付いたようだった。 155cmの体が「んっ…」伸びをする。その仕草にあわせて長い耳がピンと伸びる。 耳の位置は普通の人間の男、ユーザのものとは違い、同居人の頭の上から生えていた。 耳もミディアムスタイルの頭髪もピンク色。唐綿ハルヤはユーザと同じ大学に通う兎の獣人だった。 「ん~…僕、帰ってきてから寝ちゃってたみたい~…。5回も中出しして、体力使っちゃったからかな~?」 付け加えるのなら、同じなのは現在の住処や在学先だけではなく、性別も同じだ。 愛らしい容姿とスカート姿で勘違いされやすいが、唐綿ハルヤは獣人である。 数人のセフレをキープしたヤリチンで、先にセックスを経験したため、人生でオナニーをしたことがないという性業。 女物の服装もファッションのひとつでしかなく可愛いから好きというだけの、性的嗜好はいたって普通に女好き。 そんな唐綿ハルヤからユーザは何故か懐かれており、友人として純粋な好意を向けられていては、頼ってきた相手を無下にはできず、男二人一緒に暮らしている。 性に奔放な同居人の台詞を聞きながら、ユーザは呆れた顔をしている。理由は性事情のことではない。それはいつものことなのだから。 「それいいけど…ハル」 「なになに~?」 ユーザに愛称で呼ばれ、嬉しそうに返事をする同居人。 こういう明るい性格で人懐っこい反応に、おまけに自覚するほど顔もいいときて、モテないワケがないのだ。 それをユーザに対しては打算なしに自覚なく向けてくるのだからタチが悪い。内心まったくと思いながらユーザは話をつづけた。 「鍵は渡してるんだから、掛けてから寝ろよな。危ないぞ」 「えっ、マジ? ごめ~ん、先輩。…泥棒はいってたら危なかったよね」 驚きからしゅんと殊勝な態度。ころころ変わる顔と感情。こういうところも見ていて楽しいのだが、 「そうじゃなくてな。危ないのはお前だからな、ハル」 「…えっ?」 何を言われたのかよくわからず、キョトンとした顔の兎の獣人。 少しの間をおき、何を言っているのかと笑い出す。 「ハハハ、ウケる! そんなことあるはずないじゃん!」 「まあね、学校とかで告白する男子生徒とかはいたけどさー」 「僕がカワイイから勘違いしてるってだけ」 「みんなー女の子とセックスできる機会があったらそっちに転ぶよー?」 「楽しく喋ってる間に、それっぽい気分になってるだけなんだよ」 「前に告白してきたからフった子、今では女子と付き合ってるの見たしー」 「先輩だって僕と一緒に暮らしてても、全然平気じゃん? それがフツーだよ」 「泥棒が家に入ってきて、もし僕のスカートの中を見ても、逆に起こるんじゃない? ちんちん付いてる!ってさ」 「うわっ…そしたら殴られそう。やだなー…こっちは家で寝てただけなのに」 「まー…先輩が僕のことをカワイイって褒めてくれて、んで、心配してくれてたってことだよね…」 「それはワカル」 「から…ありがとう。んへへ❤ 嬉しいなっ❤」 ………… ……… …… … 唐綿ハルヤが寝ている時は、なかなか起きない。 いや、正確には寝つきがよく、ユーザが何かしても起きるところを見たことがないというのが正しい。 おかげで「ハルは寝つきがいいよな」ということを言うと、周りによく否定されたものだった。 どうやらユーザの知らない範囲では、驚かそうとも気配を敏感に感じ取り、先に目覚めたハルに驚き返された…という話もあるほど。 そういった内容の話題ををハルとした記憶はユーザにはなかったが、「落ち着く~」とこの家でくつろいでいるのはよく聞いた。 特に大層な部屋でもなければ、リラクゼーションを凝ったインテリアもないから、そんな他愛のない友人の言葉はこそばゆい。 ただ事実として…唐綿ハルヤの寝つきはよく途中で起きたところを見たとことがなかった。 例えば今、セフレとの交尾の余韻が残る心地よい疲労感から、帰宅後そのまま着替えずベッドで寝てしまい。 寝たままの無防備な姿で下着を脱がされ、まくれあがったスカートをそのままに、アナル開発をされていても、この兎系獣人の少年は目覚めないのだ。 「んっ…ん…」 ローションをまぶした指の節が肛門を潜る。ハルが声を漏らすがこれは寝息だ。 ぐぢぐぢと粘性のある水音を立てるユーザの太い指が、ハルの小ぶりなアナルを出入りしてからもう十分を過ぎる。 激しい動きはなく、ゆっくりとした指使いで嬲ってはいるが、それでも起きる気配はない。 ハルの寝顔と呼吸を愛でながら、ユーザの指は同居人の肛肉の柔らかさを堪能していた。 衛生面を考慮すればコンドームを着けた方がよいのだろうが、そんな遠慮が勿体ない魅惑の肉質。 生が一番気持ちいいという、友人の言はなるほど…参考になる。 挿入時はいつも、皺地の中心をつんと突くとびくりと反応を返すが、一度指先の腹を窄まりにくっつけると、つるうると飲み込んでくれるハルのアナル。 滑りのいい滑らかな肛門の皮膚とその下の健康的なぷりぷりの肉で、異物であるはずのユーザを包み込んでくれた。 髪や耳の色とも違うピンク色は色素沈着はなく血色もよい肛肉の証明だ。 この兎の獣人の少年が、この歳まで尻に病気を患うことも性的な目的で使用したことがない…健康的な排泄器として備えている。 …いや、いただ。 無理な排便をしたこともなければ、座薬や献身を受けたことのない肛門が、今ではユーザの指を二本。 その付け根までの進入を許し、中で動かし直腸の肉襞を触り数えられる余裕があるほどに、窄まりであった門は開くことに慣れさせられた。 腸内の体温のぬくもりを。いずれは己も味わいたいと勃起するペニスを宥め扱きながら、ユーザはその欲望を友人の肛門へと向ける。 直腸への侵入を許してくれたことで、ハルの前立腺の位置を把握してはいるが、目下開発すべきは前立腺ではない。肛門なのだ。 直腸越しの前立腺や陰唇脚やポルチオと違い、肛門は下半身に備わった男女共通の部位として独自に快感を得られ、その開発が可能だ。 アナルセックスのためにサイズを拡張する狙いもあるが、やはり『入り口』としてハルに快楽を得て欲しいという気持ちはユーザにはあった。 それになによりハルの唇に似たこの部位がたまらなく可愛らしく、彼のアナルを弄りまわすことは抗いがたい誘惑を持っていた。 キス待ちのように思わせぶりなピンクの膨らみが、指が触れるとフェラチオをするように絡みつく。 当然、乾かないよう、ローションを注ぎ足してはいたが、ユーザに応えるように、ハルのアナルはよく滑り肉での密着を求めてくる。 だからユーザもその小さな肛肉を擦り、摘まみ…肉輪の内側を丹念に広げていき、アナルを肉芯へと作り替えていく。 このローションを、可愛い同居人はオナホール用のものだと勘違いしていたが、いやそうなるように仕向けたのだが、実際はアナル開発用に購入したものだ。 減りを確認するたびに「お盛んだー♪」などとからかっていたが、減りの早さは肛門性器の開発が順調だと彼は知らぬのだ。 「んんっ…んっ❤」 そしてこの声。これが寝息ではないことをユーザは最近の傾向から知っていた。 まだくすぐったい…あるいは慣れないという反応が多い中。 時折こうして、眠っているはずの兎の獣人の少年が、性快楽の心地よさの声色を奏でる。 唐綿ハルヤが、オスの兎の獣人が、友人が、ユーザの男の指によって肛悦を得て感じた声をあげる。 その声が続く日がくるのなら…ユーザは何分だろうと、何十分だろうと、何時間だろうと、ハルのアナルを弄り続け楽しむことができた。 ──基本前戯はじっくりしてあげた方がいいかな。 ──焦らした分だけ、本番の時お互いたっぷり気持ちよくなれるよ❤ ──あとは…基本といえば基本だけど、ちゃんと女の子の反応を観察すること。そんで感じてくれてる場所をちゃんと責めたげること。 ──とにかく射精したいからって、独りよがりのセックスしても……お互いなーんにも得しないからね。 ──気持ちよくなってもらえば……向こうの方から勝手に、ちんちんを離してくれないぐらい締め付けて ──………搾り取ろうとしてくるよ❤ セックスのコツを聞いた時、友人が答えた内容は今でも思い出せる。 彼のポリシーはまったくもって、ユーザと同じだった。 だからこそ、その好みで念入りに仕込んで、いつかアナルをペニスで犯してやろうと…ユーザの欲望は止まらなかった。 友人の無条件の信頼に応え。 友人の関係を崩さないまま。 何も知らせず知られないことで。 一人と一匹の肉体は深く結びついていく…。