「そうだねぇ……まず、トレーナーとの恋愛って結構難しいよねぇ」
「えっ……やっぱりそうなんですか？」
「普通に考えたらこっちは学生で相手は社会人だし、教育者と教え子の関係でしょ？色々ハードルがあるからね」
「うう……た、確かに……」
「トレーナーはレースに直結するからこっちのメンタルも気にしてくれるし、こっちはこっちで相手の迷惑にならないかなとか考えたり……お互い気遣って、結局トレーナーと担当ウマ娘ってだけの関係で終わったりとか、普通にあると思う」
「そう、なんですね……」
「そういうのを飛び越えていく特別な子も居るんだろうけど……難しいよ。普通のウマ娘の、経験から言うとね」

「え？じゃあおマチさんもそういうの無かったんですか？」
「うん。お出かけとかはしてたけど、恋人らしいことは卒業してからかな〜。で、レースを引退するときにプロポーズされたんだ」
「えー！俺から離れないで欲しい的な！？」
「んふふ。でね、もうトレーナーじゃなくなるんだなぁと思って、私初めて下の名前で呼んでみたんだ。そしたらあの人すっごい照れちゃって！まだしばらくはトレーナー呼びで……って」
「うわ言いそ〜！！」
「……つまりね、あなたのトレーナーさんがあなたの隣で走り続けたいって思ってるなら、どんなに転んでも遅れても、ゴールは一緒だよってこと」
「……はい！」

「あ、噂をすれば……」
「む！おーい、忘れ物マチタン便はここだよー！」
「あ、ごめんごめん……ありがとうタンホイザ。本当助かったよ」
「ううん、走ればすぐだし。久々に来たらなんだか懐かしくって、楽しくなっちゃった」
「そう？……で、何話してたの？後ろの子たちがすごいニヤニヤしながら見てくるんだけど……」
「んひひ、先輩から後輩にアドバイスしてただけだよ。“トレーナー”♡」
「ええ……？」


終

駅弁するんか！？

配当をよこせー！

何が弁当だー！

マチタン便は実際言いそう

幸せそうなタンホイザ好き

いいよね…

女の子の会話っていいよね