… | 424/07/17(水)00:33:59No.1211840122そうだねx3「瑠璃乃ちゃん瑠璃乃ちゃん! デート行こっ!」 「へっ?」 花帆ちゃんは突然そう言うと、ルリの手を引いてバス乗り場へと引っ張った。“デート”という言葉に思わず胸が高鳴ってしまう。けど、勘違いしちゃダメだ。友達同士のお出かけを“デート”と呼ぶのも最近では普通らしい。そうめぐちゃんが言ってた。花帆ちゃんはあくまで友達を遊びに誘っただけなんだ。……ルリの気持ちは、知らないまま。胸の奥に刺さった棘に知らんぷりをして、花帆ちゃんの隣に似合うような笑顔を作った。 それからは花帆ちゃんに付き合ってショッピングをして、カフェに寄って、たくさんお話しして……バスの時間ギリギリまで全力で楽しんだ。そして今、花帆ちゃんと二人並んでバスが来るのを待っている。 「ね、瑠璃乃ちゃん」 「なに、花帆ちゃ――」 ルリを呼ぶ声に振り向くと、花帆ちゃんの顔が目の前にあった。そして次に何かを考えるよりも先に、唇に柔らかい感触がした。花帆ちゃんの顔。唇の感触。ぱち、ぱち、と何回か瞬きをして、ようやく自分が花帆ちゃんとキスをしていることに気づいた。 「か、花帆ちゃん!? ななななんでいきなり……キ、キスしたの!?」 |