瑠璃乃ちゃん🧡

🦁<ｶﾎﾙﾘﾀｲﾑ

「はぁ〜みんなかわいかった〜」
「そうだね。小鈴さんも先輩方も、いつもと違う感じで新鮮だった」
　スマホにはスクコネの配信終了を知らせる画面。今日のアタシは吟子ちゃんと一緒にDOLLCHESTRAの配信を見守っていた。
「アタシもかっこいいセリフとか言ってみよっかな〜。そしたら吟子ちゃんをもっとメロメロにできちゃうかも〜」
　かっこいいことを言って吟子ちゃんを照れさせてみたい。それを聞いた吟子ちゃんは半ば呆れたような顔。
「別に、無理してかっこつけなくても……」
「無理して！？」
　うへー、手厳しい。アタシにかっこいいは無理だと思われてるのかな。しょぼん。
「……私は、いつもの姫芽さんが好きだから……」
　え……無理、顔が熱い。やばい、アタシが照れちゃってる。
「撃ち抜かれちゃった……」
　きっと真っ赤になっているであろう顔を見られたくなくて、堪らずベッドに顔を埋めた。今吟子ちゃんの顔を見たら絶対アタシだめになっちゃう。
「姫芽さん、大丈夫！？」
　心配してくれたのか、吟子ちゃんが慌ててアタシの顔色を確かめてきた。あっ、顔近い……綺麗……かわいい……。
　アタシはだめになった。

🏦もダメになった

🌾もダメになった

いっぱい🏦が読めてありがた過ぎる

>🌾もダメになった
🧑‍🌾まじふざけんなよ…

🏦🍻🌾

『ショートコント：告白』
「さや。ボク、さやに告白するね」
「！？　は、はい！　ふ、不束者ですが……」
「さやのアイス食べたの、実はボク。ごめんね」
「罪の告白！？」
「ちぇすとー！！」
　綴理の部屋にて。週に一度、コントの打ち合わせを行うのがここ一ヶ月の習慣になっていた。
　今日の配信ではそれが役に立った。ストックしていたネタがパッと出せた。
　ちなみに今のは小鈴の自信作。彼女いわく『ありのままの先輩方』をテーマにしたらしいが、自分ではない自分だなと、綴理はそう感じた。
　さやかのアイスには名前が書かれていて、数量も細かに管理されていて、告白するまで食べたのがバレないなんてありえないのだから。
(コントの中のボク、すごい)
　ともあれ、演技力を求められる題材ではあったけども演り切った。相方も演技とは思えないほど自然に『村野さやか』をこなしていた。可愛かった。
　しかしながら、評価を下すのは作り手側ではない。脚本家や演者らが会心の出来を自負したとしても、全ては観客次第なのだから。
「あはは、お腹痛い！」「…………」
　爆笑１、困り顔１。瑠璃乃と慈の反応に、付け髭が足りなかったかなと、綴理はそう考えた。

クソコントまでエミュれるの凄いな…

>可愛かった。
うわあ急に浮かれるな！

>可愛かった。
惚気ストラ。

めぐるり巻き込まれてる…

文豪の筆が進むのも納得の濃い配信だった

>めぐるり巻き込まれてる…
るりちゃんは今日の配信でひと笑いした後に「さんにんとも、よかったよー！」って、めぐちゃんの手を引いてドルケストラに伝えにいったんですよ…！
めぐちゃんはルリちゃんが喜んでるならヨシ！　それに配信自体は間違いなく面白かったしね⭐︎してたんですよ…！
なんか新作お披露目が始まった…になっただけで
るりちゃんはニッコニコ

「だーめー！　瑠璃乃ちゃん起きて〜！」
「う゛ぇ゛」
　花帆ちゃんのふわふわボディがルリにどーん！　ぽやぽやしてた眠気も逃げていきましたとさ。もー。
　反撃とばかりにゴロンと転がって、そのまま花帆ちゃんの背中に乗っかる。あー、めっちゃ良い香りする。
「花帆ちゃんなんだー？　ルリが先に寝ちゃ寂しいのかー？」
「えへへっ……うん。一緒に寝よ？　だめ？」
　お願いされたら断れるわけない。かわいいし。だんだん復活してきた眠気と一緒に、添い寝モード。
　明日も平日だし朝練あるし。早く寝よってメッセージも込めて、ちょっぴり揶揄ってみる。
「まったくもー。ルリのこと好き過ぎかー？」
「……うん。えへへ」
　花帆ちゃんの顔がぼんやりと紅に染まる。初めての表情には熱が灯っていて、綺麗な翠色した瞳に、ルリの知らない色が浮かんでる。
「あたし、瑠璃乃ちゃんのこと……確かに“好き過ぎ”かも。あはは、ちょっと最近おかしくて」
　わからない。わからないけど、ここで手放しちゃいけない気がした。
「……ごめん、そろそろあたし」
「いやいや、一緒に寝るって言ったじゃんね。ほら、隣。一緒に寝よーよ。いいよ、明日も明後日も。一緒にさ」

ｶﾎｯ…ｶﾎｯ…

🦁ｶﾎﾙﾘ

まだ深夜に早いよ

眩洋夜行。

遠洋漁業