二次元裏@ふたば

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1151848 B24/07/06(土)22:49:25No.1208299191そうだねx4 23:55頃消えます
6月36日なのでブライダルイベントの時の話書きました
フリオ君をお借りしています
そのほか言及のみですが芦原さんと一華ちゃんをお借りしました
fu3698530.txt
短いので全部貼ります
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/07/06(土)22:49:39No.1208299302+
「楽音、最近ちょっと変じゃない?」
「そう?別に普通だよ?」
いつも通りの通学路。私はそこをいつものように楽音ちゃんと2人で帰っていた。
「絶対何かあったでしょ〜!学校休んでる間何があったの〜?」
少し前、一月楽音が学校を休んだ。帰ってきてから、楽音ちゃんはいつも以上にずっと楽しそうだ。
「え〜?内緒〜!」
放課後に一緒に遊ぶことも無くなった。聞いてみると、いつも用事があるらしい。
用事って何?とも聞いてみたけど、それも教えてくれなかった。
けど、反応から考えてみることはできる。最近の楽音ちゃんはどこかボーっとしていることが多いし、用事について聞くと決まって少し照れた様子になる。
私が思うにこれは…彼氏!
「ねえ楽音〜」
「何〜アイナ〜?」
「もしかして彼氏できた?」
224/07/06(土)22:49:51No.1208299422+
「えっ………なっ……あの…その…えへへ…///」
この反応…クロ!
「やっぱり〜!!ねね、どんな人なの?年上?年下?」
「うーん…同い年…かな?たぶん。」
「たぶんってどういうこと?」
「えっとねー……あっ、じゃあねアイナちゃん!」
「ちょっとまってよー!」
私の家への道と楽音ちゃんの家への道の分かれ道。彼女は小走りで角を曲がって行ってしまった。
追いかけてみたけど、曲がった先に楽音の姿はなかった。
絶対に後ろ姿は見えるはずなのに。
それが彼女と会った最後の日に起きた出来事だった。
次の日も、そのまた次の日も、一週間たっても一ヶ月たっても一年たっても、楽音が再び学校に来ることはなかった。
324/07/06(土)22:50:07No.1208299529+
「んー…おはようバーガモン。」
「おはようアイナ〜」
「おはよ〜」
「おはようとりからボールモン……あれ?ポテモンは?」
「ポテモンならジャガモンのところに仕入れに行ってるよ〜」
「こだわってるもんね〜」
今日は定休日。いつもより遅く起きた私は、パジャマのままバーガモンたちと話していた。
「アイナはさ〜…帰りたいって思うことある?」
「何さ急に〜藪から棒に。」
「最近はボク達のお店にも人間がよく来るようになったじゃん?」
「繁盛して何よりだよね〜」
「いろんなお客さんを見ててさ、人間の世界に帰りたいって人も結構いるなって思ったんだ。だから…アイナは…どうなのかなって。」
「うーん…私は別にどっちでも良いんだ。今はこっちで店長やってるの楽しいしさ!」
私がそう言うと、バーガモンは安心したような顔になった。
私のこと心配してくれてたのかな?良い子だな、本当に。
424/07/06(土)22:50:19No.1208299640+
「でも…友達に会いたくなったりしないの?」
「友達かぁ…」
友達…高校に入ってから中学の時の友達とはあまり連絡を取らなくなってしまった。高校でできた友達とは何か壁を作ってしまっているような気がする。
心の底から友達になれるほど、もう私たちは子供じゃないのかな。
小学生の頃に戻りたい。あの頃の私たちは余計なことなんて考えてなかった。ただ一緒にいるだけで、話をするだけで楽しかった。
今みたいになるのが大人になるってことの一つなら、私はずっと子供のままで居たかった。
「別に会いたくなったりしないかな。今はバーガモンたちが友達だし!」
「へへ…なんかそう言われると照れるな…」
デジモンたちの純粋な笑顔を見ていると、大人になりかけている私たちがとても汚れているような気すらしてしまう。
「あっ、そうだアイナ!これ、行ってきなよ!」
524/07/06(土)22:50:32No.1208299772+
「何…これ?」
バーガモンが渡してきたチラシには、ドレスをきた緑の髪の女の人が載っている。
「ロードナイトモンの村でイベントやるらしいんだ。お客さんからポスター貼ってくれないかって頼まれてさ、せっかくだからアイナも行ってきなって!」
「えっ、でもこの日ってお店…」
「大丈夫!ボク達が店番するから!たまにはアイナ休んでよ」
「休んで〜」
「とりちゃんまで…ありがとう、2人とも!」
624/07/06(土)22:50:44No.1208299869+
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「デコ…ピン!!!」
楽音の左腕による一撃で、オーガモンはデジタマへと戻り、どこかへ消えていった。
「3 minutes have passed. Re-administration will commence.」
「みんな〜出てきて大丈夫だよ〜」
人間の形に戻った楽音は、周囲に隠れていたデジモン達に出てくるよう促した。
「ありがとうございます…オーガモンの乱暴には困っていたんです…」
「良いんだよ雪だるまちゃん。また困ったら呼んでね。」
ユキダルモンと少し話し、楽音は周囲を見回した。
オーガモンと戦った後には、いくつかの破壊された建物とえぐれた地面が残されている。
「はぁ…もっと被害を出さずに戦えればなぁ……ん?あれ…なんだろう」
楽音は、戦闘の余波で二つに破けた何かのポスターを拾った。
「ロード…ナイト…村?」
「ご興味がありますか?人間の方が何やらイベントを開くらしく…」
「へー…ちょっと気になるなぁ…」
724/07/06(土)22:51:04No.1208300049+
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「うわぁ…なんか人いっぱいだなぁ…」
ブライダルイベントの日、指定されていた場所へと行ってみると、確かにそこには村があり、たくさんの人がいた。
1人で行く勇気はなかったからミネルちゃんとつかさくんも呼んでみたのだけれど──────
「来い!メルヴァモン!!!!」
「ツカサァァァぁ!!!!」
2人は、なぜか設置されているプロレスのリングで戦っている。
仲が良いのか悪いのか…
チャペルの方を見てみると、紫色の狐に似たデジモンが人間の男の人と式を挙げていた。ブーケトスかぁ…本物のそれを見たのは初めてだったが、2人ともとても幸せそうだ。
私より年下であろう女の子もいる。名張一華という名前らしいその子は、デジメンタル…というよくわからないものを作っているようだ。
その子も、赤髪の男の子と楽しげに話している。
824/07/06(土)22:51:14No.1208300135+
もし…
もしイグニーが生きていたら、あの人たちみたいに一緒に笑えたのかな。
私も…あんなふうに幸せになれたのかな。
思わず左手を見た。
まだ血に染まっているような気がしたから。
まだ、そこに彼の温もりがあって欲しかったから。
924/07/06(土)22:51:25No.1208300211+
人混みに疲れてしまったかもしれない。私は人が少なそうなところを探して、村の端の方へと向かった。
1024/07/06(土)22:51:41No.1208300345+
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「あっ!…もしかして…フリオくん…だよね?」
「テンチョウ!」
人混みの中で見知った顔を見つけると、少し安堵してしまう。
この前ゴタゴタに巻き込まれた時、彼にはお世話になった。
「この前はありがと〜フリオくんはなにやってるの?」
「エット…オハナヲ…」
彼は自分の足元に置いてある図鑑を指差した。
「ユビサシテモラエバ、サカセマス。」
「へー…」
ページをパラパラとめくる。花のことは詳しくないけど、何か良いのはあるかな。
「じゃあー…これにしようかな。黄色いやつね!」
1124/07/06(土)22:51:56No.1208300453+
「ワカリマシタ。doble espíritu digivolve!」
その声と共に彼の体が光り出す。その光は巨大な木の幹となり、見上げてみると、そこにはあの時フリオくんが進化していたワニのようなデジモンに似た顔がついていた。
「TULEMON!」
「でっかいなぁ〜…」
彼がツタを地面に刺すと、みるみるうちに新芽が芽吹き、若葉は大きく育ち、すぐさま花が咲いた。
「すごーい!」
黄色いゼラニウム。選んだのに特に深い理由はないけど、綺麗な花だ。
何本か摘み取ってみる。良い香りだ…嗅いでいると心が落ち着く。
それにしても大盛況だ。ここにお店出せば儲かったかな…?
「じゃあまたお店来てねフリオくん!」
「ハイ!テンチョウ!」
1224/07/06(土)22:52:08No.1208300541+
いろんなお店を見て少し疲れてしまった。人のいないところで休もうと端っこの方へ向かうと、白い髪の女の子がいた。
どうしてだろう。こんな子見覚えがないはずなのに、なぜかとても懐かしい気持ちになる。
不意にその子が振り向いた。赤い眼が私を見つめる。
どこか悲しみを持ったような瞳に、私は引き込まれるような感覚を覚えた。
「えっと…何か用ですか…?」
その声は、私の記憶を呼び起こすのに十分だった。『じゃあねアイナちゃん!』5年前、私にそう言った彼女の声。それと全く同じだった。
よく見てみると、顔も目と髪の色以外は全く同じだ。どうして…?
「ら…楽音…なの?」
「えっと…そうですけど…どこかで会いましたっけ…?」
「私…私だよ楽音!アイナだよ!」
「アイナ……アイナちゃん!?こんなに大きかったっけ…」
私より少し背が高かったはずの楽音は、私より小さくなっていた。
「5年も何してたの?なんでデジタルワールドにいるの?その髪は?目は?」
「ちょっと!一度に聞きすぎ!」
1324/07/06(土)22:52:20No.1208300641+
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久しぶりに会ったアイナちゃんは、私よりずっと大人に見えた。
あのことがなければ、私もこんなふうに大人になってたのかな。
「で、この5年間何してたの?」
「えっと…こっちから帰れなくなっちゃってて…」
あのことを、この5年間で私が犯して来た罪のことを言うなんて、とてもできなかった。
「じゃあその…見た目は…なんで?」
「これは…色々あって…私もよくわかんない…」
「わかんないかぁ〜」
1424/07/06(土)22:52:31No.1208300731+
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「…アイナはなんでこっちにいるの?」
そう聞かれたので、私はクロスローダーを取り出して楽音に見せた。
「バイトの時にこれ拾っちゃったらこっち来ちゃってさ〜…帰れないし仕方ないからこっちでお店やってるんだ。」
「そうなの!?じゃあ私と一緒に帰ろうよ!ゲートオープン!」
楽音がそう唱えるとあたりの空間が歪み、裂け目ができた。
「楽音…こんなことできたの?」
「えへへ…これも色々あってね…さ、帰ろ?みんな心配してるよ、きっと。」
心配…してるのかな。本当に。
「…ごめん楽音。私まだ帰りたくない。」
こっちにいる方が、私は楽しい。向こうのみんなも、多分今更帰ってこられても困るだろう。
「……そっか。帰りたくなったらいつでも言ってね。」
「うん…そうだ!このお花、楽音にプレゼントするよ!」
「いいの?」
「もちろん!その代わり今度私のお店来てよ!サービスするからさ!」
1524/07/06(土)22:52:46No.1208300839+
以上です
1624/07/06(土)22:54:08No.1208301379+
自キャラ
230久亜アイナ
292南雲楽音
1724/07/06(土)23:10:38No.1208308960+
キテル…?
1824/07/06(土)23:16:58No.1208312158+
6月はブライタルだからな…!!
1924/07/06(土)23:17:49No.1208312533+
でも…6月は30日までだって…
2024/07/06(土)23:19:56No.1208313586+
6月は6月だけの特権じゃねえぜ!
2124/07/06(土)23:20:04No.1208313646そうだねx1
>でも…6月は30日までだって…
6月30日
7日目──
2224/07/06(土)23:20:28No.1208313850+
フリオ君のスペイン語セリフのためにスペイン語版フロンティアの動画漁ったのは今から考えると頑張りの方向性を間違えてたかもと思います
字幕なかったんですけどこれで合ってるんでしょうかね
2324/07/06(土)23:22:48No.1208314854+
芦原夫婦公式です…
ちょいだしでも嬉しいです!!!10
2424/07/06(土)23:23:46No.1208315281+
フリオ公式です、ありがとうございます!
す、すげえ、俺はうちの子のためにスペイン語調べたことは一度もないのに…!
2524/07/06(土)23:24:34No.1208315623そうだねx1
>フリオ公式です、ありがとうございます!
>す、すげえ、俺はうちの子のためにスペイン語調べたことは一度もないのに…!
うちのアイナを使っていただいたのでちょっと気合を入れました
2624/07/06(土)23:26:33No.1208316621+
デジタルワールドで居場所がある子ほど人間界帰れる問題は難しいよね
2724/07/06(土)23:27:18No.1208316965+
ちょっと愚痴るんですけどwikimonによると英語版のダブルスピリットエボリューションってFusion Evolution!らしいんですよ
でも動画の音声だとどう聞いてもdoble espíritu digivolve!って言ってる気がするんですよ!
確かにデジモンの進化の英語ってdigivolve to...! だけどこっちは何回聞いてもto付いてない気がする!なんなんだよこれ!
2824/07/06(土)23:41:06No.1208322904+
メルヴァと司は昼のプロレスするんなら夜のプロレスもしろよ!
2924/07/06(土)23:45:40No.1208324921+
>メルヴァと司は昼のプロレスするんなら夜のプロレスもしろよ!
多分夜は盛り上がったでしょうね…その話は未来の自分に託します


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