「今回の業務の終了報告を。無事にブレッシングポイントの敷設に成功しました」 「はっはっは!任務ご苦労!これで飛び地への通信もやりやすくなったな!」 ガブリエラ・クーペの元に、彼女のスクワイヤー、ドーバー・ブレッドが業務終了報告の為に訪れる。 「ええ、いずれは貴女こそが後世最も偉大な開拓者の1人として語り継がれることでしょうね」 「‥‥ん?どういうことだ?」 ドーバーの言葉に疑問符を浮かべるガブリエラ。 「おや?お気づきになっていないのですか?私がブレッシングポイントの敷設を行う際、必ずボスの名を刻んでいますよ?」 「それがどうした‥‥あ」 何かに気が付いたようにガブリエラは口を開ける。 「そう、各地のブレッシングポイントに刻まれたガブリエラ・クーペの名こそが、後世に語られる偉業を成し遂げた開拓者の名前として残るのです。」 自らの従者が、とんでもない事を言っているのに呆れるガブリエラ。 「はぁ‥‥大体、ウチが敷設してるのは誰もが知ってるだろ、業務としてやった事として残り、個人の名としては残らんだろ?」 「さあ、後世の人間の語る事です、どう脚色されるかは分かりませんよ?」 にこやかに語るドーバーだが、ガブリエラは若干引いている。 「ところでボス、良い感じの話をしましたし今回の給金に特別手当等は‥‥」 「ないわ!!魂胆バラす馬鹿がどこにいる!!」 「ちぃっ!」 「お前という奴は本当に‥‥」 そんなこんなで2人の会話は続く。