二次元裏@ふたば

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1355435 B24/04/29(月)00:31:20No.1183470313そうだねx2 02:15頃消えます
「迂闊だったわ…」
イッシュのホテルで、ブルーは嘆いていた。
椅子に座る姿勢が乱れ、腰がズレる。
レッドからの電話で、服を彼の家に忘れていた。
そのことを聞いて、過去の自分の失態を呪いたくなる。
自分らしくないミスだった。
単に忘れてただけという些細な失敗。
だけど、よりにもよってとは思う。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/04/29(月)00:31:47No.1183470509+
その時の下着のデザインを思い出す。
地味なデザインの、普通のものだった気がする。
どうせ見られるなら、もうちょっとかわいいものを着ていればよかった。
レッドはどう思ったのだろうか。
あれを着た自分を想像したのか。
見たいと思ったのだろうか。
そう頼まれたら、どうしよう。
224/04/29(月)00:32:39No.1183470867+
「やっぱり、レッドも見たいのかな」
男というのは、大抵はスケベなものだ。
どんな堅物だろうと、好みな仕草をする女を見れば反応はするはずだ。
それがわかっていたから、昔は男の好みそうな動きを研究していた。
そして、実際にやってみることで相手を騙していた。
レッドもその1人だった。
褒められたことではないし、自分としてはもうやるつもりもない。
それに手を出される前に逃げていたから、本格的に距離を詰めようとするならどうするかの経験はなかった。
324/04/29(月)00:33:18No.1183471116+
「まさか、こんなことで今更悩むことになろうとはね」
つい頭を抱える。
彼氏に下着を見られる。
自分からやるならいいが、不意にこうなってしまったのは困る。
見られたのが恋人だけなのが不幸中の幸いだろう。
自分とて愛する人以外にはそこまでガードが緩むことはない。
少なくとも、今の自分は。
424/04/29(月)00:34:46No.1183471760+
そうなるくらいに、彼のことを好きになってしまったのか。
男を骨抜きにするどころか、自分の方がそうなるとは。
下着を見られても不快感はない。
彼にならば、裸を見られてもいいのかもしれない。
それほどまでに、惚れこんでしまった。
かつての自分と比較して、ここまで特定の相手に入れ込む女になるとは。
人とは変わるものだ。
そんなことを実感する。
524/04/29(月)00:35:07No.1183471880+
ふと気になってお腹を触ってみる。
そこまで肉はついてない。
スタイル維持のために日頃から気をつけてはいる。
とはいえ、もう少し絞ってみようかなと思う。
見てほしい、という気持ちが出てくる。
レッドに、自分の身体を。
あんな偶発的な形ではなく、自分の意思で。 
いつかはそうなるはずなのだ。
きっかけがどうであれ、そう思うことは間違いではないだろう。
624/04/29(月)00:36:14No.1183472350+
どうせ見られるなら、出来る限り綺麗な姿になりたい。
自分の身体に自身はあるが、もっとと思ってもしまう。
メイクや、スキンケアももうちょっと考えてみよう。
そう思うと、こうしてはいられない。
椅子から立ち上がって、ブルーは調べものを始めた。
724/04/29(月)00:37:23No.1183472825+
それから時が経って。
帰国後、久しぶりにレッドの家にたどり着いた。
「ただいま、レッド!」
「おかえり、ブルー」
再会の喜びから、彼に抱きつく。
レッドは少しよろけたが、抱きしめ返してくれた。
懐かしい、彼の身体。
前より固く、たくましくなったように思える。
また鍛えたのだろう。
824/04/29(月)00:38:20No.1183473228+
「ちゃんとご飯食べてる?
アタシがいないからってインスタントとかコンビニので済ませてない?」
「そ、そんなことないぞ」
目を逸らしながら、レッドが答える。
「レッドがわかりやすいけど、まあいいわ。
じゃあ久しぶりにアタシが作ってあげる」
「よかった。
オレ、ブルーの手作り料理好きなんだよ」
「はいはい」
背中を軽く叩いて、身体を離す。
924/04/29(月)00:39:35No.1183473738+
レッドに、料理が好きと言われると嬉しくなる。
我ながら単純だと思うが、嬉しくなることは抑えられない。
こちらもレッドのことを言えないなと自覚する。
鼻歌を流しながら、上機嫌でブルーはキッチンに向かった。
1024/04/29(月)00:40:40No.1183474173+
「ふー、ご馳走様」
「お粗末様でした」
食事を終えて皿を片付け、一息つく。
あまり野菜をとってないだろうと思って野菜炒めにしてみたが、好評だった。
おかわりまでして、作った甲斐があったと感じる。
「それで、今日は泊まりたいんだけどいい?」
「いいよ。久しぶりだしゆっくりしていってくれよ」
「うん」
快く了承してくれて、ブルーは笑みを見せた。
1124/04/29(月)00:42:15No.1183474825+
それから時が経って。
日も沈んで、夕食も過ぎた頃。
「レッド、ちょっと聞きたいんだけど」
「ん?どうしたんだ?」
リビングでくつろぐレッドに声をかける。
窓を全てカーテンで覆う。
念のためだが、他の誰にも見られないように準備をした。
「何をするつもりなんだろ…」
疑問に思うレッドに、ブルーは質問する。
1224/04/29(月)00:43:22No.1183475317+
「この前のアタシの服や下着見て、どう思った?」
レッドが硬直する。
そんなことを聞かれるとは、思ってなかった。
そういう風な、反応に困った表情。
だけど、聞いてみる。
そのために、今日まで準備してきたのだから。
「いやらしい気持ちに、なった?」
「………うん」
躊躇いの後、レッドが頷く。
「いけないことなのはわかってるけど、オレの好きな女の子が着てた服だって思うと…。
だから早く手放して変なことしないようにって必死になったんだけど…」
1324/04/29(月)00:44:36No.1183475839+
答えにくそうに、目を泳がせながらレッドが語る。
「ありがとう。本当のこと言ってくれて」
無理矢理聞き出してしまった罪悪感と、女として意識してくれた嬉しさの両方が胸に満ちる。
「じゃあ、お詫びってわけじゃないんだけど」
そう言って、服に手をかけた。
「え…!?」
驚く彼の前で、服を脱いでいく。
上下を脱ぎ、靴下もそうする。
そうして、下着のみの姿になった。
1424/04/29(月)00:46:17No.1183476533+
「どう…?」
掠れる声で、レッドに尋ねる。
緊張で、思っていたより声がはっきり出ない。
メイクや香水も、先程洗面所で改めてやってみた。
うっすらとではあるが、アイシャドウもしてみた。
身体も前よりダイエットして、より細くなった。
下着も、透けた箇所のありつつレース柄のものを着ている。
この日のために、この姿を見てもらうために。
考えたのが、これだった。
1524/04/29(月)00:48:31No.1183477394+
「え、えっと…」
レッドが狼狽える。
視線があちこちを彷徨っているようで、チラチラとこちらを見ている。
気になって仕方ないのだろう。
突然、恋人が目の前で下着姿になって。
戸惑いはしても、関心が捨てられない。
1624/04/29(月)00:50:51No.1183478270+
「そ、その…。
えっと!すごい、いいと思う…」
「…ありがとう」
必死に、絞り出すような感想。
それでも、ブルーは嬉しい。
紛れもなく、彼の本人だろうから。
こんな局面で、お世辞が言えるほどレッドは器用ではない。
だから、偽りのない本心だと確信できた。
1724/04/29(月)00:53:42No.1183479361+
「…触ってみる?」
腕を交差させ、胸を持ち上げる。
形にも大きさにも自負のある乳房。
それを、レッドに見せつける。
ごくり、とつばを飲む音が聞こえる。
目の前にある禁断の果実。
それを掴むべきか否か。
そんな葛藤が、レッドの中で行われるのだろう。
1824/04/29(月)00:56:36No.1183480465+
「…ちょっとだけ」
そう言って、遠慮しているように震える手でこちらに触れた。
下着ごと、彼の手で乳房が掴まれる。
「…っ!」
思ったより荒い手つきに、つい身を捩る。
「ごめん、痛かったか?」
「ううん、大丈夫」
安心させるために、笑ってみせる。
1924/04/29(月)00:59:50No.1183481572+
誰にも触らせたことのない箇所。
偶発的にはあったかもしれないが、ここのみを誰かに触らせたのは初めてだ。
自分の女としての象徴の一つ。
男の視線を集めてしまう膨らみ。
それが、1人の愛する人に触られている。
ブルーは、それを意識すると身体が熱くなった。
2024/04/29(月)01:02:17No.1183482365+
レッドの顔を見る。
視線が、胸に集中している。
自分の身体に夢中になっている。
たびたび、彼からもそこを見られていることはあった。
でも、今は普段と違う。
いつもなら遠慮してすぐに目を逸らしていた。
でも、今は劣情に任せて強い視線を集中させていた。
2124/04/29(月)01:05:05No.1183483248+
「…!」
少し、彼の指が強く食い込む。
思わずブルーは身を震わせた。
「ブルー、ごめん!」
揉む手を離し、レッドが身体を抱きしめる。
「ごめん。やりすぎて怖がらせちゃって」
「怖い…?」
言われて気づいた。
自分の肩が、震えてることに。
2224/04/29(月)01:07:48No.1183484074+
愛する人の本能を見た恐怖か。
未知の領域に脚を踏み入れる緊張か。
露出の多い姿でいる羞恥か。
いずれにせよ、ブルーの身体と精神が正常ではない。
これだけは自分でもわかった。
「…ごめん。
急にこんなことして」
抱きしめ返して、彼の頬に擦り寄る。
2324/04/29(月)01:10:31No.1183484938+
「アタシ、下着見られたのもある意味ではいい機会かなって。
それで、実際に下着着てるところ見てもらいたかったんだけど…」
行き着くところまで行く覚悟はあった。
そのはずだった。
でも、実際にその直前になると震えが止まらない。
覚悟が鈍っている。
今は、この状況でいることを拒みそうになる。
2424/04/29(月)01:13:32No.1183485805+
「焦らなくていいよ。
オレも暴走しそうになったしさ。
ゆっくりでも、オレ達のペースで行こう」
「…うん」
流れた涙が、彼の身体も濡らす。
やっぱり、自分はレッドが好きだ。
スケベなところはあるけど、こちらを気遣ってくれる優しい人。
この人が恋人でよかった。
ブルーはそう思う。
2524/04/29(月)01:16:22No.1183486612+
「…それじゃ、アタシお風呂入ってくるわ。
せっかく脱いだから、風邪ひかないうちにあったまらないと」
「ああ、いってらっしゃい」
身を離すが、レッドは動かない。
ソファに座って、そこから立ち上がる気配もなかった。
単に立つ必要がないからかもしれない。
でも、座り方を変える彼の仕草にブルーは思うところがあった。
2624/04/29(月)01:19:46No.1183487525+
「じゃ。アタシが上がるまでには落ち着いてね」
近づいて、キスをする。
唇を離した後、改めて下着姿を見せてその場を去った。
硬直しているレッド。
下世話なことだが、それはある箇所もだろう。
失敗はしたが、わかったこともある。
レッドにとって、自分は大事な人。
それと同時に、彼が興奮する存在。
2724/04/29(月)01:21:52No.1183488127+
それがわかっただけでも、やった価値はあった。
悔しさや恥ずかしさはあるが、喜びもある。
軽い足取りで、ブルーは浴室に向かった。
「…くしゅん」
あまりに長い間、露出の多い格好だったせいかくしゃみをしてしまったが。
2824/04/29(月)01:22:07No.1183488194そうだねx2
以上です
閲覧ありがとうございました
2924/04/29(月)01:23:23No.1183488570+
説明するの忘れてましたが前回の続きです
前回はレッドの家にブルーが下着含めて服を忘れた話でした
これってもうちょっと掘り下げできるのではと続きものにしてみました
3024/04/29(月)02:04:40No.1183498142+
とんでもねえ熱量だったよ…


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