二次元裏@ふたば

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691141 B24/04/12(金)20:26:19No.1177564603そうだねx1 21:30頃消えます
 乱れた呼吸を整える為、少年は足を止めた。
 道は細く、暗い森の奥へ続いている。
 引き返そうと振り返って見るが、鬱蒼と生い茂る木々のせいで、来た道はわからない。
 端的に言えば迷子になってしまった。

「う、うう。リボルモン……何処行っちゃったんだよ……」

 目尻に滲む涙をジャージの袖で拭いながら、大木トウマはぐすぐすと泣いていた。
 いつも傍らにいる相棒の姿は無い。
 薄茶色のテンガロンハットは、何度見てもどこを探しても見当たらない。
 逸れてしまった。一人になってしまった。

 この過酷で危険なデジタルワールドで、孤立無援。助けを呼ぶこともできない。
 現状を理解してしまったトウマの頭の奥が寒くなる。目から再び涙が溢れてくる。その場にへたり込み嗚咽を漏らしてしまう。
 どうしたらいいのだろう? その答えを教えてくれる人もデジモンも、トウマの側にはいない。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/04/12(金)20:26:51No.1177564804+
「うっ、ううぅ……! 助けてぇ……リボルモン……」

 懇願する声に言葉は返ってこない。
 代わりにトウマの耳に聞こえてきたのは、ナニが蠢く音だった。

「あっ……! ひっ、ひぃ……!」

 木々はがさがさと音を立てて揺れ、枝葉の隙間から輝く無数の瞳がトウマに向けられている。
 おそらく森に住むデジモンが自分を狙っているのだろう。
 そう気づいた時には、トウマに一体のデジモンが飛びかかって来ていた。

 どうすることもできない。
 ただ反射的に目を瞑り、身体を縮める。それがトウマに出来る精一杯の行動だった。
224/04/12(金)20:27:30No.1177565074+
(そ、んな……、ぼく、ここで……し、ぬ……?)

 鋭い牙が、爪がトウマに振り下ろされる。幼い人間の身体など容易にバラバラにできるであろう一撃。
 しかしその一撃が、トウマの肉体を傷つけることは無かった。
 
「──コアドラモン! ストライクボマー!」

 人間の声。聞き馴染んだ日本語が、トウマの鼓膜を揺らした。
 トウマは恐る恐る目を開く。と、襲いかかってきていた狼のようなデジモンが、遠くの地面の上まで弾き飛ばされているのが見えた。

「えっ……? な、なんで……」

 トウマの頭が疑問と困惑で埋め尽くされる。緩慢な動きで辺りを見渡すとトウマの近くには、いつの間にか一人の少女と一体の青いデジモンが佇んでいた。
324/04/12(金)20:27:50No.1177565205+
「キミ、だいじょーぶ? 怪我してない?」

 少女が屈んでトウマの顔を覗いてきた。
 青い帽子とその下のグレーのショートカットの綺麗な毛先がふわりと揺れる。
 猫のような丸い瞳にじっと見つめられ、気恥ずかしくなってトウマは思わず目を逸らしてしまう。

「あっ、いやっ……そ、そのっ。だ、だいじょぶ、です……」

「そっか。なら良かった」

 トウマよりも背の高い、おそらく年上であろう彼女は、にこりと微笑むと立ち上がる。
 
「ちょっと待っててね。今あのコたち追っ払うから」

 そしてそのまま、無数に光る森の中の瞳と相対するようにトウマの前に出た。
424/04/12(金)20:28:08No.1177565340+
「じゃあやろうか、コアドラモン」

『……ああ、任せろ。ノゾミ』

 短いやり取りだがそこには確かな信頼がある。
 お互いを尊重し築かれた絆がある。
 一人と一体の凛々しい後ろ姿に、息の合ったコンビネーションに、トウマの視線はいつしか釘付けになっていた。
524/04/12(金)20:29:04No.1177565689+
 ぱちぱちと焚き火の炎が音を立てて燃えている。トウマは切り株に座り、その温かな光をぼんやり眺めていた。
 怪我はない。生きている。九死に一生を得た。炎の熱を感じているとその実感が少しずつ湧いてくる。

「じゃあ、改めて。まずは自己紹介から始めようかな。私の名前は坂木臨。こっちは相棒のコアドラモン。よろしくね」

『……よろしく頼む』

 焚き火を挟むんでトウマの対面には、窮地を救ってくれた彼女、坂木臨とその相棒のコアドラモンがいる。臨は焚き火を長い棒で弄りつつ、コアドラモンはその様子を少し後ろで見守っていた。

「ぼ、僕は大木トウマです。よ、よろしくお願いします。さっきは助けてくれて、ありがとうございました」

「どういたしまして。たまたま通りかかって、ピンチみたいだからお節介焼いただけだだから。そんなに気にしなくていいおーけーだよ。……はいこれ。トウマくんもどうぞ」
 
 あはは、と笑いながら臨がなにかを差し出してきた。鉄の串に刺さった焼きマシュマロだ。焚き火の近くから漂って来ていた甘い匂いは、これだったのか。
 少し気になったその正体に納得しつつ、受け取って口に運ぶ。
624/04/12(金)20:29:20No.1177565785+
「あっ……。おい、しい……」

 香ばしい匂いととろける食感。
 砂糖の甘さが疲れた体に染み渡るように広がっていく。

「ふふふ。そうでしょうそうでしょう。美味しいよね、焼きマシュマロ。私も好きでさ。よく食べるんだー」

「ありがとうございます。助けていただいたたけじゃなく、こんな、ご馳走にもなってしまって……」

「いいのいいの。旅は道連れ世は情けっていうでしょ? 困った時はお互い様だよ」

 トウマは臨の優しさにまた涙が出てきそうになってしまった。過酷なデジタルワールドで触れたことの無かった親切と、久方ぶりの人間の声に少年の心に強く響いた。
 けれど泣いてばかりはいられない。自分は助かったけれど、相棒のリボルモンの行方は依然わからないままだ。
 もしかしたら危ない目に遭っているかも知れない。そう思うとトウマは彼の居場所について尋ねていた。
724/04/12(金)20:29:36No.1177565881+
「あ、あのっ。助けてもらってばっかで、アレなんですけど……。リ、リボルモンを見ませんでしたか? 僕の相棒なんです。あの森でさっきデジモンに襲われて、その時に逸れてしまって……」

「それは大変。けど……んー。私は見てないかな。コアドラモンはどう?」

『……俺も記憶にないな。自分達とは別の方向から出ていってしまったのかも知れん』

「そ、そんな……」

「でもあの森で逸れたんなら……まだ遠くには行ってないかも。──よし」

 臨が立ち上がった。
 優しく快活な笑みを浮かべ、戸惑うトウマに声を掛ける。
824/04/12(金)20:29:51No.1177565966+
「探しに行こうトウマくん。お姉さん達も手伝うよ」

「えっ……い、いいんですか……?」

「もちろん。乗りかかった船だし。最後まで付き合うよ」

『……相棒を失う、なんてこと。君にさせたくはないからな』

 臨とコアドラモンの頼もしい返答に、トウマの目から涙がこぼれる。
 しかしそれをすぐに拭うと、立ち上がって彼女達に頭を下げた。

「お、お願いします! リボルモンを……僕の相棒を捜してください!」
924/04/12(金)20:30:06No.1177566085+
再び足を踏み入れた森は、一層騒がしかった。
 多様なデジモンの鳴き声と、枝葉が折れるような音。それを頼りに進むと激しく争ったような跡が広がっている。

「……絶対リボルモンの仕業だ」

 太い木の幹に空いた銃痕を見ながらトウマが独りごちる。
 
『……随分と暴れているようだな、キミの相棒は』

 コアドラモンが周囲に倒れているデジモン達を見下ろしながら言った。

「あ、その……なんか、すいません」

「ま、まあ。元気でいるみたいだし。それはよかったんじゃない?」
1024/04/12(金)20:30:19No.1177566165+
臨の言葉にトウマは頷いた。
 派手に戦う元気がまだあることに、少しだけ肩の荷が降りたからだ。
 
『しかし悠長にしている余裕は無いかもしれん。この森には完全体のデジモンも生息している。リボルモンは強いデジモンのようだが、ヤツに目をつけられると流石に──』 

 大きな銃声が鳴り響いた。
 コアドラモンが言葉を切り上げ視線を向ける。森の奥の暗闇で火花が何度も飛び散っている。

「あっちだね、急ごう」

 臨とコアドラモンが駆け出した。
 トウマはその後を追いかける。
 梢を避け、木の根を踏み越え、息を切らせ走る。
 すると視界が開けトウマの目に懐かしい相棒の姿が見えた。
1124/04/12(金)20:30:57No.1177566404+
「……リ、リボルモン」

 薄茶色のテンガロンハット。鈍い光を放つシルバーのシリンダー。身体の表面に生えた銃口は、敵対する大型のデジモンに向けられていた。

『……遅かったか』

「ばちばちにやりあっちゃってるね」

 リボルモンが相対しているのは、一対の大アゴを持つクワガタ虫に似たデジモンだった。
 その体躯はトウマの何倍も大きく、羽を使って空を小刻みに揺れながら飛んでいる。

『どうする、ノゾミ?』

「真っ向からやり合うのは厳しいね。できればリボルモンを連れてそのまま逃走すしたい所だけど……。この森の中じゃ振り切るのは難しいかな」
1224/04/12(金)20:31:16No.1177566496+
 コアドラモンが牙を向き、戦意を滾らせる。
 臨は振り返ってトウマに小声で話しかけた。

「私達がオオクワモンの注意を惹くから、トウマくんはその隙にリボルモンと合流して、二人でここから逃げてね。そこの獣道を真っ直ぐ行けば森から出られるから」

「の、臨さん達は……」

『心配するな。俺達もすぐに追いかける』

「そうそう。こう見えて中々バトルには自信があるんだ。だから大丈夫。トウマくんはリボルモンと自分のことに集中してね」
1324/04/12(金)20:31:31No.1177566589+
はにかむ臨達にトウマは言葉を返すことができなかった。ただ頷いてその背中を見送った。
 一緒に戦いたいと思った。親切にしてくれた彼女達を見捨てるような行動を取りたくないなかった。
 けれどトウマは知っている。自分の力不足を。リボルモンがいても満足に闘えない。
 そんな臆病な自分では、足手まといにしかならないことを。
 
「ぼ、僕じゃ……ダメなんだ……。僕はただ、ここに落ちてきただけの……」

 無力で弱虫な、ただの子ども。 
 自分は選ばれた勇者なんかじゃ──
1424/04/12(金)20:31:59No.1177566750+
 思考に耽り、暗い気持ちに落ちていたトウマの頭を誰かが叩いた。
 涙目で視線を上げる。と、そこには傷だらけのリボルモンがいた。

「リボルモン!?」

 また叩かれた。トウマが頭を押えながら相棒を睨める。

「ど、どこに行ってたんだよ! 勝手にいなくなるなっていつも……!」

 トウマの言葉を待たずに、リボルモンはばしんばしんと頭を小突く。
 そのやり取りがなんだか懐かしくて、少し安心できて、トウマの顔が綻んだ。

「よかったぁ……。もう、会えないかと、思っちゃったぞ……」

 リボルモンは語らない。が、その手でトウマの頭を軽く撫でる。相棒の無事を確認するような優しい手つきだった。
1524/04/12(金)20:32:15No.1177566853+
「うぅ……。……あっ、そ、そうだ……! 臨さんとコアドラモンは……」

 トウマが顔を上げる。視線を彷徨わせ彼女達を探す。
 臨とコアドラモンは未だ戦闘中であった。
 激しい攻防は目で追うのが精一杯だったが、便利屋コンビは徐々に劣勢に追い込まれているようだ。

 しかしオオクワモンの注意は完全にトウマ達から逸らされている。
 逃げ出すなら今がその時だろう。

「合流できたし……、に、逃げないと……」

 臨とコアドラモンの言う通り、その場から離れようと足に力を入れる。
 けれどトウマの両足は上手く動いてくれなかった。
1624/04/12(金)20:32:30No.1177566942+
 恐怖はある。
 しかし動き出せないほどじゃない。
 だから動けないのは別の理由だ。
 彼女達を見捨てて逃げて良いのか?
 このまま戦い続けたら、危ないかも知れない。助けてくれた人達が偽性になってしまうかも知れない。

 けれど自分が加勢した所で、足手まといにしかならないだろう。
 助力したいのも、結局、罪悪感から流れる為の自己満足でしかないのか?

 トウマは逡巡する。
 トウマは迷っている。そんな自分が情けなくて、涙が出そうになる。
1724/04/12(金)20:32:56No.1177567125+
 トウマの丸まった背中をリボルモンが優しく叩いた。

「リボルモン……?」

 寡黙なガンマンは何も言わない。
 ただ相棒の気持ちを後押しするように、腰に提げたホルスターから拳銃を抜いた。
 まだやれるぞ、と丸い月の瞳に意思を込め、トウマの顔に向けている。

「そう、だよな……。うん、そうだ」

 息を吐く。
 冷たい空気を吸い込むと、浮ついた気持ちは少しばかり落ち着いた。
 覚悟は出来ている。とは、言い切れない。
 けれど逃げ出すなんて、もっできそうにない。
1824/04/12(金)20:33:12No.1177567232+
なら、もう。前に進むしか道はないだろう。
 向こう見ずな相棒のように、たまには何も考えず飛び込んでやる。

 トウマは目を開いた。
 そして決意を込め、相棒の名前を叫ぶ。

「や、やるぞ、リボルモン。──臨さんとコアドラモンを助けよう!」

 リボルモンが駆出した。
 手に持つ銃でオオクワモンの背中を撃ちまくる。
 硬い甲殻で弾かれてしまったものの、オオクワモンはコアドラモンへの攻撃を止め、トウマ達の方へ顔を向けた。
1924/04/12(金)20:34:02No.1177567526+
「トウマくん!? なんで、逃げろって言ったのに……!」

「ご、ごめんなさい、臨さん! でも、僕は、どうしても……! 僕たちだけで逃げるなんて、できなかったんです!」

 トウマは叫ぶ。
 臨は少し呆気にとられたような顔をしてから、諦めたように笑みを浮かべた。

「……はぁ。もう、しょうがないな。そこまでいうなら、キミたちの力貸してもらうよ」

「……っ! は、はい!」

『……ふっ。中々、良い面構えになったなトウマ』

 リボルモンに気を取られ、オオクワモンの注意が逸れたのを見て。臨とコアドラモンが、トウマの近くに駆け寄ってきた。
2024/04/12(金)20:34:16No.1177567620+
「トウマくん。リボルモンはまだ大技を撃てる余力ありそう?」

「はい、た、たぶん。一発が、限界かもしれませんけど……」
 
『十分だ。俺達はヤツの装甲を溶かす技がある。それを喰らった状態で、強烈な一撃を受ければ流石に堪えるだろう』

「その一撃をキミたちに任せたいんだけど、やってくれるかい?」

 臨の問いにトウマは力強く頷いた。

「や、やってみます! 任せてください!」
2124/04/12(金)20:34:29No.1177567701+
「なら、任せた。──じゃあこっちも頑張ろうか、コアドラモン」

『了解ッ!!』

 コアドラモンが地面を蹴る。
 未だリボルモンに注視していたオオクワモンの背後をとり、大口を空けた。

「コアドラモン! ブルーフレアブレス!!」

 コアドラモンが青い業火を吐き出した。
 煌々と燃える炎はあっという間にオオクワモンの全身を包み込み、その甲殻に火を付ける。

 オオクワモンの絶叫が森に響く。もがくように苦しみ動く。
 振り回される大アゴを回避しながらコアドラモンが叫んだ。
2224/04/12(金)20:34:43No.1177567786+
『今だ! トウマ、リボルモン!』 

 トウマはリボルモンと目を合わせる。
 リボルモンは静かに頷き、胴体の銃口をオオクワモンに向けた。

「り、リボルモン! ジャスティスブリット!!」

 トウマの声と共に弾丸が放たれる。
 リボルモンの渾身の一撃は、オオクワモンの炎を纏った甲殻を撃ち貫く。

 激しく暴れていたオオクワモンは、二三度大アゴを振り回したが、それを最後に地面に落ちて動かなくなった。
2324/04/12(金)20:35:29No.1177568089+
「……や、やった……のか?」

 トウマが呟く。
 その声に反応するものはない。騒がしかった森の様子は一変し、穏やかな静寂に包みこまれている。

「ふぅ、お疲れ様。トウマくん」

「あっ、臨さん。だいじょうぶ……って?」

 トウマに歩み寄ってきた臨が、その頭を軽く小突いた。
 あまり痛くはない。が、見上げた臨の顔が少々怒っている様な気が……。いや確実に怒っている。やらかした、とトウマは思った。
2424/04/12(金)20:35:44No.1177568169+
「まずは、助けてくれてありがとう」

「い、いえっ。臨さん達にはたくさん助けてもらってし、このくらいは……」

「けど、私は怒ってます! 逃げてって言ったよね? どうして言う通りにしてくれなかったの? 今回は上手くいったけど……ラッキーを拾えない時だって、あるんだよ」

 臨は目を伏せながら言った。
 その顔に暗い影が落ちたのを見て、トウマは増々消沈する。

「ごめんなさい……軽率でした」

「あ、……あー。わ、わかればいいのよ。うん、これでお説教はおしまい! オオクワモンがまた動き出すかもしれないし、早くここから離れよう! リボルモンの手当もしなくちゃだし」
2524/04/12(金)20:36:05No.1177568307+
「そ、そうだ。リボルモンは……」

 臨の言葉を聞いてトウマは相棒を探す為、視線を彷徨わせる。
 リボルモンはよろよろと歩み寄ってきていた。

「だ、だいじょうぶか!? リボルモ……」

 リボルモンがトウマを小突いた。
 臨の時の何倍も痛かった。けれどそんなげんこつを出せるくらいには元気がありそうだ。

「ヘヘ……。やっぱお前は頼りになるな……」
2624/04/12(金)20:36:16No.1177568393+
『ふっ。いいコンビじゃないか』

「……うん、そうだね」

 臨とコアドラモンが笑みを浮かべる。
 トウマはリボルモンに抱きついて、しばらく安堵の涙を流したのだった。
2724/04/12(金)20:36:27No.1177568460+
「そういえばさ。トウマくんとリボルモンに聞きたい事があるんだけど」

 森を出て臨のキャンプに戻ってきたトウマが、再び焚き火を囲んでマシュマロを食べていると。
 リボルモンの手当を終えた臨がそう切出してきた。

「な、なんでしょうか、臨さん?」

「君たちって、こう……こっちで拠点とか持ってる?」

「……いえ。デジタルワールドには一人で落ちてきたので」
2824/04/12(金)20:36:38No.1177568529+
トウマはこれまでの経緯を語った。
 逃げるように入り込んだ路地裏からデジタルワールドへ落ちてきたこと。
 周りには誰もおらず、リボルモンだけが支えであったこと。
 所々つかえながら、その記憶を言葉にした。

「そっか。……大変だったんだね」

 臨はトウマの言葉を静かに聞いていた。
 そして一度鷹揚に頷くと、トウマに声をかけた。
2924/04/12(金)20:37:16No.1177568791+
「じゃあさ。行くとこ無いなら私達と一緒来ない?」

「えっ……?」

「実はさ、私達。ここで便利屋をやってるんだ。あちこち旅して、依頼を受ける。そんな生活をしてるの。だからもしよかったら、トウマくん。──君達も私達と、便利屋の仕事やってみない?」
3024/04/12(金)20:39:00No.1177569521そうだねx7
くぅ疲
すっげぇ長くなりましたがトウマ&リボルモンと臨さん&コアドラモンの怪文書です
マジで長くなってごめんなさぁい!!
解釈違いとかミスとかあったらごめなさぁい!!
3124/04/12(金)20:40:04No.1177569962+
読みごたえがあったわ!
良い文章だった!
3224/04/12(金)20:40:08No.1177569994+
お借りしたキャラクター達です
fu3347713.jpg
fu3347714.jpg
トウマくん便利屋ルートが見たくて描いた
3324/04/12(金)20:41:12No.1177570422+
おねショタいい…
3424/04/12(金)20:42:41No.1177571018そうだねx1
スレ立てて貼ってからtextにすれば良かったと後悔しました…
怪文書だけで30レス近く使ってごめん…
3524/04/12(金)20:43:28No.1177571286+
>スレ立てて貼ってからtextにすれば良かったと後悔しました…
>怪文書だけで30レス近く使ってごめん…
まあtextだと文字化けすることあるから…
3624/04/12(金)20:43:46No.1177571429+
いいのよ「」ルモン!文字化けする人もいたりするんだから!
3724/04/12(金)20:43:48No.1177571445+
かまへんかまへん
良いものを読ませていただいた
3824/04/12(金)20:46:45No.1177572654+
成熟期で格上の完全体に挑むの燃えるよね
3924/04/12(金)20:51:12No.1177574558+
くぅ〜これこれ!
4024/04/12(金)20:52:52No.1177575282+
PCからのtxtなら名前をつけて保存画面で文字コードをANSIに変更するといいらしいぜ!
4124/04/12(金)20:54:22No.1177575903+
UTF16でもいいぞ!
4224/04/12(金)20:56:40No.1177576891そうだねx1
>スレ立てて貼ってからtextにすれば良かったと後悔しました…
>怪文書だけで30レス近く使ってごめん…
いいの!いいのよ!「」ルモン!大体txtファイルにされると文字化けで読めないからありがたいの!
4324/04/12(金)20:57:41No.1177577351+
臨さん3次創作では初登場か?
4424/04/12(金)21:00:05No.1177578452そうだねx1
>「キミ、だいじょーぶ? 怪我してない?」
> 少女が屈んでトウマの顔を覗いてきた。
ここすき
> トウマに歩み寄ってきた臨が、その頭を軽く小突いた。
> あまり痛くはない。が、見上げた臨の顔が少々怒っている様な気が……。いや確実に怒っている。やらかした、とトウマは思った。
ここめっちゃいい
> リボルモンがトウマを小突いた。
> 臨の時の何倍も痛かった。けれどそんなげんこつを出せるくらいには元気がありそうだ。
すごい好き

トウマをご贔屓にしてくれてありがとうございました
個人的に臨さんも大好きな造形だったので嬉しさ100倍です
4524/04/12(金)21:01:56No.1177579394+
しかしよく漏らすとあった割には漏らさないなトウマ…
4624/04/12(金)21:05:12No.1177581177+
ソロだった子が初めての仲間を得るの良いよね…
4724/04/12(金)21:05:23No.1177581283+
>トウマをご贔屓にしてくれてありがとうございました
ウワーッ!?すいませんお借りして色々欠きました!!こちらこそ素敵なキャラクターをありがとうございます!ここすきが多くて嬉しい…
>しかしよく漏らすとあった割には漏らさないなトウマ…
最初は漏らした所を臨さんに見つかるシュチだったんだけどあんまり上手く書けなくて…
見たから誰かお願いします
4824/04/12(金)21:06:00No.1177581651+
クワガーモン種は敵役として便利だな
4924/04/12(金)21:10:04No.1177583918そうだねx1
なんだか見たいシーンが100%出てきてこれは…
5024/04/12(金)21:11:12No.1177584561+
映像で見てみたい戦闘シーンだ…
5124/04/12(金)21:18:04No.1177588289+
良いですよね各種イベントに顔突っ込んでくる臨さんと後ろにひょこっとついてくるトウマくん
5224/04/12(金)21:19:54No.1177589251+
> 息を吐く。
> 冷たい空気を吸い込むと、浮ついた気持ちは少しばかり落ち着いた。
> 覚悟は出来ている。とは、言い切れない。
> けれど逃げ出すなんて、もっできそうにない。
少年が一皮剥ける展開いいよね…
5324/04/12(金)21:22:54No.1177590816+
健全おねショタいい…


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