閉じた手の中に真空を作り出して引き戻す謂わば斥力
それにより内側へ潰された鉄球は元の体積を取り戻したのだ
が、ジェンティルドンナがそれを問いただしても彼は手品だという
思えば最初この男にスカウトされた時も似たような事があった
自分よりか弱い相手の指導を受けるつもりは無い
そう宣言した彼女の前で彼は鉄球を握り潰しそして無くして見せたのだ
その光景に感動し、契約を結んだ後
トレーナーはいけしゃあしゃあと「トリックだよ」と言ってのけたのである
もっともジェンティルドンナの方もそれをやってみせる胆力
その図太さを気に入り契約を解除する事は無かったのだが
後日彼が鉄球を消滅させた所の地面をよくよく調べてみると
当たりには大量の鉄粉が含まれていたのだった
「最強はグラスワンダーのトレーナーと言われているけれど」
「それでいいんだよ。対外的にもトレーナー陣にとっても都合が良いからな」
ウマ娘は鎬を削れば良いがトレーナーは争う必要は無い

ついでに言うのであれば、俺と君が比べる必要も無いだろう
いいから走れ、というのが彼の弁であった
彼は諭す様に言いながら圧縮された鉄球を掴み、そして今度はピン、と弾く
光速で放たれた指弾が草むらに飛び込み
何やら呻き声がし、僅かに揺れると静かになる
それを一瞥するとジェンティルドンナは再びトレーナーの方を見た
「では卒業後ならどうかしら」
「好きにするといい」
楽しみが一つ増えた、と彼女は笑う

目標とは常に頭一つ分高い辺りにある方が自らを伸ばせるものである。

ダブルゴリラ…

だ
ト
何

もうお前が走れよ...

こんな奴らが健全にパートナーシップを結べてるのもトレセンならではですね

>もうお前が走れよ...
ハハハ人間がウマ娘に走りで勝てるわけがないじゃないか

そこらのバトル漫画でもやっていけそう

>彼は諭す様に言いながら圧縮された鉄球を掴み、そして今度はピン、と弾く
>光速で放たれた指弾が草むらに飛び込み
>何やら呻き声がし、僅かに揺れると静かになる
あのこれ……

>光速で放たれた指弾が草むらに飛び込み
宇宙の　法則が　みだれる！

>>もうお前が走れよ...
>ハハハ人間がウマ娘に走りで勝てるわけがないじゃないか
「走りでは」の間違いでは？

ウマ娘レースにヒトミミが出ちゃおかしいだろう
自分達よりも明らかに遅い成人男性がヒイヒィ言いながら200ｍ位走るのも
それはそれで需要あるかもしれないが…

>>彼は諭す様に言いながら圧縮された鉄球を掴み、そして今度はピン、と弾く
>>光速で放たれた指弾が草むらに飛び込み
>>何やら呻き声がし、僅かに揺れると静かになる
後日草むらを調べると大量のルミノール反応が検出されない？大丈夫？

>「最強はグラスワンダーのトレーナーと言われているけれど」
>「それでいいんだよ。対外的にもトレーナー陣にとっても都合が良いからな」
これ聞いたらグラスが見たことない顔してそう

内心最強を自負してるトレーナーはそこそこいそうではある

あのこれ死…

まあグラスのトレーナーなら自身の強さにそこまで執着してないだろう

それはそれとして一度果たし合いしたくはなりそう

トレーナー同士では本気で戦わないのはどちらかあるいは両方が指導不能な状態になるリスクがあるからな…

ウマ娘を指導する立場にある人間がウマ娘より弱いわけがない・・・ってコト！？

>ウマ娘を指導する立場にある人間がウマ娘より弱いわけがない・・・ってコト！？
そりゃなんかあったときに担当を制圧できないようではな

まああのパワーが常に隣にあるのならば強いに越したことはないが…

単純なパワーで敵わなくともやりようはある
そう例えば…嘘

それはそれとして何かの拍子にうちの子一番論争とかしたら暴の嵐になりそう

ウマ娘を導く者が
ウマ娘より弱いわけないだろう？

>あのこれ死…
光速で放たれた指弾の先にあるのは死でなく消滅である

こちらの力と向こうの技のぶつかり合いだからってのもあるんだろうな

真面目に考えれば地球上で光の速さに達すると物理学的には大惨事が起きてしまうのでそのあたりは考えないほうがいいんだ
お前のうんこで地球がヤバい以来の伝統とお約束なんだ

レースの指導するのに切った張ったの強さが関係あるのかね
担当の適性と体調を見極め適切な指示を下し実行させる器量があれば強さなどは蔵の中の弓だよ
平和な世では仕舞われるだけで何の意味もない物差しだ

>レースの指導するのに切った張ったの強さが関係あるのかね
>担当の適性と体調を見極め適切な指示を下し実行させる器量があれば強さなどは蔵の中の弓だよ
>平和な世では仕舞われるだけで何の意味もない物差しだ
そんな風にうそぶくトレーナーに対してジェンティルドンナは疑問を投げかける
ならば何故あなたは蔵の中の弓を丁寧に手入れしているのかしら？と

>平和な世では仕舞われるだけで何の意味もない物差しだ
裏を返せば乱世では従えられるだけの強さの裏付けがないとウマ娘を指導できないと？

>あのこれ死…
否定ッ！トレセンは常に平和ッ！

ちょっと月刊秘伝ぽい

>裏を返せば乱世では従えられるだけの強さの裏付けがないとウマ娘を指導できないと？
実際のとこウマ娘武士を従えられるのはパワーであるとミヤモト・マサシも詠んでいる

>ならば何故あなたは蔵の中の弓を丁寧に手入れしているのかしら？と
習慣だから…では納得するまいね
これは仮定の話だが…万が一…億が一…兆京が一の可能性として…
担当が乱心し他者への危害に及んだ場合には……トレーナーは刺し違えてでも担当の暴挙を止めなくてはならない
だから蔵の中の弓が使われない事を願いながら日々手入れするのさ

>ならば何故あなたは蔵の中の弓を丁寧に手入れしているのかしら？と
おかしな話だろうが
手入れをしていると試したくなるのさ
的を射貫くことができるか
どこまで飛ぶのか
弦を緩めることはあってはならない
結局は弓とは使うためにあるのだからね

その澄まし顔を卒業後も保っていられるのか…楽しみにさせて頂きますわ…
その紳士顔の下にある鬼の貌を発く日が今から待ち遠しいこと