それから士道が澪を───令音を貰い受ける
悪く言えば真士から俺に乗り換えちまえとか変に悪ぶって言ってみたり
真士がそれに怒って…でも、自分はもう居ないからと、自分の分まで澪にもっともっと世界を見て欲しいと…士道に託したり
中でも安心したのは澪の死を士道が背負えないときっぱり断った事だろうか
それで良い、まだ齢17の少年がそんなものは背負わなくて良いのだ
そんな流れを見続け…士道は澪に手を差し伸べる
澪:士道、私は────
それに応えようと、澪が小さく顔を上げ…何かを言いかけた途端

海岸の光景にノイズが走り、世界全体が地鳴りのような音を伴い振動し始めた

始まったか

《狂三》:きゃ…！
真人:《狂三》！
揺れに耐え切れずバランスを崩した《狂三》を支えて空を見上げる
この世界そのものに何かが起きたわけでは無い
外部からの干渉…の様に思えた
真人:これ、は…
令音:────精霊術式
令音と澪は冷静に状況を確認し、互いに視線を合わせる
真人:精霊術式…？
1〜3.ウェアストコットがまだ生きてるのか…？
4〜5.全く…お外の奴らはお前達を外に出したくて仕方が無いらしいな
6.…狙いは…いや、始原の精霊がここに留まっていたからか
dice1d6=3 (3)

澪:みたいだね、私を霊脈として利用したのか…
眉間に皺を寄せ空を見上げる澪
士道と真士はどういう状況なのかを尋ねようとしたところで真人が近づいてくる
真人:ウェストコットの奴が生きていると仮定すれば…奴がやることはただ一つ、己を核にする事で自分自身を精霊へと変化させる事だ…ただ精霊術式には相当量の力点が必要な筈だが…
令音:私が誕生した際にその力点…霊脈を私が取り込んだのさ、そのせいで今までこの様な馬鹿げた事は出来なかったんだが…
士道:ここで少しだけでも過ごしてた所為か…！
真人:自分を責めるな、此処で過ごしたことを無駄と吐かしたらお前は暫く五河ウスバカゲロウだ
士道:バカにするレパートリー少なくないか！？

真士:兄さん
真人:お前ともっと話していたかったが…残念ながら無理そうだ、ごめんな
真士:…っ
真士も同じ気持ちなのか、寂しそうに笑みを見せる
真人:そんな顔するなよ、別れの時くらいとびっきりの笑顔をしろって
真士の頭をガシガシと撫でて笑顔を見せる
それに釣られて真士も元気を取り戻したようだ
真士:気をつけて！兄さん！
澪:…
1〜3.兄さん、士道…力を貸して、未来の世界でみんなを殺そうとした私が言えた義理じゃ無い…だけど！
4〜5.みんなを、助けに行こう
6.…令音
dice1d6=3 (3)

これが最終決戦か

士道:……！ああ……っ！
ウェストコットが始原の精霊の力を得るなど、考えたくも無い最悪の展開
だが澪が、皆を助けると言ってくれた
士道にはそれがたまらなく嬉しかった
令音:士道、またデートをしよう────今度はラ・ピュセルに一緒に行きたいな
士道:勿論、令音が満足するまでいっぱいデートしよう！
真人:全く…スイーツは食い過ぎ厳禁…って令音なら大丈夫か
そして澪は真士に、令音は士道に
それを見た《狂三》が真人に
それぞれが大切な者を抱きしめ…
澪が士道に手を差し伸べる
澪:いこう────

1.士道！
dice1d1=1 (1)

外の景色は夕暮れに染まり、夜空が見え始めていた
しかし空には星以外に鈍く輝く黒い光があった
アイク:ふ──はは、ははははは！はははははははははは！！！
第二の「始原の」精霊────アイザック・レイ・ペラム・ウェストコット
自らを核に、澪を霊脈として発動した精霊術式によって新たなる精霊と化したウェストコットは精霊達の攻撃など物とせず、強大な力を振り翳していた
アイク:
1〜3.素晴らしい…！これが根源の力！
4〜5.君達の様な欠片の力など到底及ばない…
6.そこで大人しく見ていたまえ、私が完全なる精霊となり…この世界を塗り替える光景を！
dice1d6=6 (6)

真那:本当、最後まで気味の悪い奴でやがります！
狂三:ええ、ええ！ただ…真人さんのように1発ぶん殴るには火力が足りないのが惜しいですわね…！
封印された精霊では全力は出せず…いや、全力を出しても勝てるか怪しい相手ではあった
ハナミ:…ここは一時撤退、もしくは兄さん達が来るのを待ちましょう
琴里:それが出来るんなら、の話でしょう！？
そしてウェストコットは更にエレンへ自らの力を譲渡し…今まで以上の脅威へと変貌させる
エレン:…終いです、大人しく────
エレン/真人
dice2d100=31 62 (93)

エレンに対してかなり強くなったな真人

その時、輪廻楽園〈アイン・ソフ〉の繭が割れ、その中から金色の光が飛び出し…真那とエレンの間に割って入る
真人:よう、名無しの魔術師
エレン:ちっ…貴方はいつも良い所で邪魔をしてきますね！
真那:兄々様！それに兄様も！
士道:悪い！待たせた！
真人と同じ様に現れる士道に歓喜の声をあげる精霊達
折紙:真人…彼女は？
真人:澪なら平気だ、お前の自慢の彼氏がなんとかしてくれた、後は────

士道:よう、アイザック・ウェストコット…俺たちが居ない間に随分好き勝手やってくれたみたいじゃないか…！
アイク:好き勝手やってくれた──か、良い気迫だ、まぁその身に10もの霊結晶〈セフィラ〉を宿し、隣に〈デウス〉を伴っていれば、そうもなるか…だが
先にウェストコットと対峙していた士道は鏖殺公〈サンダルフォン〉を顕現させ、威勢よく相手に鋭い視線を向けた
しかしウェストコットが小さくあごを上げた瞬間、身体が一層強く光り輝いたかと思うと…じわり、と漆黒の闇へと変貌していく
アイク:──少し、遅かったようだ
霊結晶の適合…完全なる精霊となった瞬間だった

真人:…不味いな
一眼見てあの存在が世界そのものを思うがままにしてしまえる程の力だと理解した
アレを放っておけば…確実に良からぬことになる事も
アイク:さあ、世界を創ろうか、永劫瘴獄〈ベリアル〉
真人:────ッ！全員アレから離れろ！
真人の声に士道達は距離を取り…
澪:輪廻楽園〈アイン・ソフ〉！
瞬間、澪の天使が顕現され…ぶつかり合う
輪廻楽園〈アイン・ソフ〉と永劫瘴獄〈ベリアル〉が複雑に絡み合い…効果を相殺しつつ辺り一帯を巨大な鳥籠のように覆う
同じ世界を書き換える力同士がぶつかり…周囲をノイズの様な景色に染め上げた

どのタイミングで来る…未来の真人…！

真人:…どのくらい保たせられる！
澪:そんなには…っ！みんな、お願い…力を貸して…！
1〜3.こんな事言う資格なんて無い…
4〜5.自分勝手過ぎる…けど！
6.士道を…死なせたく無いんだ！
dice1d6=1 (1)

その思いだけはこの場にいる味方全員共通だからな

澪の一言に驚く精霊達
だが…すぐに切り替える事が出来た
同じ士道を想う者ならば────成すことは変わらない
十香:うむ……！一緒に戦えて嬉しいぞ！
琴里:後で色々聞かせてもらうけど…今は士道を、おにーちゃんを守る為に頑張りましょう？
狂三:ふん────わたくしはぞっとしませんけど
ハナミ:…
1〜3.ええ、一緒に頑張りましょう
4〜5.明日の為に
6.────皆が生きる、世界の為に
dice1d6=6 (6)

真人:ふっ…だいぶカッコつけれるようになってきたな、ハナミ！
ハナミ:兄さん程じゃありませんよ…
ニベルコルを使役し、精霊達が躱しきれない攻撃を防ぐハナミ
浮かべていた笑みは…とても清々しいものだった
そんな中澪は全員に自らの力を分け与える
ウェストコットの強大なる力に対抗できる程の力を
しかし相手も負けじと異形の化け物を生み出して士道達に差し向ける
真人:行くぞ士道！みんな！
士道:ああ！いこう───世界を救いに！
想いを胸に、己が願いを成就する為
士道達は共に災厄へと立ち向かって行く

刻々帝〈ザフキエル〉の一の弾〈アレフ〉、破軍歌姫〈ガブリエル〉の力で強化された鏖殺公〈サンダルフォン〉の最後の剣〈ハルヴァンヘレヴ〉、氷結傀儡〈ザドキエル〉に相乗りした七罪が贋造魔女〈ハニエル〉によってその姿をより巨大に、攻撃的に変容させ、颶風騎士〈ラファエル〉の風を纏い突撃する
そして封解主〈ミカエル〉の【放】〈シルフール〉によって力を解放させられた琴里の灼爛殲鬼〈カマエル〉が渾身の【砲】〈メギド〉を放つ
その総攻撃に対抗する様に…ウェストコットは新たな力を用いた
アイク:ふむ、ならばこれはどうかな────極死祭壇〈アティエル〉
そして…辺りに無数の闇の粒が…形を持った死が降り注いだ

第二の始原の精霊なだけあってクソ強い…

真人:ちっ…相手も澪と同じ力を使ってるのか…！
だとすれば士道が言っていたアインとやらに相当するものも存在する筈、真人はまずは極死祭壇を回避する為、鞠奈、鞠亜、ハナミの3人が算出した回避ルートを猛スピードで飛行した
しかしそんな芸当を誰もが出来るわけでもなく…戦いを続ける折紙達にもその力は襲い掛かる
真人:くっ…みんな上手く回避してくれよ…！？
その時、視界を幾つもの白い影と黒い影が横切り、その身を挺して闇の粒から精霊達を守ったのである
真人:今のは────
1〜3.鞠奈:ふぅ…間一髪！でも間に合ったからよし！
4〜5.鞠亜:待望のリアルボディを手に入れ、鞠亜は完全無欠となりました
6.ニベルコル:わぁ…思ったよりこの絵面凄いや
dice1d6=1 (1)

頼もしい娘！

真人:これは…囁告篇帙〈ラジエル〉か！
二亜:正解！いやぁ…間に合ってよかったー！
士道も同じ様に鞠亜に状況を確認する
どうやらニベルコルと同じ要領で鞠亜と鞠奈を顕現させたらしい
鞠奈:さーって！極死祭壇の相手はアタシ達に任せて！
鞠亜:士道達はウェストコットに重い一発をぶち込んで来てください
ニベルコル:頑張って！五河士道！お兄様！
士道:おう！行くぞ、兄さん！
真人:ああ！
極死祭壇を鞠亜達が防ぎ
それによって出来た道を士道達は突き抜けて行くのであった…

という訳で次スレ

了解！

ってもう1時か…！どうしようか…

無理せず寝ても良いんよ