地獄すぎる

真人:…澪…
澪:何かあったらお兄ちゃん頑張って助けになるって…！兄さんは…なのに！
狂三:身勝手な事を…！
霊力を失い、その身に破けた霊装を纏う狂三は憎悪にも似た感情を澪にぶつける
澪:身勝手…？
1〜3.兄さんが約束を破ったんだよ
4〜5.だから兄さんは今度こそシンを守らなくちゃいけないんだ
6.みんなを、守ってくれなきゃ…！
dice1d6=3 (3)

分かってる筈なのに

一般人だった彼に出来ることがあったとは思えない
そんなこと分かってるけど感情で納得出来んか…

令音はどこに…

澪:兎も角…精霊の力は、無事シンの身体へ受け継がれた…けれど、それだけではまだ不十分だ
澪は精霊達を一瞥し、言葉を続ける
澪:君たちとシンとの間には、まだ霊力の経路が通じている…君たちの中に残る霊結晶の残滓を回収しておかねば、シンは完全な力を得ることができない
だから返せと自らが与えた力を返却するよう求める
十香:…士道をどうするつもりだ？
澪:彼はもうシンに戻らないと…
1〜3.五河士道の記憶は余計だ
4〜5.だから消すよ
6.そうじゃないと…シンにならない
dice1d6=5 (5)

それを兄の前で言っちゃうか

どの面で…

澪はさぁ…そりゃ気持ちは分かるけどさぁ…

十香:ふざけるな！シドーの記憶は…シドーを消されてなるものかっ！
鏖殺公〈サンダルフォン〉を手に十香は澪へ斬り掛かり
続けて八舞姉妹も十香に続いて空を駆ける
澪:まあ、大人しくしろ、というのも無理な話か
士道:────ッ！？
次の瞬間
耳元でそんな声が聞こえてきて、土道はビクッと肩を君わせた
いつの間にか背後に現れた気配、振り返らずともわかる…一瞬前まで前方にいたはずの澪が、士道の後ろに移動していたのだ
十香:……！シドー！
それに気づいた十香が驚愕に目を見開き、再度地を蹴ろうとする

しかしそれより早く、澪が両手を広げると、土道の身体を優しくだきしめてきた
澪:……少しの間、待っていてね、シン
そして澪が囁きかけるようにそう言った瞬間────
士道:…え？
士道は、奇妙な感覚に襲われた
視界が暗転する、妙な浮遊感…上下左右が興味になり、自分が立っているのかどうかさえもわからなくなる
既知の感覚を挙げるのならば、フラクシナスの転送装置で地上から回収されるときのそれに近いような気がした
澪:
1〜3.兄さん
4〜5.…兄さんも在るべき姿に戻るべきだ
6.
dice1d6=2 (2)

辛いな

澪:兄さ────
真人:断る
右手のブレードを展開して澪に向ける
真人:士道を消す？冗談じゃない…それにお前の好きにもさせるか！
1〜3.大切な者を奪われたお前が…今度は奪う立場になるというのなら！
4〜5.俺はそんな事絶対にさせない！
6.これ以上澪に過ちを…繰り返させない！
dice1d6=5 (5)

妹を想う兄として…真人の中の真士も止めようとするのかな…

真人:ニベルコル！お前がハナミを慕うなら…この瞬間だけでいい！力を貸せ！
真人の言葉に今まで傍観者の立場だったニベルコル達がその言葉に応え、一斉に真人の背後に移動する
ニベルコル:どうすればいい！？
真人:1人は狂三をフラクシナスまで、そして十香達にも1人ずつついてやれ、残りは俺と一緒に来い！
ニベルコル:『了解！』
十香:お前達…
ニベルコル:
1〜3.お母様ならこうする！
4〜5.あんな奴に好きにさせたらお母様がきっと悲しむもん！
6.…最悪の場合、貴方達は逃げ────
dice1d6=2 (2)

狂三…もしかして生き残ってしまうのか…？

澪:ハナミ…君は随分と精霊の扱いに長けているようだね
まさか主人でも無い者に天使が従うとは…と澪は感嘆の息を漏らす
澪:…その人数を一々相手するのは厄介そうだ
真人:だろうな？降参するか？
それに首を振って澪は左手を高く掲げる
澪:……おいで
そう言った途端、遙か上空の空間が大きく撓み…巨大な球体が姿を表した

澪:────万象聖堂〈アイン・ソフ・オウル〉

予測通り敵味方とか関係なくなってしまった

真人:…防御陣形を取れ、意味があるかは分からないけどな
肌が粟立つかのような感覚が、真人達を襲う
宙に浮いた真球はその滑らかな表面を波立たせ、その形を徐々に変貌させて行く
その様はまるで花の蕾のようで…
幾重にも重なる花弁を誇る、巨大な花
その中心には、少女のような形をした柱頭が、祈りを捧げるかの如く鎮座していた
あまりに荘厳で、美しい光景
しかし真人は、それを目にした瞬間から、それが危険な者であると感じ取った
本能的な恐怖…絶望の直感
あれは、形を持った『死』そのものであると
澪:咲き誇れ
瞬間

周囲に、『死』が撒き散らされた

二ベルコル達もハナミの娘なんだな…

巨大な花から花粉が飛ぶ様に、光の粒が広がる
その粒に触れたモビルスナッチ、ニベルコル、そして空中艦までもが、命を失ったかのようにその機能を停止させ…或いは砂糖菓子のように砕け散った
真人:…！
1〜3.鞠奈！緊急回線を開け！全員にこの場から退避することを伝えるんだ！
4〜5.アルバテル！応答しろ！パディントンさん！
6.ハナミ！
dice1d6=5 (5)

ああ…

生物無生物を問わない即死攻撃は反則ッスよね

パディントン:『ストライダー1か！あのデカい花が見えるか！』
真人:見えるっていうかそれを生み出した相手と対峙しています！急いで花から出てる光の粒から離れて下さい！
パディントン:『わかった！防性随意領域〈プロテクト・テリトリー〉をフル稼働させ防御────
突然、通信が途切れた
真人:パディントンさん！？応答────
空を見上げてアルバテルが浮遊していたであろう位置を確認する
真人:ぁ…
そこにはもう、空中艦と呼べる物は存在していなかった

始原の精霊はルール無用だろ

急速な劣化崩壊って言ったって限度ってもんがある

ハナミはバックアップあるだろうから

澪:無駄だよ、顕現装置〈リアライザ〉は私の力のほんの一部を再現しようとして生み出された物に過ぎない…だから
真人の通信を聞いてか、周辺の魔術師〈ウィザード〉達も光の粒から逃れようとしていた
しかし随意領域〈テリトリー〉などまるで存在しないかの様にすり抜けた光の粒は人体へと接触した途端…ガクン、と意識を失ったのか重力に従い落ちて行く
真人:あぁ…！
ニベルコルがそれに気付いて魔術師〈ウィザード〉達を助けようとするも…自分達も光の粒の餌食となり、紙片も残さず消滅してしまう

ビシャッと顔を背けたくなるような音が周囲から聞こえて来る
それが何の音かは…考えたくも無かった
十香:これ、は────
耶倶矢:ゆづ、る…これ…っ！
真人:お前達は逃げるんだ、此処で死んで良い訳がない
夕弦:反論、貴方だけを置いて…
真人:
1〜3.逃げろと言ったのがわからないか！
4〜5.俺にはハナミもいる、だから大丈夫だ
6.それに────
dice1d6=2 (2)

命のなんと儚いものか

逃げれるのか…？

真那:兄々様ッ！
真人:行くぞ真那…一緒に澪を止めるんだ！

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二ベルコル達が健気でつらい