真人:…
目的地までスタスタと歩いて行く
琴里が指定した場所まではそこそこの距離があり
到着までは少し時間が掛かりそうだ
真人:にしても…
必ず手を貸してくれる…誰の事を言っているのだろうか
《狂三》と真那…は流石違うだろう
ハナミ…いやいたらびっくりだ
…フラクシナスのクルーは今はフラクシナスの調整中だし
真人:……誰だ？
そうこうしているうちに目的地に到着する
勿論扉は自動ドアの為パシュッという音と共に開き────

1.鞠奈:『私よ、お父様』
dice1d1=1 (1)

頼りになる娘だ…

鞠奈:『…何？まさか娘の事を忘れたなんて訳じゃ…無いわよね？』
懐かしい声が一室に響く
近くにあるモニターには『MARINA』と表示されており、声と同調して文字が明滅している
真人:まさか、愛娘の事を忘れる奴がいるかよ
鞠奈:『そ、なら良いけど』
どうやら少し心配させてしまったようだ
昨年の事があったからど忘れしてしまった…なんて事が万が一にも危惧して居たのだろう
鞠奈:『さてと…再会を喜ぶのは後でも出来る
1〜3.今はユニットの調整を進めましょう？
4〜5.先にラタトスク製のOSの調整は済ませておいたから
6.…でも…お母様はあっちに残った…のよね
dice1d6=2 (2)』

真人:ああ、コイツはお前でも骨が折れるんじゃないか？
鞠奈:『なーに言ってるんだか、私はAIよ？お母様程じゃ無いけど…お父様より計算は早いわ』
というかお父様より遅かったら私の面目丸潰れだわ！と最後に会った頃に比べて感情豊かになった鞠奈に少し元気付けられる
鞠奈がいれば恐らく
1〜3.フラクシナスの調整よりも早く終えられる
4〜5.調整が終わった頃には此方も終えられる…筈
6.…間に合うかこれ？
dice1d6=4 (4)

鞠奈:『何このスパゲッティコード』
真人:時間なかったんだろうな
無駄口を叩きつつもまずはソースコードから解読していく
此処はDEMのOS、こっちはラタトスクのOS…と分かれて居たらよかったのだが…完全に混ぜてあり、何処がどう関係しているのか理解するだけでも一苦労だった
真人:…なんでこれ動いてるんだろうな…
鞠奈:『…ねぇ
1〜3.これ一から作った方が早くない？
4〜5.多分外部からプラスで演算処理しないとダメなタイプじゃない？このシステム
6.試しにOS作ってみたんだけど…
dice1d6=6 (6)』

ハナミ…？

ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

真人:早速解読を諦めるな
鞠奈:『だってー！……っお父様、お母様が来るわ』
真人からのツッコミに面倒臭い理由を話そうとするも…警備システムからの連絡を受けた鞠奈は態度を改める
真人:だろうな…どの位で？
鞠奈:『ざっと5分くらいね…神蝕篇帙〈ベルゼバブ〉とか言うやつのせい？』
恐らくこの基地の位置を天使…いや魔王だったか？それを用いて割り出したのだろう
なんともずるい能力だ
鞠奈:『
1〜3.対応は職員に任せて、私達はさっさと仕事を終わらせましょう？
4〜5.OSは私が完成させる、細かい調整はお願い…お父様
6.…行って
dice1d6=3 (3)』

作業の難航を知って見かねて出てきたのか？

もしかしなくてもハナミが強引に二つのOSの橋渡ししながら使ってたんじゃないか？

真人:そうするしかないか…急ごう
鞠奈:『うん』
士道達のことは気になるが…今は作業を進めるしかない
焦る気持ちを抑えながら作業を続け…鞠奈と共にアルテミシア達のCR-ユニットに対応した新たなOSの開発に着手するのであった…
そして、その頃士道は────

琴里:ち、やっぱり基地の場所は割れちゃうわよね
鞠奈と同じく神蝕篇帙〈ベルゼバブ〉の仕業と把握した琴里は士道達を連れて改修を終えたフラクシナスの元へと急いでいた…所が
十香:っ！止まれ！先に誰かいる！
何かに気づいた十香の一声により足を止める士道達
その先には────

ハナミ:お久しぶりですね、皆さん

そういえば真人について一切閲覧出来ないから真人に戻ってるのも知らないのか

士道:ハナミ、さん…！
ハナミ:感動の再会…などと時間を割いてる暇は────
琴里:とっととそこを退きなさい、ハナミ
言葉を遮り一歩を踏み出す琴里に眉を顰める
ハナミ:人が話しているときに話さないと親に教わらなかったのですか？
琴里:生憎私の親は多忙なの、それに────
灼爛殲鬼〈カマエル〉を顕現させ切先を向ける
1〜3.敵の話をゆっくり聞いてる暇はないの
4〜5.兄の事を見捨てる奴に用は無いわ
6.美九:ハナミさん！
dice1d6=2 (2)

ハナミ:…神蝕篇帙〈ベルゼバブ〉
折紙:絶滅天使〈メタトロン〉ッ！
互いに力を顕現させ合い…緊張が場を支配する
折紙:私は私を信じてくれる人の為に戦う、貴方は？
ハナミ:友達の為に
ハナミの言葉に嘘偽りは無い
折紙もそれはわかっていた…わかってしまった
折紙:そう、なら容赦はしない…！
ハナミ:
1〜3.それは此方の台詞ですよ、折紙
4〜5.それでは皆さん、さようなら
6.一つ、お願いがあります
dice1d6=5 (5)

対象は違えど改変前に敵になったのも友人の為だったな…

以前の戦いの時もだけど兄を出さない多面体には好感が持てる

ハナミ:神蝕篇帙〈ベルゼバブ〉───幻書館【アシュフィリヤ】
十香:なっ────
ハナミがそう唱えた瞬間、足元の空間が歪み…大きな口を開けるかの如く開かれた、巨大な本が姿を現した
耶倶矢:夕弦ッ！！
しかもその本は一冊だけではなく…次々と精霊達の足元に現れ夕弦や耶倶矢達を飲み呑んでゆく
勢いよくその身を閉じ、押し花にしていくかのように…
士道:っ！？しまっ────
そしてそれは士道の足元にも現れ────

その場にはハナミしか残っていなかった

なんとも効率的な…

士道:う、く────
視界に眩い光が差し込む
目を覚ますと…其処は先程までいたラタトスクの所有する基地とは異なっていた
士道:此処は────
1〜3.ってか俺の格好…豚か？
4〜5.図書館…？
6.街…？
dice1d6=5 (5)

図書館はアレとは別か

辺りを見回すと其処らじゅうに本がぎっしりと詰められた奇妙な空間
何より…
士道:浮いてるのか俺…っていうか重力が無い…？
その空間は重力が存在しないのか体が浮いており
士道は壁を伝いながら移動するほかなかった
足場のような物もあるが…あまりにも浮世離れし過ぎている空間
士道:なんなんだ此処…
1〜3.眼鏡の女性:ちょっと君、大丈夫？
4〜5.緑髪の女性:あの…君私の知り合い？
6.
dice1d6=3 (3)

二亜ー！助けてくれー！

士道:うわっ！？
眼鏡の女性:いやうわっじゃなくて…何処から来たの？さっきまで居なかったと思うんだけど
士道の目を覗き込み、ジーっと見つめる女性
士道:いや、俺もよくわからなくて…
眼鏡の女性:わからない？転移座標がズレるにしたって此処に飛んじゃうなんて事ある？
士道:転移？何言って…
突然変な事を言い出す女性にたじろぐ士道
眼鏡の女性:うーん、本当に間違えて来ちゃったみたいだね…よし！
1〜3.お姉さんが助けてあげよう！
4〜5.なんだか君には恩を売っておくと後々良さそうな気がする！
6.ん？なんか君光って────
dice1d6=3 (3)

あっあれで良かったか

そうだよな…あっちがこの世界に来れるならそれの逆もまたあり得る…

マジだった

向こうに繋がる写本があった？

士道:えっいや…その…
眼鏡の女性:だって君、迷子でしょ？それに此処は限られた人しか入っちゃいけない所だから…他の人に見つかっちゃうとものすごーく怒られるよ？
身包み剥がされちゃうぞー！と脅す女性
流石にそれは嘘のようだが…此処に入る事自体は何かしらの許可がいるらしい
眼鏡の女性:…にしても
1〜3.どっかでみたことあるような顔つき…
4〜5.あの人の事思い出すなぁ…君に似てるんだよ、ちょっとね
6.(弟さん…なのかな？)
dice1d6=6 (6)

ｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬ

時間の順序がめちゃくちゃだよう！

士道:あのー…
眼鏡の女性:あっ、ううん…なんでも無いよ
それじゃ行こっかと士道の手を握って移動する女性
士道は女性が自分を通して誰かを見ているような気がしたが…誰なのかはわからなかった

琴里:士道が居ない…！？
その頃琴里達は、ハナミによって絵本の世界に取り込まれてしまった事まではわかったが
士道が見つからない事に焦りを感じていた
二亜:私にもわからないんだけどさ…なんだか少年だけ居なくなった…って感じがするんだよね…
1〜3.ってん？誰か走って来てない？
4〜5.でも3匹のこぶたの世界はあったから…そこに少年がいるかも
6.まるで囁告篇帙〈ラジエル〉がもう一つあるような…？
dice1d6=6 (6)

>時間の順序がめちゃくちゃだよう！
まさかごちゃ混ぜ前からごちゃ混ぜだったとは…

ｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬ

ん？三冊目のラジエル？

琴里:それが神蝕篇帙〈ベルゼバブ〉なんじゃ無いの？
二亜:いや…なんかこう…なんて言うんだろう
二亜は脱出した際に神蝕篇帙〈ベルゼバブ〉から出てこないよう
最初に取り込まれた地点をあらかじめ囁告篇帙〈ラジエル〉に保存しておいた事を説明する
二亜:ただ…私が記録した出口以外の出口がある…ような、そんな感じがするんだよね
琴里:ちょっと要領を得ないわね…
そんな事言われても私にもわからない事はわからないんだよー妹ちゃーん！と抱きつこうとする二亜を引き剥がす
四糸乃は赤ずきん、八舞姉妹はヘンゼルとグレーテル、琴里はマッチ売りの少女、十香は桃太郎、二亜は自分の描いた作品であるシルバーブレッド
後は美九と折紙、七罪の3人を探さなければならないのだが…

出口の出目から別の出口が二つ存在するのか？

よしのん:何故か3匹のこぶたの世界にはだーれも居なかったんだよねぇ…
十香:うむ、狼は手なづけたが…
恐らく士道が子豚役だったのだろうが…その当人が居なかった
そこへ────
七罪:あ、いたいた…なんか騒がしいと思ったら
ボロボロの服を纏った七罪が現れる
なんでもシンデレラらしいが…魔法をかけるのは自分で出来そうな気もしなくは無い
琴里:兎も角今はお城に向かいましょう、美九が居ると思うし…
先程の町の住人が「だーりん、だーりん」と鳴く人魚がお城に居るとの話を盗み聞きした琴里達
士道の安否が気になるがまずは美九を助けに向かうのであった

衝撃の情報すぎる

もしかして士道が居なくなるのって非常事態なのでは？

>もしかして士道が居なくなるのって非常事態なのでは？
そうは言っても主人公不在なだけだ
ヤバい

美九:あ！みなさーん！！
折紙:…無事で良かった
琴里のマッチの力で煌びやかな姿へと変装してお城へ忍び込んだ十香達を待ち受けて居たのは下半身が人魚になってしまった美九
そして…何も纏って居ない素っ裸の折紙だった
琴里:美九は人魚姫、折紙はどう見ても裸の王様ね…
折紙:
1〜3.問題ない
4〜5.全く気付かなかった、オリリンうっかり
6.士道に見てもらいたかった
dice1d6=6 (6)

コラ

ｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬ

6
6
6

おい

その発言に美九と二亜を除く十香達はこの場に士道がいない事に心から安心した
七罪:ブレないわね…
よしのん:折紙ちゃんは凄いね…いや本当に
琴里:さて、これで士道以外は揃ったけど…本当に何処行ったの…？
まさか二亜の言う通り全く別の場所に出てしまったのだろうか
だとしたら────
最悪の場合を考え物怖じしそうになった瞬間…地響きが起き、城の扉を破壊し何者かが入ってくる
1〜3.オオカミ:グヘヘへ…さっきはよくもやってくれたなぁ！
4〜5.老婆:ケケケ…よくも私のお菓子の家を食い尽くしてくれたねぇ！！
6.銀髪の女性:…
dice1d6=6 (6)

あっ