******アクノロブロイ・エロティカル・トゥインクル・シリーズ第1話 ~アクノロブロイ・搭乗!(トレーナーに)~******  俺の担当ウマ娘、アクノロブロイは、椅子に座っている俺の上に座って読書をする悪癖がある。  そして読書を始めると、30分ほど何事にも反応しなくなる。  声をかけても、髪を撫でても、腕を触っても、反応しない。  太腿に触れても、ほっぺを突いても、少し胸に触っても、反応しない。  ちょっかいは、日毎にエスカレートしていった。  今日は、身長と不釣り合いな彼女の爆乳を揉みしだく。  制服越しでも分かる弾力。髪から漂う、シャンプーの良い匂い。  数分後、俺の陰茎は痛いくらいに勃起していた。  このままでは、ちょっかいやセクハラでは済まない事態になる。  アクノロブロイが集中している内に、離れなければ。  俺は彼女の両腋に手を入れ、持ち上げようとする。 「トレーナーさん」  突然、アクノロブロイが声を発し、俺は心臓が止まりそうになった。 「逃がしませんよ……♥」   ******アクノロブロイ・ETS第1.5話 ~ある日のスタミナトレーニング~******  俺の担当ウマ娘、アクノロブロイは真面目な子だが、悪癖がある。  時折、俺を性的にからかうのだ。 「すみません、トレーナーさん。足がつっちゃいました」  プールでのトレーニング中。アクノロブロイが困った様子で言った。 「自力でプールから上がれるか?」 「……難しそうです」  俺はプールの縁に掴まっている彼女に近寄った。  水に浮かぶ双丘が、どうしても気になってしまう。 「引っ張り上げるから、手を伸ばしてくれ」 「ありがとうございます……」  俺に引っ張り上げられたアクノロブロイは、プールサイドに座り込む。 「立てそうか?」 「無理みたいです……」 「そうか……困ったな」 「あの……休める場所まで、おぶって連れて行ってくれませんか……?」 「……分かったよ」  しゃがんで背中を向けると、アクノロブロイは俺の首に腕を回し、おぶさってきた。 「本当にごめんなさい、トレーナーさん……」 「いや……気にしないでくれ」  俺が立ち上がると、アクノロブロイは腕の力を強め、体をさらに密着させてきた。  背中に押し当てられる、スクール水着越しの乳肉の感触。  両手が支える、濡れた太腿の柔らかさ。  意識してはいけないと思いつつも、そう思えば思うほど、陰茎が反応する。  どうか、アクノロブロイに気付かれる前に、治まってくれ。  そう願いながら、休憩室に急ぐ。 「こんな所で勃起しちゃダメですよ……トレーナーさん……♥」  アクノロブロイのつま先が、俺の股間を撫でた。   ******アクノロブロイ・ETS第2話 ~メイクデビュー戦前~******  俺の担当ウマ娘、アクノロブロイは真面目な子だが、悪癖がある。  時折、俺を性的にからかうのだ。  俺がデスクワークに疲れ、椅子に座ったまま体を伸ばしていると、アクノロブロイが俺の上に座ってきた。  そして、本を読み始める。このまま30分ほど、この子は何をしても反応しない――かつての俺は、そう思い込んでいた。  その愚かさによって、取り返しのつかないことをした。 「……今日は触らないんですか、トレーナーさん」  アクノロブロイが俺に声をかけてきた。読書で周りが見えなくなっているフリは、もうやめたようだ。 「あのことは……学園に伝えたのか」 「もし伝えていたら、トレーナーさんはもう、ここにはいないはずですよね」  その通りだった。担当ウマ娘の胸を、制服越しに好き勝手揉みしだいた。そんなトレーナーが、許されるはずは無い。  それなのに俺はまだ、トレーナーとしてここにいる。 「君は何故……俺を誘惑する」 「誘惑しているつもりはありませんよ? 私はただ、トレーナーさんともっと仲良くなりたいだけです」 「やり方に問題が……」 「問題があるのは私では無く、トレーナーさんじゃないんですか?」  正論であった。劣情を抑えられなかった俺が、全て悪いのだ。 「責めるつもりはありませんよ。男性は私の胸をよく見てきますし、興味があるのは分かっています」 「だからと言って、胸を触った俺を許す道理は無いだろ……」 「無いでしょうね。でも私は本当に、トレーナーさんと仲良くなりたいんです」 「何故……」 「そうですね……正直にお話しても良いのですが、少し、胸の辺りが疲れちゃって……」  アクノロブロイは、胸を強調するように背筋を伸ばした。 「マッサージ……していただけませんか……?」 「…………」  無意識なのか、意識的なのか、俺の手は彼女の大きな膨らみへと向かっていた。  そして、ゆっくりと胸を揉み始めた。 「……ふふっ♥」  愉悦の笑みが、アクノロブロイから漏れた。 「それでは、正直に理由をお話ししますね。私は、良いトレーナーの指導を受けて、強いウマ娘になりたいんです。そう、英雄のように、強いウマ娘に」 「俺のどこが……良いトレーナーなんだ……」 「選抜レースの後、私をスカウトしたいと申し出てくださったトレーナーは3人いました。その中でただ一人、貴方だけが私の欠点を指摘してくれたんです」  アクノロブロイをスカウトする際に提出した、彼女の走りに関する簡易レポート。俺はそのレポートで、彼女の走行フォームの歪みについて書いていた。 「私の体型がバランスを欠いているため、標準的なフォームでは最適な走りは出来ない。貴方はそれをちゃんと見抜いていました。では、私の体のどこがアンバランスなのでしょうか?」 「それは……」  俺は思わず、彼女の胸を強く揉んでしまった。言うまでもない。俺が今触っている乳房こそが、彼女の走りを歪めているのだ。 「あまり力を入れないでください」 「す、すまない……」 「でも今ので分かりました。やはり、私の胸が邪魔をしているんですね」 「君は身長に対して、胸が大きすぎる……体の重心、普段の生活での姿勢なども考慮して、フォームの調整を行う必要がある……」 「なるほど……そうなるとトレーナーさんは、私のことをちゃんと見てないといけないですよね?」 「その通りだ……」 「だけどトレーナーさんは、私から目を逸らすことが多くありませんか?」 「それは……」 「正直に言ってくださいね。私の胸を見てしまうんですよね?」 「……ああ」 「だけど、それを気付かれるのが怖かったんですよね?」 「……全て、君の言う通りだ」  この子は、本当に賢い。自分がどう見られているか、ちゃんと理解している。  恐ろしい、くらいに。 「だからこうやって、スキンシップを図っているんです。胸を触られるのはあまり愉快ではありませんけど、それでトレーナーさんとの距離が縮むのなら、十分許容出来ます」 「つまり……君を恐れず、しっかりと観察して、適切な指導をしろと……」 「その通りです。私が満足できる水準のトレーニングをしてくださるなら、トレーナーさんが多少行き過ぎたことをしても、咎めるつもりはありません。もちろん、学園に通報する気もありません」 「俺が……君の期待に応えられなかったら……」 「その場合は分かっていますよね? でも、貴方なら大丈夫だと思います。専門学校時代の成績はとても優秀だったと、学園から提供された書類には書いてありましたし」 「だけど、経験が少ない」 「ウマ娘は個人差が大きいですし、私のようなアンバランスな体系のウマ娘に関しては、経験が邪魔になる可能性もあるでしょう」 「……結局、トレーナーらしく君を最高のウマ娘に育てれば良いんだな」 「ええ。もし私の期待以上の成果が得られたら、トレーナーさんの望みもある程度、聞いてあげるつもりですよ……♥」 「俺の望み……?」 「それはご自分で分かっているはずでしょう? そろそろ降りたいんで、胸から手を離してくれませんか?」  俺は仕方なく、アクノロブロイの胸から手を離す。もっと触っていたかった。出来ることなら、制服の上からでなく――  ああ、そうか―― 「……最低だな、俺は」 「いいんじゃないですか? しっかりと指導してくれるのなら、貴方が多少いやらしいことをしても私は許してあげますよ」  そう言って、アクノロブロイは床へと降りた。 「まずはメイクデビュー戦に向けて、ちゃんとした指導をお願いしますね。私の機嫌が良い時や、トレーナーさんがどうしても触りたいという時には、また貴方の上に乗ってあげますから♥」 「ああ……」 「そんなに落ち込まないでください。むしろ、都合の良いウマ娘を担当出来て良かったと思ってはどうですか?」 「だけど俺は間違い無く、人として堕落してしまった」 「それでもいいと思いますよ。私も貴方も、堕落しながら、栄光を掴めばいいんです。本当に清廉潔白な英雄なんて、一握りなんですから」 「……君は、賢いだけじゃなくて、とても強いんだな」 「そんな評価は初めて受けました。そう思ってくださるなら、トレーナーさんも精一杯頑張ってくださいね」 「……ああ」  アクノロブロイは俺に笑みを向けた後、部屋から出て行った。  そして数か月後。  アクノロブロイは、メイクデビュー戦で7バ身差をつけて、勝利した。 ******アクノロブロイ・ETS第3話 ~メイクデビュー戦後~******    俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女は椅子に座っている俺の上に乗って、読書をすることがある。  そしてその時間、俺は彼女の胸を揉むことを、許されている。 「それにしても、ここまで圧倒的な差をつけて勝利できるなんて、思ってもいませんでした」  体操着を着たアクノロブロイが、俺の上に座って本を読んでいる。 「これもトレーナーさんのご指導のおかげです。ありがとうございます」 「……ああ」  メイクデビュー戦の話をする彼女の胸を、俺は夢中で触っていた。制服よりもずっと薄い体操着。その下にある大きなブラジャーが、邪魔くさく感じる。 「トレーナーさん……話、聞いてますか?」 「ちゃんと聞いている……」 「本当に、困った方ですね……♥」  アクノロブロイが笑う。彼女がどんなに蔑んだとしても、俺の両手は布越しの爆乳を揉まずにはいられない。  彼女の体は、魔性そのものだった。 「それでトレーナーさん、これからの計画はちゃんと考えてありますか?」 「ある程度は考えてある……だけど、まず君の希望を聞きたい」 「私の希望ですか?」 「クラシック級で勝利したいレースは何か……あるか?」 「そうですね……やはり、クラシック三冠を目指したいところでしょうか」 「大きい夢だな……それなら、日本ダービーを目標にトレーニングを行いたい」 「皐月賞は走らないんですか?」 「君の脚質は中距離や長距離に向いていて、皐月賞も一応は得意な距離に含まれる……だけど、皐月賞で勝てるだけの速度を身に付けるのは、現実的じゃ無い」 「皐月賞はたしか2000メートルでしたよね……『最も速いウマ娘が勝つ』と言われているのですから、スピード勝負になるでしょうね」 「皐月賞を目指すのなら、最高速を伸ばすトレーニングを増やさなければならない……でもそうなると持久力のトレーニング時間が減り、長距離のレースで勝てなくなる」 「それで皐月賞を諦めるというわけですか。納得しました。では、日本ダービーを目標にしましょう」 「良いのか……?」 「貴方がそうすべきと言うのなら、私はそれを信じます。たとえ今、私の胸を夢中で触っているとしても、貴方は優秀なトレーナーさんですから」  褒められているのか、侮蔑されているのか。何にしても、アクノロブロイと意見を一致させることは出来た。 「それで、日本ダービーに向けてどのような方針でトレーニングを行うつもりですか?」 「君の長所は持久力だが、速度と力強さは重賞で勝てる域に達していない……まずは半年ほど、基礎的な筋力を鍛えたいと思う」 「ジュニア級は体作りで終わる、というわけですか」 「筋力が上がればスタミナの消費も激しくなる……だから持久力も鍛えなければならないし、君の場合は食生活をさらに改善して、体力をつける必要もある」 「私は体が丈夫ではありませんからね。レースの前に身体能力をしっかりと養うべき、ということですか」 「そういうことだ……」 「そうなると、最初のレースはいつ頃になりますか?」 「年が明けてからになる……どのレースに出るかは、念のため検討中だ」 「半年間で私がどれだけ成長できるか、分からないですからね」 「勝てないレースには出たくない……絶対に、君を勝利させたい」「私に見捨てられたら、トレーナーさんは一巻の終わりですものね」 「それもあるが……やっぱり、担当ウマ娘には勝って欲しいんだ」「……人の胸を触りながら、よくそんな台詞が言えますね」 「気に入らなかったか……?」 「いいえ。むしろ気に入りました。ですので、メイクデビュー戦までのお礼と今後への期待も込めて、少しだけトレーナーさんにサービスしようと思います」 「何を……」 「その前に、胸から手をどけてくれませんか?」  俺が言われた通りに手をどけると、アクノロブロイは体操着の中に両手を入れ、ブラのホックを外した。  その小柄な体に似つかわしくない、大人らしいブラジャーが、体操着の中から現れた。 「さて、どうします? 体操着の中に手を入れても、私は怒りませんけど」  俺の両手がするりと、アクノロブロイの体操着の中に入り込む。 「ああぁ……」  布越しではない、生で触れる乳肉の感触。柔らかく、少し汗ばみ、熱を帯びている。  潰れては元に戻り、圧されては元に戻る。俺は何度も何度も、その柔らかさを愉しむ。  指の先で、乳首も弄る。触っているこちらがこそばゆくなるような、不思議な触感だった。 「トレーナーさんは本当に、お胸が大好きなんですね……♥」 「もう……何時間だって、触っていたい……」 「流石にそれは疲れるので、あと30分だけにしましょう。それまで私は、本を読んでますから」  乳への愛撫に構うことなく、改めて本を読みだすアクノロブロイ。  勃起した陰茎をどうすることもできないもどかしさに息を荒くしながら、俺は彼女の乳房を揉み続ける。  堕落しながら、背徳しながら、俺たち2人は栄光への一歩を踏み出したのだった。   ******アクノロブロイ・ETS第4話 ~すみれステークス前~******   俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女は椅子に座っている俺の上に乗って、読書をすることがある。  そしてその時間、俺は彼女の胸を揉むことを、許されている。 「アクノロブロイ……お願いが、あるんだが……」  俺の膝の上で本を読む、体操着姿のアクノロブロイの爆乳を揉みながら、俺は彼女に声をかけた。 「何でしょうか」 「射精を……させてくれないか……」 「射精……?」  しばし黙った後、アクノロブロイは思い当たったかのように「ああ」と呟いた。 「そういえば、男性は精子を出さないと満足出来ないと、何かの本で読んだことがありました」 「そうだ……だから」 「だけど、精子を出すということはおしっこを出すようなものですよね? それがかかったりするのは、不潔で嫌なのですけど」 「でもこのままだと、暴発して……漏らしてしまうかもしれない」「自分でコントロール出来ないんですか?」 「こればかりは……難しい」 「そうですね……模擬レースの結果も向上してますし、トレーナーさんのご希望を叶えてあげたい気持ちもあります。でもやっぱり、服や体にかかるのは困りますね」 「君にかからなければ……良いんだな」 「何か方法があるんですか?」 「ああ……明日には、準備する」 「それなら、やぶさかではありませんね。私も少し、興味はありますので……♥」  翌日。  トレーニング後、俺はトレーナー室の鍵を閉め、体操着を着たままのアクノロブロイと2人きりになる。 「それで、私に精子がかからないようにする方法は準備できたんですか?」 「ああ……」  俺は鞄から、コンドームを取り出す。 「これは……避妊具ですか? 初めて見ました」 「見たこと無いのか?」 「当たり前です」  意外だった。アクノロブロイなら、見慣れた物品だと思っていた。  だけど考えてみれば、彼女は自分の体を打算無しで差し出すような性格では無い。そして彼女の目的がレースに勝利することである以上、誘惑が通用するのはトレーナーである俺くらいだ。  そうなると、彼女の大きな胸を自由に出来た男は、俺だけなのかもしれない。  彼女の肉体を独占しているかもしれない優越感が、胸を高鳴らせる。その一方で、俺と出会わなければ彼女はその肉体で男を誑かすようなことをしなかったのではないか、という罪悪感も湧いてきた。 「どうかしたんですか、トレーナーさん?」  首を傾げる彼女は、年相応の幼い表情をしている。この子をこれから、ゴム越しとはいえ、さらに汚して良いものなのか。 「……俺がこのコンドームを付ければ、君に精子が付着することは無い」 「そうですか」 「だけど、本当に良いのか……? こんな、汚らしい男の欲望を受け入れて……」 「今さらですね。トレーナーさんは、ご自分がどれだけ私の体に触ったか、ちゃんと理解しているんですか?」 「それは……そうだが……」 「私の体にリスクがあるならともかく、そうでないのなら、後は気持ちの問題です」 「気持ちの問題……だが」 「煮え切らないですね。そういう所を直して欲しいから、胸を触らせている面もあるのですが」 「……」 「だったら、お願い、いいえ、命令します♥」  アクノロブロイが、蠱惑的な笑みを浮かべた。 「その避妊具を付けて、私の椅子になってください♥」  逆らうことなど、出来やしない。  俺は勃起した陰茎にコンドームを装着し、その上にジャージのズボンを――パンツは脱いで、地肌の上が布一枚になるように――穿いた。  そして、椅子に座る。怒張した陰茎が、股間にあからさまな膨らみを作っている。 「そろそろ良いですか?」 「ああ……もう良いぞ」  後ろを向いていたアクノロブロイが俺の方を見た。 「うわぁ……♥」  軽蔑のこもった笑顔で、彼女が声を出す。 「わざわざジャージに着替えるなんて、そんなに気持ち良く精子を出したいんですか……♥」 「ああ……出したい」 「分かりました……♥ じゃあ、座りますね♥」  アクノロブロイが俺の両膝の上に座る。勃起した陰茎が彼女の尻に圧迫され、それに抗う様にびくり、びくりと動く。 「やっぱり座り心地が悪いですね……」  位置を直そうとアクノロブロイが尻を動かす。その行動によって、俺は歯止めが効かなくなった。 「アクノロブロイ……!」  俺は彼女の体操着の中に手を入れる。既にブラジャーは着けておらず、俺の両手が生の爆乳をこねくり回す。 「あまり激しく動かないでください、と言っても無駄ですよね。どうぞ、お好きになさってください」 「あぁ……あぁ……」  いつ揉んでも、何度揉んでも、心地良すぎる乳肉の感触。俺は股間にもっと尻が押し当てられるよう、腕を交差し、抱きしめるような形で乳を揉みしだく。 「これは一応、抱きしめられているということになるのでしょうか……なんだか少し、嬉しいですね……♥♥」  甘いアクノロブロイの声。彼女の三つ編みの匂い。心なしか嬉しそうに揺れるウマ尻尾。  手の平と指が触れる、最上級の柔らかさ。陰茎を圧し潰す、小振りな桃尻。  すべてが堪らなく、ああ、我慢が出来ない。 「出すぞ、アクノロブロイ……!!」 「はい、どうぞご勝手に……♥」  脇に力を込めて彼女の体を強く引き寄せ、俺はコンドームの中にどぴゅり、どぴゅりと精液を放つ。  大量の精液が出ていることは、見ないでも分かる。自分の手で行うよりもずっと多くの精子が、アクノロブロイの尻の下で無駄撃ちされているのだ。 「はぁ、はぁ……」 「終わりましたか?」 「ああ……」 「妙な感覚はあったのですが、確かに私には精子がかかって無いようですね」 「そうだな……」  陰茎が萎えて行く。流石に、一回で出し過ぎたのかもしれない。 「さて、終わったのなら私は降りますね。乱暴にされて、ちょっと疲れました」 「すまない……」 「謝るのなら、明日からのトレーニングはこれまで以上に気合を入れてくださいね。トレーナーとしての貴方だけでなく、男性としての貴方の全霊もつぎ込むくらいに。そうしたら、また同じことをしてもいいですよ♥」 「分かった……絶対に、期待に応えてみせる」  アクノロブロイは俺から降りて、そして、じっと俺の股間を見る。 「……興味はほんの少しありますが、気持ち悪そうなので見ないでおきます」 「その方が良い……子どもには毒だ」 「その子どもの体で精子を出しちゃったのは、何処の誰ですか……♥」  彼女の嘲笑に、陰茎がほんの少し反応してしまう。 「それと、避妊具はトレーナー室のゴミ箱に捨てないでくださいね。誰かに見つかるといけませんし、変な臭いがするのも嫌ですし」 「そうだな……ご忠告、感謝する」 「それじゃあ、明日もよろしくお願いしますね、トレーナーさん……♥」  アクノロブロイは脱ぎ捨てたブラジャーを着けなおし、荷物を持って部屋の入口に向かう。 「鍵を掛け直すのも、お忘れなく」 「分かっている……」  彼女が部屋を出て行く。俺は鍵を掛け直した後、後始末を行うのだった。  翌年の2月。  アクノロブロイはメイクデビュー戦以来のレース、すみれステークスに出走していた。  控室で、俺はアクノロブロイにアドバイスを行う。 「くれぐれも、緊張して焦るんじゃないぞ。君の強みは持久力だけじゃなく、集中しつつも周囲を見通せる注意力、そして冷静さだからな」 「はい」  返事をしたアクノロブロイは、俺の顔をじっと見た後、突然吹き出した。 「どうかしたのか?」 「ごめんなさい。なんだか、トレーナーさんがすごくトレーナーさんらしくて、それがおかしくて」 「俺だって、トレーナーとしての役目はしっかりと果たす。君に勝利と、栄光を与えたいと思っている」 「はい。では私も、ご期待に応えてみせますね」  そしてアクノロブロイは、レースへと向かって行った。  アクノロブロイは、5バ身差でレースに勝利した。    ******アクノロブロイ・ETS第5話 ~青葉賞前~******   俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女は椅子に座っている俺の上に乗って、読書をすることがある。  そしてその時間、俺は彼女の胸を揉むことを、許されている。 「さて、トレーナーさん。そろそろ次のレースについて聞かせて欲しいのですが」  体操着を着たアクノロブロイが、俺の膝の上で言った。 「ああ……」  地肌の上にジャージのズボンだけを穿いた下半身。そしてコンドームを付けた陰茎。もはや変質者でしかない俺は、アクノロブロイの凶悪なほどに大きい生乳を揉み続ける。 「……私の胸をいくら触っても構いませんが、話を聞かないと怒りますよ」  それなのにアクノロブロイは、俺をトレーナーとして扱ってくれる。その態度によって、煩悩に塗れた思考から理性が呼び覚まされる。 「……青葉賞だ」 「青葉賞ですか……」 「日本ダービーの前哨戦であり、勝利すればダービーの優先出走権が与えられる……レースの回数を最小限にしてダービーに出走するなら、このレースが最適だ」 「でも確か、青葉賞にはジンクスがありましたよね?」 「青葉賞に勝ったウマ娘は、日本ダービーに勝利することは出来ない。そう言われているな……」 「それでも、青葉賞が最適だと?」 「だからこそ、君には最適だと思うんだ……君は迷信や縁起の悪さに惑わされない性格だと、俺は思っている。その聡明さでジンクスを破り、ダービーに勝利するというのは、英雄的なものだと思わないか……?」 「なるほど……不可能だとか、無茶だとか思われていることを達成してこその、英雄らしいウマ娘ですか。私としては非常に好ましいことですが、トレーナーさんにはその道を歩む覚悟があるんですか?」 「君をダービーで勝たせられないようなら、俺にトレーナーとしての才能は無い……潔く、君に殺されるよ」 「なかなか、私好みの言葉を言ってくれますね……♥ ではせっかくですから、すみれステークスで勝利させてくれたお礼も兼ねて、トレーナーさんにご褒美を差し上げたいのですが……♥」 「いや……もう十分に……」 「本当ですか? 欲求不満のままトレーニングを行われては、こちらとしても迷惑なのですけれど」 「……君に、射精の手伝いをして欲しい」 「射精の手伝いですか……具体的にはどうすればいいでしょうか?」 「君の手で、俺の陰茎を触って欲しい……」 「男性器に触れるのですか……避妊具越しとはいえ、触るのには少し抵抗がありますね……」 「対策を……用意する」 「そうですか。では、明日のお楽しみということにしましょう♥ というわけで、そろそろ降りても大丈夫ですか?」 「待った……」  俺は指先の動きを速め、アクノロブロイの爆乳を猥雑に弄り倒す。そして股間を彼女の尻に擦り付け、陰茎に刺激を与える。 「うっ……!」  どぴゅり、どぴゅりと精子が発射される。全てがコンドームの中に留まり、アクノロブロイには一滴も届かない。 「終わったぞ……」 「そうですか」  俺が胸から手をどけると、彼女はすぐに床に下りた。そして、荷物の置いてあるテーブルに向かい、ブラジャーを着ける。 「それでは、明日のトレーニングもよろしくお願いしますね」  服装を正し、彼女は部屋から出て行く。一人残された俺は部屋の鍵を閉め直し、そして情けない自分の姿と行いに自己嫌悪を覚えた。  だがそれも、湧き上がる情欲にくべられて、すぐに消えて行った。  翌日。  トレーニング後にトレーナー室を訪れたアクノロブロイは、気のせいだろうか、楽しそうに見えた。 「それで、どんな対策を考えてきたんですか?」 「これだ」  俺は昨日購入した、100枚入りの使い捨てビニール手袋を鞄から取り出した。 「ビニール手袋ですか。確かにこれなら、男性器に直接触れることにはなりませんね」 「不快に思うなら、数枚重ねても良い」 「いえ、1枚か2枚で十分です。それではトレーナーさん、避妊具を着けて、いつも通り椅子に座ってください」 「……分かった」  俺はズボンのチャックから甘勃起した陰茎を出し、コンドームを装着する。そしてアクノロブロイの言う通り、椅子に座った。 「座ったぞ」 「こちらも準備出来ました」  ブラジャーを外し、両手にビニール手袋を着けた体操着姿のアクノロブロイ。その眼が勃起する俺の陰茎を、じっと見つめる。 「男性器って、そんな風になっているんですね……」 「興味深いか?」 「多少は……ですね……♥ それで、トレーナーさんの上に座りたいので、その男性器を少し抑えててくれませんか?」 「ああ……」  俺が陰茎を右手で抑え、腿の間に倒すと、アクノロブロイが俺の上に乗っかってきた。  アクノロブロイの下敷きとなった右手を引き抜くと、彼女の股の間から亀頭が顔を出す。 「なぁ……アクノロブロイは、この体勢が好きなのか……?」 「そうですね……どちらかと言えば、好きなのかもしれません。見下ろされることも、胸を注視されることもありませんから」 「……すまない」 「謝らなくて良いんですよ。トレーナーさんだけじゃなくて、男の方はみんなそうですから。だけどこの体勢だと、なんだか自分がトレーナーさんより上にいるような気分で、心地良いんです……♥」 「実際、上にいるしな……」 「私はきっと、男の人を屈服させたいんでしょうね。その鬱憤を、トレーナーさんが晴らしてくれているのかも知れません」 「君のストレス解消になっているのなら、光栄だが……」 「それでトレーナーさん。私は貴方の男性器を、どう触ればいいのでしょうか」 「そうだな……まずは、男性器と呼ぶのをやめてみよう」 「では、どう呼べば良いのでしょうか?」 「……おちんぽ、かな」 「それ、私に恥ずかしい呼び方をさせようとしてますよね?」 「……嫌なら、男性器でいい」 「……まぁ、構いませんけど。それで、トレーナーさんのおちんぽを、どう触れば良いんですか?」  アクノロブロイの「おちんぽ」という言葉に反応したのか、陰茎が少し上を向いた。 「今……ちょっと動きましたね……」 「陰茎……おちんぽは、内部に海綿体というスポンジのような構造がある。興奮するとそこに血が集まり、硬くなって上を向くんだ」 「そうなると、今動いたのは興奮したから、でしょうか……?」 「……ああ」 「……おちんぽ♥」  陰茎がまたしても反応し、動いてしまう。 「面白いですね……♥」 「あまり虐めないでくれ……それで触り方だが、全体を軽く握って、手を前後に動かしてみてくれないか……?」  アクノロブロイが陰茎に右手を伸ばすが、半分ほど股の下に隠れているせいか、先端付近しか握れなかった。 「難しいですね……」 「それくらいでいい。後は、手を優しく動かしてくれ」 「はい……頑張ってみます……」  アクノロブロイが右手を動かすのを見ながら、俺も彼女の体操着の中に手を入れ、両乳を愛撫し始める。  亀頭付近を小さく前後する彼女の手に合わせ、自分の手を動かすと、陰茎から伝わる刺激と両手から伝わる柔らかさが連動し、興奮が倍増するかのようだった。 「もう少し速く動かしてもいいぞ……」 「はい……なんだか、硬くなっている気がします……」 「アクノロブロイの胸を揉んで、興奮してるからだな……」 「なるほど……お役に立てて、何よりです……♥」  手の動きを速めるアクノロブロイ。それに合わせて、爆乳を揉みしだく俺。  呼吸が重なるような、一つの機構となっているような感覚。気のせいか、アクノロブロイの乳が汗ばんでいるようにも感じる。 「どうですか……トレーナーさん……精子……出そう、ですか……?」 「もう少し……」  アクノロブロイのぎこちない手付きは気持ち良いというより、こそばゆい感じであった。それでも、彼女の柔らかな乳肉を触ることで怒張した陰茎にとっては、十分な刺激であった。 「はぁ……うぅ……」 「あぁ……♥ はっ……」  アクノロブロイが、左手を自身の口元へ持って行った。 「どうか……したのか……」 「いえ……なんでも、ありません……」  そう言って、アクノロブロイが右手の動きをさらに速める。 「早く精子を出して……終わらせてください……」  少し違和感を覚えたものの、俺は言われた通り、射精をするためのラストスパートをかける。  アクノロブロイの両乳を持ち上げ、落とし、弾力を味わう。硬くなっている乳首を弄りながら、全体を丹念に揉む。そうしているうちに、射精感が高まってくる。 「はやく……はやく……♥」  懇願するかのような、アクノロブロイの甘い声。腰を動かし、彼女の手コキをアシストする。 「ああ……そろそろ……」 「はやく……!」  力加減を間違えたのか、アクノロブロイの右手が俺の陰茎を強く握る。その突然の刺激が、射精の引き金となった。 「出るっ……!」  びゅくり、びゅくりと勢い良く精子が飛び出す。それでもアクノロブロイの手は、止まらない。 「もういい……アクノ、ロブロイ……」 「は、はい……」  アクノロブロイの右手が止まり、お互いの呼吸が妙に大きく聞こえる。 「精子……出し終わりましたか……?」 「ああ……」  コンドームの精子溜まりが、亀頭の先でたぷたぷに膨らんでいた。 「すごいですね、避妊具って……本当に、漏れてない……」 「性交はリスクの高い行為だからな……安全性は最重要だ」 「なるほど……色々と、勉強になります……」 「そうか……」 「だけど……やっぱり精子を出すお手伝いは、あまり好きになれそうに無いですね……」 「それは残念だが……君も疲れるだろうし、仕方ないか……」 「まぁ……気が向いたら、手伝ってあげても良いですけど……」  アクノロブロイの横顔が、仄かに赤くなっているように、見えた。 「とにかく、今日は終わりにしましょう。お疲れ様でした」  普段よりも素っ気ない態度を取りながら、アクノロブロイは俺から降りて、ビニール手袋を外した。  外した手袋をテーブルの上に置き、ブラジャーを着けると、彼女は別れの挨拶も無いまま荷物を持って、部屋を出て行った。 「……怒らせたかな?」  多少怒ったくらいで俺のことを学園に通報するとは思えないが、明日以降のトレーニングに支障が出るのではないか。 「まぁ、感情をコントロール出来ない子じゃ無いと思うし、大丈夫だろう……」  俺はそう結論付けながら、アクノロブロイの違和感を思い出す。  彼女の甘い声。赤らんだ顔。余裕のない様子。まるで、興奮しているかのような―― 「……まさかな」  僅かな心配はあったが、アクノロブロイは翌日以降も真面目にトレーニングを行ってくれた。  そして4月後半。彼女は、青葉賞を快勝した。 ~おまけ~  4月初旬。何者かに誘われるかのように、アクノロブロイはトレセン学園にある三女神像の前に立っていた。 「ここは……三女神様の前ですか……」  アクノロブロイは三女神像を見上げ、そして、祈った。 「どうか、私がもっと強いウマ娘になれるよう、見守っていてください……」  その瞬間。彼女は2人のウマ娘が、自分の横を走り抜けたような感覚に襲われた。  そして暗闇の中に見える、輝く何か――彼女は、走った。  想いを受け継いだ!  なんかいろいろと因子が発動!  スピードが12上がった  スタミナが35上がった  バストが2.5上がった  幻覚から醒めたアクノロブロイは、自分の胸の奥が熱くなっているような気がした。 「なんだか……今までのトレーニングの成果が現れてきたような、そんな感じがします……!」  自信が湧き上がってきた彼女は、いつもより胸を張って、美浦寮へと帰って行ったのであった。  その夜。入浴後の脱衣所にて。 「……」 「どうしたの、ロブロイさん……?」 「いえ……なんでもありません。ライスさん、ちょっと、先に戻っていてください」 「うん。ライス、先に行ってるね……」  同室のライスシャワーが去った後、アクノロブロイは苦戦しながらも、どうにかブラジャーのホックを留めた。 「やっぱり……少し大きくなっていますね……」  大きくなるなら胸じゃなくて身長の方にして欲しいのに、と思いながら、彼女は着替えを済ませるのであった。 ******アクノロブロイ・ETS第6話 ~日本ダービー前~******   俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女はトレーニングのお礼や俺の集中を高めることを口実に、性的な行為を行うよう唆してくる。  そして俺は誘惑に抗えず、溺れ続けていた。  青葉賞の翌日。俺は日本ダービーに向けたトレーニング方針について話すため、アクノロブロイをトレーナー室に呼び出した。 「あれ……? ソファー、買ったんですか?」  制服を着たアクノロブロイが、この前購入したばかりのソファーに視線を向ける。 「ああ。忙しいと帰って寝る時間も惜しくてな。ベッド代わりだ」 「ベッド代わり、ですか……」  意味有り気な笑みを、アクノロブロイが浮かべる。 「いやらしい用途も、考えていますよね……♥」 「……否定はしない」  今日は真面目な話をするために呼んだというのに、どうしてこの子は挑発的な態度を取るのだろうか。  性的な興味が強まったせいでレースやトレーニングに集中できない、なんて事態は絶対に避けたいのだが。 「それより、今日は今後のトレーニングについて、しっかりと話したいことがある」 「……分かりました」  俺の真剣さが伝わったのか、アクノロブロイの顔つきが変わる。どうやら、俺の不安は杞憂だったようだ。  彼女はテーブル前の椅子に座り、俺はその反対側の椅子に座る。彼女がソファーを使わなかったのは、椅子に座った俺に見下ろされるのを避けたかったからだろうか。 「それで、話したいこととは何でしょうか?」  アクノロブロイの鋭い目つきに、余計なことを考えている場合では無いなと、気を引き締める。 「青葉賞で、君の課題が見えた」 「私の課題ですか……詳しく教えてください」  彼女の目付きが、さらに力を増す。  悪癖はあれど、レースに対する彼女の真摯さはトゥインクル・シリーズに挑戦している他のウマ娘と比べて、全く劣るものでは無い。だからこそトレーナーとしても、彼女には勝利してもらいたかった。 「青葉賞での最後の直線、ラストスパートで君は後続のウマ娘に注意を向けてしまっていた。それが、日本ダービーに向けて君が修正すべき点だ」 「他のウマ娘に注意を向けている、ですか……確かに、気にしてしまったと思います」 「最終直線に入るまでは、注意を怠らないことも大切だ。しかし最後の直線で注意を向けてしまえば、速度が落ちてしまう。それが敗因となりかねない」 「……その通りですね。負けることを恐れるのではなく、ただ前に向かって全力で走ればいい。誰かを負かす戦いでは無く、自分を示す戦いなのですからね」 「君なら日本ダービーでも良い走りが出来ると思っているが、優勝出来るかどうかは正直なところ、まだ自信が無い。だが最終直線での課題を克服すれば、優勝の可能性はずっと高くなる」 「分かりました。出来ることは、全てやっておきたいと思います」 「それで具体的なトレーニング内容なんだが、500メートルの直線を全力疾走するトレーニングを行っていきたいと思う。出来れば他のウマ娘と一緒に走りたいところだ」 「協力してくれそうな方に、声をかけてみたいと思います」 「俺の交友関係が広ければ良かったんだが、申し訳ない。頼むぞ」 「はい。他に行うべきトレーニングはありますか?」 「今まで通りのトレーニングも行うとして、勝負服にも慣れておきたい。勝負服を着て2400メートルを走る練習はしておくべきだろう」 「勝負服を着ると気分も変わりますからね……慣れておくに越したことは無いでしょう」 「とりあえずはその2つを重点的に行いながら、コンディションも整えていきたい。残り1か月で、君を完璧に仕上げる」 「はい。よろしくお願いします」 「それじゃあ今日のところは帰って、ゆっくり体を休めてくれ。明日からトレーニングを再開する」 「……今日は、何もしないんですか?」 「レース直後はトレーニングをせず、疲労を十分に取ることも大事なことだ。分かっているだろう」 「いえ……そちらではなく……」  アクノロブロイはテーブルに身を乗り出す。その動きと微笑は艶めかしく、俺に性的なものを連想させた。 「……今日は、いい」 「日本ダービー出走のお祝いも兼ねて、トレーナーさんを労ってあげたいと思っているのですが……もし本当にその気が無いなら、仕方無いんですけど……」 「……」 「嘘も我慢も、私たちの間では禁止ですよ……♥ それに、私の気分が次にいつ乗るか、自分でも分かりませんよ……?」  あからさまな誘惑。拒めば良いだけの話であるが、俺の矮小なプライドを保持する以外、そのことに何の意味があるのだろうか。 「少しでも欲求があるのなら……吐き出してしまった方が良いと思いますよ……♥」  否定したくても、その通りだった。彼女の前では堕ちることが合理的かつ最適な選択だと、俺の心は結論付けてしまっていた。  俺は僅かな倫理性を握りつぶして、誘いに乗った。 「乳首を吸いたい、というのは分かりやすいのですが……膝枕もしないとダメなんですか?」  ソファーの上。俺はアクノロブロイに膝枕をされながら、めくり上げられた制服から飛び出した、彼女の爆乳を仰ぎ見ていた。 「嫌なのか?」 「いえ……むしろトレーナーさんが赤ちゃんみたいで、ちょっと愉しいです……♥」 「男には、女性に甘えたいときもあるんだよ……」 「もしかして……少し疲れてますか?」 「そうかもしれない。だから、甘えさせてくれ」  俺は頭を少し上げ、アクノロブロイの右乳首に吸い付く。 「ん……♥ 今日は妙に、積極的ですね……」 「自棄だ。男としてのプライドを、全部捨ててしまったのだからな」 「それで……いいんですよ……んんっ……♥」  乳首に舌を這わせると、アクノロブロイが声を漏らした。  俺は舌を何度も往復させ、そして、赤ん坊のように強く乳首を吸う。 「はうっ……♥ ト、トレーナーさん……っ♥ 無理しないで、ください……」  アクノロブロイの右手が俺の頭の下に滑り込み、後頭部を支える。 「もっと、力を抜いて……いいん、ですよ……♥」  頭の位置を彼女に保持され、まるで授乳をされているような体勢となった。  俺はお望み通りアクノロブロイの乳を飲むべく、吸啜を続ける。 「んぅっ……あっ……ん……♥ やっ……♥ あう……♥♥」  彼女の声は、明らかに性的な快感を得ている反応であった。性的な接触ではなく、性的な交渉を行っているという実感が、俺の股間を熱くしていく。  俺はそっと、アクノロブロイの乳首から口を離す。 「トレーナーさん……もう……やめちゃうんですか……?」  ほんの少し顔が赤くなっているアクノロブロイの、名残惜しそうな声。そんな彼女と一緒に、もっと気持ち良くなりたかった。 「もうひとつ……お願いしても良いか……?」 「なんでしょう……」 「この体勢で俺の男性器……おちんぽを、前みたいに触ってくれないか……?」 「おちんぽ……ですか……」  彼女はちらりと、俺のズボンの膨らみに目を向ける。 「……わかりました。準備してください」  アクノロブロイが背筋を伸ばし、乳房から俺を解放した。俺は起き上がって、鞄のある机まで向かう。そしてズボンのチャックを開けて勃起した陰茎を露出させ、鞄から取り出したコンドームを装着した。  ソファーの方を見ると、アクノロブロイも左手にビニール手袋を着け、準備万端の様子だった。  俺は再び、ソファーに座る彼女の膝の上で寝そべる。 「それじゃあ、頼む……」  アクノロブロイは右手で俺の頭を持ち上げて乳房に近づけ、伸ばした左手で俺の陰茎を触る。  俺が彼女の乳首を改めて口で愛撫し始めると、彼女の左手がそれに合わせて陰茎をしごき出した。 「まったく……っ♥ これじゃあ、本当、に……♥ 赤ちゃんみたいじゃ、ないですか……♥」 「君にとっては……面白い光景だろう……?」 「ええ……そうです、ね……っ♥ ん……っ♥ こんな、みじめな、男のひと……っ♥♥ はじめて、ですっ……♥♥」  彼女の快感が、左手を通じて俺の陰茎に伝わってくる。その快楽が俺の舌と口を動かし、アクノロブロイの乳首はさらに刺激と唾液に塗れて行く。 「んぅ……っ♥ はぁ……♥ うぐっ、あぅ……♥」  ぎこちない左手の動きも、それが乳首を責められていることへの反応であると思えば、とても心地良かった。  このままずっと、お互いの性的快楽を循環させていたい。そんな気分で、母乳の出ない幼い乳首をしゃぶり続ける。 「はぅ……♥ んぁぁ……♥♥ んくっ……うぅあぅ……っ♥♥」  それでも、じわりじわりと、射精感は込み上げてくる。俺の本能とアクノロブロイの左手が、それを促し続ける。 「うぅ……♥ んぅぅ……♥♥ はぅ……っ♥」  アクノロブロイの左手による上下運動が、速度を増していく。陰茎に慣れてしまった手コキに対抗し、俺も彼女の乳首と乳肉を強く吸った。 「ああぅぅん……♥♥♥ ゃめ……♥ ぃやぁ……っ♥♥♥」  限界が来る。本当なら、彼女の体に、彼女の大きな乳に、精液をかけてしまいたかった。  だがそんなことは叶うはずもなく、どぴゅり、どぴゅり、どぴゅりとコンドームの中に精子が吐き出された。 「んぅ……♥ すごい、おちんぽ、びゅくびゅくしてる……♥♥♥」  そして射精が止まる。だが俺は、そのままアクノロブロイの乳首を咥え続ける。 「トレーナー……さん……っ♥ もう……出ました、よね……」 「もう少しだけ……このまま吸わせてくれ」 「ぅんっ……♥ しょうが、ない……♥ ですね……♥ あと、5ふん、だけ……っ♥ ですよ……」  そうして俺は残りの時間、赤子のように彼女の爆乳を味わい尽くした。  人として大事なものを、どこかに置き去りにして。  それから約1か月間。アクノロブロイは直線を全身全霊に近い集中力で走り抜く練習と、勝負服に慣れるための練習を十全にこなした。  そして、勝負の日。日本ダービー当日が、やってきた。 ******アクノロブロイ・ETS第7話 ~日本ダービー出走~******   俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女はトレーニングのお礼や俺の集中を高めることを口実に、性的な行為を行うよう唆してくる。  そして俺は誘惑に抗えず、溺れ続けていた。  5月の終わり。日本ダービーに出走するウマ娘たちが、次々にゲートへと入っていく。  その中には俺の担当ウマ娘、アクノロブロイの姿もあった。文学少女のような勝負服を身にまとう彼女だったが、内に秘める闘志は戦士と形容すべき力強いものである。英雄譚が描かれた本のように、その知的なモチーフの中で、炎のような情熱が渦巻いている。  やがて、出走する全てのウマ娘がゲートに入り、レースの開始が近づく。俺は観客席の最前列で、アクノロブロイの姿を見つめる。控室では落ち着いた姿を見せ、何かしらのアドバイスをする必要すら無かった。ただ、勝利した後にスイーツを御馳走することと、俺に「ご褒美」をくれることだけを、約束した。  今も彼女は、冷静さを保っているだろうか。一抹の不安はあったが、それ以上に彼女ならやってくれるという期待が、俺の中で膨らんでいた。  君なら、勝てる。  心の中でそう言葉にした瞬間、ゲートが開いた。  日本ダービーが、始まったのだ。  一斉に走り出すウマ娘たち。アクノロブロイは先頭を走る逃げウマ娘の後ろにつき、その位置をキープした。  2番手のまま、1000メートル、1500メートルと駆け続ける。彼女の安定した走りは、十分な持久力と冷徹とも言える賢さがあってのものだ。日本ダービーという大舞台であっても、アクノロブロイの強さは揺らいでいない。  第4コーナー。アクノロブロイが追い抜きを仕掛ける。後続のウマ娘たちも次々に加速しながら、最終直線へと入る。  全力でゴールを目指す、18人のウマ娘たち。これからのトゥインクル・シリーズで活躍し、新しい世界、新しい領域を拓いて行くに違いない、優駿たち。その中から――わずか半歩でも良い――抜け出てくれたなら。 「行けっ!! アクノロブロイッッッ!!」  俺は、精一杯の声を出した。彼女に届いただろうか。いいや、どうか聞こえないくらいに集中していて欲しい。観客も他のウマ娘も目に入らないくらい、自分の道を走り抜けて欲しい。  英雄の、ように。  アクノロブロイの末脚に、追込を仕掛けるウマ娘たちが迫る。  そしてついに追い抜かれようとする、その寸前。彼女は半歩だけ早く、ゴールラインを越えていた。  アクノロブロイの、勝利だった。    1週間後。約束通り豪勢なスイーツをアクノロブロイに御馳走した俺は、彼女と一緒にトレーナー室へ戻って来た。 「ようやく一段落した感じだな」  俺はソファーに座って、体を伸ばす。 「はい。取材の予定はもう無いんでしたっけ?」  アクノロブロイが、俺の隣に座る。彼女が俺と並んで座るなんて、初めてのことかもしれない。それだけ信頼を得たということだろうか。 「まだいくつかはあるが、忙しいという程じゃない。やっとトレーニングに専念できるというわけだ」 「取材も人気者になったみたいで、楽しいんですけどね」 「君は人気者だ。なんたって、ダービーウマ娘なんだから」 「そうですね。トレーナーさんのおかげで、私は日本ダービーに勝てました」  穏やかな表情で、アクノロブロイが俺に微笑みかける。普段とは違う悪意の感じられない笑顔に、思わずドキッとしてしまう。 「俺の力じゃない。君にそれだけの才能があったからだ」 「才能だけで勝てるものでは無いですよね? 私に才能があったとして、それを伸ばしたのはトレーナーさんですよ。もっと、自分を評価してください」 「……そうだな。俺は君に見合うトレーナーとして、その務めを果たせた」 「はい。ですので」  アクノロブロイが俺に近づき、強くゆっくりとした動作で、俺の体をソファーに押し倒した。 「約束通り、ご褒美をあげたいと思います……♥」 「唐突だな……人が来たらどうする……」 「鍵は閉めていますので、心配はいりませんよ」 「そうか……」 「それで、どんなことをして欲しいんですか……?」  魅惑的な笑み。アクノロブロイらしい、悪戯めいた悪意が混じった笑顔。 「……パイズリを、して欲しい」 「パイズリ……それは、どのような行為でしょうか?」  前々から感じていたが、やはり彼女には年相応の性知識しかないようだ。保健体育で学ぶ程度の、己の身を守るための知識。だから教科書には載っていない、たとえば男を悦ばせる方法などについて、彼女は無知も同然なのだ。  そんな初心な側面が、逆に俺の興奮を高めてくる。 「俺の陰茎……おちんぽを、胸で挟んで……手でやるのと同じように、しごくんだ」 「そういうことですか……トレーナーさんは、大きな胸が好きなようですからね……♥」 「やってくれるか……?」 「そうですね……避妊具を使ってくれるのなら、問題ありません」  本当ならコンドーム無しでやって欲しいのだが、行為が行為だけに、妥協も致し方無いだろう。 「わかった……それで行こう」 「では、準備しますね」  そう言ってアクノロブロイは制服の上、シャツ、ブラジャーと脱いでいく。露わになる彼女の爆乳。その間に自分の陰茎が挟まれることをイメージするだけで、股間に血が集中してしまう。 「避妊具は鞄の中ですか?」 「ああ……」  アクノロブロイが乳房を揺らしながら、床に置いてある俺の鞄に手を伸ばす。そして中から、コンドームの箱を取り出した。 「…………これは、どう使えばいいんですか?」 「……自分でやる」  俺は彼女から箱を受け取り、コンドームを1つ取り出す。アクノロブロイの視線を感じながら、俺は仰向けのまま靴、ズボン、パンツを脱ぎ、勃起した陰茎にコンドームを装着する。 「なるほど……そうやって着けるんですね……」  まるで授業を受けているかのように、俺の動作を真剣に見つめるアクノロブロイ。俺をからかうことより、知的好奇心の方が勝っているようだ。 「これで、精液が君にかかることは無い」 「はい。勉強になりました」  本当に勉強になったようなので、少しおかしかった。歪んではいるが、これもまた性教育なのかもしれない。 「それじゃあ……まず、ソファーの上に正座してくれ。その方が、パイズリはしやすい」 「はい……」  アクノロブロイが正座の姿勢を取る。俺は脚を開いて、彼女の膝の上に自分の腰を乗せた。 「確かに、この体勢なら胸とおちんぽの距離が近いですね……」 「そのまま、おっぱいでおちんぽを挟んでみてくれ……」 「はい、胸で……おっぱいと言った方がいいですか?」 「出来ればそう言って欲しい」 「わかりました……おっぱいで、トレーナーさんのおちんぽを挟んじゃいますね……♥」  びくん、と反応した陰茎を、アクノロブロイの大きく柔らかい乳房が包み込む。竿の部分は完全に見えなくなり、亀頭の一部だけが谷間の間から顔を出していた。 「ここから……どう動かせばいいんですか……?」 「おちんぽに押し付けながら、おっぱいを上下に動かしてくれ……」 「こんな感じでしょうか……」  アクノロブロイが自身の両乳房を手で押し上げ、押し下げる。押し上げ、押し下げる。何度も何度も、それを繰り返す。 「そんな感じだ……とても、気持ちいい……」 「トレーナーさん、とても切なそうな顔をしてますよ……♥」  彼女は乳房の上下運動を続ける。だが次第にその摩擦が強くなり、彼女も難しい顔をし始めた。 「なんだか、だんだん動かしづらくなってる気がします……最初は、ちょっとぬるぬるしてたのに……」 「コンドームに塗られていた潤滑剤が乾いてしまったのかも……そういう時は、唾液を垂らしてみてくれ」 「唾液ですか……」  アクノロブロイの口からコンドームを着けた俺の亀頭へと、液体がたらりと落ちて行く。その淫猥な光景に、俺の陰茎が硬さを増す。 「少し、動きやすくなりましたね……」  ある程度唾液を垂らした後、アクノロブロイはそれを陰茎に塗り込むように、乳房を上下に動かす。 「あぁ……うぅ……」  俺は下唇を噛みながら、性感帯を責める爆乳の感触に浸る。 「苦しそうな顔をしていますね……♥ 射精を我慢しているんですか……♥♥」 「いや……肉体的な快感もあるが、それ以上にアクノロブロイのおっぱいに俺の陰茎が包まれている、その満足感が凄くて……」 「そうなんですか……どうすれば、もっと肉体的に気持ち良くなりますか……?」 「左右のおっぱいを一緒に動かすんじゃなくて、互い違いに動かしたり……」 「こうですか……♥」  アクノロブロイが、乳房の動かし方を変える。左右の乳肉が交互に俺の亀頭を撫でるような、くねった動き。その気持ち良さに、俺は声を漏らしてしまう。 「くっ……あぁっ……!」  彼女の爆乳が亀頭を可愛がる度に、射精感がどんどん高まっていく。  もう、耐えきれそうになかった。 「アクノロブロイ……! そろそろ、出る……!」 「ええ、出しちゃってください……♥ 私のおっぱいに挟まれて、おちんぽからいっぱい、精子を出してください♥」 「あぁぁ……!!」  どぷり、どぷりと、精液が発射される。動きを止めたアクノロブロイの乳房、その間から顔を出しているコンドームの精液溜まりが、白く膨らんでいく。 「破裂しそうですね……♥ それでは、今日はこれでおしまいとしましょう」  射精が終わり、アクノロブロイの胸が俺の陰茎から離れる。幸せな時間が、終わってしまったのだ。 「そんな残念そうな顔しないでください……また、気が向いたらしてあげますよ……♥」 「ああ……出来れば、次はコンドーム無しでやって欲しい……」 「それはちょっと難しいですね……でも、たとえば菊花賞に勝利したりしたら」  菊花賞。クラシック三冠最後のレース。ダービーウマ娘となったアクノロブロイが挑むべき、大きな目標。 「その時は、考えてあげても良いですよ……♥」 「……善処、いや、絶対に、君を勝たせてみせる」 「お願いしますね」  アクノロブロイが浮かべた笑顔は、どこか、爽やかにも見えた。 ******アクノロブロイ・ETS第8話 ~夏合宿~******   俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女はトレーニングのお礼や俺の集中を高めることを口実に、性的な行為を行うよう唆してくる。  そして俺は誘惑に抗えず、溺れ続けていた。  夏合宿。主にトゥインクル・シリーズに挑戦しているウマ娘たちが参加する、2か月近くにも及ぶトレーニング集中期間。俺とアクノロブロイも当然参加しており、持久力を強化するトレーニングを中心に、菊花賞に向けた特訓を連日行っていた。 「戻りました、トレーナーさん」  遠泳を終えたアクノロブロイが、俺のもとに駆け寄ってくる。 「体調は大丈夫か?」 「はい。もう1回、行けそうです」 「ダメだ。やるにしても、休憩を挟んでからにしないと負担が大きすぎる」 「……わかりました」  少し不服そうな顔をするアクノロブロイ。彼女の持久力は成長し続けており、確かにもう1回くらいなら問題は無さそうである。しかしケガなどのリスクも考えると、避けるのが無難だった。 「それより、休憩がてら散歩でもしないか。あっちに屋台も出ているようだし、食べたいものがあれば奢っても良い」 「……仕方ないですね」  渋々といった様子で、アクノロブロイは俺を置いて屋台のある方向へと歩いていってしまった。 「なんか素っ気ないな……」  アクノロブロイの態度にほんの少し違和感を覚えながらも、俺はその後を追った。 「ごちそうさまでした。少し食べ過ぎてしまったかもしれませんね」 「ああ……」  俺は財布の中を見て、気を落とす。ウマ娘が大食いであるのは理解していたが、海辺の屋台でアクノロブロイがここまで食べるとは予想外だった。やはり、ストレスが溜まっているのだろうか。 「それでトレーナーさん。そろそろ休憩を終わりにして、トレーニングに戻りたいのですが」 「まだだ。食休みをしてからの方がいい」 「……そうですね」 「あと、話したいこともある。どこかゆっくり話せる場所に行こう」  昼時を少し過ぎた時間ではあるが、トレーニングをするには気温が高い時間帯のせいか、水着姿のウマ娘やトレーナーで屋台の付近はごった返していた。とてもでは無いが、アクノロブロイと話せる状況ではない。 「それでは、あちらの岩場の方はどうでしょうか。人もまばらですし」 「分かった」  俺はアクノロブロイと共に、人混みをかき分けて岩場の方へと向かう。岩場の先には隠れるように小さな砂浜があり、そこなら落ち着いて話せそうであった。 「それで、話とは何ですか」  砂浜の上で、アクノロブロイが体育座りをする。俺もその横に座り、彼女と並んで夏の海を眺めた。 「なんだか、機嫌が悪そうだと思ってな。何かあったか」 「いいえ。むしろ、何も無くて退屈だと思っています」 「何も無いか……トレーニングに集中できて、良いんじゃないか?」 「トレーナーさんはトレーニングに集中できていますか」 「出来ていると思うが……」 「本当ですか?」  俺は思い返してみる。合宿に入ってからずっと、トレーニングは真面目に行っている。だが一方で、夏の雰囲気のせいか多少抑えめのトレーニングになっている気もしなくは無かった。 「君から見て、今の俺は弛んでいるか?」 「弛んでいると思いますよ。周囲にいやらしい目を向けすぎていますし」 「いやらしい目って……確かに、他のウマ娘のトレーニングを見て参考にしようとは思っているが……」 「私のトレーニングに活かそうと思って、他のウマ娘を見ているんですか? それとも、水着姿の女の子が気になるだけですか」  ご機嫌斜めといった感じで、アクノロブロイが問い詰めてくる。 「それは……正直なところ、両方かもしれない」  合宿に入ってから、アクノロブロイが俺に性的な接触をすることは無かった。他人に目撃される可能性も高いため当然であると言えたが、そのせいで俺は性欲を持て余しているのかもしれない。 「でしょうね。トレーナーさんはさっきも、胸の大きなウマ娘さんをちらりと見ていましたよ」 「つい目が行ってしまったかもしれないな……」 「他のウマ娘では無く、私を見て貰わないと困るのですが。トレーニング方法についても、貴方なら私に合ったものを自分で考えられるはずですよね」 「そうかもしれないが……」 「……やっぱり、貴方には言葉より体で分かってもらった方が良さそうですね」  アクノロブロイはそう言うと、砂浜に俺を押し倒す。そして、その豊満な右胸を俺の顔に押し付けてきた。 「……っ!?」  俺は驚きつつも、無意識にもう片方の胸へと右手を伸ばしていた。そしてスクール水着越しの右乳首に、舌を這わせていた。 「んっ……♥ いくらなんでも、躊躇いが無さすぎですよ……♥」  アクノロブロイの行動の意味が分からないのに、俺は彼女の胸を愛撫していた。  まるでそれが自然な反応であるかのように。思考より速く肉体を動かす、生物としての反射のように。 「トレーナーさんは、もっとご自分のいやらしさに自覚的になるべきです……欲求を抑えながらでは、私の満足できる指導を行えないようですので……」  水着越しの乳肉の柔らかさ。久しぶりに揉むアクノロブロイの爆乳は、むしろ俺の心から雑念を取り払ってくれるようにも感じた。トレーナーとしての俺も、男性としての俺も、アクノロブロイだけを見て、アクノロブロイだけに溺れてしまえばいいのではないか。この幼さが残る大きく妖艶な感触に、溶けてしまえばいいのではないか。  俺は彼女の乳首を吸おうと、口を動かす。水着の布地がそれを邪魔して、上手く咥えることが出来ない。代わりに左側の乳首を、指先でこねくり回す。 「はぅ……っ♥ 水着越しなのに……いえ、水着越しだからこそ、そんな夢中になっているのでしょうか……♥」  アクノロブロイが不意に、俺の頭を撫でてきた。得も言われぬ幸福感に包まれながら、俺の愛撫は熱を増していき、陰茎もどんどん硬くなっていった。 「アクノロブロイ……頼む、射精させてくれ……」 「射精ですか……? させてあげたい気持ちもあるのですが、避妊具を着けていないおちんぽを直に触るのはやっぱり抵抗がありますね……」 「水着越しなら……いいか……?」 「精子が私にかからなければ、構いませんけど」  俺はアクノロブロイの爆乳を揉みながら、どうせならもっと気持ち良いことをしたいという情念が湧き上がってくるのを感じた。 「君の……太腿の間はダメか……?」 「太腿、ですか?」  アクノロブロイはしばし沈黙し、やがて溜息を吐いた。 「それ、私に精子がかかりませんか?」 「多少はかかってしまうかもしれないが……手でしてもらうよりもずっと、気持ちが良いはずなんだ……」 「……最近、こういうことをしてなかったですし、今後もっと行為がエスカレートすることを考えると、私も少し許容しなければならないんでしょうね」 「ありがとう……」  俺はお礼代わりに、水着越しの彼女の乳首を甘噛みする。 「ひゃう……っ♥」  可愛い声を出して、アクノロブロイが俺の顔から胸を遠ざける。 「まったく……嫌々トレーナーさんの要求を呑むんですから、吐き出せるものは全部吐き出しちゃってくださいね」 「ああ……」 「それで、私はどうすればいいんですか?」 「そうだな……岩か何かに手をついて、お尻をこっちに向けてくれ」 「恥ずかしい体勢になりそうですけど、仕方ありませんね。誰かに見つかると言い訳できないと思いますし、手早く終わらせてくださいね」  そう言うとアクノロブロイは俺から離れ、岩壁に手を当てて尻を突き出した。  俺は起き上がって彼女に近づき、自身の水着を下ろす。そして勃起した陰茎を、ショートパンツを穿いた彼女の太腿の間に挿入した。 「んんっ……♥」  陰茎が彼女の秘部に触れたのか、アクノロブロイが小さく声を漏らす。  そういえば、彼女の秘部に触れたことは今まで無かった。水着越しとはいえ、手よりも先に陰茎がそこに触れるというのは倒錯したものがある。その実感が、俺の劣情を昂らせた。  俺はアクノロブロイの爆乳を弄りながら、ゆっくりと陰茎を前後させる。胸を押し付けられるのも良いが、背後から触る場合は身長と胸のアンバランスさを感じられるため、個人的にはこちらの方が興奮した。加えて今回は陰茎で彼女の秘部を刺激しているので、さらに情欲がそそられた。 「あ……っ♥ うん……くぅっ……♥」  勃起した陰茎がアクノロブロイの股を撫でるたびに、悩まし気な声が聞こえてくる。胸への愛撫を激しくしつつ、陰茎の前後運動も速めて行くと、その声はどんどん熱っぽいものになっていった。 「あぁぁぅっ……♥ ひぅ♥ はぐぅ……♥ ト、トレーナーさん……♥ なんだか、その……股間の部分が、せつなくて……はぅっ♥♥」 「素股もなかなか良いだろ……?」 「す、また……すまたって、いうんですか……んぁぅっ♥♥」  アクノロブロイの嬌声もあり、俺の陰茎は痛いくらいに勃起していた。俺は両手をアクノロブロイの乳房から腰へと移動させ、ピストン運動を急加速させる。 「ひゃぅっっ♥♥ あっっっ♥ ダメ……っ♥♥ なに、か……♥♥ へぅっ♥ へんにゃ、かんじが……♥♥ んぁぁっっ♥♥」  汗だくになりながら腰を打ち付けるたび、スクール水着をクッションにした彼女の尻肉の感触が、下腹部に心地良く伝わってくる。ショートパンツの滑らかな感触と、ほんの少し力が入っている鍛えられた太腿によって、陰茎もたまらなく刺激されて射精が促されていく。 「トレーナー、さん……♥ はやっ♥ くっ……♥ おわらせ、て……♥ くだ、さいっ♥」  アクノロブロイも欲情しているようで、太腿をむずむずと動かしてくる。その締め付けでさらに陰茎への快楽が増し、精子が込み上げて来る。 「出すぞ、アクノロブロイ……!」 「さっさと……っ♥ だしちゃ、って♥ ぜんぶ、ぜんぶ、だしちゃって♥ ください……っ♥♥」  俺は陰茎を強く突き入れる。勢い良くびゅくびゅくと発射された精子が、岩壁に当たっていく。 「はぁ……はぁ……」  俺は荒い息を吐きながら、抱きしめるように彼女の下半身を俺の体に押し付けた。名残惜しそうに鈴口から垂れた精液が、アクノロブロイのショートパンツを汚す。 「トレーナーさん……はやく、離してください……精子が、かかってしまうので……」 「海の水に流してしまえばいい……」 「そういう問題では……まぁ、トレーナーさんの気が済むなら……少し、我慢しますけど……」 「頼む……もう少し、君を感じていたい」 「もう、仕方ないですね……♥ 今日だけ、特別ですよ……♥」  その後、俺たちは海に入って精液の痕跡を落とそうとした。少しでも臭いが残っていると気付かれる可能性もあるため、俺は情けなくも、丹念に亀頭を磨いた。 「トレーナーさん」  少し離れた場所にいたアクノロブロイが、俺に声をかける。 「ここまでしたのですから、もう他のウマ娘なんかに目を向けず、私だけに集中してくださいね」  まるで嫉妬しているかのような言葉を、彼女は少し照れた様子の顔で言った。実際、嫉妬のようなものなのだろう。担当トレーナーが自分よりも他のウマ娘を見るなんて、どんなウマ娘でも不満に思うことだ。 「わかった。約束する」 「……トレーナーさんは意志が弱いから、あんまり信用はしませんよ」 「どうすれば信じてくれる?」 「信じません。その代わり、合宿中も時々今日みたいにその……性的な行為を、しましょう。トレーナーさんが、私以外を気にしなくなるように」 「それは嬉しいが……」 「ただし、次からは避妊具を用意しておいてください。精子を出した後の避妊具を持ち帰るための、容器か何かも準備すること。いいですね?」 「はい……」  怒っているのか甘やかしているのか分からない、そんなアクノロブロイの態度に怯みつつも、俺は心のどこかで彼女を愛おしいと感じていた。  俺の心と体。彼女の心と体。離れられないくらいにそれらが絡み合えば、俺は彼女のことだけを考えられるようになるのだろうか。  彼女の栄光と、勝利。そのために己の全て、善も悪も捧げるような、そんなトレーナーに俺はなれるのだろうか。  そのための覚悟を、俺は持ちたい。  そう、思った。  それから俺たちは、人目を忍んで性的接触を行いながら、夏合宿でのトレーニングを進めて行った。  合宿後も同様にトレーニングを続け、アクノロブロイは十分なほどの持久力を身に付けた。  そして10月。菊花賞。  アクノロブロイは見事に勝利し、クラシック2冠を達成した。 ******アクノロブロイ・ETS第9話 ~菊花賞勝利・そして有馬記念へ~******   俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女はトレーニングのお礼や俺の集中を高めることを口実に、性的な行為を行うよう唆してくる。  そして俺は誘惑に抗えず、溺れ続けていた。  菊花賞の勝利から数日後。俺とアクノロブロイはトレーナー室で次のレースに向けての話し合いをしていた。  次に挑むのは、有馬記念。二冠ウマ娘であるアクノロブロイの出走は当然であるが、シニア級のウマ娘との勝負は非常に厳しいものであると予想された。  俺はアクノロブロイに、有馬記念では他のウマ娘のペースに惑わされずポジションをキープすべきこと、最終直線が短いためカーブで末脚を発揮しなければならないことなどを説いた。そして今後はそれらを上手く行うためのトレーニングを重点的に行うこと、また実戦の感覚を掴むために模擬レースには積極的に参加することを決めた。 「それではこの方針で、有馬記念に向けて頑張ることにしましょう。ところで、トレーナーさん」 「なんだ?」 「今日は妙に、視線が熱いですね。あまりジロジロと見られると、妙な気分になってしまうのですけれども……♥」  制服姿のアクノロブロイが、妖艶さを感じさせる微笑みを見せる。彼女の言葉は、俺の卑しい期待をさらに高めた。  俺とアクノロブロイがこの部屋に入った直後。俺は、彼女が部屋の扉に施錠するのを見た。彼女はこれから、他人に見聞きされたくないことをするつもりなのだ。それはきっと菊花賞に勝利したご褒美に違いないと、俺は決めつけていた。  有馬記念に向けた方針を真剣に語りながらも、頭の片隅、いやそんな小さな範囲じゃない。きっと思考の半分以上が、これから彼女と行う行為への肉欲で塗り潰されていた。 「俺は……トレーナーとして最低だな」 「確かにトレーナーさんは、ウマ娘である私を性欲の捌け口にするような、最低なトレーナーさんです。でも性欲さえ解消されていれば、とっても優秀で、頼りになるトレーナーさんでもあるんですよ」 「そう言ってくれるのか」 「事実ですから。だからこそ多少の嫌悪感があっても、私はいやらしい行為をしてあげるんですよ」 「だったら……お願いできるか」 「はい♥ 今日は、何がしたいんですか?」  罪悪感と自己嫌悪、それを遥かに上回る性的欲求が、俺の中で渦巻く。勃起した陰茎が、俺という存在そのものであるかのように思えてくる。 「パイズリ……コンドームを着けずに、生で……」 「やっぱりそう来ましたか。出来れば髪や顔、服には精子を付着させたくないのですけど」 「……縦パイズリ」  俺はなけなしの思考力で、煩悩に満ちた最低な解決案を思い付く。 「はい?」 「君の胸……おっぱいに対して、下からじゃなく正面から……おちんぽを挿れる」 「ああ……それなら私の胸部に向かって、精子が発射される形になりますね」 「おちんぽをおっぱいで包めば、他の所に精子が飛散するのを防ぐことにもなる……」 「避妊具を使わないのであれば、それが一番安全かもしれませんね」 「やってくれるか……?」 「やらないと、トレーナーさんが壊れちゃいそうですしね……♥」  そう言って彼女は、上半身の柔肌を隠していた衣類を全て脱ぎ捨て、その爆乳を晒す。 「どういった体勢が良いでしょうか? やはり、ソファーの上に両膝立ちするのが正解でしょうか?」 「そうだろうな……その体勢で、胸を突き出してくれ」  俺はソファーの前にあったテーブルや椅子を動かした。そしてアクノロブロイが、身長に不釣り合いな乳房を強調するかのように胸を突き出す。 「この体勢で精子を出されると、体の下の方に垂れてきそうなのですが」 「可能性はあるな……」 「念のため、スカートも脱いでおきますね」  アクノロブロイが制服のスカートを脱ぐと、年相応の白い下着が露わになった。 「……」 「なんで私のパンツをじっと見ているんですか? おっぱいならともかく、そちらにまでいやらしい目を向けるのは、いくら私でも気持ち悪いと感じますよ」 「す、すまない」  俺は慌てて目を逸らす。 「せっかくおっぱいを見せているんですから、そっちを見てください。トレーナーさんのための、おっぱいなんですから……♥」  その言葉で、興奮が一気に最高潮へと達した。俺は急いでズボンとパンツを脱ぎ、突き出されたアクノロブロイの爆乳に亀頭を近づけていく。 「よく見るとおちんぽって、血管が走っていてなかなかにグロテスクですね……」 「怖いか……?」 「いいえ。それで、このままおっぱいの間に入れるんですね」 「そうだ……挿入して、いいか……?」 「我慢できなさそうですね……♥ はい、いいですよ……♥」  俺は彼女の両乳房を掴み、陰茎を突き入れた。陰茎全体を乳肉で包み込み、圧迫しながら、必死に腰を振る。 「あぁぁぁ……気持ちいい、気持ちいい……」 「そんなに気持ち良いんですか……こっちは少しおっぱいが痛いですし、おっぱいを物扱いされてる感じがして、あんまり面白くないのですが」 「ごめん……ごめん……」 「でも、謝りながら犬さんみたいに腰を振るトレーナーさんの姿は、ちょっと愉快ですね……♥」  彼女に見下されながら、それでも挿乳した陰茎の前後運動は止まらない。乳圧、乳房、爆乳、おっぱい。理性を溶かし尽くす、圧倒的な乳による悦楽。陰茎がおっぱいに包まれることは、俺の存在がおっぱいに包まれることと同義であった。 「そういえば、唾液を垂らした方が良かったんですよね」  アクノロブロイが唾液を胸の谷間に流し始め、陰茎に唾液が絡まり出す。摩擦の軽減によって陰茎の前後運動は速度を増し、亀頭が乳肉を押し退けるたびに、快感が神経系を走り抜ける。 「うぅぁあぁぁ……ロブロイ……ロブロイぃ……」 「おっぱいに向かって、私の名前を呼ばないでください。トレーナーさんにとって、私はおっぱいだけの存在ですか?」 「違う、違うけど……あぁぁぁぁ……」 「もう、早く射精しちゃってください。すごく気持ちいんですよね? おっぱいの中で、おちんぽから精子を出したいんですよね?」 「だしたい……だしたいけど、ずっとこのまま、おっぱいの中でチンコを動かしていたい……!」 「やっぱり、トレーナーさんはいやらしいことを考えていると本当にダメですね。射精して、そういう気持ちとはお別れしてください」 「わかってる、わかってる……!」  俺は腰の動きを速める。アクノロブロイも絶えず唾液を垂らし、射精へと向かっているのは確かだった。だけどパイズリを続けていたいという気持ちが、それを堪えさせていた。 「……トレーナーさんって、私に恥ずかしい言葉を言わせるのが好きなんですよね?」 「すき……だいすき……」 「たとえば射精することを恥ずかしく言うと、どういう感じですか?」 「精子をどぴゅどぴゅ出すとか……びゅ、びゅとか……どぷりや、たぷりでも……いい……」 「なるほど…………おっぱいの中で、おちんぽから、精子、どぴゅっ、どぴゅって、出しちゃってください♥」  アクノロブロイの口から出た淫猥な言葉に、射精感が一気に高まる。だが、まだ我慢できる。 「気持ち良い、おっぱいに包まれて、びゅーって出すと、もっと気持ち良いですよ……♥ 我慢しないで、気持ち良く、どぷっ、どぷって、出しちゃいましょう……♥♥」 「あぁぁっ……!」  ささやくような声で誘惑され、いよいよ意思が決壊しそうになる。精子が陰茎の根元に込み上げてきて、俺はラストスパートをかける。 「出る……出るぞ、アクノロブロイ……!!」 「はい♥ おっぱいの中に精子をたっぷり、たぁくさん、どぴゅどぴゅ出しちゃってください♥」  俺はアクノロブロイの爆乳で陰茎を抑え付け、精子を思いっきり発射した。  大量の乳内射精だったが、しっかりと乳房を抑えているせいか、精液が下に流れるような感覚は無かった。 「熱いですね……♥ きっとおっぱいの中、精子でぐちゃぐちゃですよ……♥♥」 「ああ……そうだな……」 「満足しましたか?」  満足したと、言えれば良かった。  だけど射精を終えた俺の陰茎は、精液に塗れながら、アクノロブロイの乳内でぴくりと、蘇り始めていた。 「このまま……もう1回……」  アクノロブロイが、呆れた顔を見せる。 「精子がおっぱいの外にこぼれないよう、気を付けて出来ますか?」 「努力する……外にこぼれても、顔には付かないようにする……」 「性欲が解消されなきゃ意味が無いですからね……本当は嫌ですけど、いいですよ」 「あぁぁ……」  再び勃起した陰茎を、俺は動かし始める。精液でぐちゅぐちゅになった乳内を、陰茎の前後運動がさらに汚していく。 「トレーナーさんのせいで、私のおっぱいの間はメチャクチャになっちゃいますね……♥」 「本当に、本当にごめん……」 「お詫びとして、私を有馬記念で優勝させてくれますか?」 「そこまでは確約できないが……入賞以上は、必ず……」  腰を胸に打ち付け、頭が真っ白になりそうな中、俺は実現可能な目標を絞り出した。 「約束ですよ? そのためにも、心残りが無いくらいに射精してくださいね……♥」 「する……アクノロブロイのおっぱいに、いっぱい、射精する……」 「……ふふっ♥」  彼女の乳房を手で抑えながら、俺はドロドロの精液を溜め込んだ乳内で陰茎を前後させ続けた。  しばらくの後、2度目の射精。1度目よりかは少ない量の精液が、再びアクノロブロイの爆乳を汚らしく染めていく。 「はい……お疲れ様でした……♥」 「ああ……さすがに、満足した……」  俺はゆっくりと爆乳から陰茎を引き抜いた。糸を引いた精液が、床へと垂れ落ちる。 「汚いですね……私は拭きたくないんですけども、かといってトレーナーさんが手を離したら大変なことになりそうですね」 「ソファーの上にある俺のタオルを取ってくれ……まずは胸の間の精子を、それで拭く」 「わかりました。その後でちゃんと、ウェットティッシュで綺麗にしてくださいね」 「分かっている……」  乳を抑えたままの俺の手に、タオルがかけられる。俺は慎重に手を動かし、タオルをアクノロブロイの胸の間へと動かす。 「あーあ……少し、垂れちゃいましたね……」  爆乳に隠れてよく見えないが、精液の一部が下へと落ちてしまったようだ。  アクノロブロイの胸を拭き終え、床とアクノロブロイの体を確認すると、彼女の胸から胴、下腹部のパンツへと、精液の雫が垂れているのを発見した。 「……」 「見てないで、拭いてください」 「あ、ああ」  俺はウェットティッシュで、アクノロブロイについた精液を丹念に拭き取る。 「ここまでやったんだから、有馬記念に向けたトレーニングは本当に頼みますよ?」 「もちろんだ……決して、君の期待は裏切らない」 「はい。一緒に、最高の勝利を目指しましょう」  そして、その年の終わり。  アクノロブロイは僅差ながら、有馬記念優勝を果たした。 ******アクノロブロイ・ETS第10話 ~シニア級開始!~******   俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女はトレーニングのお礼や俺の集中を高めることを口実に、性的な行為を行うよう唆してくる。  そして俺は誘惑に抗えず、溺れ続けていた。  1月。初詣などの正月行事を終えた俺とアクノロブロイは、トレーナー室で今後のレース目標について話し合っていた。 「シニア級で俺たちが目指すとしたら、春シニア三冠と秋シニア三冠の6レースだ。秋シニア三冠については全部目標にすべきだが、春シニア三冠は出走するレースを絞るべきだと思う」 「春シニア三冠は、大阪杯、春の天皇賞、宝塚記念ですよね。どれも私の距離適性に合っていると思うのですが」 「確かに君は中距離から長距離を得意としている。だが、大阪杯と天皇賞の両方に勝利するのは流石に厳しいものがある」 「大阪杯は2000メートル、天皇賞は3200メートルでしたね……天皇賞を考えると、スタミナを重点的に鍛えるべきですね」 「そうすると、大阪杯に勝てるだけの脚力を鍛える時間が無い。逆に大阪杯を狙うなら、天皇賞に勝てる持久力を鍛えるのは難しい」 「どちらかを選べというわけですか」 「大阪杯を狙う場合、距離の近い宝塚記念も勝ちやすいだろう。一方で天皇賞を狙うと宝塚記念は少し厳しくなるが、優勝すればステイヤーとして最高の栄冠を手にすることが出来る」  アクノロブロイはしばし考えた後、口を開いた。 「安定して2勝するなら、大阪杯を狙うべきですね」 「そうなるな」 「ですが、私は天皇賞を目標にしたいと思います」 「そうか……君ならそう答えるとは思っていた」  驚いた様子で、アクノロブロイが俺の顔をまじまじと見る。 「私の答えを予想していたんですか?」 「君は英雄のような走りを目指しているんだろ? ただ勝利するだけでなく、強さの証明や栄誉を求めるのならば、安定よりも挑戦を選ぶと考えていた」 「……なんだか見透かされているようで、悔しいですね」 「レースに対する君の熱意はとても強い分、分かりやすくもあるからな」 「だったら、本当は春シニア三冠全てに出走したいのも分かりますよね?」 「勝てないレースに出走させて、君に悔しい思いをさせたくない。もし俺がもっと優秀なトレーナーなら、君に三冠を取らせることも出来ただろうけどな」 「有馬記念で勝たせてくれたのに、何を言っているんですか。貴方に無理なら、誰がやっても無理だと思いますよ」 「そう言ってもらえると、少し救われるな」 「なので、トレーナーさんの判断に従いたいと思います。天皇賞を目指してトレーニングを行い、宝塚記念にも勝ちます」 「厳しい目標だが、君なら出来ると信じている」 「負けちゃったら、トレーナーさんのせいにしますからね」 「それでいい。君を勝たせなければいけないという気持ちが強くなるからな」  アクノロブロイがほんのちょっとだけ、嬉しそうに微笑んだ。 「そういえばトレーナーさん、有馬記念のご褒美が、まだでしたね」 「いや……」  俺は断ろうと思って、思い直した。どうせ遠慮したところで、アクノロブロイには押し切られてしまう。ならばいっそ、彼女が戸惑うほどの要求をしてみるのはどうだろうか。 「……フェラチオかな」 「フェラチオ?」  アクノロブロイが首を傾げる。 「おちんぽを舌で舐めたり、口で咥えたりする行為で……」  説明していて、俺は気恥ずかしくなってきた。普段ならアクノロブロイの蠱惑的な態度にたじろぎながら説明をしているため気にならなかったが、まだ幼い少女に性行為の詳細を説明するというのは、とてつもなく卑しいことなのだ。 「なるほど……口を使っておちんぽを可愛がるというやり方もあるんですね」  だが、アクノロブロイは気にも留めていないようだった。 「ですが、おちんぽに口を付けるというのはあまりやりたくない行為ですね。精液が顔に付く可能性も高いでしょうし」 「そうだな……君には出来ない行為だと思う。聞かなかったことにしてくれ」 「……そう言われるとやらないわけにはいかなくなってきますね」  彼女は椅子から離れてトレーナー室の鍵を閉めに行き、そしておもむろに制服を脱ぎだした。 「待った、だからやらなくて良いって」 「トレーナーさんはその……フェラチオ? というのをして欲しいんですよね。それを断って欲求不満になられても、困るので」 「だからって、無理にやる必要は無い」 「出来ないと決めつけられるのって、嫌なんですよね。口や顔が汚れるくらい、平気です」 「でもおちんぽに口を付けるのは……」 「出来ますよ。トレーナーさんの唇に口を付けるよりは、マシですから」  その言葉は、少しショックだった。彼女にとって俺とキスをするのは、俺にフェラチオをするよりも嫌なことなのか。 「それで、どうしますかトレーナーさん。前言撤回しますか?」  ブラジャーも外し、上半身裸となったアクノロブロイが俺を見つめる。その大きな乳房を見ていると、俺の自制心は徐々に消え去って行く。 「……いや」  結局俺は、彼女の魅惑に溺れるしかないのだ。  下半身の衣類を全て脱いだ俺は、椅子に座って自分の陰茎をウェットティッシュで拭いていた。 「しっかり綺麗にしてくださいね」  アクノロブロイに見られながら拭いていると、どうにも自慰行為を見られているような気分になり、ひどく緊張した。 「なんだか、普段よりもおちんぽの元気が無いみたいですけど」 「興奮が足りないんだろう……君がたとえば、その大きな胸を上下に動かしてくれるとかしてくれれば……」 「トレーナーさんは相変わらずおっぱいが好きですね。まぁ、いいですけど」  アクノロブロイは両乳房を手で上に持ち上げ、ゆっくりと下ろす。繰り返されるその動作を見ていると、俺の陰茎はどんどん硬くなっていった。 「だんだんいつものおちんぽになってきましたね……♥」  勃起して包皮が伸ばされた陰茎を、俺は拭き続ける。自分の手でしごいてしまいたくなる衝動を抑えながら、亀頭の先から竿の根元まで、丹念に綺麗にする。 「そろそろ……いいだろ……」 「そうですね……あまり我慢させちゃうのも、かわいそうですしね……♥」  アクノロブロイが乳を動かす動作を止めて、俺の股間の前で跪く。  そして、陰茎に口づけをする。 「うっ……!」  その刺激に、びくん、と全身が反応してしまう。 「気持ち良いんですか?」 「いや……あまり味わったことの無い感覚だったから」 「せっかくやってあげてるのですから、ちゃんと気持ち良くなってくださいね」  その小さな口で、亀頭の上半分を覆うアクノロブロイ。亀頭全部を口に入れることは難しいのか、そのまま舌で尿道口付近を舐め始めた。 「ん……♥ むぐ……♥」  一所懸命な彼女を見ていると、興奮が高まっていく。だが一方で、刺激には少し物足りなさを感じた。亀頭に感じる温かさと湿り気は心地良いが、射精に近づくほどでは無い。 「どうですか? 少しは気持ち良いですか?」 「それなりに気持ち良いが……フェラチオは技術が重要だからな……」 「だったら、どうすれば良いんですか?」  アクノロブロイが、不機嫌そうに言った。 「……パイズリをしながら、フェラチオをして欲しい」 「パイズリと一緒にですか……わかりました」  彼女は俺の股間に爆乳を乗せ、陰茎に乳房を押し付けながら、再び亀頭を舐め始めた。 「ああぁ……いいぞ、アクノロブロイ……」  竿に感じる乳圧、亀頭に感じる熱。陰茎をアクノロブロイに捕食されているような感覚が、俺の心を幸福で満たしていく。 「なんかもう、死んでもいいくらい幸せだ……」 「おちんぽをおっぱいに挟まれながらペロペロ舐められてるくらいで、死なないでください。せめてあと1年は生きて、私のトレーニングを頑張ってください」 「分かっているが……蕩けてしまいそうなくらい、気持ち良くて……」 「それは何よりです。そういう集中を妨げるような雑念は精子と一緒にびゅっ、びゅっ、って私の口の中に全部出し切ってください」 「出そうなときはちゃんと言うから……全部口で受け止めてくれ……」 「当たり前です。顔にかかったら嫌ですから」  乳肉が上下し、鈴口に息がかかる。唾液と舌の温かさ。陰茎をしごく乳肉の上下運動。  男に見下されることが嫌いなアクノロブロイが、俺への奉仕に熱中している。俺のためにその爆乳と口を動かし、快楽を与えようとしている。  なんていじらしく、なんて可愛い少女なのだ。この娘に見合うトレーナーに、俺はなれるのだろうか。いや、ならなくてはいけないのだ。これまでと同じように彼女を勝たせ、彼女の献身に応えなければならないのだ。  それだけが、俺の存在価値なのだから。 「アクノロブロイ……アクノロブロイ……」  亀頭に口を当てる彼女の頭を、両手で撫でる。 「んむっ……♥ はぁぁ……♥ なんですか、射精しそうなんですか?」 「いや……君がとても、愛しく思えて……」 「おちんぽを舐めてあげてるくらいで、人を愛しく思わないでください」 「そうだな……気にしないで、続けてくれ」 「……悪い気はしませんけど」  アクノロブロイが奉仕に戻る。肉体的快楽だけでなく、この娘に精子を受け止めて欲しいという願望も加わって、陰茎の熱がさらに高まっていく。愛しいアクノロブロイの口の中に、白濁液を溢れるくらい、大量に注ぎ込んでしまいたい。  そして、いよいよ射精の時が来た。 「出る……出るぞ、アクノロブロイ」 「はむっ……♥」  彼女は亀頭を口で覆い、乳肉でしっかりと陰茎を固定した。俺は彼女の頭を陰茎に押し付けたいという欲求を必死にこらえながら、陰茎に感覚を集中させる。  どぴゅり、どぴゅりと勢い良く精液が発射された。射精が一段落すると、アクノロブロイは精子を吸い出すように口を動かし、その快感によって尿道から彼女の口内へと精子が流れて行った。 「あぁ……うぁ……」  腰が抜けるような、快楽と脱力感。アクノロブロイを見ると、彼女は精子を出し切った陰茎から口を離し、口内に溜まった精子を嚥下し始めていた。 「んくっ……うぅん……」  精子を全て飲み込んだらしいアクノロブロイが、苦いものを食べた後のような顔をした。 「変な味なんですね、精子って……」 「飲まないで、吐き出しても良かったのに」 「…………その通りですね」  彼女の顔が、みるみる赤くなっていった。 「顔にかけたくないものを飲み込んで、大丈夫なのか?」 「いいですよ、別に。吐き出すのもなんか、その、失礼な気がしますし」 「まったく失礼じゃないんだが」 「つい飲んでしまったんですから、もう何も言わないでください。怒りますよ」  まるで照れているようにも見えるアクノロブロイの態度。飲み干したことから精液への嫌悪感はそれほど無いと推察できるが、それを俺に悟られるのは恥ずかしいことなのだろう。 「だけど本当に気持ち良かったぞ、アクノロブロイ」 「気持ち良かったのなら、その分トレーニングにも力を入れてくださいね。ちゃんと指導しくれるのなら、またパイズリでもしてあげますよ。もちろん、避妊具は着けてもらいますけどね」 「ああ。君が望む勝利を得るため、俺は全力で君を強くする」 「……おちんぽまる出しで言うような台詞ではありませんね」 「そうかもな」  俺たちはくすくすと笑い合った。  こうしてシニア級での厳しい戦いは、むしろ穏やかに始まったのだった。  そして、4月。  春の天皇賞にて、アクノロブロイは見事優勝を果たし、現役最強のステイヤーの称号を得たのであった。 ~おまけ1~  1月のとある夕方。俺とアクノロブロイは商店街を訪れていた。  商店街はいつもより賑わっており、大きな声で呼び込みを行っている人の姿があった。 「新春・大福引祭り開催中ですよ~! 特賞はなんと、ペア温泉旅行券です!」 「福引ですか……当たるとは思いませんけど、やってみたいですね」 「福引券はあるのか?」 「先ほど本屋さんでもらったものがあります。もし温泉旅行券が当たったら、一緒に行きましょうね……♥」 「そうだな。当たると良いな」  そしてアクノロブロイは福引を回しに行った。  その結果は―― 「まさか当たってしまうとは……」  アクノロブロイが、ペア温泉旅行券を持って俺のところに戻って来た。 「喜ぶべきなのでしょうけど、私たちに使う暇があるのでしょうか……」 「ちょっと見せてくれないか?」  俺は彼女から温泉旅行券を受け取り、内容を確認する。 「使用期限は結構先だな。来年なら少し時間が出来ると思うから、その時に行けば良い」 「そうですか。その時はトレーナーさんも、しっかり予定を空けといてくださいね」 「……本当に俺と行くつもりなのか?」 「はい?」 「てっきり、俺と行くのは冗談で友達と行くのかと思ってたが……」 「……」  アクノロブロイがぷいっと、俺に背を向ける。 「トレーナーさんにはいつもお世話になっていますし、本当に感謝してるんですけど」 「そうか……疑って悪かった。一緒に行こう」 「もっと、楽しみにしてる感じで言ってください」 「アクノロブロイと温泉旅行だなんて、楽しみだなぁ!」  俺がやけくそ気味に言うと、ふふっ、と笑いながら、アクノロブロイが振り返った。 「そうですね。楽しみですね」  年相応の笑みを浮かべるアクノロブロイ。彼女が温泉旅行を楽しめるよう、この1年を素晴らしいものにしなければ。  勝利を掴める強さを彼女に与えたいという決意が、俺の中でより強くなるのを感じた。 ~おまけ2~  4月初旬。何者かに誘われるかのように、アクノロブロイはトレセン学園にある三女神像の前に立っていた。 「ここは……三女神様の前ですか……」  アクノロブロイは三女神像を見上げ、そして、祈った。 「どうか、私がもっと強いウマ娘になれるよう、見守っていてください……」  その瞬間。彼女は2人のウマ娘が、自分の横を走り抜けたような感覚に襲われた。  そして暗闇の中に見える、輝く何か――彼女は、走った。  想いを受け継いだ!  なんかいろいろと因子が発動!  スピードが18上がった  スタミナが36上がった  バストが5上がった  幻覚から醒めたアクノロブロイは、自分の胸の奥が熱くなっているような気がした。 「なんだか……今までのトレーニングの成果が現れてきたような、そんな感じがします……!」  自信が湧き上がってきた彼女は、いつもより胸を張って、美浦寮へと帰って行ったのであった。  その数日後。入浴後の脱衣所にて。 「…………いくら成長期とはいえ、ちょっと大きくなりすぎですね」  きつくなったブラジャーを見つめながら、アクノロブロイが独りぼやいた。  彼女は脱衣所にある身長計で自分の身長を確認する。まったく成長していなかった。 「胸ばかり大きくなって……こんなの、トレーナーさんが喜ぶだけです……」  彼女は気を落としながら、合わなくなったブラジャーを無理矢理着けるのであった。  でも翌日、彼女の胸を揉んだトレーナーが胸の成長に気付いて「嬉しいぞ……」と言ってくれたのでアクノロブロイの調子は下がらなかったとさ!! ******アクノロブロイ・ETS第11話 ~天皇賞(春)の後~******   俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女はトレーニングのお礼や俺の集中を高めることを口実に、性的な行為を行うよう唆してくる。  そして俺は誘惑に抗えず、溺れ続けていた。  春の天皇賞から、2日。アクノロブロイに話したいことがあると伝えられた俺は、彼女と共にトレーナー室へとやってきた。 「トレーナーさん。ソファーに座ってくれませんか?」  言われるままにソファーに座ると、アクノロブロイは俺の前まで椅子を持ってきて、それに腰掛けた。また何か性的な挑発でもするのかと思ったが、彼女の顔は険しく、重苦しい雰囲気が感じられた。 「何かあったのか?」 「……少し、思う所がありまして」  その声は、どこか自信無さげであった。普段の彼女とは違う、何かを迷っているような様子。 「詳しく、聞かせてくれないか。そのために俺を呼び出したんだろ?」 「そうですね……先日、天皇賞に勝利した後、ふと感じたことがあったんです」 「感じたこと?」 「私が望む英雄らしい走りとは、栄冠を手にする走りなのでしょうか」 「……どうだろうな」  英雄らしい走り。それを定義するのは難しい。G1で連勝するような走りも英雄らしいと言えるが、ケガやスランプから脱出し勝利するのも英雄らしいと言える。英雄らしさとは、恐らく人それぞれに存在するものなのだろう。 「私が憧れるのは、ロブ・ロイのような英雄です。苦難や逆境にも負けず、自分の誇り、人としての尊厳を守るために貴族の圧政と戦ったロブ・ロイ……今の私は、彼とは違うような気がするんです」 「そうかもしれないな……俺が望んだことでもあるが、君はレースでの栄光を手に入れるためにトゥインクル・シリーズを駆けている。何かを守るためでは無く、何かを得るための戦いだ」 「私に……守るべきものはあるのでしょうか」  アクノロブロイが俯いて、呟いた。トゥインクル・シリーズに挑戦するウマ娘たちの多くは、夢を叶えるため、勝利を得るために走る。もしも、何かを守るために走るのだとすれば、その守るものとは―― 「強さ……だな」 「強さ……?」  顔を上げた彼女に、俺は頷く。 「君は、強いウマ娘だ。クラシック級でも、そしてシニア級でも、その強さを証明してきた。君のファンは、その強さでもっと多くのレースに勝って欲しいと思っているはずだ」 「そうなのでしょうか……正直、自分が強いとは思えないのですが」 「その謙遜は、他のウマ娘にとって失礼だ。君は自分の強さを誇りに思い、そして、その強さを示し続けるべきだ」 「つまり……勝利こそが、私の守るべきものというわけですか……?」 「ああ。宝塚記念、そして秋のシニア三冠。それに勝利することを、俺もファンも望んでいる。君には、その夢を守って欲しいんだ」 「……やることは変わりませんが、なんだか、心持ちは変わった気がします。自分の強さにプライドを持ち、それを守るために勝ち続ける。それが、私の出来る英雄らしい走りなのですね」 「少なくとも、俺はそう思う。逆に言えば、秋のシニア三冠を取るまでに負けるようでは、君を英雄と呼ぶべきでは無いと思っている」 「それはとても難しいことなのでしょうけど……それを成してこその英雄というわけですか」 「君は英雄の器で、君なら達成できると信じている。そのために、俺は全力を尽くす」 「……覚悟は、ありますか」 「……ああ」  俺は、彼女を勝利させるためならいくらでもこの身を捧げる覚悟だった。  その覚悟があると、本気で思い込んでいた。 「ありがとうございます。だったらやはり、私も貴方に捧げられるものを全て捧げるべきですね」  そう言うと彼女は立ち上がって、制服を脱ぎだした。  シャツ、ブラジャー、スカート――そして、パンツまでも。 「ちょっと待て、アクノロブロイ」  彼女は俺の前で、完全な全裸となった。 「トレーナーさんの前で裸になるのは、はじめてですね」 「どういうつもりだ……」 「わかっているんじゃないですか?」  彼女はソファーに座る俺の上に跨った。勃起した陰茎がズボン越しに彼女の秘部へ触れようと、いきり立つ。 「ダメだ……それだけは、やっちゃいけない」 「どうしてですか? 今まで、散々悪いことしてきたじゃないですか」 「その……今までのは、たとえ君が汚れることになっても、体に傷が付くような行為じゃ無かったと思う。でも今、君が誘っているその行為は、君の体を傷付ける可能性が高い」 「もちろん、承知していますよ」 「それに……その行為は、愛し合う男女が行うもので……」 「本当に、そう信じていますか?」  全く、信じていなかった。多くの場合、快楽のために行われる行為であると、ちゃんと理解していた。  恐らく、アクノロブロイもそう理解しているのだろう。 「だとしても……君の初めては、もっと相応しい相手に捧げるべきだ……」 「初めてお付き合いする方とかですか? その人の欲望を受け止める行為が、そんなに神聖ですか?」 「頼む……この一線だけは……」 「トレーナーさんは、覚悟があると言っていましたよね?」 「……言ったさ」 「私は、覚悟しています。この1年間を無敗で走り抜けるためなら、貴方にこのくらいは差し出しても良いと。そしてその覚悟を、貴方には、貴方だけには、共有して欲しいんです」 「……」 「もしも私と繋がることが本当に嫌で、心の底からやりたくないことだと言うのならば、私は服を着て部屋を出て行きます。だけど、もしもほんの少しでも、私とひとつになりたいと思うのなら」  アクノロブロイの表情が一瞬、誘惑の表情から、懇願の表情になった――気がした。 「私を、抱いてくれませんか」  人として、それはやってはいけなかった。人間として、トレーナーとして、最低の屑に堕ちる行為。そんなものは、塵一つ分も望んではいけなかった。  なのに、俺の陰茎は間違いなく望んでいた。彼女の膣内に挿入するというおぞましい行為を、俺の一部は求めていた。  それこそが、俺の本性だった。 「……分かった」  だから俺は、地獄に堕ちる覚悟を決めた。 「避妊具を着けなくても良いんですよ? 今日は大丈夫な日ですから」  ソファーに仰向けで寝ているアクノロブロイが、コンドームを装着する俺を見ながら薄笑いを浮かべる。 「妊娠以外にも、感染症などのリスクもある。そういうのは回避しないといけない」 「そうですか……確かに、こんなくだらないことで病気になったら嫌ですね」 「そうだ。本当に、くだらないことだ。だけど君は、このくだらない行為にも意味があると思っているんだろ」  アクノロブロイが頷く。 「私の覚悟を伝え、トレーナーさんにも覚悟を持ってもらうためには、これしか無いと思っています……」 「……そうかもな」  思い起こしてみれば、アクノロブロイと走った最初の1年は結果が出せなければ社会的な死を迎えることを覚悟していた。だが勝利を積み重ね、彼女に触れることが日常的になっていくと共に、俺はその覚悟をすっかり忘れてしまっていた。  俺が失った覚悟を取り戻し、負けることの許されない自分になるには、再び罪を自覚するしかない。そのためにアクノロブロイは、その身を捧げる覚悟を持った。  俺の悪が、彼女を悪に堕としているのだ。 「俺がもっと正しい人間だったら……」 「やめましょう、トレーナーさん。難しいことは、後で考えれば良いんです。今はただ、愉しむことだけを考えてください……♥」  アクノロブロイが誘うように、両腕を俺に向けて広げた。 「……クソ」  俺は彼女の大きな胸の間に顔を埋め、その抱擁を受けた。 「よしよし♥ トレーナーさんの大好きなおっぱいですよ♥」  俺はアクノロブロイの乳首に口を付けながら、2つの感情を抱く。  自己嫌悪。それは、失敗を許容しない力になる。  情欲。それは、成功を渇望する力になる。  惨めさを感じながら少女の肉体に溺れる堕落こそ、アクノロブロイが望む俺の理想形だった。 「ごめん、アクノロブロイ……俺のような奴が、トレーナーで……」 「何を謝っているんですか。私は、貴方がトレーナーで良かったと思ってますよ。清廉潔白で無難な人より、いやらしくて情けなくても私をレースで勝たせてくれる人の方が、何倍も良いです」  アクノロブロイが、俺の頭を撫でた。 「それに、トレーナーさんは優しいじゃないですか。私の期待に、必ず応えてくれるじゃないですか」  母親のような温もりと慈愛。それを向けてくれる少女を、俺はこれから犯さねばならないのか。このまま何もせず、気を失ってしまいたかった。でもそうしたら、アクノロブロイの期待を裏切ることになる。  だから俺は、堕ちねばならなかった。 「アクノロブロイ……俺は今から、君の純潔を奪う……」 「はい……♥」 「きっと、痛いだろう……もしかしたら、挿入できないかもしれない」 「無理にでも、私に入れてください。そうしないとお互い、これ以上強くはなれない気がします……」 「ああ……出来る限りのことは、やってみる」  俺は口で彼女の右乳首を、右手で彼女の左乳房を愛撫する。 「あぅ……♥ ふふ……♥ ん……♥」  甘ったるい彼女の声。思考が溺れていく。 「あぁ……♥ んくっ……♥♥ はぅ……♥ ひぅ……♥」  やはり乳首は敏感なのだろうか、快感を得ているような音色が混じってくる。 「アクノロブロイ、次は、君のおまんこを触る……」 「おまんこ……あぁ、女性器のことですね……♥」 「そこが充分に濡れていないと、俺の……おちんぽを挿入することは無理だから……」 「ええ……♥ ちゃんと、気持ち良くしてくださいね……♥」  俺は右手でそっと、彼女の秘部に触れる。温かいが、湿り気は当然ながら不十分であった。 「今までに、自分でおまんこを弄ったことはあるか……?」 「ありませんけど……」 「だったら、慎重にやる」  俺は強い刺激を与えないよう、そっとアクノロブロイの秘部をなぞる。膣内に指を入れるのは、まだ早すぎる。 「なんだかくすぐったいと言うか、変な感覚がしますね……」  俺は左手で彼女の胸を揉みながら、ゆっくりと右手の愛撫を続ける。どれほど挑発的な言葉を口にしようとも、彼女のそこは少女そのものなのだから。 「んん……♥ ふぅ……♥ んっ……♥」  熱と粘液が、少しずつ増していく。そろそろ指も、入るだろうか。 「指を入れるぞ……」 「はい……♥ お願いします……♥」  俺は彼女の膣口に中指を押し付ける。反発は強かったが、やがてぬるりと、彼女の膣内に入っていった。 「っ……♥」 「指を動かすぞ」 「は、はい……♥」  強い圧迫の中、俺は中指の腹で膣肉に触れる。こんなにきつい肉壺に、本当に俺の陰茎が入るというのか。アクノロブロイがどれだけそれを求めても、難しいような気がしてくる。 「あぁぅん……♥ はぁぅ……♥ トレーナー、さん……♥ もっと、動かしていいですよ……♥」  俺は少しずつ、指を動かす範囲を広げていく。穴を穿り、広げる行為。幸いにもと言うべきか、彼女の愛液は次第に量を増し、中指の動きを円滑にしてくれた。 「トレーナーさん……まだ、なんですか……♥」 「焦らないでくれ……君のおまんこは、まだ俺のおちんぽを受け入れる準備が整っていない」 「んく……っ♥ 少しくらい、乱暴でも……いいですよ……♥」 「今の状態じゃ、少しの乱暴では済まない。もっと、濡れてくれないと……」  右手中指でアクノロブロイの膣内を弄りながら、左手で彼女の乳首を弄る。両手で女性の敏感な箇所を責めながら、俺はどうすれば彼女の要求に応えることが出来るか、思案する。 「ふぅ……♥ はぁぁ……♥ と、とれーなーさん……♥」  彼女の興奮は間違いなく高まっている。地道に続ければ、そのうち十分な状態になるだろう。だけど俺の股間の疼きは、そこまで待てないかもしれない。  俺は左手を彼女の乳首から秘部へと移し、そっと人差し指で陰核に触れた。 「んんぅ……っ♥ あっ……♥ ひゃ……っ♥」  陰核に触れるたびに膣内が蠢き、中指を締め付ける。快楽もあるだろうが、むしろ緊張の方を高めてしまっているような気がした。 「アクノロブロイ……舐めても、いいか……?」 「舐めるって……」  紅潮していた彼女の顔が、さらに赤みを増したように見えた。 「必要な、ことなんですよね……」 「嫌なら」 「いいえ、舐めてください……私の、おまんこを……♥」  俺は彼女の秘部に顔を近づけ、陰核の周辺をゆっくりと舌で舐め回した。 「ひぅぅん……♥ あっ、あっ……♥♥ やだっ……♥」  中指に感じる愛液のぬめりが、少しずつ増していく。指よりも刺激が少ないのか、膣圧はさほど強まっていない。 「はずかしい、はずかしいのに……♥ ぃや……♥ ぅぅん……♥」  自由度の高まった中指で、膣肉をほぐす。無理だと思えていた挿入が、だんだん現実味を帯びていく。それに伴って、俺の陰茎には痛いくらいに血が集中していた。  もう、限界だった。 「とれーなー……さん……?」  秘部から顔を離し、右手中指を抜くと、彼女はぼーっとした顔で俺を見つめた。 「入れるぞ……」  彼女はじっと俺の顔を見た後、こくり、と頷いた。  コンドームに包まれながら怒張した陰茎を、俺は彼女の秘部にあてがう。そして彼女の膣口を亀頭でこすり、愛液を塗り付ける。 「ぅぅん……♥ とれーなー、さん……♥ はやく、はやくおねがい……♥ します……♥」  ソファーを掴みながらねだるアクノロブロイ。俺は慌てないよう自分を戒めながら、少しずつ亀頭を押し当てていく。  俺とアクノロブロイ。二人の荒い息が、部屋に染み渡る。二人の熱い体温が、部屋を染め上げる。  そして、亀頭が彼女の膣内へと入った。 「んく……っ! あぁ……っ!!」 「痛いか、アクノロブロイ」 「抜かないで、ください……そのまま、もっと……奥まで……」  俺は彼女の腰を両手で掴みながら、慎重に陰茎を押し入れる。しかし、彼女の膣肉は俺の陰茎を拒み、なかなか先へ進めない。それなのに膣圧で亀頭を締め付けてきて、俺は今にも射精しそうだった。 「トレーナーさん……乳首を、舐めてくれませんか……」  言われた通り俺は彼女の乳房にしゃぶりつき、乳首を舐める。 「ん……♥ はぁ……っ♥ くっ……♥」  膣圧が緩み、亀頭がほんの少し、前に進む。そのまま俺は乳首を愛撫しながら、陰茎を膣穴の奥へ奥へと進めた。  やがて、亀頭が突き当りに達したのを感じた。竿の全てが膣内に入ったわけでは無いが、これが彼女の限界のようだ。 「入ったぞ、アクノロブロイ……」 「えへへ……♥」  涙をこぼしながら微笑む彼女の顔を見て、思わず射精しそうになる。 「これでもう……♥ とれーなーさんは……♥ ほんとうに、にげられませんね……♥♥」 「ああ……逃げられない。責任を取って、君と走り続けるしかない……」 「ええ……♥ でも、まだおわりじゃ……♥ ないですよね……♥」 「……動くぞ、アクノロブロイ」  正直、動かなくても射精できるほどに限界だった。  それでも、俺は彼女の膣内を感じたかった。しっかりと、繋がりたかった。  だから静かに、陰茎を動かした。 「んぁぁぅ……♥♥ はぁぅぅぁ……♥♥ いゃぁ……♥ ふぁぅ……♥♥ んんぅ……っ♥♥♥」  早く射精したいと急かす肉体を、色欲に染まった理性で必死に抑える。もしも何かきっかけがあれば、それだけで決壊しそうだった。 「そんなに……♥ がまん、しなくてぇ……♥ いいんです、よ……っ♥ とれーなーさんっ……♥♥」  アクノロブロイの声。 「わたしの……っ♥ おまんこの、なかで……♥ どぴゅり、どぴゅりって……♥♥」  そして、崩れる。 「せーし、だしちゃって……♥♥ んぁ……っ♥♥ ください……っ♥♥♥」  俺は彼女の膣を陰茎で突き上げ、どくり、どくり、どくりと、精液を放出した。 「あああぁぁぁぁ……♥♥♥ わかり、ます……♥♥ でてる、でちゃったん、ですね……♥♥」  長い長い射精。コンドームが無ければ、きっと膣外まで溢れていたであろう精液の量。 「ふふっ……♥ なんだか、やりきった、かんじがしますね……♥♥」  笑みを浮かべたままのアクノロブロイの涙を指で拭い、俺は彼女の膣内から射精を終えた陰茎を抜く。  どろりと、血と愛液がソファーの上に漏れ出した。 「あーあ……♥」  俺の罪と自身の穢れの証を見て、彼女は少し嬉しげに声を出した。 「本当に、一線を越えちゃいましたね……♥」 「……そうだな」 「覚悟、できましたか……?」 「言うまでも……無いだろ」 「そうですね……これからも、よろしくお願いしますね、トレーナーさん……♥」  アクノロブロイ。彼女という地獄に、俺は堕ちた。  なのに、どうしてだろう。  満ち足りた気分で、胸がいっぱいだった。  そして迎えた宝塚記念。  アクノロブロイは、当然、勝利した。 ******アクノロブロイ・ETS第12話 ~夏合宿3年目~******   俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女はトレーニングのお礼や俺の集中を高めることを口実に、性的な行為を行うよう唆してくる。  そして俺はそれを受け入れ、彼女のために全てを捧げると決めていた。  7月。俺とアクノロブロイは夏合宿に参加していた。  基礎的な能力を伸ばす重要な期間である合宿。俺とアクノロブロイの目的は春の天皇賞を制した持久力を維持しつつ、脚力を強化することにあった。最高速度と加速力を鍛えた上で、合宿後に余剰スタミナを末脚に変換する技術を磨けば、残り距離に関わらず適切にスタミナを使い切る走りが出来ると考えたためだ。  レースにおいては他のウマ娘との位置関係により、仕掛けるタイミングが遅れることも当然考えられる。だがアクノロブロイが俺の期待通りに仕上がってくれれば、余っているスタミナの分だけ末脚が強力になるため、それはさほど問題では無くなる。  そしてアクノロブロイならば俺の想定以上に仕上がり、本番においても身に付けた技術を冷静に発揮できるだろう。それだけの覚悟が、彼女にはあるのだから。 「休憩に入ろう、アクノロブロイ」  俺は晴天の砂浜を走っていたアクノロブロイに声をかける。 「少し早くありませんか?」 「むしろ走りすぎだ。十分に休憩を取ることが前提のトレーニングプランだということを忘れないでくれ」 「そうですね。すみません」  アクノロブロイは小走りで俺の元に駆け寄り、立ち止まってニコリと笑った。 「それでは、休憩にしましょう」 「……ああ」  天皇賞の後に一線を越えてから、俺とアクノロブロイの距離は精神的にも近くなった。体調やトレーニングについての会話もしやすくなり、性的な行為をせずに2人でいる時間も増えてきた。彼女と過ごす時間は、俺にとって安らぎの時間になっていた。  それでも、罪悪感は胸の奥で常に疼いていた。 「どうかしましたか?」  小首を傾げるアクノロブロイ。その少女らしい仕草が、癒しと苦痛の両方を与えてくる。 「なんでもない」 「……そうですか」  そして、彼女は不意に腕を絡ませてきた。 「待て、ふざけないでくれ」 「ふふっ♥」  素直に腕を解放するアクノロブロイ。悪戯めいた笑顔はとても楽しそうに見える。  胸が、ちくりと痛んだ。  昼食後。アクノロブロイの誘いで、俺たちは岩場の方に向かった。  その先には隠れるように小さな砂浜があり、去年の合宿ではそこで人目を忍んでアクノロブロイの体を何度も愉しんだ。 「なんだか懐かしいですね」  砂浜に着くと、アクノロブロイは周囲を見渡しながら言った。 「そうだな」  あの夏。俺はアクノロブロイを愛おしみ、彼女に尽くしたいと思った。  その気持ちは今も変わっていない。それどころか、もっと強くなっている。  なのに心は、あの頃よりも苦しかった。 「いつまで気にしているんですか」  日陰になっている砂の上で、アクノロブロイが振り向く。 「もしかしてあの日のこと、後悔しているんですか?」 「……後悔はしていない。だからこそ、君の純潔を奪った罪からも目を背けたくは無い」 「いやらしいくせに、変なところで生真面目なんですから……何にしても、トレーナーさんには過去ではなく、未来のことを気にして欲しいんです」 「そうすべきだと分かっている。それでも、心の動きはどうにもならない」 「困りましたねぇ……」  アクノロブロイは腕を組んで考え込む。故意なのか無意識なのか、スクール水着越しの豊かな膨らみが強調され、俺の視線はそこに向かってしまう。 「……やっぱり、もう1度した方が良いかも知れませんね」 「もう1度って……」 「私にとっては1回も2回も変わりませんが、トレーナーさんにとっては違うのでは無いでしょうか」  俺を見つめながら、アクノロブロイが妖しく微笑む。 「宝塚記念のご褒美も何か差し上げたかったところですし、ちょうど良いですね」 「もう1度すれば……俺は君の望む男になれるのか?」 「それは分かりません。でもきっと、すごく気持ち良くて、気分も楽になると思いますよ……♥」  少女の言葉に、俺は唾をごくりと飲んだ。 「もう1回……私のおまんこに、トレーナーさんのおちんぽ、入れてみたくないですか……♥」  再び彼女と繋がる。再び彼女の膣内に陰茎を挿入する。2度目の罪は、きっと1度目よりも軽いだろう。2度目の快楽は、きっと1度目よりも強いだろう。  その誘惑は、あまりにも甘美だった。 「じゃあ……もう1回……」 「優しくお願いしますね……♥」  俺はまた堕ちる。身の程に合わない感傷を、捨てるために。  砂浜に腰を下ろした俺。アクノロブロイは俺の脚の間に座り、俺の愛撫に身を任せている。 「ん……♥ もっと強く触ってもいいですよ……♥ くぅっ……♥」  乳房を猥雑に揉むと、アクノロブロイが甘ったるい声を出した。スクール水着の質感にコーティングされた乳肉は、直に触るのとはまた違った心地良い感触を伝えてくる。 「トレーナーさんのおちんぽ……もう硬くなってますね……♥」  俺はサーフパンツの中で勃起した陰茎をアクノロブロイの腰と尻尾に押し付けながら、両手で彼女の胸を揉み続けた。その柔らかさと弾力は脳を痺れさせ、無駄な思考を停止させてくれる。おっぱいだけが、俺の頭に残る。 「はぅ……♥ んんっ……♥」  アクノロブロイのおっぱい。柔らかくて大きなおっぱい。俺だけのおっぱい。 「あっ♥ あっ♥ トレーナー、さん♥ だめ♥ だめぇ……♥」  乳首を摘まみながら乳肉を潰したり戻したりしていると、アクノロブロイの声がどんどん色香を増していく。乳房でいっぱいになった脳内にその音色が響くと、別の欲求が呼び起こされる。  俺は右手を彼女の胸から股へと移し、スパッツ状の水着で隠された秘部に触れる。 「んくっ……♥ はあぅ……♥ あぁぅ……♥」  アクノロブロイと一線を越えた後、彼女は性的な行為の際に秘部の愛撫を許すようになっていた。そして回数を重ねるごとに、アクノロブロイのそこは敏感になっているように思えた。  水着の表面に現れた縦筋を指でなぞると、「ひゃぅっ♥♥」という声を出してアクノロブロイが全身を震わせる。押し付けていた陰茎にもその振動は伝わり、彼女より上位に立っているような優越感が胸に込み上げてきた。 「トレーナー……さん♥ もう、そろそろ……♥」 「まだ早い」  彼女の言葉を無視して、俺は秘部への愛撫を続行した。湿り気はまだまだ感じられない。もっともっと、気持ち良くなってもらわなければ。 「んぅぅ……♥ んあっ♥ まって♥ ひぅっ♥ はぅ……♥」  右手で恥丘を刺激し、左手で乳房を揉みしだく。丹念に丹念に、彼女という女体が蕩けてしまうように。男根を受け入れる緩みを広げるように。  やがて水着の生地の裏で粘液が零れ出したのを、指先が感じ取る。さらに指を動かすと、くちゃり、くちゃりと微かに水音が聞こえた。 「ふぁぅぅ♥♥ とれーなー、さんっ……♥ いいかげ……んぅっ♥♥ おねがいぃ♥ しまぁ、すぅ……♥」  だいぶ体が出来上がってきたアクノロブロイ。俺がセパレート型水着のスパッツを脱がそうとすると、彼女は両脚を震わせながら腰を上げてくれた。  スパッツを下ろすと、その股間部に向かって彼女の膣穴から粘液の糸がだらりと伸びた。膝の下までスパッツを動かしていくと、その愛液の糸は途切れ、砂の上に僅かなシミを残した。 「はぁぁ……♥ ひぃぅ……♥ トレーナー、さん……♥ はやくぅ……♥」  俺はなけなしの理性で、小さめのバッグからコンドームを取り出し装着する。そしてアクノロブロイの腰を掴みながら、蕩けた彼女の秘部に亀頭が当たるよう、位置を調整する。 「はやくっ……♥ このままじゃ、わたし……♥」  蜜壺の熱を亀頭の先端で感じた俺は、ゆっくりと彼女の体を下げさせ、怒張した陰茎を膣内に挿し入れた。 「くぅ……っ♥ あぁっ……♥ んんぁっ♥♥」  ぬぷりと、思ったよりもスムーズに陰茎は彼女の膣内に収まった。やはり根元まで呑み込むことは出来無いようだが、陰茎を咥え込むとろりとした膣肉の締め付けは堪らないものがあった。 「はぁ……♥ ふぅ……♥ んくうぅぁっっ♥♥♥」  不用意に腰の位置を下げたアクノロブロイが、自分の体重でもって膣の最奥を亀頭に突かせてしまい、声を上げる。 「持ち上げるぞ、アクノロブロイ……」  脚に力が入りそうにない彼女を助けるため、そして彼女の膣肉に陰茎をしごかせるため、俺はアクノロブロイの腋の下に手を入れ、持ち上げようとした。 「だめ……ですぅ……♥ もちあげられる、の……♥ いや……です……♥」  彼女は抵抗して前方に体を倒し、両手を砂の上につけた。支えを得た彼女は緩慢とした動作で、自ら腰を動かし始めた。 「はあぅぅ♥♥ うぅん……♥ あはぅっ♥♥」  狭い範囲で腰を上下するその動きは、捕食のようでもあり奉仕のようでもあった。俺は腰を突き上げて彼女の膣を乱暴に犯し尽くしたい気持ちと、卑猥さに自身を染め上げるアクノロブロイの姿を見ていたいという気持ちの両方を抱き、どうすべきか逡巡する。  ふと、揺れる彼女の乳房が目に入る。俺は両手を伸ばし、水着の下にある乳首を弄る。 「あっ♥ だめっ♥ とれーなー♥ さぁん……っ♥♥」  乳首を刺激されたことで彼女の腰が下がり、亀頭が膣の終端に当たる。アクノロブロイの上下運動は自らの子宮を叩くものとなり、胸の愛撫によって高まった膣圧が俺の陰茎から精子を搾り取ろうとする。  激しさの乏しい密着した交わりが、じわりじわりと全身の興奮を高めていく。俺は暴発しそうな男根を抑え止めながら、射精のタイミングを窺う。 「ふぅ♥ はぁっ♥ もう♥ げんかいっ♥ です……っ♥」  アクノロブロイが腰を上げて行き、陰茎から逃れようとする。行為の終わりを感じた俺は、彼女の腰を両手で掴み、勢い良く俺の股間に向けて引き下げた。 「あ”あ”う”ぅ♥♥ ひぃぐぅ”ぅ”ぁ”ぁ”ぁぁ♥♥♥」  少女とは思えない嬌声を喉から出しながら、膣肉で強く陰茎を締め付けるアクノロブロイ。膣の最奥を突き上げた快感と膣圧による刺激で、堰き止められていた大量の精液がどぷり、どぷりとコンドームの中に発射された。  脱力したアクノロブロイが俺の胸にもたれ掛かる。俺は抱きしめるように、両腕でその体を支えた。  やがて射精が終わり、お互いの吐息も少しずつ治まってくる。 「トレーナー……さん、気持ち……良かったですか……?」 「ああ……そっちは、痛くなかったか?」 「2回目ですし、そんなには……むしろ……」  そこまで言って、アクノロブロイは口を噤んでしまう。 「むしろ……なんだ?」 「なんでもないです」  彼女がほんのちょっと不機嫌な語気で言った。 「とにかく、そろそろ抜くぞ」 「待ってください」  膣内から陰茎を引き抜こうとすると、アクノロブロイが制止した。 「どうした」 「あの……もうちょっとだけ、繋がっていたいのですが……」 「……分かった」  俺たちは繋がったまま、静かに海の方を眺めた。さざ波の微かな音。遠くから聞こえる海鳥の鳴き声。静かな夏の雰囲気とアクノロブロイから伝わる温もりに、何故だか切なさが込み上げてきた。  俺は、彼女と離れたくない。だから、彼女を傷付けたのが怖かったのか。彼女を失望させるのが怖かったのか。  未来が、怖かったのか。 「アクノロブロイ……俺は、どうすればいい……」  俺は彼女の腹部に両腕を回し、その頭に顔を近づけた。髪から漂う香りが、愛しさをより高めてくる。 「……トレーナーさんは、どうしたいんですか?」 「君と一緒にいたい……ただ、それだけなんだと思う……」  ぴくりと、アクノロブロイのウマ耳が反応したように感じた。 「だったら、私と一緒に勝ちましょう。私を勝たせてくれるトレーニングをしてくれるのなら、私は貴方の傍にいます。私を勝たせてくれている限り、貴方がどんなにいやらしくて悪い人でも嫌ったりはしません。だから」  アクノロブロイの手が、俺の手に触れる。 「一緒に、勝ってください」 「ああ……」  繋がったのは、体だけでは無いのかもしれない。  青天の日陰の中で、俺はそう感じていた。  夏合宿、そしてその後も、俺はアクノロブロイの末脚が他のウマ娘を圧倒するほどの力を発揮できるよう、トレーニングを進めた。彼女自身の頑張りもあり、アクノロブロイは期待以上の成長を見せた。  そうして迎えた、秋。  アクノロブロイは秋の天皇賞とジャパンカップを勝利し、英雄まであと一歩の地点までたどり着いた。 ******アクノロブロイ・ETS第13話 ~秋シニア二冠達成後~******   俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女はトレーニングのお礼や俺の集中を高めることを口実に、性的な行為を行うよう唆してくる。  そして俺はそれを受け入れ、彼女のために全てを捧げると決めていた。  ジャパンカップ勝利後。俺はトレーナー室にて両膝立ちの姿勢を取り、椅子に座るアクノロブロイの爆乳に顔を埋めていた。 「トレーナーさん、もしかして疲れているんですか?」 「そうかもしれないな……だからもう少し、おっぱいに甘えさせてくれ」 「はいはい。お疲れ様です、トレーナーさん」  そう言ってアクノロブロイは俺の頭をよしよしと撫でてくれた。今の彼女は制服のスカート、靴下、靴以外は衣類を身に付けていない。そんな格好をするよう頼んだ俺は冷たい目で見られても仕方ないのに、彼女は全く気にしていないようだ。 「君は……優しいな」 「優しいつもりはありませんけどね。トレーナーさんには疲労や雑念を全て吐き出してもらわないといけないのですから」 「いつも、本当にありがとう……」 「お礼はトレーニングで返してくださいね。残る有馬記念、負けるわけにはいきませんから」 「ああ……」  俺はアクノロブロイの乳肉を揉み、乳首を咥え、谷間に顔を埋めた。もしもレースに負けていたら二度と触れることが出来なかったかもしれない愛しい乳房に、ひたすら愛着を示す。 「ん……♥ もう、このままじゃメインディッシュの前に日が暮れちゃいますよ♥」 「そうだな……君を焦らすわけにもいかないしな」 「別に、待ち遠しいわけじゃないんですけど……」  目を逸らす彼女を微笑ましく思いながら、俺は腰を下げる。目の前には、アクノロブロイのスカートが見えた。 「それじゃあ、行くぞ……」  俺は右手で彼女のスカートを捲り、その奥に隠された秘部に舌を這わせる。 「はぅ……♥」  アクノロブロイが反応し、椅子が微かに揺れる。俺はスカートから右手を離し、左右それぞれの手で椅子の脚を握った。そうして俺は振動を抑えながら、完全にスカートの中に潜り込んだ顔をさらに割れ目へと近付け、愛撫を続行する。 「ふふっ……♥ トレーナーさんの今の姿、すごく変態的です……♥」 「罵ってくれても良いんだぞ」 「変態さん……♥ ひゃぅ……っ♥」  罵りに合わせて陰核を舐めると、彼女の体がびくっ、と反応する。 「変態さん……♥ んぅっ……♥ 変態……♥ くぅっ♥ 最低♥ ああぅ♥」  彼女が俺を言葉で責める度に、俺は彼女の陰核を責める。罵倒と喘ぎが交互に耳へと伝わり、俺は奇妙な昂揚感を覚えた。 「最低♥ さいてい♥ さいてぇ♥ さいぃ……てい……っ♥」  アクノロブロイの熱い吐息が聞こえてくる。舌先には粘液が絡み始め、俺はそれを広げるように秘部全体を舐め回す。 「うんぁ……っ♥ ひゅぅ……♥ はぁ……♥ ふぅ……♥」  恍惚感に浸っているのか、もはや彼女から蔑みの言葉は聞こえない。暗黙のルールが無くなったため、俺は犬のように一心不乱で湿り気を帯びた秘所を舐め続けた。 「うぁぅ……♥ きゃぅ♥ ひぅん♥」  僅かに開いた膣口に舌を挿し入れると、アクノロブロイは敏感に反応してくれた。下劣な俺が彼女を攻略している状況に劣情が高まり、陰茎が挿入を求めて怒張していく。 「トレーナー、さん……♥ そろそろ、いいんじゃ……♥ くぅぅ♥」  俺は最後の一舐めをして、彼女のスカートから顔を出す。見上げたアクノロブロイの顔は上気しており、その瞳は乞うように潤んでいた。 「それじゃあ……ソファーに手を突いて、お尻を突き出してくれ」 「わかりました……なんだか今日のトレーナーさんは、犬さんみたいですね……♥」 「言われてみるとそうだな……たまには、理性を捨てて行為に没頭したいのかもしれない」 「理性なんていつも捨ててるじゃないですか……♥」  全くその通りだと思いながら、俺はズボンと下着を脱いでコンドームを装着した。アクノロブロイは言われた通りこちらに尻を向けており、スカートで覆われた下半身の様相を想像するだけで、陰茎がぴくぴくと動いてしまう。 「捲るぞ」  俺は彼女のスカートを捲り、尻と陰部をむき出しにする。乳房とは違う弾力を感じさせる双丘と、濡れた割れ目から垂れる水滴。右手が自然と、彼女の桃尻に向かってしまう。 「んんぅ……♥ くすぐったいですよ、トレーナーさん……♥」  鍛えられた足腰の成果か、尻肉の滑らかな弾力の先に確かな力強さを感じた。痴漢のように曲面を触りながら、彼女の臀部の大きさを確かめる。爆乳である胸部と違い、身長に見合った小ぶりの尻。その少女性をこれから凌辱すると思うと、胸が高鳴った。 「それじゃあ、そろそろ挿れるぞ……」 「はい……♥」  俺は彼女の腰を掴み、亀頭を秘部へと当てる。そして少しずつ、膣内へ膣内へとめり込ませていく。 「くぅっ……♥ んんっ……♥」 「痛いか?」 「だい、じょうぶです……いつもと違う所を刺激されてるのが、ちょっと慣れなくて……」  彼女へ挿入するのは、これで4度目である。その膣は、まだまだ男根を受け入れる形になっていないのだろう。だが、今更挿入を止めるなんて選択肢は無かった。  俺はゆっくりと陰茎を押し進め、膣穴の終点を亀頭で打つ。 「あぅ……♥ はぁ……♥」  彼女の膣内は、いつもより熱く感じた。恥ずかしい体勢のせいか、それとも陰茎を咥えるのがいつもより苦しいのか。どちらにしてもその熱は俺へと伝わり、男根をより硬くさせる。  俺は捲り上げた制服のスカートを戻し、結合部を隠した。女学生と繋がっているという事実がさらに強調され、俺は腰を動かさずにはいられなくなる。  きつい膣圧の中、俺は腰を少し引き、慎重に突き出した。 「んくっ……♥」  本当ならもっと激しく前後させたいところだが、やはりアクノロブロイは十分に仕上がっていない。俺は根気強く、緩慢なピストン運動を続ける。 「はぁぅ……♥ あぁぅん……♥ くぁ……っ♥」  スカートの中で秘部がどうなっているか分からないが、それをアクノロブロイの反応と陰茎の感覚から推察するのはなかなか愉しく思えた。少しずつ荒くなっていく彼女の呼吸。動かしやすくなっていく陰茎。彼女の性的興奮の高まりに伴って、腰の動きも自然と大きくなる。 「はぁっ♥ んあぁ♥ ひぅ♥ ふぁぅ♥」  腰を引く、腰を突き入れる。引く、突き入れる。その速度はどんどんと増していき、彼女のスカート、髪、乳房が揺れる。彼女の女性らしさが、俺の挿入運動に合わせて乱れている。アクノロブロイという女性が、俺という男性に犯されている。 「とれー、なーさんっ♥ わたし♥ もう、だめっ♥」  アクノロブロイは両手と頭をソファーに押し付け、尻だけを高く突き出している。性交に意識と力を集中させて俺を感じている彼女の姿は、あまりにも愛おしかった。  俺は抽挿の速度を一気に速めた。あぁ、本当ならコンドームなんか無しに、彼女の膣内に直接精液を出してしまいたい。だけどそれは、トレーナーとして許されない行為である。今まさに彼女の膣内を男根で荒らしている俺でさえ、それは容認できなかった。  男性の本能と、トレーナーの理性。理性を忘れてしまっては、きっと彼女のそばにはいられない。でも理性を忘れなければ、本能をいくら発露させてもアクノロブロイは許してくれるだろう。  だから俺は、コンドーム越しに彼女の膣内を味わい、突き上げ、犯す。 「あっ♥♥ はぅ♥♥ なにかっ♥ きちゃう♥♥」  急速に膣圧が高まり、それに合わせて俺は思いっきり陰茎を突き入れた。  膣肉に搾り上げられ、鈴口から精液がどぴゅり、どぴゅり、どぴゅりと発射された。 「あぅぅぅぅぅっっ♥♥♥」  アクノロブロイの嬌声が部屋に響く。もしかしたら、絶頂してしまったのかもしれない。彼女と性的な最高潮を共に味わえたのだとしたら、それはとても幸福なことだった。  それからしばらく、俺はアクノロブロイと繋がったまま、呼吸が整うのを待った。そしてスカートを捲って、膣内に挿入していた陰茎を引き抜く。  とろりと、愛液が床に零れ落ちた。 「まんぞく……できましたか……?」  疲れた様子のアクノロブロイが、俺に尋ねてきた。 「ああ……満足した」 「……うそですね。本当は、もっとしたいこと……あるんじゃないですか……?」 「……それは、してはいけないことだ」 「今やったことも、しちゃいけないことだと思うんですけどね……まぁ、いいですよ……♥」  彼女はゆっくりと立ち上がり、ウェットティッシュのある所まで歩いていった。そして、自身の陰部を拭き始めた。 「……トレーナーさん。次の有馬記念で、私たちの戦いも一区切りですよね」 「ああ……そうだな」 「だったら……有馬記念に勝利したら、もっとすごいものを貴方にあげたいと思うんです」  俺の方を見ないまま、彼女はそう口にした。 「だから、勝たせてくださいね」 「……絶対に、勝たせてみせる」 「約束ですよ。私も、頑張りますから」  その約束は、ウマ娘とトレーナーという関係だけではなく、男と女の関係にとっても重要なことである気がした。  だから俺は、死力を尽くさなければならない。ウマ娘としての彼女だけでなく、女性としての彼女のために。  もはやそれが、俺の存在理由になっているのだから。  そして1か月後。  ついに、有馬記念の日が訪れた。 ******アクノロブロイ・ETS第14話 ~シニア級1年目・有馬記念~******   俺の担当ウマ娘、アクノロブロイ。  彼女はトレーニングのお礼や俺の集中を高めることを口実に、性的な行為を行うよう唆してくる。  そして俺はそれを受け入れ、彼女のために全てを捧げると決めていた。  シニア級1年目、有馬記念。  1年を締めくくるG1レースであり、秋シニア三冠最後の1つ。  アクノロブロイが英雄らしくあるために、勝利しなければならない決戦。  その始まりが、刻々と迫っていた。   「それじゃあ、そろそろ行きますね」  アクノロブロイはそう言って、控室の椅子から立ち上がる。 「少し、早くないか?」 「慌てたくないんです。ゆっくりと、堂々と歩いて行きたくて」 「そうか……」  俺は勝負服姿のアクノロブロイを改めて見る。秋シニア三冠へ挑むにあたり、彼女の実績と体の成長に合わせて新調された勝負服。スコットランドの民族衣装、キルトをモチーフにしたその服は、かつての文学少女風の勝負服とは正反対の勇ましさを感じさせた。  英雄ロブ・ロイも参加していた反政府勢力ジャコバイト。その中心となっていたハイランド人は、キルトを着用していたという。もしかしたらアクノロブロイが憧れるロブ・ロイも、今の彼女のような服を着ていたのかもしれない。 「何か、服におかしいところがありますか?」 「いや。英雄らしい、凛々しい格好だと思ってな」 「今日のレースに勝って、もっとこの服に見合うウマ娘になりますよ」 「そうだな。君なら、勝てる」 「ええ。トレーナーさんと頑張ってきましたからね」  それから俺たちは無言のまま、しばしお互いの顔を見つめ合った。  彼女の顔に不安の色は無い。俺が心配することなど、何一つ無い。 「勝ってこい、アクノロブロイ」 「はい」  彼女は頷き、控室の扉に向かう。 「……待った」 「なんでしょうか?」 「俺も、途中まで一緒に行く」  俺はアクノロブロイの左手を握り、彼女の前に出た。 「……ありがとうございます」  勝負の直前まで、彼女を支えたい。  その想いを抱えながら、俺は行ける所まで彼女をエスコートした。  アクノロブロイを見送り、俺は観客席に立った。  周囲からはアクノロブロイの秋シニア三冠を期待する声が多く聞こえる。だが、それを望んでいる者だけでは無いだろう。特に出走するウマ娘とその関係者にとっては、アクノロブロイの三冠達成は何としても阻止したいはずだ。  これ以上アクノロブロイの勝利を許してしまえば、彼女と他のウマ娘たちの間に明らかな実力差があると証明されてしまう。人々に弱者として扱われてしまうのは、ひどい屈辱だろう。  俺は他のウマ娘が弱いとは決して思っていない。だが、アクノロブロイはそれ以上に強い。強いから彼女は勝利し続け、栄光を手にしてきた。それはまさに、英雄の物語のように。  そしてそのクライマックスが、いよいよ始まろうとしている。ウマ娘たちがゲートに入り、場内が緊張感に包まれる。アクノロブロイの勝利を確信している俺も、胸の鼓動を抑えることが出来なかった。  どうか、いつも通りの、最高の走りを――  ゲートが開き、ウマ娘たちが一斉に駆け出す。アクノロブロイは内側からじわじわと前に出て、4番手、3番手、2番手と順位を上げて行った。そんなアクノロブロイの存在を意識してか、先頭のウマ娘は速度を上げ、先行グループに4バ身以上の差をつける。  アクノロブロイを含む先行グループのウマ娘たちは、焦ることなく冷静に先頭との差を詰めて行く。その間、3番手のウマ娘はアクノロブロイのすぐ外側をずっとキープしていた。このまま先頭との差がさらに縮まれば、アクノロブロイは抜け出すためのスペースを確保できなくなる。かと言って早めに仕掛けてしまうと、余分なスタミナを使うことになる。  適切なタイミングで仕掛けなければ、アクノロブロイに勝利は無い。だが、彼女は必ず最適なタイミングで抜け出す。窮地を切り抜ける力、英雄としての強さを、彼女は持っているのだから。  最終コーナーに入り、ついにアクノロブロイが仕掛け始めた。3番手のウマ娘の正面に出た彼女は、末脚を発揮し、先頭のウマ娘を追いかける。しかしここまでずっと先頭を走ってきたそのウマ娘も負けじと加速し、先にゴールに辿り着こうとラストスパートをかける。  最終直線。逃げ切ろうとする者と、追い抜こうとする者。  結果は信じている。それでも、声を出さずにはいられなかった。 「行け……っ!」  彼女に声援を送らずには、いられなかった。 「行けっ、アクノロブロイッッッ!!」  俺と一緒に鍛え上げた彼女の末脚が、迸る。  彼女は追い付き、並び、抜き去り――そして、越えた。  歓声が湧き上がる。レースタイムが表示されると、観客のざわめきはさらに大きくなった。  有馬記念のレースレコードを更新しての、秋シニア三冠制覇。  まさしく英雄の名に相応しい偉業を、アクノロブロイは成し遂げたのだった。  先に控室に戻っていると、アクノロブロイが静かに扉を開けて、部屋に入って来た。 「おめでとう、アクノロブロイ」  俺が祝福の言葉をかけると、彼女は微笑みで返してくれた。 「本当におめでとう、アクノロブロイ……」  涙が、溢れてしまった。一番嬉しいはずの彼女が凛としているのに、格好悪く。 「何を泣いているんですかトレーナーさん。勝ったんですから、笑ってください」 「ああ、そうだな……」  俺は手の甲で涙を拭い、無理矢理に笑顔を作る。 「まったく、いつまで経っても情けないんですから……」 「すまない……」 「……そういう所、嫌いじゃないですけどね」  アクノロブロイは俺へと歩み寄り、じっと顔を見つめてきた。 「トレーナーさん。貴方のおかげで、私は英雄らしい結果を残せました。だから、今からご褒美をあげたいと思います」 「ここでか……?」 「はい。それで少しお願いなのですが、片膝をついて、目を瞑ってもらえますか?」 「……分かった」  俺は床に膝を着け、目を閉じた。俺の意見を聞かず、彼女の意思だけで与えられるご褒美。それは一体、どんなものなのだろうか。  顔の前に、息遣いを感じる。そして唇に不思議な温かさと柔らかさが触れ――そっと、離れた。  それが何なのか。目を閉じていても、分からないはずが無かった。 「もう、目を開けて良いですよ」  目を開けると、アクノロブロイは俺に背を向け、固まったようにウマ耳をぴん、と立てていた。 「一応、言っておきますけど、えっと、ファーストキス、ですから!」  上擦った声で、彼女は言った。 「…………お気に召しませんでしたか?」  ――ああ、そうか。 「いいや」  今まで幾度も体を重ねておきながら、アクノロブロイは俺とキスをしようとしなかった。恐らく彼女にとって口付けは、肉体の重なりよりもずっと、特別な意味を持っていたのだろう。  そんなご褒美を、彼女は俺に授けてくれた。  それは、つまり。 「今まで貰ったご褒美の中で、今日のが一番、嬉しかった」  俺が彼女に全てを捧げたように、彼女もまた、俺に全てを授けたということだった。 「そうですか。それは、その、よかったです……」  どことなく、安堵したかのような声。そこにいたのは男を唆す悪女ではなく、年相応、いやそれよりも精神的に幼い、純朴な少女であった。 「それじゃあ私は、ウイニングライブがありますので」  逃げるように、アクノロブロイが扉に向かう。 「アクノロブロイッ!」  俺の呼びかけに、彼女は足を止めてくれた。 「俺は……君にたくさん、酷いことをしてきた。失礼なことを、最低なことをしてきた。でもっ!」  彼女と過ごした日々が、心を駆け上がってくる。 「俺は君のトレーナーとして一緒に走ってこれて、本当に幸せだったと思う。君は、俺に夢を与えてくれた。勇気も、希望も与えてくれた。俺にとって、君は――」  アクノロブロイという、ウマ娘は―― 「最高の女性で、最高の英雄だ」  アクノロブロイはゆっくりと振り向き、その横顔を俺に見せた。彼女は紅く染まった頬を緩ませ、不敵な笑みを浮かべる。 「だったら、これからもずっと、私の傍で私を見ていてください。私という英雄を、ずっと支えていてください」 「ああ……いつまでも、君を支え続ける」 「約束、ですよ」  彼女は前に向き直る。そのウマ耳は、心なしか嬉しそうに見えた。 「それじゃあ、行ってきますね」 「楽しんでこい」 「はいっ!」  元気良く、俺の愛バが駆けて行く。勝利のステージ、栄光のステージに向かって。  英雄の舞台に、向かって。