話は変わり、ある休日の朝。
おれは急にやってきた自分の担当であるサトノダイヤモンドに手渡された包みの中身に頭を悩ませていた。
それは手の平サイズ程の大きさをした、黒く四角い物体。
彼女はそれをGPSレシーバー――要するに発信器だと言っていた。
常時位置情報を送信している為に、定期的な充電が必要らしく、それならばと正面からお願いしに来たらしい。
コソコソとこんなものを仕込まれるよりはまあ良いのだが……
「しかし発信器って……」
「私、怖いんです」
こちらの困惑をよそに、ダイヤは話を始める。

「お兄さんは私の小さな頃の約束を守ってくれました。忘れていたっておかしくないのに」
「だけどこうしてお互い再会できたじゃないか」
「はい。その事はとても嬉しく思っています。でも時々思うんです……これが夢なんじゃないかって」
彼女は自らの胸元に手を重ね、祈る様に目を瞑る。
「キタちゃんが居て、学園の皆さんも優しくて……そしてなにより、あの時のお兄さんが私のトレーナーとして隣に立ってくれている。それがあまりにも出来過ぎているように思えてしまって」
「……それで、不安になった？」
「……はい」

「うーん……」
俺には何故そこで発信器を持たせようと思ったのかがわからなかった。
別に言ってくれればいくらでも相談には乗るのに。
「……ダメでしょうか」
「別にダメではないけど……」
別に位置を特定されて困るような事をしているわけではないが。まあ気分の良いものではない。
どうしたものかと返答に困っていると、ふと先輩の言葉と、送られてきた写真の事を思い出した。
……いや、先輩の様な事になるとは思えない。
だが、ガス抜きは大事だ。
このまま断って裏で何かされる可能性を残すより、ここで一度受け入れた方がおとなしくなるのではないだろうか。
ダイヤの顔を見る。
「……」
こちらの様子を伺うように、俺の事をじっと見つめたまま返答を待っている。
胸元に置かれた手は、まるで不安を押し殺す様に強く握られていた。
はあ、とため息をつく。

「いいよ」
別に知られたところで困るものではなかったし、なによりこんなに不安そうにされてしまっては断るのも良心が痛む。
そんな事で彼女の不安が和らぐのであれば位置情報くらいなんて事はないだろう。
「……！ よろしいのですね！」
「ああ。別に困る事でもないし」
「ありがとうございます！！」
ダイヤの顔にパッと花が咲いた様な笑顔を浮べる。
……まあここまで喜ぶのならよかったんじゃないだろうか。内容はともかく。


「あとここの管理人さんにお願いして合鍵も作らさせてもらいました！ これでダイヤはいつでもお兄さんのお側に居られます！」
「待って」

みたいな感じでサトちゃんに位置情報把握されたい人生だった
レシーバーなのでリアルタイムで追跡できるよやったね

天狼拳奥秘「奇龍」春

！掛かり

先輩10人に絞られてよく生きてるな…

「ああ、そうそう」
「はい？……ひゃっ！？」
俺は包みを脇に置くと、彼女のすべすべと柔らかな頬にそっと左右から両手を添える。
「な、なにを……？」
突然の事に困惑し、心なしか顔の赤い彼女の様子をよそに、俺はその頬をつまむとぐいぐいと左右に軽く引っ張ってやった。
ぐいぐい、ぐにぐに。
あくまで痛くなり過ぎない様加減しながら、頬を引っ張り、戻すのを繰り返す。
「どう？」
「……いふぁいでふ、お兄ふぁん」
ダイヤは眉尻を下げ、対応に困った様子でそう返してきた、

18枠フルゲートの生活もサポートいたしますわ
そうメジロシティでしたらね

「ちゃんと痛いなら大丈夫だよ」
「……？」
ダイヤは小首をかしげる。どうも知らない様子だ。
「夢の中では痛みに鈍感になるって話があってね。逆にしっかり痛いならそれは現実なんだってさ」
「まあ……！ そんな簡単な方法が」
彼女は驚きで目を見開き、口元を隠す。
あれ、これなら別に発信器を受け取る必要はなかったのではないだろうか。
「……まあいいか。次からは自分で――」
「つまり、不安になったらお兄さんに痛くしてもらえばいいのですね！」
「……ちょっと？」
その言い方は無用な誤解を生みかねない。
自分でやりなさいと声を掛けようとするが、遅かった。

「ダイヤは大丈夫です！　次からはもっと痛くしてください！」
その後揃って理事会に呼び出しを食らい、誤解を解くのに難儀することになったのは別の話。

痛くしてください！がエスカレートしていって夜のお出かけに繋がるんだ…

先輩も笑顔で写真に写っているしこんな美人達に囲まれてきっと幸せだろうな…

>先輩も笑顔で写真に写っているしこんな美人達に囲まれてきっと幸せだろうな…

>裏に書かれたＳＯＳなど俺は見ていない。

先輩が幸せそうで俺も鼻が高いですよ…

たいへんだろうが
スケベ心を出さずに
けんぜんな関係を維持しろよ
てんねんでタラシみたいなところがあるからなお前は

>たいへんだろうが
>スケベ心を出さずに
>けんぜんな関係を維持しろよ
>てんねんでタラシみたいなところがあるからなお前は
むずかしい事ではないですね
りせいある行動を心がけてますので
ですが先輩の懸念ももっともです
すこしでも不安を解消できるよう精進します

>それは先輩を中心に、彼が今まで担当してきた10人以上のウマ娘が映った集合写真。
チームダスカのトレーナーの怪文書で見たような…

大丈夫？来月にはミイラになった先輩の写真が送られてこない？

>大丈夫？来月にはミイラになった先輩の写真が送られてこない？
トレセンのトレーナーにそんなヤワなトレーナーはいないッ！

よく10人まで逃げ切りましたね先輩

>チームダスカのトレーナーの怪文書で見たような…
後輩達と完全なる結託を果たしたあれか…

>トレセンのトレーナーにそんなヤワなトレーナーはいないッ！

>頬が若干こけて乾いた笑みを浮かべている先輩

トレーナーもウマ娘も既に引退しているので学園は一切関与しないやつ

>よく10人まで逃げ切りましたね先輩
途中で食われてそのまま輪姦されてただけじゃないかな…
多分ムラっとしたら物陰に連れ込まれてうまぴょいされてるわ

先輩は最初の一人目の時点でもう詰んでた感ある

先輩に比べるとお兄さんは大丈夫そうだな…引退は早そうだけど

野生のウマは群れを作るからな…

>先輩に比べるとお兄さんは大丈夫そうだな…引退は早そうだけど
一人にあらゆる事を管理されるのと十数人に輪姦されて絞られるのはどっちがマシかな…

大の大人が出したSOS見逃したらヤバいんじゃないですか

発信器は掛かりすぎじゃねぇかな…

人間はウマ娘に勝てないし…

>大の大人が出したSOS見逃したらヤバいんじゃないですか
死ぬことにはならないでしょう…きっと

>大の大人が出したSOS見逃したらヤバいんじゃないですか
下手に関わったら自分のトレーナー人生も終わるんだぞ触らぬ神に祟りなし

ウマ娘が10人いる場所なんてダイヤが行かせてくれないだろうし…

>大の大人が出したSOS見逃したらヤバいんじゃないですか
通報してもスルーされるだけだし…
トレーナーなら担当から無理矢理うまぴょいされても黙ってるから問題ないし…

でも先輩の笑顔誇らしげですよ

>大の大人が出したSOS見逃したらヤバいんじゃないですか
十人も吸い殺したいわけじゃないし適度にヤるよ多分

>大の大人が出したSOS見逃したらヤバいんじゃないですか
やだなぁどう見ても幸せそうな写真じゃないですか
理事長もきっとそういいますよ

まあこのお兄さんはダイヤちゃん一筋そうだから大丈夫だろ
多分ダイヤちゃんが10人分搾り取るけど

妊娠したら止まるだろうしな

だ
ダ
サ
ね

10人が奪い合うのではなく共有するの決めた辺りよっぽど良い男なのだろう…

トレセンからしてみれば産駒が沢山入学してくるからもっとやれまであるからな…

トレセンで10人育成するまで引退しなかった先輩だ面構えが違いますよ

>だって
>ダイヤちゃんは
>サキュバスだもん
>ね

>だってそのうち
>ダイヤちゃんと結婚して
>サトノグループ社長になるんだもん
>ね

>10人が奪い合うのではなく共有するの決めた辺りよっぽど良い男なのだろう…
10人もウマ娘を育成し終えたツワモノだ
面構えが違う

>発信器は掛かりすぎじゃねぇかな…
でも裏で隠れて何かされるよりは受け入れた方がマシだし…

助けてキタちゃん...

>助けてキタちゃん...
20人分絞られたいようだな…

ウマ娘じゃなくてサキュバス娘が多すぎるような…

ヒトとウマ娘の体力が違いすぎてサキュバス娘にならざるをえないんだ

馬の方だとお気にの厩務員を死ぬまで覚えてそうな執着見せてくるのが悪い
そこに万年発情期のヒトをドン！だ