二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1629893280796.jpg-(22044 B)
22044 B21/08/25(水)21:08:00No.839110170+ 22:08頃消えます
動画配信、とだけ言えば耳当たりは悪くない。それが趣味なのだとフジキセキは言った。
「趣味っていうか、ストレス発散なのだけど」
言いながら見せられたアーカイブに閉口した俺を、青い目が興味深そうに眺める。
「引いたかな?」
「引いたというか……」
言うべきことが頭の中でぐるぐると渦を巻いて、腹の中で消化不良を起こして吐き出せもせずに喉元にたまる。その息苦しさで窒息しそうだった。
画面の中で、若い女の甘ったるい声が上がる。カメラに向かって脚を開き、短いスカートの中を下着の上から触っている。顔を隠すマスクのせいでくぐもった声は切羽詰まっていて、オブラートに包まずにいえばかなりエロい。
しかし夕方のトレーナー室で見せられるには少しばかり刺激が強い映像だ。
「これ、フジ……?」
「そうだよ」
平然と言ってのけられて、叱るタイミングを完全に逃した。
「だからね、ちょっと手伝ってほしいことがあるんだ。トレーナーさん、お願い!」
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/08/25(水)21:08:22No.839110366+
常々彼女のことを断れない性格をしていると心配していたのだが、どうやらそれは俺自身も同じことらしい。両手をあわせてわざとらしくお願いのポーズをして見せたフジに、思考が硬直したまま頷いてしまった。
だから今、こうして見慣れないマンションまで来て後悔する羽目になる。
「値段も高そう」なんてバカみたいな感想しか持てないような高層マンションのさらに高層階へと続くエレベーターを、フジは慣れた様子で呼びつける。
「最近はあんまり使ってないんだけどね、実家」
おかしな言い回しだが、この子の両親が仕事のために日本中飛び回っているというのは聞いたことがあった。
「いまは二人とも関西の方で舞台をやっているから、ほぼそっちの家に住んでいるような状態なんだ」
建物に不釣り合いなコンビニ袋を揺らしながら、廊下を歩く。玄関を開けると、たしかに人の住んでいる気配がしない部屋だった。清潔ではあるが、他人の家特有の匂いがない。
「リビングと、私の部屋。どちらがいい?」
「…………フジの部屋で」
「分かった」
221/08/25(水)21:08:39No.839110526+
埃ひとつない廊下を進むと、一つだけ可愛らしいネームプレートが掛かった扉がある。内装も、パステルカラーの壁紙とカーテンに少し小さいベッド、勉強机、児童書が詰まった角が丸くて背の低い本棚といかにも子供部屋らしい。ただ床面積でいえばこの部屋だけでも人ひとり暮らせそうな程にある。
「可愛いでしょう? 私の趣味ではないんだけど」
お父さんがリフォームのときにはりきっちゃったんだとか説明しながら、部屋の中央付近にあるローテーブルに荷物が置かれる。
「準備しようか」
微笑みと共に発せられた言葉にうなずいて、自分で最後の逃げ道をふさいでしまったことを自覚した。
321/08/25(水)21:08:56No.839110690+
「インカメで配信はじめちゃうと切り替えられないから、トレーナーさんが持っていてくれるかい?」
フジのスマホをわたされて、説明を受ける。
よくある不織布マスクで顔の半分を隠した彼女は、髪型や目もとの化粧までいつもと違うせいで見知らぬ女のようだった。これもイメージにそぐわない派手な下着姿で、しかし手元を覗き込まれればいつものフジとおなじ柑橘系の爽やかなコロンが香るのだから脳が混乱する。
バレたらまずいことくらいは分かっているんだと、その姿を見てやっと思った。
「緊張しなくていいよ。最後までカメラを持っててくれたら終わりだから。あ、あと私の名前を呼ばないようにだけ気をつけてくれたら、それで」
できそう? と目を合わせてくる。その碧はいつもの色をしていて急に胃が重たくなった。
返事を待たないまま、俺の脚の間に割り込んで床に座る。俺の方はベッドに浅く腰かけて、背中側に集めたクッションにもたれる体勢でフジの顔と自分の下半身が写るように画角を調整する。
421/08/25(水)21:09:32No.839111003+
「いつでもどうぞ」
声に促されるまま、合図を送って撮影ボタンを押した。
「人来てる?」
「閲覧者数? は、増えてる」
「あ、よかった。えーっと……こんばんはー」
フジが俺の手元に向かって声をかけると、彼女の映った画面にコメントが流れる。よく見る動画サイトと似ているようで微妙に違う仕様に戸惑いながら、それを目で追った。
『こんばんはー』『男おる』『いつもと部屋違う気がする』『固定カメラじゃないな』『彼氏?』
ぱらぱらと流れていく文字列は事前の想像に反して何の変哲もない。
「今日は、前からリクエストが多かった手コキ配信をやってみようかなと思って」
画面に流れるコメントの数が増える。いくつか色が違うものがあって、これはいわゆる投げ銭のような課金システムを使ったということなのだと事前に説明を受けていた。
521/08/25(水)21:10:03No.839111314+
いつもより少し幼い口調とたどたどしい進行が、普段のフジを知る俺には白々しく見えてしまう。ああでも、こういうのがウケるんだろうなという感覚は悲しいくらい理解できた。
「だから知り合いに頼んじゃいました」
目元だけでにっこり笑ったフジが俺の目を覗いて「ね?」と首を傾げる。俺に話しかけるようでいて、スマホの向こうにいる誰かのための仕草なのだと容易に理解できた。

「おちんちん貸して」なんて言われる機会が人生で何度あるだろう。というか、男のうち何%が生きている間にそんなこと言われるんだ。わけわかんないだろこの状況。
脳みそだけは勤勉に働いて喚いているのに、口は微動だにしない。身体まで凍りついたように動かないのだから、スマホスタンドとしてはさぞや優秀なはずだ。
考えている間にも、フジは俺のベルトに手をかけて前立てを開いていく。
『もうたってんじゃんw』
嘲笑うようなコメントが目に入ってキュッと心臓が縮む気がした。
621/08/25(水)21:10:24No.839111472+
「……“兄さん”?」
一瞬、上目遣いで見上げてくるフジが自分を呼んでいるのだと分からなかった。
いつだったか、ゼンノロブロイと三人で過ごしたときに半日ほどやっただけのロールプレイングだ。それでも、トレーナーと呼ぶわけにも俺の名前を呼ぶわけにもいかないのだからその呼び方を選ぶのは正解なのかもしれない。
「どうしたの? みんな何か言ってる?」
「いや……」
言葉を濁している間にも、少しのタイムラグを経てコメントが増えていく。
『兄さん』『兄さん?』『知り合いと紹介された兄www』『妹のオナ配信に参加するのクソ兄貴すぎる』
実際を思えば的はずれな煽りを無視して、口を噤んだ。フジはその様子をじっと観察してから、下着を下ろして俺のものを取り出す。
「あ、すごい。大きくなってる」
手を添えて無邪気に笑う顔をカメラで捉えて、直接見ないように目のピントをずらした。小さな画面の中で、フジは(実際のところ、この画面だけでフジキセキだと断定するのは難しいと思うのだが)半勃ちのそれに手を添えて上下に扱く。
721/08/25(水)21:10:51No.839111681+
「あっつい……」
「……っ」
「ねぇ兄さん、気持ちいい? どうしたらいいか教えて?」
わざとらしい。そう思うのは俺だけのようで、文字列たちは『舐めて』だの『おっぱい見せて』だの好き勝手言っている。
「……『自分もいつもみたいにオナって』って」
目についた色つきのコメントを読み上げる。
『それ選ぶんだ』
『兄さん…』
うるさいな。なんなんだよお前ら。心の中で悪態をついても萎えないのだから、人間の性欲というものは不思議だ。
「ん……ぁ♡ は、ごめん……こっち、片手でもちゃんと気持ちいいかい?」
マスクが汚れるのも厭わずに手を添えたものに頬擦りをする。
場の空気に飲まれたまま、スマホを片手に持ち替えてフジの方へ手を伸ばした。子どもにするように頭を撫でた理由など自分でもよく分からないが、彼女はきょとんと目を丸くして、それから嬉しそうに目を細める。
「あっ♡ ぁ゛ぅ♡」
可愛らしい子ども部屋にそぐわない喘ぎ声を上げながら目を伏せる。利き手はたどたどしい上下運動を繰り返すばかりで、正直なところ刺激としては弱い。
821/08/25(水)21:11:24No.839111948+
『普段から兄妹でセックスしてんの?』
だから別に兄妹じゃねぇって。じゃあなんだと聞かれたら困るので声は出さないが、腹が立ってくる。
「『口使って』ってたくさん言われてる」
「マスク、外さないといけないから……っ♡」
そうだよな。まぁそうだろうと思いつつ、ちょっと残念だ。
「……してほしい?」
「俺が? まぁ、うん……」
「それなら、顔映らないように見てて」
あ、と思ったときにはフジの顔にかかったマスクがずらされて、下辺の方から俺のちんこを迎え入れてしまう。ぬるりとした感触が先端に触れて、舌を這わされたのが分かった。
「舐めるより咥えた方が安定しそう」
「ん、わかった。がんばる。む、んぅ……♡」
「奥までしなくてもいいから」
こういう動画にあまり男の声が入るのもどうなんだろうと思うのだが、彼女にとって投げ銭や視聴者の数などというのは些末なことなのかもしれない。どう考えたってこの部屋で育った子どもが金に苦労しているとは思えないし、レースには賞金もあるのだ。
だから多分、この行為には本当に趣味とかストレス発散とかいう以上の意味は無い。
921/08/25(水)21:11:56No.839112311+
『顔うつしていいよ』
段々コメントする側も俺に向けた発言が多くなってくる。
『妹かわいい?』『何歳差なの』『俺もフェラしてくれる妹欲しい』『親泣いてる』
妹じゃねーし。
『兄さん尊厳無さすぎ』『音すっげ』『苦しそう』『兄さんのちんぽ美味しい?』『顔マジで見えねー!兄さん!!!!』『エロい』『兄さんより先に出たー』
少なくともお前らの兄さんじゃねぇよ。ふざけんな。
「ん♡ ふぁ♡ んぐぅ……っ♡」
スマホを睨みつけていると、画面越しのフジがカメラより少し上、画角から言って俺の顔を見上げて眉を下げた。途端、じゅるじゅると音を立てて吸い上げられる。
「っ、うぁ……」
「ん、ごふっ♡ ん゛ぅ〜……♡♡♡ げほっ」
咄嗟に腰を引いたが、マスクの中に射精する形になってより酷いことになってしまった。フジは困った顔でベタベタの不織布を顔から浮かしてこちらを見上げている。
「……スマホ一旦置いていいか?」
「うん。まだ少し時間あるから、切らないでそこに立てて」
「ここ?」
「えっと、そこの鏡の前。画面が確認できなくなってしまうから」
1021/08/25(水)21:12:21No.839112563+
ベッドサイドに置かれた棚の上にスマホを置く直前、最後に画面を確認した。
『襲っちゃえ』
色つきのコメントに必要なポイントがいくらなのか知らないが、はした金でどうこう指示されているのだと思うとムカつく。
箱ティッシュを拾いに行くとき、一応スマホの方へ顔を向けないようには気をつけた。
「こっち来て」
「うん」
ベッドの上に乗り上げて、ちらりと鏡を確認してからフジのマスクを外す。この角度だと俺も彼女も顔は映らないはずだ。
べっとりとこびりついた白濁を拭ってやって、蕩けた表情を見ているとたまらない気持ちになってくる。
緩くなった口元にかぶりつくとしょっぱいような苦いような精液の味がしてめちゃくちゃに不味い。
「ぁぅ♡ ちゅ……♡」
「腰揺れてるけど」
「は、恥ずかしいよ」
ここまでして恥ずかしいとかあるかよ。こういう配信の常など知らないが、俺からすると信じられないような数の人間に自慰行為を見せつけておいて今更何を言っているんだろう。
1121/08/25(水)21:13:25No.839113187+
「は、ンッ♡ ぅ……ぢゅ〜♡ ふぁ♡」
だらりと垂れた舌を舐め上げながら、もう一度勃たせてもらおうと手を誘導する。そういえば結局ほぼ手コキやってなかったな。まぁいいか。もうなんでもいい。
「ぅ゛あ♡ んむ♡ ひゃっ、あ♡」
下着としての役割なんか果たしようがない透けたレースを奪い去る。唇を合わせたままシーツの上に押し倒して挿入してしまう。
「〜〜〜〜〜〜ッ♡、っ♡、♡♡♡♡ッ!!!」
女の子が寝ることしか想定していないベッドは狭く、べっとり密着して抽挿を繰り返せばぎしぎしと軋んだ。
「っ♡♡♡ はっ、待って♡ にいさん、おねがい♡ やだっ♡ にいさんっ♡ ねえっ! あ…………ぅ、トレーナー、さん゛っ♡ やっ♡♡ まってよ♡♡♡ またイっちゃ、ぁ、あ〜……っ♡♡♡♡」
1221/08/25(水)21:13:51No.839113463+
膝裏を押し上げて手首を掴む。折りたたんで押しつぶすような姿勢は、下手に暴れればお互いに怪我をしてしまいかねない。フジもそれが分かっているから、膂力の差を考えればありえないくらいされるがままになっている。
「あ゛ぅ♡ お゛っ♡ ね、ごむ、ゴムつけてないっ♡♡ あかちゃんできちゃうっ♡♡ ン゛ぐっ……♡♡ ケホッ、ね……やだっ♡ ねぇってばぁ♡♡♡」
「フジ」
名前を呼んでまたキスをする。口の中で悲鳴が上がって、押さえつけた身体がビクビクと跳ねた。
ぎゅうと締め付けられて堪らずに射精する。中出しはさすがにやばいだろうとか考えるのも面倒だった。さすがに二回目はきつい。
「ふは……♡ とれーなぁ、さん……♡」
瞬きによって青い目から涙がこぼれる。眉が下がって、悲しそうな目もとの表情に反して口元は緩んでいる。
1321/08/25(水)21:14:08No.839113629そうだねx1
笑っているんだか泣いているんだかよく分からない表情から咄嗟に目を逸らして、鏡に映るスマホの画面が視界に入った。いつの間にかタイムアウトして暗転した画面に、冷静になりだした頭は名前呼んだところ映ってないといいけどなとかそんなことを考えていた。
1421/08/25(水)21:15:40No.839114573そうだねx11
寮長好き
1521/08/25(水)21:17:21No.839115558+
オレモ スキ イイモノ アリガトウ
1621/08/25(水)21:17:25No.839115598+
悪い寮長にタネを仕込むのは気持ちいいからな…
1721/08/25(水)21:18:22No.839116099そうだねx2
ちゃんと躾けて所有権をはっきりさせないとな…
1821/08/25(水)21:18:24No.839116117+
なぜ寮長は露出狂なのか
とても良いと思います
1921/08/25(水)21:22:47No.839118220+
寮長の形だけのイヤイヤ無視して中に出すのいいよね…
2021/08/25(水)21:28:56No.839121202+
兄さんって呼ばれるイベント可愛いよね
2121/08/25(水)21:40:33No.839126666+
>なぜ寮長は露出狂なのか
>とても良いと思います
勝負服がね…
2221/08/25(水)21:43:24No.839128102+
>なぜ寮長は露出狂なのか
なおきってやつがな…
2321/08/25(水)22:00:51No.839136255そうだねx1
寮長はちょっと強気なくらいの相手がリードするのがいい


1629893280796.jpg