「おはよー」
「おう、おはよう」
「いやー、休みの日なのに申し訳ない！買い物に付き合わせちゃって！」
　いいよいいよ、と答える先に居る彼女はメジロパーマー──言わずと知れたメジロ家出身のウマ娘だ。
　ひょんな事から専属契約をする事になった俺とパーマーだが──
『お！パマちんじゃん！で……隣はパマちんトレぴ！？なにそれテンアゲ！また今度集まってやっちゃう？ちゃうちゃう？ウチらトレぴゲットパーリー！』
『いいねー！また今度やろうよ！アゲアゲでさ！』

『あら？パーマー……？そちらの御方は？もしかして──』
『ん？あー……トレーナーだよ？マックイーンも居たっけ？』
『ええ。しかし貴方にも……ふふっ』
『？……ま、今度家に報告するからその時にねー』

『どう？タイムは』
『いいねいいねー！また伸びてるよ！』
『よっし！パーマーに教えてもらった通りたまに筋肉に逃げ場を作ってあげてるのがいいのかな？』
『お？ちゃんといい逃げをやってくれてるのね♪』
『こうしてタイムがよくなってるのはそういう事だからね！で、パーマーもいよいよ……？』
『あー……うん。覚悟、決まったかな？レースでもいい逃げをしよっか！』
『あたしは逃げじゃないけど……うん！いいレースにしよう！……で、家にはいつ？』
『それはまた今度…かな？まだ逃げてたいのはあるし』

『ニシノ神！』
『ニシノ神！』
『『課題！オナシャッス！』』
『ヘリオスさんとパーマーさんは高等部……』
『ってのは置いておいて』
『ニシノ神はなんか困ってる事とかない感じ？ある感じ？ぴえんな事とか』
『……？そういうのは特には……』
『そっかそっかー！なら良かったよー！じゃ、ヘリオスも行こっか』
『おう！……時にパマちんはニシノ神になんで絡んだん？』
『無理してないかなー、とか？』
『そういうところリスペクトだわー……』

　誰に対しても分け隔てなく接するのは育ちの良さなのか生来の性格なのかはたまた人生経験からなのかはわからないが兎にも角にも気配りが上手かった。
　故に学園での交友関係で出せない趣味……ゴルフに関しては抑圧している様にも見えた。
　……せっかくの趣味、一人で楽しむには少々窮屈なのはあまりに勿体ない、そう考えここ最近は慣れないながらもゴルフの練習をしたり話を振ってみたりした。
　そのかいあってか二人で居る時にはゴルフ談義で花を咲かせる様にもなってきたし──
「こっちとあっちどっちがいいかな？」
「んー……パーマーが持ってるやつ考えるとこっち……かな？」
「なるほどねぇ……」
こうして休みの日にゴルフクラブを買いに行ったりもするようになっていた。

　なんだか学生時代に友人と服を買いに行ったりした事を思い出す。やれ、似合ってないだの予算オーバーだのそれレディースだろなど……うん、懐かしい気分になる。多分それはパーマーも同じだろう。現役学生と卒業してから多少歳を重ねた社会人という差はあるが。
　そうして買い物が終わりちょうどいい時間なのでファストフード店でお昼にする。こういうもの学生時代によくあったな、と思うと同時にそれを快諾するパーマーに俺へのそういった感情がない、と言う事を再確認できる。歳頃の学生が意中の異性にファストフード店に連れられて嬉しい訳もないのだから。だからこれは友情なのだ、と結論付ける。

　その後もショッピングモールの中でウィンドウショッピングを楽しんで帰路に付く。
　何事もなく寮の前で別れる時に一つ伝えないといけない事を思い出す。
「今度パーマーのトレーナーになった事報告したいんだけど……親御さんとかに連絡ってできそう？」

　なんだかんだで学園からの連絡はいっていただろうがやはり親御さなんだかんだでんにもすべきだろう、と遅ればせながらも決めていた事を口に出す。
「あー……多分いつでも大丈夫…かな？ちょっと騒ぎになるかもしれないけど」
「じゃあ来週にでも伺わせてもらうな。電話番号とかは……変わってないよね？」
「うん、大丈夫大丈夫。一応私からも言っとくね」
　なんて来週の予定を決めつつも背を向ける。
　これからもいい距離感を保って行こうと心に留めながら。
「変に堅苦しいところで食事するよりもハンバーガーとかの方が好きなんだよね……って知ってるか。私のトレーナーだし。」

「おばあさまにはなんて紹介しようかな？多分トレーナーの事気に入ってくれるから楽しみ、だな。」

メジロの専属になったら終わりなのは有名なことかと思います

途中までの対応はよかったのにな…
メジロ入り確定だ

お前もメジロだ

先生と仰ぐトレーナーが学園OGと結婚してるのがまずおかしいと思いませんかね

メジロの専属になるって話が出る時点でもう調査はされ尽くしてるんだろうな…

ですが私には

>ですが私には
一心同体の

>メジロの専属になるって話が出る時点でもう調査はされ尽くしてるんだろうな…
まぁメジロくらいなら決まった瞬間に身辺調査するだろうし性癖まで知られててもおかしくはない

砕けた口調で接してくれる育ちのいい女の子って好きにならない方が難しい

りゃいあんのメジロ豪脚を見るにパーマーは周りを完全に置いていくタイプの逃げ…

先生の奥さん牽制してるな...