私は俗に言うコミュ症と呼ばれる存在だった。真面目だの融通が効かないだの堅苦しくて隣にいると息が詰まるだの言われるようなタイプで、お洒落というものにも全く詳しくない今どきとは正反対の女。
そんなだから思春期の女子中学生、女子高校生であるウマ娘との交流も上手くいかず、中々担当することになるウマ娘を見つけられずにいた。
しかし彼女は、ファインモーションはこんな私をトレーナーとして選んでくれた。その時から、私は全てを彼女に捧げる覚悟を決めた。
彼女に合ったトレーニングの考案の為今まで話さなかった同僚との交流を増やした。
彼女の好物であるラーメンを深く知るため、毎日のようにラーメン屋通いを繰り返した。
だって彼女の隣にいたかったから。こんな私と一緒にいても楽しいと言ってくれる彼女を手放したくなかったから。捨てないで、とさえ思っていた。

だが無理は祟るもので、ある時倒れてしまった。ラーメンばかり食べていたから身体の栄養や血圧がそれはもう酷い事になっていたらしい。
目を覚ました私に彼女は泣きながら「こんな無理はもう二度としないで」と言ってきた。「一人でじゃなくて、一緒に頑張ろう」と。

それからの生活は一変した。
私が無理をしないように常にファインモーションが隣にいるようになった。少しでも私が暴走しそうになると、彼女が私の腕をぎゅっと掴んで止めてくるのだ。ぷくーっと頬を膨らませる彼女に、必死に謝り倒すのはもはや日常となっていった。

お前のトレーナーが無理をするのは自己肯定感が低いからだ、コンプレックスを解消してやれば無理もしなくなるだろう、というアドバイスを友人のエアシャカールから受けたファインモーションは、休みには私を着飾るようになった。
ドレスやアクセサリーがやけに高級品に見えるのが気にはなったが、お洒落に詳しく無い私が口を挟むのはどうなんだろうと思い大人しく着せ替え人形としての役目を果たしていると、気がつけば鑑には私ではない誰かが映っていた。
ファインモーションもわぁ、と口に手を当てて驚いているのを見るに、これはどうやら私らしい。化粧もされるがままにされてしまい、まるで彼女と同じお姫様になったような気分になって浮かれてしまったのは今となっては笑い話である。

そうやって二人で楽しい日々を過ごしながらも、私たちのトゥインクルシリーズは順調に進んでいた。ファインモーションが、彼女も知らなかったとある事実を知るまでは。
それを聞いた彼女はしばらく呆然として、話が理解できない様子だった。私は彼女より多少冷静な自信はあったが、それでも正気ではいられなかったも思う。
それから彼女の様子は一変した。いつもニコニコと楽しそうに過ごしていた彼女が、笑顔を失い塞ぎ込むようになってしまった。
彼女になんと声をかければ良いのか、私には分からなかった。悩んで、足掻いて、そして最悪の選択肢を一つ思いついてしまった。それは、私の人生もファインモーションの人生も狂わせる最悪のトリガーだった。
でも馬鹿な私にはこれしか考えられなかった。何よりも、私は最初に誓ったじゃないか。私は全てを彼女に捧げると。

私は彼女をトレーナー室に呼び出し、彼女を抱きしめながら耳元でこう囁いた。まるで堕落を誘う悪魔のように。

「私があなたの代わりにあなたの赤ちゃんを産む」と。

彼女は何を言われたのか理解できない様子だった。
そんな彼女からゆっくりと離れ、彼女に向かって手を伸ばす。
彼女は震えていた。まるで怯えるような様子で、口を震わせながら本気なの、と私に問いかけてくる。
それに対し私は答えた。あなたを担当したその時から、あなたに全てを捧げる覚悟はできています、と。
そして、彼女はしばらく俯いた後、顔を上げると…

私の手を取った。

私は彼女と共に、アイルランドへ向かう事になった。彼女の兄から種を貰う為だ。
そうして彼女と同じ血を持つ子を産み、二人で育てる。私は彼女とそう約束した。
それまでに私たちは残された日本での日々をできるだけ楽しむ事にした。
これまで以上に遊び、これまで以上にトレーニングに励み、これまで以上に二人の時間を過ごした。ついでに処女も彼女に捧げる事になったが、まあ些細な事だろう。
そうしてトゥインクルシリーズを終え、アイルランドに向かう当日の朝。
今までの事を振り返る私に、彼女が声をかけてくる。
「ほら、行こうトレーナー？これからも、一緒に頑張ろうね♪」
うん、と返事をして彼女にキスをする。
トレーナーとして致命的な間違いを犯した私だが、後悔はない。
だって、これからも彼女の隣にいられるのだから。

産んじゃったか…

流行りに乗って鴨葱怪文書書こうとしたら何か別のものができてしまった

百合鴨葱を二連続でみられるとは

なんでファイン怪文書は背脂みたいなドロっとしたものが溢れてくるの…好き

ファインの赤ちゃん産むのいいよね…

倒錯した百合カップルだーいすき

わたしにはお母さんが二人います

処女もってどうやって…？

原作ネタファインは正直読んでて胃袋を踏み躙られてる気分になる
ので好き…

そんなん俺だって産みたいわ！