漸くある程度が片付いた頃、彼女から声がかかる。
「一応、アンタ用のも用意はした。姉貴が煩くて手作りにはしたが、味の保証は出来ない。……不味かったら捨ててくれ」
俯き気味に手渡された昨年と同じ様な袋の中には、小さく丸められたチョコが数個入っていた。なるほど不恰好である。
ぱくり
良くも悪くも市販のチョコを固め直した味に……これは、砕いたクッキーか何かだろうか。
「おいしいよ、ありがとう」
「世辞はいい」
「仮に嘘だったしても、君ならそれくらい見抜いてしまうだろう？」
「……バカ」
「お礼をしないといけないな」
「別にいい、普段の謝意だ」
「なら、こちらも普段の謝意を伝えることにするよ。君は、礼を断ることはあっても人の気持ちは大事にしてくれるだろう？」

「〜〜〜ッ！はぁ……ずるいな、アンタは。そう言われちゃ断れないじゃないか」
「あまり期待はせずに待っていてくれ」
「そう言われて期待しないわけがないだろう！別に私は、アンタがいれば……いや、なんでもない」
また明日、そう言い残して足早に彼女は去っていった。
顔が赤く見えたのは、きっと気のせいではないのだろう。それがわかる程度には歩みを重ねてきた自負はある。
さて、贈り物はハヤヒデさんにでも相談すればいいだろうか ……ともあれ、明日からのトレーニングに気を向けなければ。
おやすみと、遠ざかる背に声をかけた。

「それで、何もなかったのかブライアン！ブライアン！！！」

なかったんだなァ

気ぶり気ぶられ

お互い姉妹には気ぶるくせに自分のこととなるといじらしくなりやがって…

キスぐらいしなかったのか！

うまぴょいしなかったのか！

これは皇帝と女帝に妹と妹のトレーナーの中を相談する方の姉と
これは皇帝と女帝に姉と姉のトレーナーの中を相談する方の妹

>「……バカ」
ここ女の子

そういう姉貴はどうなんだ？

>そういう姉貴はどうなんだ？
トレーナー君とはそういう関係じゃないから…

>トレーナー君とはそういう関係じゃないから…
クソボケがーっ！

なんで自分は行かないのに姉（妹）の背中ばっか押してんだこの姉妹は…

>これは皇帝と女帝に妹と妹のトレーナーの中を相談する方の姉と
>これは皇帝と女帝に姉と姉のトレーナーの中を相談する方の妹
ルナわかんないよ…

この姉妹他人の恋愛には首突っ込むくせに自分の時はウブすぎるだろ…

一方マヤは外堀を着実に埋めていた