二次元裏@ふたば

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213166 B21/05/22(土)22:57:56No.805466826そうだねx3 23:58頃消えます
ペース走のトレーニングをしている合間、チラとトレーナーさんの方を見ます。ほんのわずかな時間ではありましたが、トレーナーさんが桐生院トレーナーとお話をされていました。最近、トレーナーさんが女性の方とお話をされている姿を見るたびなんだか胸がキュっと苦しくなります。

ふぅ。トレーニングの時間が終わり、トレーナーさんとの楽しいミーティングの時間です。…が、あっさりと終わりました。もっとトレーナーさんと一緒の時間が増えたらいいのですが。…昨年トレーナーさんと行った温泉旅行みたいに。

はぁ…、バクシン、バクシン…。帰りましょう。

あ。学級委員長の仕事を忘れていました。投書箱の中身を確認しましょう。どれどれ!オヤ。今日は1通投書がありました。匿名さんですか。フムフム…

『美浦寮に無数の鳥の羽が散らばっている事があります。エルコンドルパサーさんもかなり驚かれていました。誰かのイタズラでしょうか、怖いです』

ムム。これは後日調査ですね。ふぅ。私のモヤモヤもこのように相談できたら…ん?

……なるほど!!
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/05/22(土)22:58:31No.805467089+
トレーナー室で本日のトレーニング結果のまとめをしていた際、ドアから高速連続ノック音が鳴り響きびくりとする。部屋の主が応答もしていないのにドアがバンと勢いよく開く。そこには既に帰ったかと思っていたバクシンオーがいた。彼女はいつもの制服姿であったが、何やらその両手に募金箱サイズの箱を抱えていた。


***


「投書箱?」
「ハイッ!学園内の生活で面と向かって言い辛いご意見、相談事があった時、匿名・記名問わずでこの投書箱に投函していただくのです!」
彼女はハキハキと持参した箱の説明をする。

「それを、日々チェックしていると」
「ハイッ!仰る通りです!!模範的学級委員長であるこの私がッ!一つ一つ目を通し、皆さまからのご相談・お悩みを解決に導く投書箱システムです!」
「いつも思うけど、偉いな」
「エッヘン!優等生ですから!」
彼女は腰に手を当て満足気に胸を張って答える。互いがライバルであり凌ぎを削りあうこの学園内で他者を思う行動ができる。空回りをする場面も多々見かけるが…立派な事だと思う。
221/05/22(土)22:58:54No.805467262+
「それで相談ってのは?」
「その、投書箱に…レンアイのご相談をチョウダイしておりまして…トレーナーさんのご意見を聞かせて頂きたいのです!」
珍しく弱気に、やや言い辛そうにバクシンオーが呟く。

「俺に?」
「ね、年齢がショウショウ上の男性に対するコイの相談なのです!」
「そういうのなら、同年代の子に相談したりする方がいいんじゃ…」
「リッパな大人であるトレーナーさんの視点でお聞きしたいのです!!匿名ですので気兼ねもございません!」
まあ、特段断る理由はなかった。それどころか担当ウマ娘の彼女が頑張っているのだ。ここはトレーナーとして彼女を精一杯フォローしてやらねばならないだろう。

「力になれるか分からないけど、じゃ聞かせてもらおうかな」
「本当ですかッ!ありがとうございます!ではさっそく読み上げます!」
「…なんか緊張するな」
彼女は『意見箱』から一枚の薄桜色の紙を取り出すとその内容を読み上げ始めた。気のせいかどこかで見覚えがあるようなメモ用紙だった。
321/05/22(土)22:59:20No.805467459そうだねx3
『模範的学級委員長様へ!相談があり投書させていただきます!私はいま恋にバクシンしており』
「あの、出だしから悪いんだけど」
「ハイッ!何でしょう!」
「原文を読んでくれないかな…」
「ハイッ!原文を読み上げていますッ!」
「うん?」
「続けてよろしかったでしょうかッ!」
「…ああ、うん…うん?」

『私はいま恋にバクシンしております!想いを寄せるお相手は身近にいる年上の男性です。その方と今以上に一緒に居たり、あとはその、恋愛というものの後学のため、手などを繋いでみたりもしたいのです…。然しながら、そういった想いは全生徒の模範であり続けるという私が抱える命題と相反するモノであります。私はこの先どうすれば良いのでしょうか』

「以上ですッ!トレーナーさん何か良い解決方法などは想い浮かびそうでしょうかッ!」
「あのさ、これバクシンオーの悩み?」
「……!!!!ち……ちょわ――――――――――っ!?!?」
421/05/22(土)22:59:58No.805467694+
***

トレーナーさんにはすべてバレてしまいました。私は世にも不純なウマ娘として優等生も学級委員長も失格の烙印を押されるのでしょう。トレーナーさんの部屋で崩れ落ち横たわりながら薄れゆく意識の中でそんな事を考えていました。

「…いや、汚れるから…もう立ちなって……」
こんな私にもトレーナーさんは優しく声をかけてくださいます。すみませんトレーナーさん。でも、もう私は終わりなのです…!委員長失格なのです…!

「困ったな……、ん……?」
お部屋が静かになりました。床に転がる私を起こすのを諦めたのでしょうか。恐る恐る顔を上げトレーナーさんがいると思われる方向を見ます。なんということでしょう!いつの間にか床に落ちていたあのメモをトレーナーさんが掴み読んでいるではありませんか。

「あわわわわわ!トレーナーさーーーーん!!それは!ダメです!!!!」
床に這いつくばったままの姿勢で訴えますがトレーナーさんはメモを見続けています。

「…この身近な年上の男性ってのは」
どきり。それは。それは。
521/05/22(土)23:00:32No.805467927+
「と、トレーナーさんですッ!あッ!」
「…」
「…」
つい反射的に言ってしまいました。トレーナーさんがギクリとしたような反応を見せましたがすぐいつもの優しいトレーナーさんの顔で私の方を見ます。

「バクシンオーは模範的生徒で、立派に学級委員長をこなしてるよ」
トレーナーさんは膝をついて身を屈め、そう言いながら床にへたり込んでいる私の制服についた汚れをはたいていってくれます。読んでいたメモは折りたたんで私に渡してくれました。
621/05/22(土)23:00:55No.805468098そうだねx4
「…それは、私は、まだ模範的ということでしょうか」
「ああ」
「まだ、学級委員長でよいということでしょうか」
「ああ!」
「このまま、バクシンしてもいいのでしょうかッ!」
「ああ!」
「あの!トレーナーさん、ご相談なのですがッ!」
「ああ!」
「今、トレーナーさんと手を繋いで!歩いてみてもよいでしょうか!参考までに…」
「…………ああ!」
トレーナーさんは少しの間の後、笑いながら片手を差し出してくれました。私はその手に飛びつくようにぎゅっと両手でつかみました。ナルホド。これが手を繋ぐ。ん?しかし、なんだか思っていたものとチョット違うような??

「両手で掴んだら動けなくなっちゃうから、こう」
トレーナーさんは私の両手を引きはがし、大きい手で私の右手の指だけを優しく握りとりました。
721/05/22(土)23:01:34No.805468409+
「歩いてみるよ」
「は、ハイ!」
トレーナーさんの声に導かれるように立ち上がると、そのまま私達は室内を歩きました。一歩、二歩、三歩、四歩、………。くるっと回ってUターン。一歩、二歩…

「トレーナーさん!なんだかとても楽しいですッ!」
「良かったな」
トレーナーさんの顔を見るとトレーナーさんも笑顔で返してくれます。私はとっても幸せな気持ちに包まれていました。次はトレーナーさんの腕を取ってみたり。もう初めて30分は経つからとトレーナーさんに帰宅を勧められるまで、そうしていました。

「トレーナーさんッ!それでは本日は失礼致しますッ」
「元気出たみたいで良かったよ。また明日な」
「ハイッ!ありがとうございましたッ!また明日からバクシン致しますッ!」
「ああ!」
トレーナーさんに一礼し、お部屋から出ようとドアノブに手をかけた時、ふと急激に寂しさが私を襲いました。
821/05/22(土)23:02:13No.805468689そうだねx1
「…どうした?」
トレーナーさんが後ろから心配そうに声をかけてくれます。ハイ。ムショウに寂しいのです。

「あの、トレーナーさん、最後にあと一つご相談しても良いでしょうか」
私は振り返り、私を見送とうとしてくれていたトレーナーさんを見つめます。

「ああ!」
「あの、お別れの前に、ハグしても…」
「…」
「…よかったでしょうか」
「…………………ああ!」

結構な間がありましたが、トレーナーさんのその言葉を聞くと同時にトレーナーさんに駆け寄り、きゅうっと抱き着きます。それから、もう30分は経つからとトレーナーさんから言われるまで、ずっとハグさせていただきました。

優しいトレーナーさん。私の大切なトレーナーさん。今日は、とっても、とっても、幸せな一日でした。
921/05/22(土)23:02:33No.805468817そうだねx24
オワリ
委員長が恋愛感情を刺激され暴れまわる話を糖分多めで書きたいと思い書きました
1021/05/22(土)23:03:32No.805469266そうだねx15
私の性癖には合っていますよ
1121/05/22(土)23:03:33No.805469275+
委員長の純異性交遊の接種は身体に良いとされている
1221/05/22(土)23:03:39No.805469315+
よくやった最近糖分足りなかったから続きあるならまた見せてくれ
1321/05/22(土)23:03:41No.805469331そうだねx10
>…ああ!
ここがまさにバクトレ
1421/05/22(土)23:05:11No.805469936+
尊い…
1521/05/22(土)23:05:35No.805470123+
バクシンにしては珍しく策を回したな!
1621/05/22(土)23:07:38No.805471006+
ひょえぇぇ〜!ひょっ
1721/05/22(土)23:07:39No.805471011+
ありがたい…
1821/05/22(土)23:08:28No.805471406そうだねx2
不慣れだけど委員長なりに精一杯なところがかわいい・・・
1921/05/22(土)23:09:20No.805471787そうだねx3
すごい健康に良い文章が来た
もっとかいてくれ
2021/05/22(土)23:09:29No.805471858+
アッ
2121/05/22(土)23:09:33No.805471881+
😇
2221/05/22(土)23:10:04No.805472094+
もっと糖分を補給して書いてもらおう
2321/05/22(土)23:11:11No.805472559+
これは純な付き合い
2421/05/22(土)23:11:31No.805472695そうだねx3
トレーナーが内心たまらなくなってるのを鋼の意志していると私性合ですね
2521/05/22(土)23:11:36No.805472730+
当分多めの委員長文書は疲労回復に効く
2621/05/22(土)23:11:37No.805472738+
>『美浦寮に無数の鳥の羽が散らばっている事があります。エルコンドルパサーさんもかなり驚かれていました。誰かのイタズラでしょうか、怖いです』
エル。
2721/05/22(土)23:12:06No.805472947+
健全なのが模範的委員長で感動する
2821/05/22(土)23:12:39No.805473164+
投書箱と聞くと身構えてしまう
2921/05/22(土)23:18:01No.805475433+
>>『美浦寮に無数の鳥の羽が散らばっている事があります。エルコンドルパサーさんもかなり驚かれていました。誰かのイタズラでしょうか、怖いです』
>エル。
ケ!?
3021/05/22(土)23:19:40No.805476149そうだねx8
すごい読んでて幸せになる怪文書だった
3121/05/22(土)23:26:34No.805479055+
不純で無いならセーフ
委員長もそう言っている
3221/05/22(土)23:32:12No.805481464+
委員長のまだ自分の気持ちを理解し切れてない感じ良いね
33fu44090.txt">21/05/22(土)23:33:38No.805482005+
3421/05/22(土)23:34:42No.805482515+
幸せな気持ちが訪れたよ…
3521/05/22(土)23:36:10No.805483203そうだねx1
あまあまバクちゃんは俺の虫歯によく効く
3621/05/22(土)23:36:55No.805483565+
>あまあまバクちゃんは俺の虫歯によく効く
歯医者行ってくれ
3721/05/22(土)23:39:22No.805484688そうだねx2
>いまのところ予定ないですすいません 甘くも無いんですけど以前に委員長書いたものがありそれが一応前日譚的な話になってます よかったら
ウワーッこの委員長の人だったのか…
読んだ時衝撃を受けたよ
3821/05/22(土)23:41:03No.805485547そうだねx3
>いまのところ予定ないですすいません 甘くも無いんですけど以前に委員長書いたものがありそれが一応前日譚的な話になってます よかったら
この怪文書の「」だったの!?私この怪文書めっちゃ好き!
よかったらまた気が向いた時にバクちゃんの怪文書書いてほしい…
3921/05/22(土)23:42:20No.805486134+
この二人だったのか
めちゃくちゃ良くて今でも好きな話だよ
4021/05/22(土)23:48:23No.805488802+
おい口から糖蜜が溢れてきたぞ
4121/05/22(土)23:52:36No.805490576+
たっぷり1時間いちゃつきやがってよぉ〜…もっとやれよ…


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