アホ、縁起でもないこと言うなや、大丈夫やって。ほら、この通り――――っとと？

ちょい待ち、ちょい待ち！　何処行く来や！？　出走取り下げる？　ほんまもんのドアホか！！！
ウマ娘の脚が健在やのに、ちょっと痩せたくらいで走らへんなんて、罰が当たるわ！

……それでも走って欲しくない？
ウチにもしもの事があったら耐えられん、って……あほやなトレーナーは。
半べそかきながら言う事ちゃうやろ。

あんな、ウチはな、こんな声やし、体も大きない。正味、ライブ向きちゃうやろ？
……そやな、アンタは『そんな事ない』って言うてくれるやろな。

だからや、だから走りたいねん。レースに勝って、ウイニングライブのセンターで踊ったりたいんや。
トレーナー、ウチをここまで連れて来てくれた、アンタに恩返しがしたい。
だから何処までも走らせてえな、頼むわ。

「ふふふ、大の男が女の膝で大泣きしよってからに。ったく、よしよし」

泣き疲れたトレーナーが、タマモクロスの膝で寝息を立てていた。
結局彼女の熱意に根負けして、ベストコンディションで出られるよう覚悟を固め、意識が落ちた。
……流石に能天気なウマ娘と呼ばれる彼女にも、男の悲壮な心意気が分からぬ訳ではない。

「走れば走るだけやせ細るて、タマモクロス式ダイエットちゅーて売れんのとちゃうか？」

自虐するも、体調や体重は笑い飛ばせる数値ではない。
肝は据わっているつもりでいるが、ストレスか遺伝か、食事がほとんど喉を通らない。
命を削って走っているようなものとは、正鵠を得ているだろう。

「こういうのはクリークで、ウチの柄じゃあらへんのになぁ……堪忍な」

謝罪の言葉を口にしながら、タマモクロスはまたトレーナーの頭を撫でた。

トレーニングだけでなく、メンタルや生活など様々な部分で支えてくれる、憎からず想う人。
力を抜いた笑みのまま、眠るトレーナーに唇を寄せる。

「勝利の女神がウチにチュゥしてくれるかはしらんけど。
　ウチはアンタの女神になったるで……」

暗くなった無菌室のような部屋で、タマモクロスとトレーナーは寄り添う。
窓から入る夜の風と月の光が、静かに二人を撫でていた。


「ってぇ引退レースの時の真似事を、出産の度にしてるのが、あんたらのおとっつあんとおかっつあんよ」
「「「「ってイナリのおばちゃん、あの小芝居、毎回やってたん！？」」」」

個人的にタマモクロスは、クリークよりもママーズカップ優勝候補上位勢だと感じる

やめてや…

>おぉ、おか
おか！？
>ゆさん作ってくれたんか、おおきにな。
…失礼しました

そらクリークも引き下がるで…

効いとるで…

まぁまぁお子さんにも恵まれたみたいで…

性格的によいママになるウマ娘って他は誰じゃろ
おっぱいのデカさ以外で

母性にもママとオカンとお袋で3種類ある

よかった、無菌室入りしてるわけじゃないのか…よかった…

子沢山でよかったよタマちゃん…

気丈な女はいいな

原作の「タマモクロスの子供が見たい！」がウマ娘のストーリーにどう反映されてまうのか…
あかん…今から震えてきおった…

>母性にもママとオカンとお袋で3種類ある
オカンはタマ、ママは会長、お袋はゴルシ
こいつでどうだ！

ボロッボロになって走り抜いたからそりゃ燃え上がる
いいよね